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第37話 フォルネーゼの初めての狩り、もしかして俺より強くね?

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翌日、俺はフォルネーゼを連れてアルムの冒険者ギルドを訪れた。俺がSSランクに昇格した事に新しい受付けの人は驚いていたが、更にフォルネーゼが冒険者登録に来た事にも仰天していた。

無事にフォルネーゼの登録が終わると、早速家に戻りフォルネーゼとペアで砦の家の中で沸いてしまっているオークを倒す事にした。短い誘導灯をフォルネーゼに渡して大広間に居るオークの殲滅から始めてみる。点灯モードと点滅モードの切り替え方法とかを教えていざスタートしてみると、フォルネーゼは初めてとはとても思えない動きを見せる。獣人族でも狐型は素早さを売りにしている様でオークに音も無く近寄ると背後から襲い掛かった。そして、止まる事無く次々とオークを倒していく姿を見て

(もしかして、俺よりも強くないかフォルネーゼ!?)

と、本気で思えてくる。

「あ~! こんなに身体を動かすのが楽しいとは思えませんでした♪」

フォルネーゼはかなり上機嫌になっていた、そしてその後もフォルネーゼは優れた嗅覚と聴覚を活かして潜んでいるオークを見つけては倒しまくっていた。それからしばらくして、徐々にフォルネーゼが熱っぽい表情を浮かべ息も荒くなってきたので俺は心配して声を掛けた。

「フォルネーゼ、大丈夫か?少し顔も赤くなってきているけど、無理をさせてしまったかい?」

「い、いえ・・・違うんです誘二さん」

なんかフォルネーゼの声に艶が増した様な響きを感じる。

「ところで、誘二さん。バルドさん達は別行動でオークを狩っているのですか?」

「いや、あの2人は大広間の方でまた沸いてしまった場合に対処して貰う様に残ってもらっているけど」

「そうですか・・・あの、誘二さん。こんな事を言うのは恥ずかしいのですが、1つお願いが・・・」

「どうしたんだ、急に?良いから早く言ってごらん」

すると、フォルネーゼは目をとろ~んとさせながら俺に寄りかかってきた。

「すいませんオーク達を倒している内に身体の中が熱くなってきて、もう我慢出来そうもありません。今すぐ私の身体の火照りを鎮めてもらえませんか?」

まさか、フォルネーゼの方から俺を求めてくるとは思ってもみなかった。それもこんな昼間から!?だがフォルネーゼは俺をその気にさせようと尻尾で背中や腰など俺の弱い部分を撫でてくるから、こちらも理性が崩壊した。フォルネーゼを抱き上げると、そのまま近くの空いている部屋に飛び込みそれから数時間程情事に耽ってしまった。

まさか、あそこまで2人で燃え上がるとは思ってもいなかったので、部屋を出てからしばらくの間はお互い気恥ずかしかった。

「ただいま~」

「ただいま戻りました」

「おかえりなさい、お義兄ちゃん、お姉ちゃん♪」

フォレットちゃんがいつも通り笑顔で迎えてくれた、だが急にフォルネーゼに抱きつくとバルド達の前で絶対に知られたくない事を言い出してしまう。

「クンクン、お義兄ちゃんとお姉ちゃんさっきまでどこか見つからない場所でしちゃってたでしょ?」

「「!?」」

(しまった!? 行為を終えてから、身体を洗って匂いを消すのを忘れてた!)

バルド夫婦はもちろんだが、シャーリィとエタさんも顔を赤くしながら下を向く。俺とフォルネーゼはその日の夕食はすっかり晒し者状態になってしまった。

その日の晩、俺は寝室で横になっていると誰かがドアをノックしてきた。

「誰だい?」

俺は扉の向こうに居る人に声を掛けるがしばらく無言だったが、やがて返事を返してくれた。

「・・・エタです。少しお話が有るので入れて頂いてもいいですか?」

思いつめた様な声色だったので俺は鍵を開けエタさんを部屋に通すと、深刻な話を誰かに聞かれたらいけないと思い部屋の鍵を閉める。カチャっと鍵の閉まる音が部屋の中に広がるとエタさんは身体をびくっと震わせるが、それから俺の方をちらちらと見ながら少しずつ話し始めた。

「あの、誘二様。わたしの不老不死の呪いを解く為に浄化を繰り返し掛けて頂き真に有難うございました」

「大した事をしているつもりは無いから、そんな改まって言わなくても良いからね」

「実は先程、ステータスを確認しましたら不老不死の状態異常が完全に無くなっておりました」

そう言いながらエタさんはステータスの画面を出して、俺に見せてくれた。これまで出ていた不死の表示が無くなり、彼女は不老不死の呪いからやっと解放されたのだ。

「それは本当に良かった、おめでとう!」

「はい、ありがとうございます。 本当にありがとうございました・・・」

エタさんは涙を流しながら、精一杯の笑顔を見せてくれた。

「それから・・・こちらに来る前にフォルネーゼ様のお部屋を訪ねて許しを得てきた事が有ります」

「何かあったのかい?」

「夕方のフォレットちゃんの言葉を聞いて、わたしも誘二様に抱いて欲しいと思える様になりました」

「!?」

「わたしを誘二様の妻に迎え入れて頂けませんか?そして、わたしに誘二様の子を産ませてください。そうすればきっと、オークの仔では無くわたしと誘二様の子として愛せる筈です」

「本当にいいのかい、俺なんかで?」

「はい・・・フォルネーゼ様やシャーリィさんと同じ様にわたしもあなたの事を愛し始めております。身も心もあなたの物にしてください」

そう言いながら、エタは俺に軽く触れるキスをしてきた。小鳥が啄ばむ様なキスをしばらく繰り返していたが、徐々にお互いの唾液を交換する濃厚なものに変わる。彼女の身体が火照っていくのを確認しながら、寝間着を脱がして俺の前に素肌をさらさせる。そして彼女を抱き寄せながら押し倒すと翌朝フォレットちゃんが起こしに来るまで2人で何度も愛し合ったのだった。
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