詞詩集

鳥丸唯史(とりまるただし)

文字の大きさ
上 下
46 / 54

星になる

しおりを挟む
ツツジのミツを好んだあの頃 真っ青な空 白い月
地球はまるいと知ったその夜 不安と恐れ 忘れたい

非常階段 ジグザグのぼり 太陽の国タカマガハラへ

陽ざしがつよい おまえの姿 全体とまれ 右向け右へ
われら星の子 光る手のひら 満ち足りない日々をこぼしたよ

メール機能に慣れてったあの頃 真っ青な空に浮かんでた
ボーリングのピンのような物体 結局あれはなんだったのか

毎日少し月遠ざかる それを知った日 やっぱり寝れない

風をかきわけた おまえの背中 この指とまれ あわぶくたった
われら星の子 光る手のひら 川をゆく笹舟どこまでも

――太陽の国タカマガハラへ!

陽ざしがつよい おまえの勇姿 全体とまれ 右向け右へ
われら星の子 流されるさだめ 天の神さまの言うとおりに

陽ざしを浴びる おまえの悲哀 全体とまれ 地球よとまれ
われら星の子 われら星の子 なんのために心いだくのか
しおりを挟む

処理中です...