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第45話 マルトの死
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「この山道を登った山頂付近に闇竜の住処が有った筈、天使数人に様子を見に行かせ無事な様であればワイトの街に居た男の話が間違っていない事になろう」
バッファは部下の天使数人に山頂の様子を見に行かせた、しばらくすると天使達は何事も無く戻ってきたがその報告内容は信じられないものであった。
「山頂付近に竜の姿はありませんでした、ただ住処の跡らしき場所で草木の成長が異様に早い箇所があります」
「それはまことか!?急ぎその場所まで案内しなさい!」
バッファは天使にその場所まで案内をさせた、そしてその場所に着くと確かにその箇所だけ草が生い茂り低木も育ち始めていた。周囲は岩肌が露出して乾燥しており草木がここまで育つ訳が無い、ならばこの様な現象が起きる理由はただ1つ。
「闇竜は引き継ぎを終えているのか!?」
捜索隊の面々はこれまでの闇竜の行動パターンから外れている事に気付き始めていた。闇竜は年老いてきているとはいえ、あと100年は引き継ぎを行わない筈だった。それが突如引き継ぎを行い終えている、永い刻を生きる竜が何故急に引き継ぎを行う時期を早めたのか、その理由が思い当たらない。
「一体、ここで何が起きたというのだ!?引き継ぎが行われた筈なのに鱗や殻が何1つ落ちていない。竜1体分の鱗となると相当な量と重さになる。数人程度で1度に運びきれる訳が無い、実際は報告以上の人数が控えているとでも言うのだろうか!?」
バッファ率いる捜索隊はこれまでの甘い考えを捨て警戒態勢で進む事にした。そして山頂を下り始めてから少しして空から周囲の監視をしている天使より山小屋を見付けたと報告が入った。
「一見何の変哲も無い山小屋に見えますが、奴等が残した罠かもしれません。天使の誰でも良い、中に居る者を呼び出してみよ」
天使の1人が入り口に近づきノックすると中から1人の男が顔を出した。護達に最高の防具を与えてくれた鍛冶屋マルトである。
「なんじゃい?今、この間来た連中の更なる助けとなる防具の試作品を作っておるとこだから邪魔せんとくれ!!」
「ほ~?この間来た連中というのは、もしや異世界から来たという戦神と闇竜なのではありませんか?正直に答えた方が身の為ですよ」
「て、天使と神だと!まさかスパウダの手の者か!?」
「察しが早くて助かります、先程更なる助けと言ってましたが何かを作り与えたのですか?」
(護、スサノヲさん。次に会った時に仲間が増えていたら新しい防具を作るって約束はどうやら果たせそうも無い様だ。こいつらの思いきり悔しがる姿を見ながら先に逝くから、あの世でお前らがスパウダを叩き潰す所を拝見させて貰う事にするよ・・・)
「おうよ!俺様がヤミ様の鱗と殻を使い最高の防具を作ってやった。お前らみたいな三下風情では傷1つ付ける事さえ出来ない代物よ!?」
「我々を三下呼ばわりだと!貴様、死にたいのか!?」
「どうせてめえらは最初から生かすつもりなど無い癖に偉そうな事抜かすんじゃねえ!全身をヤミ様の鱗で覆われた戦神の前で赤子みたいに泣いて命乞いする練習でもしていやがれ!!」
「1度だけ猶予を与えます、あなたが作った防具の弱い部分を教えなさい。そうすれば命だけは助けてあげましょう」
「俺様の作った防具に弱点など存在しない、そんな事さえ分からないお前達の頭の方が弱いんじゃないのか!?」
「殺せ!この崇高なる神の一族を侮辱する愚か者を今すぐ殺せ~!!」
「俺の名はマルト、この名をよく覚えておけ!貴様らを叩き潰す者達が着ている防具を作った者だ。俺の最高傑作を前に無力を感じながらてめえらも死ぬがいいさ!」
マルトは天使・上級天使・非神達から一斉に串刺しにされ絶命する、怒りの収まらないバッファは執拗にマルトの遺体を切り刻み元の姿さえ分からない状態となってようやく冷静さを取り戻した。
「最早一刻の猶予も有りません、戦神と闇竜に対し空からの奇襲を行います。我々の接近に気付かれない様にこの道の先から来る者は皆排除します。誰1人生かす必要は有りません、全て殺しなさい」
これまでも生かしておいた者など居ないにも関わらずバッファは尊大な態度で命令を下した、捜索隊は一斉に空に向け飛び立ち護達を本格的に追い始めた。途中でアセスに向け歩いていたバレッジの元領主達を見つけると全員の手足を切り落としてから首を刎ね口封じをする。そして領主の死体からヤミの鱗と髪の毛が添えられた護の手紙見つけたのだった。
(間違いない、奴らはこの先に居る!この人数で一斉に奇襲を掛ければ混乱して普段の力を出す事も出来まい。戦神か闇竜のどちらかに瀕死の傷を負わせるか殺すかしない限り国へ戻っても命は無い。必ず成功させるぞ!?)
再び飛び立ちバレッジの町まで来た捜索隊は無人と化している町に違和感を覚えた、しかし深く考える時間の余裕も無い為すぐに飛び立ち更に先へ進むと1人の男を見つけた。男から聞ける限りの情報を集めると、その場で首を刎ねて背後の不安を無くした。
「奴らとの戦いはすぐ目の前まで迫っております、少しの油断も命取りになりますから気を引き締めなさい!!」
バッファは何時でも奇襲に入れる様に雲の上まで上昇し、護達を追う。そしてツオレの村の手前で大勢の人が固まっているのに気付いた。
(何故こんな場所にあれだけの人が集まっている?)
そんな小さな疑問も天使からの報告を受けた直後、考える余裕どころか捜索隊は逆に奇襲を受ける事となった。
「報告します!ツオレの手前でこれまでに見た事も無い丸い建造物を確認、その上に闇竜と見られる少女を発見しました」
「でかした!気付かれない内に皆で奇襲を・・・掛け・・ます・よ?」
バッファは言いながら丸い建造物から何か複数の点が光るのに気が付いた。そして数秒後、捜索隊の周囲で幾つもの爆発が起きた!
「な、なんだこれは一体!?」
この爆発で天使が20人近く翼をもがれて地上へと落ちていく、役立たず達の生死など気にする必要無いがまずは体勢を整える事が肝心だった。
「急いで陣形を再編しなさい!奴らはこの雲の中で既に待ち構えているようです!?」
バッファは雲の中に戦神が潜んでいると誤解し、部隊を密集させる。それは次に来る攻撃に対してあまりにも愚作だった。バッファは陣の中心で再び丸い建造物を注視していると、何かが白い煙と共に飛び立つのが見えた。
(ん?今頃になって飛び立っても我らの前まで来る頃には迎撃の準備が・・・)
そんな考えを打ち砕く様に丸い建造物から飛び立った物体は、バッファの予想を遥かに上回るスピードで回避不可能な場所まで迫っていた!?
「マズい!?」
バッファは咄嗟に案内役の天使達を自分の前に押し出し盾代わりにする、直後に先程よりも大きな爆発と衝撃波が起きて部隊を密集させた事も災いし案内役を含む天使20人・上級天使10人と非神2人が地上に落ちていった・・・。
「う~ん、半分より少し多く落とせた様だけど威力がまだ足りなかったか。これが片付いたらまたシステムの改良を加えないといけないな」
マイホームの中の一室、要塞の神が管理している防衛システムの望遠カメラから捜索隊の様子を伺っていた護は、ただでさえ物騒な防衛システムを更に強化しようと考えていた。
「ねえねえ、護。私もそろそろ奴らを倒しに出て行ってもいいのかな?」
「ヤミ、あと少しだけ待って欲しい。翼をもがれたとはいえこいつらが簡単に死ぬとは思えない。とりあえず防衛システムで奴らを地上に降ろすからそうしたら思う存分暴れていいからな」
「わかった!そうなったら、いつでも呼んでね♪」
ヤミは護の居る監視室から出て行くと、護の隣に控えている天照が口を開いた。
「ラメルさんの言っていた通りでしたね、スパウダはスサノヲに天使がボコボコにされた事を逆恨みしていた様ですね」
「そうだな、でも要塞の神の防衛システムのお陰で奇襲される前にこちらから攻撃出来た。バレッジとラームの住人達の被害も出さずに済みそうだ」
そう、バッファ率いる捜索隊が奇襲を掛ける前に護達の方から攻撃を仕掛けられた理由。要塞の神の防衛システムのレーダーに捜索隊が空に上昇した所為で反応してしまったのが原因だった。
「今後は地上からの攻撃にも注意して、赤外線のセンサーとかを設置する事も検討するか」
そんな事を言いながら、更に物騒な提案を護は言い出す。
「なあ天照、この世界の神にAPFSDSの砲弾って有効なのかな?」
「護は愛の巣を軍事要塞にでもするおつもりですか!?」
「軍事要塞でも構わないよ、俺達の愛の巣は悪意有る者を決して通したりはしない」
高射砲と対空ミサイルの攻撃を何とか耐え切り、バッファは地上に何とか降りる事が出来た。降りるまでの間にも爆風に巻き込まれる者も居たが地上に落ちても何とか生きていた者も含めて捜索隊の生き残りは天使5名上級天使5名非神3名に中級神であり隊長のバッファの計14人だけとなっていた。
「あれだけ居た人数がたったこれだけしか残っていないのか!?奴らは一体何者なんだ!」
『だから前にもお前らの仲間に言った筈だ、異世界の戦神だと。そして危害を加えようとしたら容赦しないとな!』
「私もきみ達には地竜を殺された恨みがある、悪いけど生かして返すつもりは無いからね」
バッファ達の目の前にゆっくりとオッサンとヤミが姿を現す。オッサンはダークドラゴンスケイルメイルをフル装備で着込んでおり、そしてヤミの方は元の姿には戻らず人の姿での戦闘スタイルとして普段のミニのチャイナ服からロングチャイナに着替えている。
2vs14、この世界の神族と異世界の神族との戦いが竜族の助っ人も1人入る中始まろうとしていた。
バッファは部下の天使数人に山頂の様子を見に行かせた、しばらくすると天使達は何事も無く戻ってきたがその報告内容は信じられないものであった。
「山頂付近に竜の姿はありませんでした、ただ住処の跡らしき場所で草木の成長が異様に早い箇所があります」
「それはまことか!?急ぎその場所まで案内しなさい!」
バッファは天使にその場所まで案内をさせた、そしてその場所に着くと確かにその箇所だけ草が生い茂り低木も育ち始めていた。周囲は岩肌が露出して乾燥しており草木がここまで育つ訳が無い、ならばこの様な現象が起きる理由はただ1つ。
「闇竜は引き継ぎを終えているのか!?」
捜索隊の面々はこれまでの闇竜の行動パターンから外れている事に気付き始めていた。闇竜は年老いてきているとはいえ、あと100年は引き継ぎを行わない筈だった。それが突如引き継ぎを行い終えている、永い刻を生きる竜が何故急に引き継ぎを行う時期を早めたのか、その理由が思い当たらない。
「一体、ここで何が起きたというのだ!?引き継ぎが行われた筈なのに鱗や殻が何1つ落ちていない。竜1体分の鱗となると相当な量と重さになる。数人程度で1度に運びきれる訳が無い、実際は報告以上の人数が控えているとでも言うのだろうか!?」
バッファ率いる捜索隊はこれまでの甘い考えを捨て警戒態勢で進む事にした。そして山頂を下り始めてから少しして空から周囲の監視をしている天使より山小屋を見付けたと報告が入った。
「一見何の変哲も無い山小屋に見えますが、奴等が残した罠かもしれません。天使の誰でも良い、中に居る者を呼び出してみよ」
天使の1人が入り口に近づきノックすると中から1人の男が顔を出した。護達に最高の防具を与えてくれた鍛冶屋マルトである。
「なんじゃい?今、この間来た連中の更なる助けとなる防具の試作品を作っておるとこだから邪魔せんとくれ!!」
「ほ~?この間来た連中というのは、もしや異世界から来たという戦神と闇竜なのではありませんか?正直に答えた方が身の為ですよ」
「て、天使と神だと!まさかスパウダの手の者か!?」
「察しが早くて助かります、先程更なる助けと言ってましたが何かを作り与えたのですか?」
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「おうよ!俺様がヤミ様の鱗と殻を使い最高の防具を作ってやった。お前らみたいな三下風情では傷1つ付ける事さえ出来ない代物よ!?」
「我々を三下呼ばわりだと!貴様、死にたいのか!?」
「どうせてめえらは最初から生かすつもりなど無い癖に偉そうな事抜かすんじゃねえ!全身をヤミ様の鱗で覆われた戦神の前で赤子みたいに泣いて命乞いする練習でもしていやがれ!!」
「1度だけ猶予を与えます、あなたが作った防具の弱い部分を教えなさい。そうすれば命だけは助けてあげましょう」
「俺様の作った防具に弱点など存在しない、そんな事さえ分からないお前達の頭の方が弱いんじゃないのか!?」
「殺せ!この崇高なる神の一族を侮辱する愚か者を今すぐ殺せ~!!」
「俺の名はマルト、この名をよく覚えておけ!貴様らを叩き潰す者達が着ている防具を作った者だ。俺の最高傑作を前に無力を感じながらてめえらも死ぬがいいさ!」
マルトは天使・上級天使・非神達から一斉に串刺しにされ絶命する、怒りの収まらないバッファは執拗にマルトの遺体を切り刻み元の姿さえ分からない状態となってようやく冷静さを取り戻した。
「最早一刻の猶予も有りません、戦神と闇竜に対し空からの奇襲を行います。我々の接近に気付かれない様にこの道の先から来る者は皆排除します。誰1人生かす必要は有りません、全て殺しなさい」
これまでも生かしておいた者など居ないにも関わらずバッファは尊大な態度で命令を下した、捜索隊は一斉に空に向け飛び立ち護達を本格的に追い始めた。途中でアセスに向け歩いていたバレッジの元領主達を見つけると全員の手足を切り落としてから首を刎ね口封じをする。そして領主の死体からヤミの鱗と髪の毛が添えられた護の手紙見つけたのだった。
(間違いない、奴らはこの先に居る!この人数で一斉に奇襲を掛ければ混乱して普段の力を出す事も出来まい。戦神か闇竜のどちらかに瀕死の傷を負わせるか殺すかしない限り国へ戻っても命は無い。必ず成功させるぞ!?)
再び飛び立ちバレッジの町まで来た捜索隊は無人と化している町に違和感を覚えた、しかし深く考える時間の余裕も無い為すぐに飛び立ち更に先へ進むと1人の男を見つけた。男から聞ける限りの情報を集めると、その場で首を刎ねて背後の不安を無くした。
「奴らとの戦いはすぐ目の前まで迫っております、少しの油断も命取りになりますから気を引き締めなさい!!」
バッファは何時でも奇襲に入れる様に雲の上まで上昇し、護達を追う。そしてツオレの村の手前で大勢の人が固まっているのに気付いた。
(何故こんな場所にあれだけの人が集まっている?)
そんな小さな疑問も天使からの報告を受けた直後、考える余裕どころか捜索隊は逆に奇襲を受ける事となった。
「報告します!ツオレの手前でこれまでに見た事も無い丸い建造物を確認、その上に闇竜と見られる少女を発見しました」
「でかした!気付かれない内に皆で奇襲を・・・掛け・・ます・よ?」
バッファは言いながら丸い建造物から何か複数の点が光るのに気が付いた。そして数秒後、捜索隊の周囲で幾つもの爆発が起きた!
「な、なんだこれは一体!?」
この爆発で天使が20人近く翼をもがれて地上へと落ちていく、役立たず達の生死など気にする必要無いがまずは体勢を整える事が肝心だった。
「急いで陣形を再編しなさい!奴らはこの雲の中で既に待ち構えているようです!?」
バッファは雲の中に戦神が潜んでいると誤解し、部隊を密集させる。それは次に来る攻撃に対してあまりにも愚作だった。バッファは陣の中心で再び丸い建造物を注視していると、何かが白い煙と共に飛び立つのが見えた。
(ん?今頃になって飛び立っても我らの前まで来る頃には迎撃の準備が・・・)
そんな考えを打ち砕く様に丸い建造物から飛び立った物体は、バッファの予想を遥かに上回るスピードで回避不可能な場所まで迫っていた!?
「マズい!?」
バッファは咄嗟に案内役の天使達を自分の前に押し出し盾代わりにする、直後に先程よりも大きな爆発と衝撃波が起きて部隊を密集させた事も災いし案内役を含む天使20人・上級天使10人と非神2人が地上に落ちていった・・・。
「う~ん、半分より少し多く落とせた様だけど威力がまだ足りなかったか。これが片付いたらまたシステムの改良を加えないといけないな」
マイホームの中の一室、要塞の神が管理している防衛システムの望遠カメラから捜索隊の様子を伺っていた護は、ただでさえ物騒な防衛システムを更に強化しようと考えていた。
「ねえねえ、護。私もそろそろ奴らを倒しに出て行ってもいいのかな?」
「ヤミ、あと少しだけ待って欲しい。翼をもがれたとはいえこいつらが簡単に死ぬとは思えない。とりあえず防衛システムで奴らを地上に降ろすからそうしたら思う存分暴れていいからな」
「わかった!そうなったら、いつでも呼んでね♪」
ヤミは護の居る監視室から出て行くと、護の隣に控えている天照が口を開いた。
「ラメルさんの言っていた通りでしたね、スパウダはスサノヲに天使がボコボコにされた事を逆恨みしていた様ですね」
「そうだな、でも要塞の神の防衛システムのお陰で奇襲される前にこちらから攻撃出来た。バレッジとラームの住人達の被害も出さずに済みそうだ」
そう、バッファ率いる捜索隊が奇襲を掛ける前に護達の方から攻撃を仕掛けられた理由。要塞の神の防衛システムのレーダーに捜索隊が空に上昇した所為で反応してしまったのが原因だった。
「今後は地上からの攻撃にも注意して、赤外線のセンサーとかを設置する事も検討するか」
そんな事を言いながら、更に物騒な提案を護は言い出す。
「なあ天照、この世界の神にAPFSDSの砲弾って有効なのかな?」
「護は愛の巣を軍事要塞にでもするおつもりですか!?」
「軍事要塞でも構わないよ、俺達の愛の巣は悪意有る者を決して通したりはしない」
高射砲と対空ミサイルの攻撃を何とか耐え切り、バッファは地上に何とか降りる事が出来た。降りるまでの間にも爆風に巻き込まれる者も居たが地上に落ちても何とか生きていた者も含めて捜索隊の生き残りは天使5名上級天使5名非神3名に中級神であり隊長のバッファの計14人だけとなっていた。
「あれだけ居た人数がたったこれだけしか残っていないのか!?奴らは一体何者なんだ!」
『だから前にもお前らの仲間に言った筈だ、異世界の戦神だと。そして危害を加えようとしたら容赦しないとな!』
「私もきみ達には地竜を殺された恨みがある、悪いけど生かして返すつもりは無いからね」
バッファ達の目の前にゆっくりとオッサンとヤミが姿を現す。オッサンはダークドラゴンスケイルメイルをフル装備で着込んでおり、そしてヤミの方は元の姿には戻らず人の姿での戦闘スタイルとして普段のミニのチャイナ服からロングチャイナに着替えている。
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