詞詩集

鳥丸唯史(とりまるただし)

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レーン

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両手を広げて夢を語ったね
その頃が一番好きだった
時代の流れがレーンを変えるなら
きっぱりと視線も変えてよ

そこがきみのゴールだとするなら
わたしは行くから もっと先に行くから

つかまえて!
きみはそんなものじゃないよ
なぜそこで立ち止まってしまうの?
つかまえて!
息が切れて痛むところまで
走ってよ 街を抜け出して

ため息をついて愚痴だけをこぼす
今こそ見切りをつける時
未練があるなら 時間があるなら
きっぱりと勝負をを決めてよ

そこがきみのゴールだというなら
涙だけはぐっとこらえ もう置いて行くから

越えてって!
ホントは隣にいたいけれど
それじゃきみのためにはならないから
越えてって!
少し前の方にいるから
追いついて そして抜き去って

飛び越して!
ホントは隣にいたいけれど
それじゃきみのためにはならないから
飛び越して!
声が聞こえなくなるまでに
走ってよ まだ力あるなら
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