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第一部
遺跡での出会い
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『起きて、ねえ、起きて。ねえってば!』
自分よりも年下の幼い少女のような声がする。
耳元ではなくもっと近く、頭の中で聞こえるような不思議な感覚だった。
『ねえ!』
ブォン。
その大きな音は普通に聞こえた。
それでサリヤの意識はゆっくり浮上した。
「うぅ……」
寝返りを打とうとして、体の下が硬いことに気づく。明らかに普段のベッドとは違う。うっすら目を開けると暗い。体のあちこちが痛みだし、濡れた衣服の冷たさを感じた。
サリヤは一気に今までのことを思い出した。
自分は刺客から逃げて川に身を投げたのだ。流されて沈み、死んだと思った。
しかし、生きている。
「ここは?」
痛みをこらえて身を起こすと、洞窟のようだった。
「洞窟? 神殿?」
奥に地底湖があり、手前の地面は岩を削って平らに整えられ、湖面まで階段状になっていた。岩壁は湿り気を帯びあちこち苔が生えているが、彫刻が施されている。塔のモチーフは旧文明で一般的なものだ。
「……遺跡か?」
サリヤの下半身は水に浸かっていた。あの川が地底湖に繋がっていたのだろう。流れがあるおかげか淀んだ匂いはしない。地底湖の奥は真っ暗でどこまで続いているのか見えなかった。
這うようにして湖から上がると、
『大丈夫?』
気遣う声がかけられた。
先ほど目が覚める前にも聞いた声だった。
「誰だ?」
自然のままの高い天井に自分の声が反響した。
『こっちにいるわ。来て』
湖とは逆側に開口部があった。そちら側から光が差している。その明るさでこちらにいても周りが見えるのだとわかった。
ゆっくりと立ち上がると、幸いにも骨折などの大きな怪我はないようだった。切り傷や打撲は森で逃げていたときのものだ。
奇跡だと思ったと同時に実はもう死んでいるのかもしれないとも思った。そう、ここは死後の世界なのでは……?
光に向かって行くにつれて、サリヤはその思いを強くした。
人が一人通れるほどの開口部を通ると、その先には大きな空間が広がっていた。
彫刻が施された金属の壁と天井は、磨かれたばかりのカラトリーのように光沢を放っている。
床に灯りが埋め込まれているのか、光源は下だった。光を通す素材はガラスだろうか。自分が乗っても割れそうな気配もない。
真ん中には大きなものがあった。
いや、「いた」というのが正確だ。
「まさか」
サリヤは目を疑う。
形態はどんな動物にも似ていない。あえてあげるなら鳥が一番近いだろうか。体を覆っているつやつやの皮膚は硬そうだったけれど、金属の光沢ではない。高価な磁器のそれだ。汚れ一つなく真っ白だった。体の両脇に大きな翼があり、地面と並行に広げられている。天に向かって伸びる尻尾の両脇にも小さな翼がある。前足は一本で後ろ足が二本。足元で地面に接しているのは小さな車輪だ。鼻先に細い花弁のようなものが三つ、放射状に並ぶ。目や口はない。背中の一部にガラスの覆いが載っているのが見える。
「これは……」
旧文明の遺跡に隠された「飛行機」。
メデスディスメ王国の王国師団にも飛行騎士団があり、七機が存在していた。遠目に見たことも、近くで見学させてもらったこともある。
背中のガラスの部分はくぼんでおり、鞍を取り付けて騎士が乗るのだ。飛行騎士は誰でもなれるものではない。飛行機に選ばれ絆を結んだ者だけに与えられる栄誉だ。
『初めまして』
先ほどの声が聞こえ、サリヤは辺りを見回す。広い空間には、飛行機の他は机や棚といった金属製の家具があるだけ。
「誰だ? どこにいる?」
『私よ。目の前の飛行機』
「は?」
サリヤは呆然と見上げた。
飛行機の言葉が理解できるのは飛行騎士だけのはず。
『体は大丈夫? あなたがエリアに入った瞬間に気づいて、慌てて防御の魔法をかけたのよ。ほめてほしいわ。……まあ、勝手に絆を結んだのは、ちょっとは反省しているけれど……そのせいであなたの魔力をたくさん奪ってしまったから』
「絆?」
『ええ、そうよ。あなたの魔力、とっても気に入ったの』
もしかして、それは……。
「私はあなたの騎士になったのか?」
『うふふ。そうよ。うれしいでしょ』
飛行機は体を軽くゆすって笑った。
サリヤは開いた口がふさがらない。
『私はベアトリクス。エフ種の最上位』
「エフ……」
飛行機――ベアトリクスの名乗りをそのまま繰り返すと、彼女は自慢げに笑い声をあげた。
『最も進化した種よ。最後の最新機体エフ種』
その最上位。
それはもしかしなくとも、とても強いのではないだろうか。
『あなたの名前は?』
「私はサリヤだ」
自失したままのサリヤは本当の名前を口にしていた。
母が二人きりのときだけ呼んでくれた名前だ。
そこでサリヤははっとした。
ベアトリクスに乗って戻れば、母を助けられる。
「ベアトリクス、協力してほしい」
『なあに?』
機嫌よく答える彼女に説明しようと近づいたとき、サリヤはめまいを覚えた。
力が抜け、膝から崩れ落ちる。がたがたと体が震えた。
『サリヤ? どうしたの?』
今さらに濡れた衣服の冷たさを思い出す。発熱の兆候に思えた。
『私があなたの魔力を吸い取ってしまっているのね。待って、助けを呼ぶわ』
ベアトリクスの鼻先から尻尾に向けて、赤い光の輪が走った。魔法だ。
――ああ、綺麗だ。
視界の隅で彼女の魔法を捕らえたサリヤはそれだけを思って、再び意識を失った。
:::::::
『ミクラ! 起きてください! 緊急事態です』
ベールルーベ王国の飛行騎士団の団長を務めるミクラは、自身の飛行機に大声でたたき起こされて、着替えもそこそこに慌てて厩舎に向かった。
夜明け前だ。外は薄明るい。
『ミクラ、早く乗ってください』
「カーティス、待て。何が起こったのか説明してくれ」
ボタンを半分も止めていないシャツに上着をひっかけ、翼に手をかけて地面を蹴り、一気に鞍に飛び乗る。ミクラが安全ベルトを締めるのを待たずにカーティスはガラスの覆いを閉めて、厩舎の外に出た。イー種のカーティスは、決まった手順の行動や魔法は騎士の指示がなくても一人でできた。
『飛行機の女王が目覚めました』
「女王? 旧文明の古文書に名前だけ残るエフ種か?」
『ええ。遭難信号を発しています』
目の前に近隣の地図が現れる。点滅しているのは、メデスディスメ王国との国境に近い森だ。
ミクラは目的地までの道筋を思い描く。滑走路まで一人で進んできたカーティスは、ミクラの指示を受けて空に飛び立った。
他の飛行機もカーティス同様に信号を受信したのだろう。飛行機に起こされた団員が走っていた。
「行先は森だ。着陸できる場所があるかわからない。他の団員には待機を命じる」
ミクラの命令はカーティスが地上に伝えた。
――メデスディスメ王国の第七王子カッラとして十六歳まで生きてきた王女サリヤは、隣国ベールルーベ王国に流され、飛行機の女王ベアトリクスから騎士に選ばれたのだった。
自分よりも年下の幼い少女のような声がする。
耳元ではなくもっと近く、頭の中で聞こえるような不思議な感覚だった。
『ねえ!』
ブォン。
その大きな音は普通に聞こえた。
それでサリヤの意識はゆっくり浮上した。
「うぅ……」
寝返りを打とうとして、体の下が硬いことに気づく。明らかに普段のベッドとは違う。うっすら目を開けると暗い。体のあちこちが痛みだし、濡れた衣服の冷たさを感じた。
サリヤは一気に今までのことを思い出した。
自分は刺客から逃げて川に身を投げたのだ。流されて沈み、死んだと思った。
しかし、生きている。
「ここは?」
痛みをこらえて身を起こすと、洞窟のようだった。
「洞窟? 神殿?」
奥に地底湖があり、手前の地面は岩を削って平らに整えられ、湖面まで階段状になっていた。岩壁は湿り気を帯びあちこち苔が生えているが、彫刻が施されている。塔のモチーフは旧文明で一般的なものだ。
「……遺跡か?」
サリヤの下半身は水に浸かっていた。あの川が地底湖に繋がっていたのだろう。流れがあるおかげか淀んだ匂いはしない。地底湖の奥は真っ暗でどこまで続いているのか見えなかった。
這うようにして湖から上がると、
『大丈夫?』
気遣う声がかけられた。
先ほど目が覚める前にも聞いた声だった。
「誰だ?」
自然のままの高い天井に自分の声が反響した。
『こっちにいるわ。来て』
湖とは逆側に開口部があった。そちら側から光が差している。その明るさでこちらにいても周りが見えるのだとわかった。
ゆっくりと立ち上がると、幸いにも骨折などの大きな怪我はないようだった。切り傷や打撲は森で逃げていたときのものだ。
奇跡だと思ったと同時に実はもう死んでいるのかもしれないとも思った。そう、ここは死後の世界なのでは……?
光に向かって行くにつれて、サリヤはその思いを強くした。
人が一人通れるほどの開口部を通ると、その先には大きな空間が広がっていた。
彫刻が施された金属の壁と天井は、磨かれたばかりのカラトリーのように光沢を放っている。
床に灯りが埋め込まれているのか、光源は下だった。光を通す素材はガラスだろうか。自分が乗っても割れそうな気配もない。
真ん中には大きなものがあった。
いや、「いた」というのが正確だ。
「まさか」
サリヤは目を疑う。
形態はどんな動物にも似ていない。あえてあげるなら鳥が一番近いだろうか。体を覆っているつやつやの皮膚は硬そうだったけれど、金属の光沢ではない。高価な磁器のそれだ。汚れ一つなく真っ白だった。体の両脇に大きな翼があり、地面と並行に広げられている。天に向かって伸びる尻尾の両脇にも小さな翼がある。前足は一本で後ろ足が二本。足元で地面に接しているのは小さな車輪だ。鼻先に細い花弁のようなものが三つ、放射状に並ぶ。目や口はない。背中の一部にガラスの覆いが載っているのが見える。
「これは……」
旧文明の遺跡に隠された「飛行機」。
メデスディスメ王国の王国師団にも飛行騎士団があり、七機が存在していた。遠目に見たことも、近くで見学させてもらったこともある。
背中のガラスの部分はくぼんでおり、鞍を取り付けて騎士が乗るのだ。飛行騎士は誰でもなれるものではない。飛行機に選ばれ絆を結んだ者だけに与えられる栄誉だ。
『初めまして』
先ほどの声が聞こえ、サリヤは辺りを見回す。広い空間には、飛行機の他は机や棚といった金属製の家具があるだけ。
「誰だ? どこにいる?」
『私よ。目の前の飛行機』
「は?」
サリヤは呆然と見上げた。
飛行機の言葉が理解できるのは飛行騎士だけのはず。
『体は大丈夫? あなたがエリアに入った瞬間に気づいて、慌てて防御の魔法をかけたのよ。ほめてほしいわ。……まあ、勝手に絆を結んだのは、ちょっとは反省しているけれど……そのせいであなたの魔力をたくさん奪ってしまったから』
「絆?」
『ええ、そうよ。あなたの魔力、とっても気に入ったの』
もしかして、それは……。
「私はあなたの騎士になったのか?」
『うふふ。そうよ。うれしいでしょ』
飛行機は体を軽くゆすって笑った。
サリヤは開いた口がふさがらない。
『私はベアトリクス。エフ種の最上位』
「エフ……」
飛行機――ベアトリクスの名乗りをそのまま繰り返すと、彼女は自慢げに笑い声をあげた。
『最も進化した種よ。最後の最新機体エフ種』
その最上位。
それはもしかしなくとも、とても強いのではないだろうか。
『あなたの名前は?』
「私はサリヤだ」
自失したままのサリヤは本当の名前を口にしていた。
母が二人きりのときだけ呼んでくれた名前だ。
そこでサリヤははっとした。
ベアトリクスに乗って戻れば、母を助けられる。
「ベアトリクス、協力してほしい」
『なあに?』
機嫌よく答える彼女に説明しようと近づいたとき、サリヤはめまいを覚えた。
力が抜け、膝から崩れ落ちる。がたがたと体が震えた。
『サリヤ? どうしたの?』
今さらに濡れた衣服の冷たさを思い出す。発熱の兆候に思えた。
『私があなたの魔力を吸い取ってしまっているのね。待って、助けを呼ぶわ』
ベアトリクスの鼻先から尻尾に向けて、赤い光の輪が走った。魔法だ。
――ああ、綺麗だ。
視界の隅で彼女の魔法を捕らえたサリヤはそれだけを思って、再び意識を失った。
:::::::
『ミクラ! 起きてください! 緊急事態です』
ベールルーベ王国の飛行騎士団の団長を務めるミクラは、自身の飛行機に大声でたたき起こされて、着替えもそこそこに慌てて厩舎に向かった。
夜明け前だ。外は薄明るい。
『ミクラ、早く乗ってください』
「カーティス、待て。何が起こったのか説明してくれ」
ボタンを半分も止めていないシャツに上着をひっかけ、翼に手をかけて地面を蹴り、一気に鞍に飛び乗る。ミクラが安全ベルトを締めるのを待たずにカーティスはガラスの覆いを閉めて、厩舎の外に出た。イー種のカーティスは、決まった手順の行動や魔法は騎士の指示がなくても一人でできた。
『飛行機の女王が目覚めました』
「女王? 旧文明の古文書に名前だけ残るエフ種か?」
『ええ。遭難信号を発しています』
目の前に近隣の地図が現れる。点滅しているのは、メデスディスメ王国との国境に近い森だ。
ミクラは目的地までの道筋を思い描く。滑走路まで一人で進んできたカーティスは、ミクラの指示を受けて空に飛び立った。
他の飛行機もカーティス同様に信号を受信したのだろう。飛行機に起こされた団員が走っていた。
「行先は森だ。着陸できる場所があるかわからない。他の団員には待機を命じる」
ミクラの命令はカーティスが地上に伝えた。
――メデスディスメ王国の第七王子カッラとして十六歳まで生きてきた王女サリヤは、隣国ベールルーベ王国に流され、飛行機の女王ベアトリクスから騎士に選ばれたのだった。
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