奥様はエリート文官

神田柊子

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第一章 「辺境伯といえば……?」「君を愛することはない!」

結婚式

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 準備期間は慌ただしく過ぎてしまい、ついに結婚式。
 アニエスは今の今まで一度もフィリップと顔を合わせていなかった。
 公爵家が早馬を使って連絡を取ってくれたため、必要な確認は全て手紙で事足りた。
 フィリップからの返信を見たクリステルは、「どうしてここで愛を語らないの……?」と頭を抱えていた。しかし、アニエスが先に送ったのが、どこからどう見ても式典進行のための業務連絡の手紙だったため、アニエスは何も不満に思わなかった。むしろ質問にもれなく回答がもらえたことに満足したくらいだ。

「新郎の到着が今朝ってどういうことよ?」
 顎を上げて憤慨するのは、メグラーダ伯爵夫人バルバラ。三十三歳の、アニエスの長姉だ。
「お忙しいんだから仕方ないでしょう」
「それにしたって、着いたときに顔を見せるくらいするべきだわ」
 アニエスに反論したのは、ザルツ子爵夫人マリーズ。三十二歳の次姉だ。
「私だって朝から支度で忙しいんだから、訪ねて来られても困るわよ」
 アニエスが言うと、
「それもそうよね」
「確かにね」
 姉ふたりに加えて、義妹で従妹のポーラもそれぞれ納得の顔を見せる。
 花嫁の控え室である。
 アニエスの支度は終わっていて、時間になって招待客が揃うのを待っているところだ。
「ねえ、お姉様たち、外を見た? 新聞社の記者が集まっていたわよ」
「ああ、私、取材を受けたわ」
「えっ、バルバラ姉様! 余計なことを言っていないでしょうね?」
「失礼ねぇ。妹は子どものころから熊が好きでしたわって、きちんと教えてあげたわよ」
「はい? なんですって?」
「いやだ、姉様。アニエスが熊好きだったことなんてあった?」
「もしかして、あのぬいぐるみのこと?」
「まあ、ポーラ。よく知ってるわね」
「ルシアンから聞いたのよ」
「バルバラ姉様、式場から追い出されたいの?」
 アニエスが声音を下げると、バルバラはやっとこちらを振り返った。
「冗談に決まってるでしょ。取材には、妹は頼り甲斐のある方が好みなので大変喜んでおります、って答えたわよ」
「それならいいけれど。誰が聞いているかわからないんだから、失礼な発言は控えて」
「はいはい」
 アニエスはため息をついた。
 この三人が集まると感傷にひたる隙もない。
 両親は客の出迎えで聖堂に行っていた。ルシアンは事前に察してどこかに消えている。アニエスの関係者しかいないため、三人は言いたい放題だ。
「話は戻るけれど、辺境伯には初夜の前にがつんと文句を言ってやらないとダメよ?」
「そうよ、初めが肝心よ」
「いくら政略結婚でもねぇ。限度ってものがあるわ。コレットさん、あなたもそう思うでしょう?」
「え、あ、はい」
「そうよね」
「不満を溜め込んだ結果、結婚十年以上経ってから大爆発して離婚の危機、なんて笑えないわよ」
 そう言ってバルバラはマリーズを見やる。
「マリーズ姉様、離婚の危機だったの? だって、今、妊娠しているじゃない」
 アニエスが聞くと、マリーズは肩をすくめた。
「危機を乗り越えたから妊娠したのよ」
「なるほど……」
 ポーラが身を乗り出し、
「危機の理由って?」
「子どもの教育方針の不一致よ」
「ああ、そうなの。女性問題だったりしたら、こっそり足でも引っ掛けて、王族の前で転ばせてやろうかと思ったわ」
「そちら方面は厳重に目を光らせているから大丈夫。今の時期は特にね」
「さすがね」
 当然でしょう、とマリーズは胸を張る。
「マリーズ姉様が不満を溜め込むなんて、考えられないんだけれど」
「あら、アニエス。私もマリーズもあなたとは違うわよ」
「どういう意味?」
「誰に対しても同じように、急所を狙った致命的な一撃を放つのがアニエスでしょ。ねぇ、コレットさん?」
「え、あの……」
「そうでしょうそうでしょう。アニエスと違って、私たちは相手を見て気を使うべきところは気を使っているもの」
「あー、わかるわー」
 ポーラもマリーズも、うんうんとうなずく。
「どういう意味よ?」
「そのままよ」
「生まれてから今までの長い時間の慣れがあって、お互い様で許せるような、切っても切れない血縁の私たちと、紙切れ一枚で繋がっているだけな配偶者は全然違うのよ。言動には気をつけなさいよ」
 真面目な顔で忠告するバルバラに、アニエスも素直に「わかりました」と答える。
 結婚は相手があること、という母の言葉も思い出す。
 新しい職場だという意識で嫁ぐのは、間違っているんだろう。
 それはわかる。でも、どうしたらいい?
 一方で、姉たちはアニエスが悩みの淵に落ちる隙も与えない。
「経緯はどうあれ、アニエスが結婚するのはうれしいことね。おめでとう」
「そうそう。持参金がないから文官になるなんて言い出したときは、都合の良い言い訳に使われたって腹も立ったけれど。まさか公爵家と縁続きになるなんてね。自慢の妹よ」
「ええ本当に。お姉様たちだって頻繁に帰ってきてるんだから、アニエスもいつでも帰ってきてね」
「お姉様たち、ポーラも……ありが」
「あっ、そろそろじゃない?」
「まあ、もう時間?」
「妃殿下もお忍びでいらっしゃるんでしょう。どんなドレスかしら」
「あら? よく考えたら、マリーズお姉様のお子様は同年になるのよね」
「そうなのよー。とはいえ、うちは子爵家ですもの。関係ないわ。それじゃあ、アニエス」
「そんなこと、わからないわよ。アニエス、またパーティーでね」
「がんばってね、アニエス! あ、ルシアン、どこに行っていたの?」
 好き勝手に話して三人は出て行く。ぱたんとドアが閉まると、一気に静かになった。
 アニエスは、隣の椅子で目を白黒させていたコレットを振り返る。
「うるさかったでしよ? ごめんなさい」
「少し、いえ、だいぶ驚いただけ」
 コレットは、はあっと息を吐く。
「貴族令嬢のアニエスが、メイドの休憩室にあっさり馴染めた理由がわかったわ」
「そう?」
「お姉様方もすごいけれど、平気で話に交ざれるアニエスも十分だと思うわ」
 コレットの言葉にアニエスは首をかしげるだけだった。

::::::::::

 結婚式は招待客を厳選したため、広い大聖堂の前方しか席は埋まっていなかった。
 それが逆に静粛な雰囲気を作り出していた。
 客の代わりに柱彫刻の聖人が見守ってくれているようだ。
 母サビーナのドレスには、スモーキーピンクの薔薇を模した飾りを付けた。
 結局ドレスの手直しは、急ぎだったこともあり、わざわざ予定を開けて待ってくれていた王家御用達の店に依頼した。北の隣国の王太子妃のドレスの話をしたら、まだ知らなかったらしく喜ばれた。
 義母クリステルが貸してくれたアクセサリーは、大ぶりのダイヤモンドが使われたものだった。『王室宝物目録』に掲載されている銘品に見えるが、明言されてしまったら恐ろしくて身につけられなくなりそうで、アニエスは記憶の中の目録をさっと閉じた。
 身廊に飾られた温室咲きの百合が甘い香りを発する中、アニエスは父アドリアンのエスコートで祭壇に向かう。
 新郎側の客は、公爵家と近い分家。お忍びの王族。国王と王太子の他、エマニュエル王太子妃とエドモン第二王子、末子のミュリエル王女まで、全員参列している。
 それから、フィリップの古巣の騎士団の上層部。
 新婦側の客で、親族は嫁いだ姉たちとその夫。母の兄に当たる伯爵夫妻――ポーラの両親だ。
 あとは、宰相ドナルド・ブランベリー侯爵。後任の王太子筆頭補佐官ウスター子爵――元部下たちはパーティーからの参加だ。友人はコレットだけ。
 王城の大規模な夜会でもなければ揃わなそうな面子が、高密度で集まった場に、アニエスよりもアドリアンのほうが緊張している。
(お父様、倒れてしまわないかしら?)
 アニエスは招待客より、初めて会うフィリップが気になった。
 祭壇の少し手前でアニエスたちを待っているフィリップは、騎士の正装だ。
 近衛は白、第一から第三騎士団は濃紺、領地独自の騎士団は黒と、制服の色が決まっている。今のフィリップは、ペルトボール辺境騎士団団長の黒い正装だった。
 堂々たる体躯にとてもよく似合っている。髪も黒いため、鋭さが際立っていた。その中で、肩章や飾緒の金が映える。
 フィリップに笑顔はないが、それはアニエスも同じだった。
「よろしく頼みます」
「アニエス嬢は必ず守ります」
 すでに挨拶済みのアドリアンとフィリップは、短い言葉を交わす。
 アニエスの手はアドリアンから離れフィリップに――としたかったのだが、フィリップの背が高すぎる。彼の肘は小柄なアニエスの頭辺りにあるのだ。
 アニエスは一瞬迷った末、腕を伸ばしてフィリップの手を引いた。気づいたフィリップは身長差に驚いたようで、慌てて腕を下げてくれた。手を繋いでいるように見えてしまい多少不格好だが、どうにか無理のない高さで手を添え、アニエスは祭壇まで残り少しをエスコートされて歩いた。
「新郎フィリップ・ペルトボール。そなたは妻アニエスを愛し敬い、ともに一生を過ごすことを誓いますか」
「誓います」
 フィリップは躊躇なく誓い、大聖堂に低い声が響いた。
「新婦アニエス・マネジット。そなたは夫フィリップを愛し敬い、ともに一生を過ごすことを誓いますか」
「誓います」
 アニエスも同じように誓ったけれど、用意されたセリフを言っただけ。
 実感は伴っていない。
 ともに一生を過ごす、とは?
 辺境伯夫人から別の職への異動はもうないという意味だろう。
(王城の文官になろうと思ったときも、一生の仕事だと誓ったつもりだったのだけれど……)
 どうなるかなんてわからない。
 姉たちが言っていたように離婚の危機が訪れるかもしれない。
 もしそうなったとき、自分は辺境伯夫人の職を守ろうとするだろうか。あっさり手放して別の職を探すだろうか。
(役職って表現から離れられない時点で、自分はまだ結婚の『ともに一生を過ごす』部分がわかっていないのだろう)
「誓いの口づけを」
 アニエスはフィリップの方に身体を向け、首が痛くなりそうなほど見上げた。それでやっとフィリップの顔が視界に入る。
 想定以上の身長差に、やはりスムーズな式典進行には予行練習も必須だと反省した。
 フィリップの結婚のために何年も前から公爵家で用意されていたらしい繊細なレースのベール。それをフィリップがそっと持ち上げた。
 ここで「初めまして」と挨拶したらおかしいわよね、とアニエスは思う。
 アニエスの顔を見てわずかに目を瞠ったフィリップは、身をかがめて顔を寄せてきた。
 とてもゆっくりと。
 なんだか、フィリップの手は震えている。
(そうよね。緊張するのも当然だわ)
 アニエスはひとり納得し、もう一息の距離をつま先立ちで自ら詰めて、フィリップの唇に口づけた。
 すとんと踵が落ちる。
 見上げたフィリップの顔が赤い。
「なっ! き、きききみは、いいい今……」
「時間が押すと困りますもの」
 アニエスは小声でそう言うと、祭壇に向き直り、司祭にうなずいて見せる。
 自分が仕切っている式典が自分のせいで滞るなど、アニエスは到底許せないのである。

 結婚式のあとは、公爵邸の庭に場所を移して披露宴が行われた。
 王族は結婚式だけ――非公式の参列なので外の人に見られないように王城から専用通路で出入りしていた――の参列なので、披露宴は多少気楽だった。
 ドレスは着替えずに、フィリップと挨拶周りをする。
 こちらの招待客も厳選したため、結婚式よりは多いが、普通よりは少ない。
 アニエスの姉弟の子どもたちと、現ミナパート公爵エルネストの子どもたちが、まとまって騒いでいる。マネジット家の両親と弟がハラハラしていたが、公爵家親族からは微笑ましく見られているようなので、アニエスは気にしないことにした。
 やはりアニエスはグレース王妃の忠臣と思われていて、公爵家の親族は皆アニエスに優しい。老年の方にはグレースとの心温まるエピソードを披露し、若年層には王太子の武勇伝を披露する――もちろんどちらも話せるものを選んでいる――と、おおいに受けた。
「大丈夫か?」
 合間合間にフィリップはそう聞いて、アニエスにハーブ水のグラスを渡してくれた。
「ええ。今後お会いする機会があるかわかりませんので、ご親族の方々には今のうちに顔を覚えていただかないとなりませんから」
「私は君と話がしたいと思っているのだが……」
 身をかがめてフィリップはアニエスに話す。
「はい。そうですね。私もお話したいことがあります」
 どこかに座ろうとフィリップがアニエスを連れて歩き出すと、すぐさま客の誰かに声を掛けられる。
 その繰り返しで、披露宴が終わるまで、アニエスがフィリップとふたりで話す機会は訪れなかった。

 そして、初夜。
 先に寝てしまったフィリップと、便乗して寝ることにしたアニエス。
 翌朝アニエスが目を覚ましたときには、フィリップはもうベッドにいなかった。
 ふたりがきちんと話ができたのは、辺境伯領に引っ越してからだった。
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