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番外編6 護と天照の巻き添えを受ける方々
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本当に久しぶりの番外編です。
「これは、由々しき事態です。天照さんが神としての力を取り戻したのは喜ばしいのですが、これでは私達が堪ったものでは有りません」
「確かにチィの言う通りだね、天照は護から奪われた分の生気や神気を取り戻せるから幾らでも相手出来るけど私達は奪われたままだしね・・・」
「そういえば水と風に会う事は出来ましたかヒメ?」
「うん、会う事は出来たのだけど四龍の身も心も虜にする男には近付きたくないって言ってたよヒカリ。それに・・・」
「それに?」
「『人との間に産まれた子がその後どれほどの苦難の歴史を歩んできたか私達を見てきて知っている筈だ。悪い事は言わぬ、想いを捨て元の生活に戻るのだ』とも言われちゃった」
ヤミ・チィ・ヒカリ・ヒメの4人は露天風呂で外の景色を眺めながら考えさせられる、水と風は人間の女性と愛し合い子を生したが子供達は迫害され辺境に追いやられた。水と風の二龍は自分達が先祖だという事も忘れてしまった子孫を守る為に住処を辺境としている。ニ龍の懸念は護と接触する事で愛した女性とその血を受け継ぐ子孫への想いが薄れてしまわないかという恐れなのだ。
「護だったら『それならヤミ達と俺の間で生まれた子と愛し合う者だって出てくる可能性も有る、このまま誰とも接触しない生活を選んでいたらいずれはこの世界に住む場所が無くなってしまうから、他の種族と歩み寄るキッカケを作ってあげる方が本当の子孫の為に出来る事じゃないのか?』っなんて言いそうだよね」
「言いそう言いそう」
それからしばらくの間、護についての話題に花を咲かせていた4人は急に冷静さを取り戻した。
「さて、今晩の護の相手はどなたがしているのですか?」
「サーリア達、クラローの娘達よ」
「それじゃあ、1時間も保たないじゃないですか!?」
「一応、クトアやエマも控えていますけど焼け石に水でしょうね・・・。やはり最終的には天照さんに託すしか有りません」
「護は一体何になってしまうのかな?神や龍を超える存在なんて想像出来ないよ・・・」
「なあ、陰。この展開をどう見る?」
『どう見る?って言われても、我々の予想を外れてますよ完全に』
「レミアというイレギュラーな存在が、ここまで我々の予想を裏切る事態を引き起こしてくれるとは流石に無視出来なくなってきたな」
『そうですね、神守 護に神気や龍気を吸収させる技を深層心理に植え付け天照や龍族の者達を弱体化させる目論見が崩れ始めています』
「それはそうなんだが、1番の問題はこっちだ」
そう言うと陽は陰に先だっての天照の真サキュバス化の時の様子を映し出した。
『これが一体何か?』
「俺達、異世界の神々を狂喜しながら銃で撃ち殺す様には創っていない筈なんだが・・・」
『以前、神守 護が銃の射撃大会を開催して以降ああなってしまったみたいですが』
「トリガーハッピーで人が変わる神なんてシャレにならんぞ、何とかして元に戻してやらんと後々まずくないか?」
『しかし、ここまで人格が変わってしまうと修正するのも一苦労ですよ』
(ふふふ・・・ようやく見つけた)
「誰だ!?」
陽と陰は2人だけしか居ない空間に突如響く声に驚いた。
(そこまで驚く必要は無いでしょ、あなた達の予想を裏切るイレギュラーな存在が護よりも先にここを見つけても不思議じゃないと思えなかったの?)
「まさか・・・まさか、お前はレミア!?」
(当たり、今日は声だけで挨拶に来たけどスパウダとの争いが一段落したら護や天照を連れてくるわね。その時は2人共干からびるまで私と天照でお相手させて頂くわ、その力を全て吸い尽くしてあげる。他人の人生を弄ぶ創作者(メイカー)さんも最期くらいは他人に弄ばれてみるのがお似合いよ・・・)
徐々に遠ざかるレミアの声を聞きながら、2人は初めて恐怖を覚えた。その気になれば何時でも命を奪いに来る死神が箱庭の1つで生まれている、それが生まれるキッカケを作り出したのは自分達なのだ。箱庭の住人の手によって裁かれる時が来た、そう悟らざるをえなかった。
「レミア、急に動かなくなったがどうしたのだ!?」
「そうだよ、君に何か有ったら死んでも死に切れない」
「ごめんなさいね、タケミカヅチ・ラメル。少しだけ2人のお馬鹿さんにお灸を据えてきた所だったの」
「「お灸を据える?」」
「さあ、この話はお終い!まだ朝まで時間はたっぷりと有るわ、今晩も私が満足するまで愛して下さいね旦那様♪」
タケミカヅチとラメルの負けられない戦いの火蓋が今夜も切って落とされた、しかし当然ながらレミア相手に2人共コールド負けする事となる・・・。
【スライムばかり食べてた俺は、今日から少し優雅な冒険者生活を始めます。 】という作品を新たに書き始めております。試しに読んで頂いて感想やご意見を聞かせてくださると今後の作品作りに活かせるので大変有り難いです。
「これは、由々しき事態です。天照さんが神としての力を取り戻したのは喜ばしいのですが、これでは私達が堪ったものでは有りません」
「確かにチィの言う通りだね、天照は護から奪われた分の生気や神気を取り戻せるから幾らでも相手出来るけど私達は奪われたままだしね・・・」
「そういえば水と風に会う事は出来ましたかヒメ?」
「うん、会う事は出来たのだけど四龍の身も心も虜にする男には近付きたくないって言ってたよヒカリ。それに・・・」
「それに?」
「『人との間に産まれた子がその後どれほどの苦難の歴史を歩んできたか私達を見てきて知っている筈だ。悪い事は言わぬ、想いを捨て元の生活に戻るのだ』とも言われちゃった」
ヤミ・チィ・ヒカリ・ヒメの4人は露天風呂で外の景色を眺めながら考えさせられる、水と風は人間の女性と愛し合い子を生したが子供達は迫害され辺境に追いやられた。水と風の二龍は自分達が先祖だという事も忘れてしまった子孫を守る為に住処を辺境としている。ニ龍の懸念は護と接触する事で愛した女性とその血を受け継ぐ子孫への想いが薄れてしまわないかという恐れなのだ。
「護だったら『それならヤミ達と俺の間で生まれた子と愛し合う者だって出てくる可能性も有る、このまま誰とも接触しない生活を選んでいたらいずれはこの世界に住む場所が無くなってしまうから、他の種族と歩み寄るキッカケを作ってあげる方が本当の子孫の為に出来る事じゃないのか?』っなんて言いそうだよね」
「言いそう言いそう」
それからしばらくの間、護についての話題に花を咲かせていた4人は急に冷静さを取り戻した。
「さて、今晩の護の相手はどなたがしているのですか?」
「サーリア達、クラローの娘達よ」
「それじゃあ、1時間も保たないじゃないですか!?」
「一応、クトアやエマも控えていますけど焼け石に水でしょうね・・・。やはり最終的には天照さんに託すしか有りません」
「護は一体何になってしまうのかな?神や龍を超える存在なんて想像出来ないよ・・・」
「なあ、陰。この展開をどう見る?」
『どう見る?って言われても、我々の予想を外れてますよ完全に』
「レミアというイレギュラーな存在が、ここまで我々の予想を裏切る事態を引き起こしてくれるとは流石に無視出来なくなってきたな」
『そうですね、神守 護に神気や龍気を吸収させる技を深層心理に植え付け天照や龍族の者達を弱体化させる目論見が崩れ始めています』
「それはそうなんだが、1番の問題はこっちだ」
そう言うと陽は陰に先だっての天照の真サキュバス化の時の様子を映し出した。
『これが一体何か?』
「俺達、異世界の神々を狂喜しながら銃で撃ち殺す様には創っていない筈なんだが・・・」
『以前、神守 護が銃の射撃大会を開催して以降ああなってしまったみたいですが』
「トリガーハッピーで人が変わる神なんてシャレにならんぞ、何とかして元に戻してやらんと後々まずくないか?」
『しかし、ここまで人格が変わってしまうと修正するのも一苦労ですよ』
(ふふふ・・・ようやく見つけた)
「誰だ!?」
陽と陰は2人だけしか居ない空間に突如響く声に驚いた。
(そこまで驚く必要は無いでしょ、あなた達の予想を裏切るイレギュラーな存在が護よりも先にここを見つけても不思議じゃないと思えなかったの?)
「まさか・・・まさか、お前はレミア!?」
(当たり、今日は声だけで挨拶に来たけどスパウダとの争いが一段落したら護や天照を連れてくるわね。その時は2人共干からびるまで私と天照でお相手させて頂くわ、その力を全て吸い尽くしてあげる。他人の人生を弄ぶ創作者(メイカー)さんも最期くらいは他人に弄ばれてみるのがお似合いよ・・・)
徐々に遠ざかるレミアの声を聞きながら、2人は初めて恐怖を覚えた。その気になれば何時でも命を奪いに来る死神が箱庭の1つで生まれている、それが生まれるキッカケを作り出したのは自分達なのだ。箱庭の住人の手によって裁かれる時が来た、そう悟らざるをえなかった。
「レミア、急に動かなくなったがどうしたのだ!?」
「そうだよ、君に何か有ったら死んでも死に切れない」
「ごめんなさいね、タケミカヅチ・ラメル。少しだけ2人のお馬鹿さんにお灸を据えてきた所だったの」
「「お灸を据える?」」
「さあ、この話はお終い!まだ朝まで時間はたっぷりと有るわ、今晩も私が満足するまで愛して下さいね旦那様♪」
タケミカヅチとラメルの負けられない戦いの火蓋が今夜も切って落とされた、しかし当然ながらレミア相手に2人共コールド負けする事となる・・・。
【スライムばかり食べてた俺は、今日から少し優雅な冒険者生活を始めます。 】という作品を新たに書き始めております。試しに読んで頂いて感想やご意見を聞かせてくださると今後の作品作りに活かせるので大変有り難いです。
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