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九、六
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「話がだいぶそれたな。通信を見せてやるはずだった。よく聞いていろ」
しみったれてしまった雰囲気を変えようと、川中島なりの心配りだろう。気持ちは嬉しかったが、俺は弾かれるようにして泣きっ面を上げた。
「あっちょっと待って。弾いたら俺寝ちまうぜ」
俺の制止を無視して、川中島は手首を利かせてハープの弦を弾いた。ハープの輝きが目尻に溜まっている涙に反射してオレンジ色の小さな閃光がほとばしって見えた。
たしかに空が波紋のように揺れたのを目撃した。天使の奏でを阻んではならないと、光のたてがみは散り散りに舞い踊り、雲海は泡立てたメレンゲのようにやわらかに両端へと詰め寄って盛り上がった。川中島はハープをひとなでしただけで空一面を掌握してしまったのだ。
まばたきも惜しいほどの幻想的な光景に圧倒されて、眠気に誘われるどころか頭がすっきりする。心の奥底で眠りこけていたがんじがらめの糸の塊がするすると解けていくような感じがする。意固地でいることに慣れ過ぎて、胸のつかえにも気がつかなかったのだろう。どんどん楽になっていくのがわかる。
心を満たしていた糸の塊がなくなるとあらわになった弱い部分に直面する。もはや認めてしまうしかない。そうだ。俺はえんじぇるすに醜い嫉妬をしていたのだ。胸の内で彼らをこき下ろすことで自尊心を保とうと必死だったのだ。音楽に夢を見続けるのは現実的ではない。だから現実を見据えた自分が正しくて、三人は己の力量と将来に希望を抱き過ぎているだけなのだと。
やがてつまずいて、壁にぶち当たり、現実を突きつけられ、気づいた時には何も形に残っていない。これから泣きを見る宿命にある三人が可哀想で、想像すると恥ずかしくて、見ていられなくて。
いや、恥ずかしいのはあの三人ではなく俺の愚考だ。俺は諦めたのに奴らは未だに輝かしい未来を信じているなんて。夢は必ず叶うと信じて、それを活力にバンドを楽しんでいるなんて、馬鹿げている……直接言ってやろうともしなかった小心者の俺に、天使のご加護を賜ったバンドを嘲る資格はない。
だから鷽姫様は夢に現れて、俺の汚れた心を咎めただけでなく洗い流してくれたのだろう。たいしたことはできなかったものの雉子の味方をした俺のために、手を差し伸べてくれたのだろう。
残響が消えると遠くの方から、むおーーーーん……と、船の汽笛のような、ゆったりとした重低音がぶんぶんと雲で反響した。
「今の音、何?」
「ウナボーの返事だ」
「ウナボー?」
「そうだ。デンキソラウナギのウナボーだ。私がハープを鳴らすとああやって返事をしてくれる。元々このハープは他の天使との通信のために使うものだがな。さっき会話したばかりだから今度はウナボーに話しかけている」
「ちょい待って。色々となんか……」
糸の塊はなくなったのに頭がこんがらがる。
「会話って、演奏でわかるものなん? そもそも相手までに届くん? てかデンキソラウナギってナニ?」
「質問はひとつずつしろオーギガヤツ。オーギガヤツは会話とはいろんな単語を口でしゃべるものだと思っているんだろう? 馬鹿め。モールス信号はツーとトンだけで会話が成立するぞ」
音階の組み合わせで単語を並べているのだろう。いちいち馬鹿って言うんじゃない。
「このハープは天国産だ。障害物を取り除くほどよーく聞こえる」
「さっきはどんな会話してたん?」
「次の便器の柄はどんなものがいいかとか、新曲の歌詞の出来栄えを聞いてもらっていた」
「めちゃくちゃプライベートだな」
もっと聖なる……いや、それは単なる人間の願望に過ぎない。
「デンキソラウナギは元々地球外生命体で、宇宙人が連れ込んだのがそのまま自然繁殖してしまったとハナミドーが言っていたぞ」
「ええっ、それってあれなん? ブラックバスが琵琶湖で増殖しちゃったみたいなやつなん?」
宇宙規模になっても、起こることは地球と変わらないらしい。
「デンキソラウナギは敏感で、飛行機が来てもすぐ逃げるから事故を起こすことはないらしいぞ。銀河団が捕獲して元の星に戻し続けて、今は二十匹もいないと言っていた」
「花御堂らってそんなこともしとるがん?」
「地球で繁殖した宇宙生物の保護観察。無断な宇宙生物の持ち込みや、地球生物を乱獲する宇宙人の摘発をやっているらしいぞ」
「へぇー! 例えば街中を暴れ回る怪獣を倒すとかじゃないんか」
「そういうのはまた別の組織らしいぞ。ちなみに言うとだな、ニホンオオカミの絶滅も宇宙人の乱獲がひとつの原因らしいぞ」
「えっマジで!?」
とんでもないことを聞いてしまったぞ。
むおーーーーん……と、ウナボーが唸っている。川中島はまたハープを鳴らした。
「ウナギって鳴くんだな。ペット?」
「話し相手だ。何言ってるか全然わからんがな。時々雲から出てきてこっちに来てくれるぞ。奴は眉間をなでられるのが好きだ。安心しろ。悪さをしなければビリビリしない」
「ウナギに眉間ってあるのか?」
「ウナボーにはあるぞ。すべすべしている。手を洗わないと生臭いぞ」
俺は失笑した。川中島はもう一度ハープを鳴らす。
「なんで俺、眠くならないんかな?」
「これくらいの単純な音なら平気だろう。要するにお前は癒し音楽に弱い。もし誰もが聞いた途端眠くなるというなら、ハナミドーが事故死する」
「うわ縁起でもねぇこと言うんじゃねーよ」
「あっははは」
川中島は珍しく声に出して軽快に笑った。眠くならない真相は藪の中だが、気が抜けた俺もつられて笑ってしまって、乾いた涙で目尻が突っ張った。
川中島は夜の路上ライブに出かけた。むず痒い気持ちになっていた俺はリビングでワイドショーからのゴールデンタイムのクイズバラエティを眺めた。
本来なら今日は宇宙喫茶に行かなければならなかったのだが、昨晩ヨハネス店長がメンタルケアを理由にシフトを組み替えたのだ。余計なお世話だし、急遽として俺の代わりに出ることになった団員に申し訳ないと思っていたのが今となってはありがたい。俺にとってこの時間は必要なものとなった。
今は夕飯という名の花御堂の帰りを待っている状態でもある。帰り道でコンビニに寄って冷やし中華を買わなくてよかった。買っていたら引っくり返って台無しになっていたはずだ。
夕日は地の果てへと去り、マジックアワーが訪れていた。幻想の残滓は儚い。貴重な時間を無駄にしてはいけない。
居ても経ってもいられなくなって、足早に自室へ。段ボールのガムテープを勢いよくはがし、印を解いた。
ラッキーカラーは赤。
赤い光沢と、この手触り。重さ。俺のアコベ。これを譲ってくれた時を、親父の表情を思い出せ。
俺の人生。俺の人生だ。悔いが残らないようにするには、扇ヶ谷家の人間ならわかっているだろう?
ベッドに腰かけて足を組む。首筋をなで上げるようにフレットの位置を探る。まずはあまり指を開かなくてもいいハイポジションだ。半年以上のブランクは怖い。初っ端で手がつったら笑えない。
弦を押さえる。ああやっぱり、指の力が弱くなっている。自業自得だ。努力の結晶がひとつ失っていてうなだれた。
またゼロから結晶を作ろう。頭を上げて……三音鳴らした。ぞわりと、腕が粟立ち、耳の中の産毛が立った。
「……架空の」
声が震えた。思うように唇が動かなくて、窓の外に目をやった。マジックアワーだぞ。魔法が夜の帳で覆い隠されてしまう前に。
俺は今、心が無敵になる魔法にかかっている。
架空の話をしよう 天地が一つの紙切れならば
破るも捨てるも可能 飛行機作って飛ばすのもいいね
俺はあの歌をたどたどしく口ずさんだ。
チャンスいつまでもそこに止まっていてくれるなんて
ありえない 花の香りは消える
何すればいいか 考え始めた者が勝ちさ
行こうぜ きっとやって来んだ 果てないフラグが
人知れず封印した歌を声に乗せた。
ゆめゆめ本気出して建てろ空中楼閣
必ず明日の夜空と君を独り占め!
手加減はせず 遠慮もせず 光れ俺の魂
扉開ければ次のステージ
「扉開ければ……」
俺は駆け降りた。正面玄関を開放させる。
「明日の夜空……」
音が幻想の残光へ弾き飛ぶ。
諦める前にイロハだろ(何かしたいか考えている)
振り向くと仙人が、あの老ベーシストの姿となって構えていた。
にこりと彼はうなずいた。俺の隣に立ち、「ワン・ツー」とベースのボディを指で叩いた。
しみったれてしまった雰囲気を変えようと、川中島なりの心配りだろう。気持ちは嬉しかったが、俺は弾かれるようにして泣きっ面を上げた。
「あっちょっと待って。弾いたら俺寝ちまうぜ」
俺の制止を無視して、川中島は手首を利かせてハープの弦を弾いた。ハープの輝きが目尻に溜まっている涙に反射してオレンジ色の小さな閃光がほとばしって見えた。
たしかに空が波紋のように揺れたのを目撃した。天使の奏でを阻んではならないと、光のたてがみは散り散りに舞い踊り、雲海は泡立てたメレンゲのようにやわらかに両端へと詰め寄って盛り上がった。川中島はハープをひとなでしただけで空一面を掌握してしまったのだ。
まばたきも惜しいほどの幻想的な光景に圧倒されて、眠気に誘われるどころか頭がすっきりする。心の奥底で眠りこけていたがんじがらめの糸の塊がするすると解けていくような感じがする。意固地でいることに慣れ過ぎて、胸のつかえにも気がつかなかったのだろう。どんどん楽になっていくのがわかる。
心を満たしていた糸の塊がなくなるとあらわになった弱い部分に直面する。もはや認めてしまうしかない。そうだ。俺はえんじぇるすに醜い嫉妬をしていたのだ。胸の内で彼らをこき下ろすことで自尊心を保とうと必死だったのだ。音楽に夢を見続けるのは現実的ではない。だから現実を見据えた自分が正しくて、三人は己の力量と将来に希望を抱き過ぎているだけなのだと。
やがてつまずいて、壁にぶち当たり、現実を突きつけられ、気づいた時には何も形に残っていない。これから泣きを見る宿命にある三人が可哀想で、想像すると恥ずかしくて、見ていられなくて。
いや、恥ずかしいのはあの三人ではなく俺の愚考だ。俺は諦めたのに奴らは未だに輝かしい未来を信じているなんて。夢は必ず叶うと信じて、それを活力にバンドを楽しんでいるなんて、馬鹿げている……直接言ってやろうともしなかった小心者の俺に、天使のご加護を賜ったバンドを嘲る資格はない。
だから鷽姫様は夢に現れて、俺の汚れた心を咎めただけでなく洗い流してくれたのだろう。たいしたことはできなかったものの雉子の味方をした俺のために、手を差し伸べてくれたのだろう。
残響が消えると遠くの方から、むおーーーーん……と、船の汽笛のような、ゆったりとした重低音がぶんぶんと雲で反響した。
「今の音、何?」
「ウナボーの返事だ」
「ウナボー?」
「そうだ。デンキソラウナギのウナボーだ。私がハープを鳴らすとああやって返事をしてくれる。元々このハープは他の天使との通信のために使うものだがな。さっき会話したばかりだから今度はウナボーに話しかけている」
「ちょい待って。色々となんか……」
糸の塊はなくなったのに頭がこんがらがる。
「会話って、演奏でわかるものなん? そもそも相手までに届くん? てかデンキソラウナギってナニ?」
「質問はひとつずつしろオーギガヤツ。オーギガヤツは会話とはいろんな単語を口でしゃべるものだと思っているんだろう? 馬鹿め。モールス信号はツーとトンだけで会話が成立するぞ」
音階の組み合わせで単語を並べているのだろう。いちいち馬鹿って言うんじゃない。
「このハープは天国産だ。障害物を取り除くほどよーく聞こえる」
「さっきはどんな会話してたん?」
「次の便器の柄はどんなものがいいかとか、新曲の歌詞の出来栄えを聞いてもらっていた」
「めちゃくちゃプライベートだな」
もっと聖なる……いや、それは単なる人間の願望に過ぎない。
「デンキソラウナギは元々地球外生命体で、宇宙人が連れ込んだのがそのまま自然繁殖してしまったとハナミドーが言っていたぞ」
「ええっ、それってあれなん? ブラックバスが琵琶湖で増殖しちゃったみたいなやつなん?」
宇宙規模になっても、起こることは地球と変わらないらしい。
「デンキソラウナギは敏感で、飛行機が来てもすぐ逃げるから事故を起こすことはないらしいぞ。銀河団が捕獲して元の星に戻し続けて、今は二十匹もいないと言っていた」
「花御堂らってそんなこともしとるがん?」
「地球で繁殖した宇宙生物の保護観察。無断な宇宙生物の持ち込みや、地球生物を乱獲する宇宙人の摘発をやっているらしいぞ」
「へぇー! 例えば街中を暴れ回る怪獣を倒すとかじゃないんか」
「そういうのはまた別の組織らしいぞ。ちなみに言うとだな、ニホンオオカミの絶滅も宇宙人の乱獲がひとつの原因らしいぞ」
「えっマジで!?」
とんでもないことを聞いてしまったぞ。
むおーーーーん……と、ウナボーが唸っている。川中島はまたハープを鳴らした。
「ウナギって鳴くんだな。ペット?」
「話し相手だ。何言ってるか全然わからんがな。時々雲から出てきてこっちに来てくれるぞ。奴は眉間をなでられるのが好きだ。安心しろ。悪さをしなければビリビリしない」
「ウナギに眉間ってあるのか?」
「ウナボーにはあるぞ。すべすべしている。手を洗わないと生臭いぞ」
俺は失笑した。川中島はもう一度ハープを鳴らす。
「なんで俺、眠くならないんかな?」
「これくらいの単純な音なら平気だろう。要するにお前は癒し音楽に弱い。もし誰もが聞いた途端眠くなるというなら、ハナミドーが事故死する」
「うわ縁起でもねぇこと言うんじゃねーよ」
「あっははは」
川中島は珍しく声に出して軽快に笑った。眠くならない真相は藪の中だが、気が抜けた俺もつられて笑ってしまって、乾いた涙で目尻が突っ張った。
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今は夕飯という名の花御堂の帰りを待っている状態でもある。帰り道でコンビニに寄って冷やし中華を買わなくてよかった。買っていたら引っくり返って台無しになっていたはずだ。
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ベッドに腰かけて足を組む。首筋をなで上げるようにフレットの位置を探る。まずはあまり指を開かなくてもいいハイポジションだ。半年以上のブランクは怖い。初っ端で手がつったら笑えない。
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声が震えた。思うように唇が動かなくて、窓の外に目をやった。マジックアワーだぞ。魔法が夜の帳で覆い隠されてしまう前に。
俺は今、心が無敵になる魔法にかかっている。
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ありえない 花の香りは消える
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行こうぜ きっとやって来んだ 果てないフラグが
人知れず封印した歌を声に乗せた。
ゆめゆめ本気出して建てろ空中楼閣
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手加減はせず 遠慮もせず 光れ俺の魂
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俺は駆け降りた。正面玄関を開放させる。
「明日の夜空……」
音が幻想の残光へ弾き飛ぶ。
諦める前にイロハだろ(何かしたいか考えている)
振り向くと仙人が、あの老ベーシストの姿となって構えていた。
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