女子小学五年生に告白された高校一年生の俺

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友達以上彼女未満

34話 優里ちゃんの誕生日withクリスマス

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「お兄さん、
私の家でパーティーしませんか?」

優里ちゃんの誕生日も近づき、
プレゼントをどうしようか、
悩んでいるときに声をかけられる。

「いいの?」

「はい、
お兄さんのご家族もご一緒に。
前回はお兄さんのお家で、
やりましたから次は、
家でということで」

「ありがとう。皆に聞いてみるよ」

「楽しみにしてます!」

俺は家で皆に話した。
「お邪魔しようじゃないか」
「そうね。楽しみだわ」
「いくいくー!」

話は決まった。

「優里ちゃん。
家族でお邪魔するよ、よろしくね」

「本当ですか!?楽しみです!」

そして優里ちゃんの誕生日前、
最後の週末。

皆で、プレゼントを買いに行く。

「しかし、
優里ちゃんの好きそうなものとか、
分からんぞ?」

「そこは考えてください?」

「何にしようかな!?」

皆、それぞれに悩んでいる。
当然俺もだ。

クリスマスと優里ちゃんの誕生日、
重ねてふさわしいもの・・・。

なんだよ・・・それは・・・。

探しに、探す。

それは見つけた。
一目で、心を引かれた・・・。

15000円・・・。
なかなかのお値段だ。
高価な物を贈らない事の約束にも、
引っかかるかもしれないが・・・。

それに決めた。
皆それぞれに終わった様だ。

そして、当日。
車で向かう。

優里ちゃんの家の駐車スペースに停めさしてもらい、インターホンを押す。
すぐに柵が、開き庭を進む。

「凄いな・・・」
「本当・・・」
「綺麗だね!」

庭にはイルミネーションがされ、
ただでさえ綺麗な庭園が、
美しさを増している。

扉が開き、
「ようこそ」
「いらっしゃいませ」
「いらっしゃいませ!」

「寒いでしょうから、
早く中へどうぞ」

一家で挨拶をしてくれる。

皆で、
お邪魔します、
と言って入らせてもらう。

そして、広間に案内される。

洋室のそこには、
クリスマスツリーが飾られ、
ご馳走が並べられている。

父さんがワインを渡し、
母さんが、チキンを渡す。

四人とも和やかに話し、
パーティーが始まる。

「優里!誕生日おめでとう!」

「「「おめでとう!」」」

「ありがとうございます・・・」

少し照れながら笑う。

そこからは、
楽しいパーティーの始まりだった。

大人組はワインで、
俺達はジュースで乾杯をする。

「おめでとう。優里ちゃん」

「ありがとうございます!
今年はとってもうれしいです!
お兄さんや凜お姉ちゃん、
おじさん、おばさんも、
来てくれてすっごく楽しいです!」

そうか。誕生日会をしようにも、
他の子達はクリスマスだもんな。
招待もできないよな・・・。

「いやあ!お義父さんって、
呼んでもいいんだよ!?」

「あら、気が早いですよ?」

「そうです!
まだまだ子供ですからね!?」

「私は構いませんけどね?」

「真矢!?」

「ふふふ。楽しみましょう」

楽しいパーティーは進み、
プレゼントの時間になった。

まずは父親同士のプレゼントだった。
大きさも同じようだ。
まさか・・・?

慶さんは熊、父さんは犬。
ぬいぐるみだった。
大きさも結構大きくて、
まるかぶりだった。

二人とも女の子には、
ぬいぐるみかなと・・・。

優里ちゃんは嬉しそうだったが。

次は母親組だ。

母さんは、
綺麗なコンパクトサイズの鏡だった。

真矢さんは、
その鏡がきれいに入りそうな、
ポーチだった。
少し大人びた感じだが、
すぐに似合う様になるだろう。

凜はブレスレットだった。
お揃いだよと、自分のを見せる。

流石に女性陣は違うな・・・。

優里ちゃんは、
すごく嬉しがっていた。

「ありがとうございます!
すごく嬉しいです!」

「さあ、メインのプレゼントね♪」

真矢さんが
プレッシャーをかけてくる・・・。

「これを・・・」

「ありがとうございます!
お兄さん!なんだろう!?」

がさがさ包みを綺麗に開けていく。

白い箱が現れ、
箱の中には、薄いピンクの木箱。

優里ちゃんが中を開くと、
音色を奏でる。

クラシックのカノンだ。

「わぁ!綺麗!
中にお花も入ってる!」

喜んでくれた・・・。
ほっとする・・・。

「あら。綺麗な音色ね」
「一番喜んでいますね」

母親組は暖かく見守ってくれる。
慶さんは、悔しそうにしているが。

「お兄さん!
私の部屋にきてください!」

「私も行きたい!」

母親に捕まれ、

「空気を読みなさい」

「はーい・・・」

俺は優里ちゃんの部屋に案内される。

可愛い部屋だった。
ぬいぐるみがたくさんあり、
(毎年慶さんがあげたんだろうな)
本棚に、机、ベッド。
そしていい香りがした。

「あまり、
見ないでくださいね・・・」

「分かったよ」

二人とも、
ドキドキしているのは分かる。

「これ、
クリスマスプレゼントです・・・」

「俺に?」

「はい・・・」

「嬉しいな!」

まさか貰えるとは思っていなかった。

ハート型のピンバッジだった。

「その、
わたしの想いを込めました・・・」

「あ、ありがとう・・・」

「その、
目立たないところに、
つけてください・・・」

「わかったよ。
制服の裏につけておくよ」

「おねがいします!」

にっこり笑う優里ちゃん。

こうして、
聖なる夜は過ぎていく・・・。



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