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友達以上彼女未満
38話 ホワイトデー
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昼休み。
「優里ちゃんに、
何をお返ししようかな?」
涼に話しかける。
「なんかプレゼントにも、
意味があるらしいから、
調べた方が良いんじゃないかな?」
「そうなのか?調べてみるよ」
「ところで、いつ渡すの?」
「そりゃホワイトデーの朝だろ?」
「やり返してあげなよ・・・」
ふふふと、悪い顔でささやく。
「何をだよ・・・」
「バレンタイン貰えない、
と思ってドキドキしたよね?
次はこっちの番だよ?」
「まさか昼休みに渡しに行けと!?」
「そうだよ?」
「小学生の前で渡すのか!?」
「優里ちゃんは頑張ったよね」
確かに優里ちゃんは、
頑張って来てくれた・・・。
「わかった・・・。それでいくよ」
「びっくりさせてあげなよ」
「やっぱり結構、意地悪だな」
「目には目を、歯には歯をだよ」
ニコッと笑う・・・。
こいつは敵に、
まわしちゃいけない・・・。
色々と調べてみた結果。
キャンディにした。
あなたが好きです。
という意味らしいので、
恥ずかしいがいいだろう。
週末に買い物に行き、
優里ちゃんへの、
プレゼントを購入する。
見た目も綺麗なので、
気に入ってくれると嬉しいが・・・。
あっ!
凜にも、もらってたんだ。
一緒のは嫌だな・・・。
他の意味があるやつは・・・。
検索する。
バームクーヘンにするか。
成長を願う意味があるらしいし。
色々と吟味し、購入して帰る。
喜んでくれるといいけど。
ホワイトデー当日。
なんだか、
そわそわした様子の優里ちゃん。
「おはよう」
「おはようございます!」
いつもより元気な笑顔で、
返してくれる・・・。
心が痛い・・・。
学校が近づくにつれ、
表情がくもっていく・・・。
これはキツイ!
涼!大丈夫なのか!?
別れる場所まで来た・・・。
「じゃあ・・・お兄さん・・・」
「またね・・・」
とぼとぼ歩いていく・・・。
痛いよ!?俺の心がもたない!
今すぐダッシュで渡したいが、
我慢する・・・。
昼休み。
昼食を取り、少し涼と話す。
「朝がキツかったよ・・・」
「よく耐えたね。
そろそろいいんじゃないかな?」
「行ってくる」
「頑張ってね」
「私達も!」
「応援!」
「してるわよ!」
ありがとな!
小学校に入る。
懐かしいな・・・。
子供達に見られるが気にするな!
優里ちゃんのクラスの前まで来た。
深呼吸をして・・・。
いざ!
ガラガラと扉を開く。
皆がびっくりしている間に探す。
いた!
果奈ちゃんと話していた。
びっくりしている優里ちゃん。
「お兄さん・・・?」
「これバレンタインのお返し。
ありがとう!」
「嬉しいです・・・。
忘れられちゃったのかなって・・・」
泣きそうになる優里ちゃん。
やり過ぎたーーーー!
その後、
「ありがとうございます!」
最高の笑顔で言われた・・・。
「良かったね優里ちゃん」
「うん!」
果奈ちゃんとの、
微笑ましいやり取りで我に返る。
「それじゃ!またね!」
「ありがとうございます!
お兄さん!」
ダッシュで、教室に戻った。
「どうだった?」
「泣かれそうになったけど、
喜んでくれたよ」
「良かったね」
「でも、もうこりごりだ・・・」
微笑む、涼。
かなわないわ・・・。
午後も終わり、
自宅に帰りゆっくりしていると、
「たっだいまー!」
凜が帰って来た。
「兄ちゃん!ゲームの時間だー!」
「ノックをしろ」
「いいじゃん!」
「良くない!
全く・・・ほらこれ」
ラッピングされた箱を渡す。
「何これ?」
「うん?
バレンタインにくれただろ?
お返しだよ」
「えーと・・・。
その・・・ありがとう・・・」
真っ赤になる凜。
「で、何やるんだ?」
「やっぱりいいや・・・」
「なんだよそれ?」
「なんでもいいの!」
バタンとドアを閉めて去って行った。
なんだったんだ・・・。
今日は疲れたな・・・。
来年は素直に渡そう・・・。
あのしょんぼりした顔は、
もう見たくない・・・。
「優里ちゃんに、
何をお返ししようかな?」
涼に話しかける。
「なんかプレゼントにも、
意味があるらしいから、
調べた方が良いんじゃないかな?」
「そうなのか?調べてみるよ」
「ところで、いつ渡すの?」
「そりゃホワイトデーの朝だろ?」
「やり返してあげなよ・・・」
ふふふと、悪い顔でささやく。
「何をだよ・・・」
「バレンタイン貰えない、
と思ってドキドキしたよね?
次はこっちの番だよ?」
「まさか昼休みに渡しに行けと!?」
「そうだよ?」
「小学生の前で渡すのか!?」
「優里ちゃんは頑張ったよね」
確かに優里ちゃんは、
頑張って来てくれた・・・。
「わかった・・・。それでいくよ」
「びっくりさせてあげなよ」
「やっぱり結構、意地悪だな」
「目には目を、歯には歯をだよ」
ニコッと笑う・・・。
こいつは敵に、
まわしちゃいけない・・・。
色々と調べてみた結果。
キャンディにした。
あなたが好きです。
という意味らしいので、
恥ずかしいがいいだろう。
週末に買い物に行き、
優里ちゃんへの、
プレゼントを購入する。
見た目も綺麗なので、
気に入ってくれると嬉しいが・・・。
あっ!
凜にも、もらってたんだ。
一緒のは嫌だな・・・。
他の意味があるやつは・・・。
検索する。
バームクーヘンにするか。
成長を願う意味があるらしいし。
色々と吟味し、購入して帰る。
喜んでくれるといいけど。
ホワイトデー当日。
なんだか、
そわそわした様子の優里ちゃん。
「おはよう」
「おはようございます!」
いつもより元気な笑顔で、
返してくれる・・・。
心が痛い・・・。
学校が近づくにつれ、
表情がくもっていく・・・。
これはキツイ!
涼!大丈夫なのか!?
別れる場所まで来た・・・。
「じゃあ・・・お兄さん・・・」
「またね・・・」
とぼとぼ歩いていく・・・。
痛いよ!?俺の心がもたない!
今すぐダッシュで渡したいが、
我慢する・・・。
昼休み。
昼食を取り、少し涼と話す。
「朝がキツかったよ・・・」
「よく耐えたね。
そろそろいいんじゃないかな?」
「行ってくる」
「頑張ってね」
「私達も!」
「応援!」
「してるわよ!」
ありがとな!
小学校に入る。
懐かしいな・・・。
子供達に見られるが気にするな!
優里ちゃんのクラスの前まで来た。
深呼吸をして・・・。
いざ!
ガラガラと扉を開く。
皆がびっくりしている間に探す。
いた!
果奈ちゃんと話していた。
びっくりしている優里ちゃん。
「お兄さん・・・?」
「これバレンタインのお返し。
ありがとう!」
「嬉しいです・・・。
忘れられちゃったのかなって・・・」
泣きそうになる優里ちゃん。
やり過ぎたーーーー!
その後、
「ありがとうございます!」
最高の笑顔で言われた・・・。
「良かったね優里ちゃん」
「うん!」
果奈ちゃんとの、
微笑ましいやり取りで我に返る。
「それじゃ!またね!」
「ありがとうございます!
お兄さん!」
ダッシュで、教室に戻った。
「どうだった?」
「泣かれそうになったけど、
喜んでくれたよ」
「良かったね」
「でも、もうこりごりだ・・・」
微笑む、涼。
かなわないわ・・・。
午後も終わり、
自宅に帰りゆっくりしていると、
「たっだいまー!」
凜が帰って来た。
「兄ちゃん!ゲームの時間だー!」
「ノックをしろ」
「いいじゃん!」
「良くない!
全く・・・ほらこれ」
ラッピングされた箱を渡す。
「何これ?」
「うん?
バレンタインにくれただろ?
お返しだよ」
「えーと・・・。
その・・・ありがとう・・・」
真っ赤になる凜。
「で、何やるんだ?」
「やっぱりいいや・・・」
「なんだよそれ?」
「なんでもいいの!」
バタンとドアを閉めて去って行った。
なんだったんだ・・・。
今日は疲れたな・・・。
来年は素直に渡そう・・・。
あのしょんぼりした顔は、
もう見たくない・・・。
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