詞詩集

鳥丸唯史(とりまるただし)

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トランス

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それでこぼれた星がある 見た人はいるかい?
知らない時ほどに大事なものが消える
自信喪失だ ステージ落ちかけて
強く手を引いてくれた君のためにリスタートする

正当性はいつでも誰かを基準値にして
涙をごまかすような嵐と同化した

チョークで五芒星 誰が聖者なのか
この遺伝子 僕が僕であること!
独立型の正義立ち上げて 夢見るから
呪文を唱えろ 僕なら……

不規律のフラッシュグリーン 微風に揺られて
乾きたてのシャツのような気持ちの良さがまだあった
社会的協調性 努力はしていた
気づいた君の言葉がさりげなく肩を叩いた

世界の流れ方は空中ブランコに似てる
それで時に平和を誰より案じていたい

届かない未来より 明日を信じさせて
ネガティブの爪先 まずはハンカチーフを持て
マーブリングの闇を漂流しながら 道を作る
風が美しい丘まで

世界は不正確で統一性の欠片もない
けれどずっと同じ星で命を授けられた

黒白こくびゃくを弁せず 聖者でいられるか
すべては僕が歩んだグランギニョルだと
チョークで星をえがけ!

明日を迎えるために 昨日の傷をなでて
今度は僕が君を連れ出してゆく番
手を強く握って 今から新しい姿になる
授けられたいのちよ 喜びよ

手に入れてみせよう 明日を信じて
独立型の正義確立させる
この遺伝子 否定をしないで帽子を振ろう
忘れないよ 幕閉じても…
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