28 / 32
第四章 聖女じゃない令嬢
本物の聖女
しおりを挟む
ムスカリラ王国からやってきてくれたのは、元聖女のローズだった。
ステラが聖女候補だったときに、王妃の茶会で会った記憶がある。
それから、セレナの身代わりで慰問に行ったとき。
「ローズ様、お久しぶりです」
「ステラ様。お元気そうでなによりですわ」
「ええ、あのときは大変失礼いたしました」
「いいえ。今、お幸せそうで良うございました。……それなのに、また大変な目にあわれたとか」
ローズは心配そうに顔を曇らせた。
ステラたちはミモザナ王国の王都の中央教会に集まっていた。
ムスカリラ王国からは、ローズの他、教会の司祭、ステラたちを担当していた聖女庁職員のソントンとロジャーがやってきている。
ミモザナ王国側からは、アレクシス。ステラとダレル。トラヴィスとジュリエットとイストワーズ公爵。文官と司祭が数人ずつ集まっている。
マルヒヤシンス聖国へ行くときは学院の長期休みを使う、と条件をつけることで時間稼ぎができた。学年度末の休みにあたる春休みを予定しており、今はまだ秋だ。
聖国は遠いため、春休みを使ってもまだ足りない。新年度早々に休むことになってしまうが、公務扱いになるため補講をしてもらえるようで安心した。
「聖女認定のための女神像は、決まりがあるのですか?」
ミモザナ王国の司祭がムスカリラ王国の司祭に聞く。
「いいえ、大きさやお姿に決まりはありません。けれど、教会の礼拝室にいらっしゃることは必須です。寂れた教会ではだめですが、地方の教会でも問題ありません」
セレナの教科書に書いてあった、とステラは思い出す。
それから、ローズが口を開いた。
「私は聖女を引退しましたが、教会で暮らすのをやめただけで、力がなくなったわけではごさいません。聖女は一生聖女のままです」
お見せしましょう、とローズは女神像の前に進んで行った。
ひざまずいて、女神の足の甲に触れる。
すると、ローズの身体が淡い光に包まれた。
息をのむ音や、感嘆のため息が耳に入る。
光るローズの姿は神々しい。
しばらくそうしてから、ローズは手を離して起き上がると、こちらに戻ってきた。
「結界がないので、祈りを捧げても手応えがなくて、不思議ですね」
ローズが司祭に話す。
「こちらの女神像でも聖女認定が行えることがわかりました。それでは次はステラ様」
「はい」
呼ばれて、ステラは女神像に近寄る。
ひざまずいてから、一度見上げた。
やはりこちらの女神像も、この近さでは目が合うことはない。
ステラはそっと足の甲に触れた。
目を閉じる。
――女神様。どうか聖女じゃありませんように。
こう願ったのは初めてだった。
そして、やっぱりステラの身体は光らなかった。
ステラは聖女ではない。
ほっとしたのはステラだけではないようで、ステラが戻るとダレルが抱きしめてくれた。
「聖女じゃなくてよかったって思ったのは初めてです」
両親をあきらめた日、聖女はあきらめきれなかった。
聖女じゃない劣等感にいつも立ち戻ってしまう自分。
今日ここで聖女じゃなくてよかったと思えたことで、心が解き放たれた気がする。
ダレルに場所を譲ったのか、トラヴィスを探すとステラの後ろにいた。ステラが微笑むと彼も笑顔を返してくれた。
そのあと、ジュリエットも試したが聖女ではなかった。念のため、男性も全員やってみたが、聖女はいなかった。
「大々的に認定会を行う必要があるね」
アレクシスが言うと、ソントンが彼の前に出た。
「ムスカリラ王国で現職の聖女が結婚できないのは、結界の維持のために教会に暮らさないとならないからです。他国には結界がないので、聖女の仕事は護符への祈りだけになるかと思います」
「そうだね。そうすると、必要なときだけ教会に出勤する形になるのかな?」
「ええ。長時間の祈りはできないため、一日一時間程度でしょうか。準備等を入れても拘束時間は数時間です。聖女の人数や護符の必要枚数によりますが、出勤は週に数日だけと決めてもいいと思います」
「出勤先はどこの教会でも良いとすれば、引っ越しも自由にできるな」
「護符を書く仕事もあってもいいかもしれん」
「希望次第ですね。聖女を副業にしたいか、本業にしたいか」
ダレルやイストワーズ公爵、文官たちも話に加わっていく。
こうなると、ステラが口を出せることはなくなる。ステラはトラヴィスにそっと寄り添った。次期公爵なのに話に加われないトラヴィスが、なんとなく焦っているように見えたから応援の代わりだ。
ロジャーが文官に書類を渡して、
「我が国の聖女制度の一部をまとめて参りました。給料なども記載してあります」
「ありがとうございます!」
それを見ていたアレクシスが懸念する。
「他国で聖女が見つかると、護符の輸出に影響が出ると思うけど、その辺りはどう考えているの?」
「しばらくは一定数の取引を継続していただきたいです。それを受け入れていただけるのなら、もっと詳細な資料をご提供できます。そして、その後は『聖女の母』の判定に使う聖具を輸出することも考えています」
「いいのかい?」
「ええ。仕様を調べられても、我が国でしか作れませんから」
ソントンは声をひそめる。
「ここだけの話ですが、魔の森で採れる素材を使って作るのですよ」
ステラも初めて聞く話だ。瘴気の立ち込める魔の森の素材で、それに対抗できる聖女の判定の道具が作られるなんて、不思議だ。
「聖女と認定されても就職するかは個人の判断に任せる、とすれば、ためらいは減るかな?」
アレクシスがジュリエットに確認する。
「そうですわね。あとは、聖女に良い印象がついていれば、さらによろしいと思います」
「魔獣の大発生のときに、聖女の護符が皆を守った。――そういう美談を流そうか?」
「いいですわね、お父様」
イストワーズ公爵にジュリエットが手を叩く。
こうしてミモザナ王国で、聖女を探す事業が始まった。
聖女の認定会を始めてから数日。王都で聖女が見つかった。
ムスカリラ王国以外にも聖女はいたのだ。
そのことが早期にわかったのは幸いだった。聖女探しに熱が入り、認定会に参加する人も増えた。
すぐに聖女派の同盟国で会合が持たれ、共通の聖女制度が整えられた。聖女に認定されたあとも同盟国間の移住に不便がないように、だ。
聖女制度は、聖女が不当に搾取されないように配慮されていて、ステラは安心した。
他の同盟国でも聖女が次々と見つかり、聖女の人数は一気に増えた。
ローズと再会した日。国同士の話がまとまったあとで、ステラはローズから手紙を渡された。
「セレナ様とシャーロット様からですよ」
「まあ! ありがとうございます!」
「本当はおふたりがこちらに来れたら良かったのですが、現役聖女は旅行できませんから」
そして、ローズはステラの耳元で内緒話をした。
「おふたりそれぞれが祈りを込めた護符が入っているそうですよ」
「まあ!」
セレナの手紙では「魔獣に突撃するなんて、何やってるのよ!」と怒られ、シャーロットの手紙では「淑女たる者、周囲の状況把握もできませんと」と注意されていた。
秘密にしていたのになぜ? と思ったけれど、すぐにマーガレットだと気づいた。
シャーロットの手紙には、マーガレットも巻き込んで教会に貴族の身分を持ち込まない制度を作りたいと意気込みが書かれていた。
ステラが聖女候補だったときに、王妃の茶会で会った記憶がある。
それから、セレナの身代わりで慰問に行ったとき。
「ローズ様、お久しぶりです」
「ステラ様。お元気そうでなによりですわ」
「ええ、あのときは大変失礼いたしました」
「いいえ。今、お幸せそうで良うございました。……それなのに、また大変な目にあわれたとか」
ローズは心配そうに顔を曇らせた。
ステラたちはミモザナ王国の王都の中央教会に集まっていた。
ムスカリラ王国からは、ローズの他、教会の司祭、ステラたちを担当していた聖女庁職員のソントンとロジャーがやってきている。
ミモザナ王国側からは、アレクシス。ステラとダレル。トラヴィスとジュリエットとイストワーズ公爵。文官と司祭が数人ずつ集まっている。
マルヒヤシンス聖国へ行くときは学院の長期休みを使う、と条件をつけることで時間稼ぎができた。学年度末の休みにあたる春休みを予定しており、今はまだ秋だ。
聖国は遠いため、春休みを使ってもまだ足りない。新年度早々に休むことになってしまうが、公務扱いになるため補講をしてもらえるようで安心した。
「聖女認定のための女神像は、決まりがあるのですか?」
ミモザナ王国の司祭がムスカリラ王国の司祭に聞く。
「いいえ、大きさやお姿に決まりはありません。けれど、教会の礼拝室にいらっしゃることは必須です。寂れた教会ではだめですが、地方の教会でも問題ありません」
セレナの教科書に書いてあった、とステラは思い出す。
それから、ローズが口を開いた。
「私は聖女を引退しましたが、教会で暮らすのをやめただけで、力がなくなったわけではごさいません。聖女は一生聖女のままです」
お見せしましょう、とローズは女神像の前に進んで行った。
ひざまずいて、女神の足の甲に触れる。
すると、ローズの身体が淡い光に包まれた。
息をのむ音や、感嘆のため息が耳に入る。
光るローズの姿は神々しい。
しばらくそうしてから、ローズは手を離して起き上がると、こちらに戻ってきた。
「結界がないので、祈りを捧げても手応えがなくて、不思議ですね」
ローズが司祭に話す。
「こちらの女神像でも聖女認定が行えることがわかりました。それでは次はステラ様」
「はい」
呼ばれて、ステラは女神像に近寄る。
ひざまずいてから、一度見上げた。
やはりこちらの女神像も、この近さでは目が合うことはない。
ステラはそっと足の甲に触れた。
目を閉じる。
――女神様。どうか聖女じゃありませんように。
こう願ったのは初めてだった。
そして、やっぱりステラの身体は光らなかった。
ステラは聖女ではない。
ほっとしたのはステラだけではないようで、ステラが戻るとダレルが抱きしめてくれた。
「聖女じゃなくてよかったって思ったのは初めてです」
両親をあきらめた日、聖女はあきらめきれなかった。
聖女じゃない劣等感にいつも立ち戻ってしまう自分。
今日ここで聖女じゃなくてよかったと思えたことで、心が解き放たれた気がする。
ダレルに場所を譲ったのか、トラヴィスを探すとステラの後ろにいた。ステラが微笑むと彼も笑顔を返してくれた。
そのあと、ジュリエットも試したが聖女ではなかった。念のため、男性も全員やってみたが、聖女はいなかった。
「大々的に認定会を行う必要があるね」
アレクシスが言うと、ソントンが彼の前に出た。
「ムスカリラ王国で現職の聖女が結婚できないのは、結界の維持のために教会に暮らさないとならないからです。他国には結界がないので、聖女の仕事は護符への祈りだけになるかと思います」
「そうだね。そうすると、必要なときだけ教会に出勤する形になるのかな?」
「ええ。長時間の祈りはできないため、一日一時間程度でしょうか。準備等を入れても拘束時間は数時間です。聖女の人数や護符の必要枚数によりますが、出勤は週に数日だけと決めてもいいと思います」
「出勤先はどこの教会でも良いとすれば、引っ越しも自由にできるな」
「護符を書く仕事もあってもいいかもしれん」
「希望次第ですね。聖女を副業にしたいか、本業にしたいか」
ダレルやイストワーズ公爵、文官たちも話に加わっていく。
こうなると、ステラが口を出せることはなくなる。ステラはトラヴィスにそっと寄り添った。次期公爵なのに話に加われないトラヴィスが、なんとなく焦っているように見えたから応援の代わりだ。
ロジャーが文官に書類を渡して、
「我が国の聖女制度の一部をまとめて参りました。給料なども記載してあります」
「ありがとうございます!」
それを見ていたアレクシスが懸念する。
「他国で聖女が見つかると、護符の輸出に影響が出ると思うけど、その辺りはどう考えているの?」
「しばらくは一定数の取引を継続していただきたいです。それを受け入れていただけるのなら、もっと詳細な資料をご提供できます。そして、その後は『聖女の母』の判定に使う聖具を輸出することも考えています」
「いいのかい?」
「ええ。仕様を調べられても、我が国でしか作れませんから」
ソントンは声をひそめる。
「ここだけの話ですが、魔の森で採れる素材を使って作るのですよ」
ステラも初めて聞く話だ。瘴気の立ち込める魔の森の素材で、それに対抗できる聖女の判定の道具が作られるなんて、不思議だ。
「聖女と認定されても就職するかは個人の判断に任せる、とすれば、ためらいは減るかな?」
アレクシスがジュリエットに確認する。
「そうですわね。あとは、聖女に良い印象がついていれば、さらによろしいと思います」
「魔獣の大発生のときに、聖女の護符が皆を守った。――そういう美談を流そうか?」
「いいですわね、お父様」
イストワーズ公爵にジュリエットが手を叩く。
こうしてミモザナ王国で、聖女を探す事業が始まった。
聖女の認定会を始めてから数日。王都で聖女が見つかった。
ムスカリラ王国以外にも聖女はいたのだ。
そのことが早期にわかったのは幸いだった。聖女探しに熱が入り、認定会に参加する人も増えた。
すぐに聖女派の同盟国で会合が持たれ、共通の聖女制度が整えられた。聖女に認定されたあとも同盟国間の移住に不便がないように、だ。
聖女制度は、聖女が不当に搾取されないように配慮されていて、ステラは安心した。
他の同盟国でも聖女が次々と見つかり、聖女の人数は一気に増えた。
ローズと再会した日。国同士の話がまとまったあとで、ステラはローズから手紙を渡された。
「セレナ様とシャーロット様からですよ」
「まあ! ありがとうございます!」
「本当はおふたりがこちらに来れたら良かったのですが、現役聖女は旅行できませんから」
そして、ローズはステラの耳元で内緒話をした。
「おふたりそれぞれが祈りを込めた護符が入っているそうですよ」
「まあ!」
セレナの手紙では「魔獣に突撃するなんて、何やってるのよ!」と怒られ、シャーロットの手紙では「淑女たる者、周囲の状況把握もできませんと」と注意されていた。
秘密にしていたのになぜ? と思ったけれど、すぐにマーガレットだと気づいた。
シャーロットの手紙には、マーガレットも巻き込んで教会に貴族の身分を持ち込まない制度を作りたいと意気込みが書かれていた。
99
お気に入りに追加
1,612
あなたにおすすめの小説
聖女としてきたはずが要らないと言われてしまったため、異世界でふわふわパンを焼こうと思います!
伊桜らな
ファンタジー
家業パン屋さんで働くメルは、パンが大好き。
いきなり聖女召喚の儀やらで異世界に呼ばれちゃったのに「いらない」と言われて追い出されてしまう。どうすればいいか分からなかったとき、公爵家当主に拾われ公爵家にお世話になる。
衣食住は確保できたって思ったのに、パンが美味しくないしめちゃくちゃ硬い!!
パン好きなメルは、厨房を使いふわふわパン作りを始める。
*表紙画は月兎なつめ様に描いて頂きました。*
ー(*)のマークはRシーンがあります。ー
少しだけ展開を変えました。申し訳ありません。
ホットランキング 1位(2021.10.17)
ファンタジーランキング1位(2021.10.17)
小説ランキング 1位(2021.10.17)
ありがとうございます。読んでくださる皆様に感謝です。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
聖女追放 ~私が去ったあとは病で国は大変なことになっているでしょう~
白横町ねる
ファンタジー
聖女エリスは民の幸福を日々祈っていたが、ある日突然、王子から解任を告げられる。
王子の説得もままならないまま、国を追い出されてしまうエリス。
彼女は亡命のため、鞄一つで遠い隣国へ向かうのだった……。
#表紙絵は、もふ様に描いていただきました。
#エブリスタにて連載しました。
嫌われ聖女さんはとうとう怒る〜今更大切にするなんて言われても、もう知らない〜
𝓝𝓞𝓐
ファンタジー
13歳の時に聖女として認定されてから、身を粉にして人々のために頑張り続けたセレスティアさん。どんな人が相手だろうと、死にかけながらも癒し続けた。
だが、その結果は悲惨の一言に尽きた。
「もっと早く癒せよ! このグズが!」
「お前がもっと早く治療しないせいで、後遺症が残った! 死んで詫びろ!」
「お前が呪いを防いでいれば! 私はこんなに醜くならなかったのに! お前も呪われろ!」
また、日々大人も気絶するほどの魔力回復ポーションを飲み続けながら、国中に魔物を弱らせる結界を張っていたのだが……、
「もっと出力を上げんか! 貴様のせいで我が国の騎士が傷付いたではないか! とっとと癒せ! このウスノロが!」
「チッ。あの能無しのせいで……」
頑張っても頑張っても誰にも感謝されず、それどころか罵られるばかり。
もう我慢ならない!
聖女さんは、とうとう怒った。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

二度目の召喚なんて、聞いてません!
みん
恋愛
私─神咲志乃は4年前の夏、たまたま学校の図書室に居た3人と共に異世界へと召喚されてしまった。
その異世界で淡い恋をした。それでも、志乃は義務を果たすと居残ると言う他の3人とは別れ、1人日本へと還った。
それから4年が経ったある日。何故かまた、異世界へと召喚されてしまう。「何で!?」
❋相変わらずのゆるふわ設定と、メンタルは豆腐並みなので、軽い気持ちで読んでいただけると助かります。
❋気を付けてはいますが、誤字が多いかもしれません。
❋他視点の話があります。
元聖女だった少女は我が道を往く
春の小径
ファンタジー
突然入ってきた王子や取り巻きたちに聖室を荒らされた。
彼らは先代聖女様の棺を蹴り倒し、聖石まで蹴り倒した。
「聖女は必要がない」と言われた新たな聖女になるはずだったわたし。
その言葉は取り返しのつかない事態を招く。
でも、もうわたしには関係ない。
だって神に見捨てられたこの世界に聖女は二度と現れない。
わたしが聖女となることもない。
─── それは誓約だったから
☆これは聖女物ではありません
☆他社でも公開はじめました

【完結】わたしは大事な人の側に行きます〜この国が不幸になりますように〜
彩華(あやはな)
恋愛
一つの密約を交わし聖女になったわたし。
わたしは婚約者である王太子殿下に婚約破棄された。
王太子はわたしの大事な人をー。
わたしは、大事な人の側にいきます。
そして、この国不幸になる事を祈ります。
*わたし、王太子殿下、ある方の視点になっています。敢えて表記しておりません。
*ダークな内容になっておりますので、ご注意ください。
ハピエンではありません。ですが、救済はいれました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる