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第三章 初めてのはなればなれ
ヴィオレットの森に残ったエマ
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タクトが王都に出かけて一週間。
往路に三日。王都で三日。復路は騎士だけだから少し飛ばしたり野営したりして一日短縮させて二日だそうだ。明日には帰ってくる。
最初は一人で大丈夫だと証明したくて、自分で料理をしてみたり、色の調整が難しいハツカハルマキキノハナノネの染めをやってみたり、いつになく活動的にすごしていた。いつもの満月新月はカイに任せて夜半すぎには寝てしまうのに、先日の新月は明け方まで起きていて、久しぶりに森に紫の霧が立ち込める時間に立ち会った。
昨日、エマは染色の素材を採取した帰りに、珍しい濃い色の花をつけた山吹を見つけて、枝を切って持ち帰ってきた。何代も前に辺境伯家からもらった重たくて高さのある花瓶をわざわざ書庫の隅からひっぱりだしてきて山吹を活けて、アルコーブの小卓に飾った。満足したエマは、タクトに見せようと思って、すぐに気づいた。
「あ、今いないんだ……」
帰ってくるまで花が保つかしら。
「帰ってくるまで……」
エマはずっとタクトが帰ってくる前提で彼の不在を過ごしていた。
タクトが帰ってきたら、きちんと料理していたことをほめてもらおう。タクトが帰ってきたら、染め物を自慢したいし、山吹の花を一緒に愛でたい。タクトが帰ってきたら……。
タクトが出て行ってしまったら、それが全部なくなってしまう。
彼は出て行くつもりはなく、逆にずっとエマと一緒にいたいと言ってくれていたけれど、王都が気に入って帰ってこなくなったらどうしよう。
急に心配になったエマは、カイに様子を見に行ってもらった。
昨日が王都で過ごす最後の日だ。タクトは元気そうだったらしい。
良かったと安心すると同時に、エマのいないところでも楽しく過ごしているのかと複雑な気持ちにもなった。
「エマの姉から手紙を預かったらしい。土産も買ったと言っていた。明日には王都を出るから待っていろ、だそうだ」
カイの言だ。
タクトは「待っていろ」なんて命令形はしていないだろうな、とエマは笑った。
――待っていたら帰ってくるんだ。
そう考えたらうれしくて、自分はやっぱりもうタクトなしでは生きていけない気がした。
「寂しいな」
今日は何もやる気が起きなくて、エマは屋外用の敷物を持って、湖までやってきた。
敷物を敷いて座ったのは、タクトが落ちてきた木の近くだ。
今日の湖は媒染液のような濁った赤銅色をしている。どの染液を組み合わせたらどんな色になるかを想像しながら、エマは湖面を見ていた。草原は風もないのにさわさわと揺れている。後ろの木はエマを気遣ってか、さりげなく枝を伸ばして日陰を作ってくれた。
自分で束ねた菫色の髪は収まり悪くふわふわと広がる。夜空色のケープのリボンも縦結びだ。
「寂しいなぁ」
ぽろぽろと白い小花が降ってきた。エマが見上げると、日陰を作ってくれた枝に蔓性の植物が巻き付いて花を落としていた。
ヴィオレットの森は『扉の魔女』をなぐさめてくれる。
「エマ」
突然隣りが温かくなり、カイが声をかけた。ぼふんと彼の背中に倒れるように抱きついて、「ありがとう」とエマは顔をうずめた。
「タクトは明日には帰ってくる」
「うん」
他の誰がいてくれてもそれだけじゃ足りない。
エマにはタクトが必要だった。
恋かどうかはわからないけれど。
弟と夫、何が違うの? どちらも同じく家族だ。
タクトから女の子として好きと告げられた翌日アリスに相談したことを、エマは思い出す。
『二人が血がつながっていないから、こんがらがるのかしら』
アリスは少し考えてから、
『前にタクトは、エマと一緒にいられるだけでいいって言ってたわ。エマが結婚したくないならしなくていいって』
『私だってタクトと一緒にいたいと思ってるわ』
『そうね。タクトがエマと結婚したいならしてもいいって思う?』
アリスは、結婚した二人がどういうことをするか――子どもができる行為について――説明してくれた。
『タクトはそういうことを私としたいって思ってるってこと?』
『あーえっと、たぶんね。……というよりも、タクト以外の誰かとそういうことをしてほしくないって思ってるんだと思う』
エマはどう思う? とアリスは聞いた。
『エマはタクトとそういうことができる?』
『……できる、と思う』
タクトに触れられるのは嫌じゃない。タクト以外の男性だったら、髪に触れられるのも断る気がする。
『エマ以外の誰かとタクトがそういうことをしても平気?』
『それは嫌』
エマは即答した。アリスは一瞬驚いてから笑顔を浮かべた。
『エマだってタクトのことが男性として好きなのよ』
アリスに言われても、エマはあまり納得できないでいた。
タクトの必要性を実感した今でも、やはり恋はよくわからないのだ。
翌日。
「タクト! おかえりなさい!」
森にタクトが入ったのをカイが教えてくれて、エマは迎えに出た。『魔女の家』までの道で彼の姿を見つけて、エマは駆け寄って飛びついた。
「わ、エマ! 危ないって! 荷物持ってるんだから」
そう言いながらもタクトはエマを受け止めてくれた。
「ただいま」
「あのね、私、寂しかったの。タクトが帰ってきてくれてうれしい」
タクトから離れて、エマは笑顔で言った。
「うん。僕もエマが迎えに来てくれてうれしいよ」
タクトも笑顔を返してから、
「それで、恋にはなった?」
「えっと、それは……」
エマが言葉を濁すと、タクトは苦笑した。
「まあいいよ。別に」
「ごめんなさい」
「僕のこと男として好きになったらすぐに教えてね」
「え……う、ん?」
いつか絶対好きになるようなタクトの口ぶりにエマは戸惑う。
「エマ。僕は王都に行ってきた。ヴィオレットの森の外を見てきたよ」
改まったタクトに、エマも向き直る。
「その上で、やっぱり僕はここにいたい。エマとずっと一緒に、ヴィオレットの森で暮らしたい。……いいよね?」
「うん」
エマはもう一度タクトに抱きついた。タクトもぎゅっとエマを抱きしめてくれた。
カイが持ってきてくれた発光キノコのテラリウムが、薄暗くなった森の中、二人を照らした。
「ありがとう」
「こちらこそありがとう。……わがまま言ってごめんね」
「もういいよ。楽しかったって言えば楽しかったし」
タクトはエマを離して、手を握った。
「とりあえず帰ろうよ」
「そうだね」
足を向けた先の草が光を避けて道を作るのを見たタクトは、
「そういえば、草や木が勝手に動くのってヴィオレットの森だけなんだね」
と、感慨深そうに言ったのだ。
王都の実家の話は、長椅子に並んで座って聞いた。
ゾエが実家に手紙を書いていたことは知らなかった。両親がエマを厄介払いしたかっただけではないことも、姉がエマを気にかけていてくれたことも、全部初耳だ。
姉からの手紙には、エマの近況――ヴィオレットの森の様子や『扉の魔女』の仕事――に対する驚きや激励など、家族の近況――両親ともに元気で、姉は来年結婚するそうだ――などが書かれていた。
「姉が、今度遊びに来るって」
「本当? いつごろ?」
「来年結婚するから、そのあとだって」
「そっか。良かったね」
自分のことのように喜んでくれるタクトに、エマも笑顔でうなずく。
「タクトが提案してくれなかったら、ずっと実家とは関わらないで終わっていたと思う。ありがとう」
タクトは涙にぬれないようにエマの手から手紙を救出して、エマを抱き寄せた。
「良かったね」
「う……」
タクトの胸を借りて、エマは久しぶりに泣いた。
優しい手は思う存分エマを甘やかしてくれた。
往路に三日。王都で三日。復路は騎士だけだから少し飛ばしたり野営したりして一日短縮させて二日だそうだ。明日には帰ってくる。
最初は一人で大丈夫だと証明したくて、自分で料理をしてみたり、色の調整が難しいハツカハルマキキノハナノネの染めをやってみたり、いつになく活動的にすごしていた。いつもの満月新月はカイに任せて夜半すぎには寝てしまうのに、先日の新月は明け方まで起きていて、久しぶりに森に紫の霧が立ち込める時間に立ち会った。
昨日、エマは染色の素材を採取した帰りに、珍しい濃い色の花をつけた山吹を見つけて、枝を切って持ち帰ってきた。何代も前に辺境伯家からもらった重たくて高さのある花瓶をわざわざ書庫の隅からひっぱりだしてきて山吹を活けて、アルコーブの小卓に飾った。満足したエマは、タクトに見せようと思って、すぐに気づいた。
「あ、今いないんだ……」
帰ってくるまで花が保つかしら。
「帰ってくるまで……」
エマはずっとタクトが帰ってくる前提で彼の不在を過ごしていた。
タクトが帰ってきたら、きちんと料理していたことをほめてもらおう。タクトが帰ってきたら、染め物を自慢したいし、山吹の花を一緒に愛でたい。タクトが帰ってきたら……。
タクトが出て行ってしまったら、それが全部なくなってしまう。
彼は出て行くつもりはなく、逆にずっとエマと一緒にいたいと言ってくれていたけれど、王都が気に入って帰ってこなくなったらどうしよう。
急に心配になったエマは、カイに様子を見に行ってもらった。
昨日が王都で過ごす最後の日だ。タクトは元気そうだったらしい。
良かったと安心すると同時に、エマのいないところでも楽しく過ごしているのかと複雑な気持ちにもなった。
「エマの姉から手紙を預かったらしい。土産も買ったと言っていた。明日には王都を出るから待っていろ、だそうだ」
カイの言だ。
タクトは「待っていろ」なんて命令形はしていないだろうな、とエマは笑った。
――待っていたら帰ってくるんだ。
そう考えたらうれしくて、自分はやっぱりもうタクトなしでは生きていけない気がした。
「寂しいな」
今日は何もやる気が起きなくて、エマは屋外用の敷物を持って、湖までやってきた。
敷物を敷いて座ったのは、タクトが落ちてきた木の近くだ。
今日の湖は媒染液のような濁った赤銅色をしている。どの染液を組み合わせたらどんな色になるかを想像しながら、エマは湖面を見ていた。草原は風もないのにさわさわと揺れている。後ろの木はエマを気遣ってか、さりげなく枝を伸ばして日陰を作ってくれた。
自分で束ねた菫色の髪は収まり悪くふわふわと広がる。夜空色のケープのリボンも縦結びだ。
「寂しいなぁ」
ぽろぽろと白い小花が降ってきた。エマが見上げると、日陰を作ってくれた枝に蔓性の植物が巻き付いて花を落としていた。
ヴィオレットの森は『扉の魔女』をなぐさめてくれる。
「エマ」
突然隣りが温かくなり、カイが声をかけた。ぼふんと彼の背中に倒れるように抱きついて、「ありがとう」とエマは顔をうずめた。
「タクトは明日には帰ってくる」
「うん」
他の誰がいてくれてもそれだけじゃ足りない。
エマにはタクトが必要だった。
恋かどうかはわからないけれど。
弟と夫、何が違うの? どちらも同じく家族だ。
タクトから女の子として好きと告げられた翌日アリスに相談したことを、エマは思い出す。
『二人が血がつながっていないから、こんがらがるのかしら』
アリスは少し考えてから、
『前にタクトは、エマと一緒にいられるだけでいいって言ってたわ。エマが結婚したくないならしなくていいって』
『私だってタクトと一緒にいたいと思ってるわ』
『そうね。タクトがエマと結婚したいならしてもいいって思う?』
アリスは、結婚した二人がどういうことをするか――子どもができる行為について――説明してくれた。
『タクトはそういうことを私としたいって思ってるってこと?』
『あーえっと、たぶんね。……というよりも、タクト以外の誰かとそういうことをしてほしくないって思ってるんだと思う』
エマはどう思う? とアリスは聞いた。
『エマはタクトとそういうことができる?』
『……できる、と思う』
タクトに触れられるのは嫌じゃない。タクト以外の男性だったら、髪に触れられるのも断る気がする。
『エマ以外の誰かとタクトがそういうことをしても平気?』
『それは嫌』
エマは即答した。アリスは一瞬驚いてから笑顔を浮かべた。
『エマだってタクトのことが男性として好きなのよ』
アリスに言われても、エマはあまり納得できないでいた。
タクトの必要性を実感した今でも、やはり恋はよくわからないのだ。
翌日。
「タクト! おかえりなさい!」
森にタクトが入ったのをカイが教えてくれて、エマは迎えに出た。『魔女の家』までの道で彼の姿を見つけて、エマは駆け寄って飛びついた。
「わ、エマ! 危ないって! 荷物持ってるんだから」
そう言いながらもタクトはエマを受け止めてくれた。
「ただいま」
「あのね、私、寂しかったの。タクトが帰ってきてくれてうれしい」
タクトから離れて、エマは笑顔で言った。
「うん。僕もエマが迎えに来てくれてうれしいよ」
タクトも笑顔を返してから、
「それで、恋にはなった?」
「えっと、それは……」
エマが言葉を濁すと、タクトは苦笑した。
「まあいいよ。別に」
「ごめんなさい」
「僕のこと男として好きになったらすぐに教えてね」
「え……う、ん?」
いつか絶対好きになるようなタクトの口ぶりにエマは戸惑う。
「エマ。僕は王都に行ってきた。ヴィオレットの森の外を見てきたよ」
改まったタクトに、エマも向き直る。
「その上で、やっぱり僕はここにいたい。エマとずっと一緒に、ヴィオレットの森で暮らしたい。……いいよね?」
「うん」
エマはもう一度タクトに抱きついた。タクトもぎゅっとエマを抱きしめてくれた。
カイが持ってきてくれた発光キノコのテラリウムが、薄暗くなった森の中、二人を照らした。
「ありがとう」
「こちらこそありがとう。……わがまま言ってごめんね」
「もういいよ。楽しかったって言えば楽しかったし」
タクトはエマを離して、手を握った。
「とりあえず帰ろうよ」
「そうだね」
足を向けた先の草が光を避けて道を作るのを見たタクトは、
「そういえば、草や木が勝手に動くのってヴィオレットの森だけなんだね」
と、感慨深そうに言ったのだ。
王都の実家の話は、長椅子に並んで座って聞いた。
ゾエが実家に手紙を書いていたことは知らなかった。両親がエマを厄介払いしたかっただけではないことも、姉がエマを気にかけていてくれたことも、全部初耳だ。
姉からの手紙には、エマの近況――ヴィオレットの森の様子や『扉の魔女』の仕事――に対する驚きや激励など、家族の近況――両親ともに元気で、姉は来年結婚するそうだ――などが書かれていた。
「姉が、今度遊びに来るって」
「本当? いつごろ?」
「来年結婚するから、そのあとだって」
「そっか。良かったね」
自分のことのように喜んでくれるタクトに、エマも笑顔でうなずく。
「タクトが提案してくれなかったら、ずっと実家とは関わらないで終わっていたと思う。ありがとう」
タクトは涙にぬれないようにエマの手から手紙を救出して、エマを抱き寄せた。
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