53 / 84
友達以上彼女未満
22話 決断
しおりを挟む
金曜日の朝は、間に合った。
しかし、優里ちゃんは暗い顔だ。
「ごめんね?優里ちゃん」
「いえ、いいんです・・・」
悲しそうにする優里ちゃん。
俺はこんな顔をさせる為に、
バイトを始めた訳じゃない・・・。
「優里ちゃん?一つ聞いていい?」
「なんですか・・・?」
「日曜日に色んな場所に行けるのと、
毎朝会えるのだったら、
どっちがいい?」
優里ちゃんは即答だった。
「毎日会いたいです・・・」
そうか・・・。
色々な思い出を、
作りたかったんだけど、
優里ちゃんには、
日常の方が大事だったんだ・・・。
「ごめんね?
優里ちゃんの気持ちも、
考えずに決めちゃって・・・」
「いえ!お兄さんは悪くないです!
私のワガママなので・・・」
「僕にとって、
一番大事なのは、
優里ちゃんの気持ちだよ」
「お兄さん・・・」
「なんとかしてみる」
そして、優里ちゃんと別れた。
昼休み。
「涼の言う通りだったよ」
「そうなのかい?」
「いつも通り一緒にいたい、
って言われたよ」
「バイトは辞めるのかい?」
「いや、店長に相談してみるよ」
「そうか。頑張りなよ」
「ありがとう・・・」
うん?今日はでてこないな?
学校帰り、バイト先に向かう。
「あれ?
今日はシフト入ってないよね?」
西木さんに言われる。
「すいません・・・。
お話がありまして。」
「構わないよ?
バックルームの面談室に行こうか?」
「お願いします」
面談室は一対一で話せるスペースに、
テーブルがある。
「どうしたんだい?」
「本当に申し訳ないのですが、
土曜日だけの出勤に、
させてください!」
「急な話だね?
何か事情があるのかい?」
俺は事情を話した。
「ふむ、個人的な理由だね」
厳しい言葉が突き刺さる・・・。
当たり前だ・・・。
「社会というのは色々ルールがある。
個人的な理由で、
簡単には変えられない」
無理か・・・。
だが、西木さんは笑い、
「しかし、君はまだ学生だ。
間違えることだって沢山ある。
それに君の事は良く知っている。
いい加減な人間ではない。
それに仕事の覚え方も早い。
構わないよ」
「西木さん・・・」
俺は泣いた・・・。
「学生という時間は、
あっという間に過ぎていく。
よく学び、よく間違えなさい。
それが経験となるんだから」
「はい・・・」
「しかし、一つ条件がある」
「なんですか?」
「一緒に買い物に来て、
紹介してほしいな。
君の彼女を」
「わかりました!」
「明日は来れるのかな?」
「はい!頑張らせていただきます!」
「これからもよろしくね」
「はい!」
そして、話し合いは終了した。
西木さん・・・。
ありがとうございます!
その日の夜、
優里ちゃんにメッセージを送った。
日曜日に、本屋にいかない?
少しして返ってくる。
いいですよ。
あと、もう遅刻しないからね。
えっ?
土曜日だけにしてもらったよ。
僕も優里ちゃんと、
一緒に登校したいからね
お兄さん!嬉しいです!
ごめんね?
私のワガママでごめんなさい・・・。
気にしなくていいよ。
また一緒に登校しようね?
はい!
じゃあ。
日曜日の一時にいつもの場所で。
わかりました!
おやすみ。
おやすみなさい!
俺は本当に恵まれている。
優しい大人の方に・・・。
明日は精一杯頑張るぞ!
少しでも、
恩返しが出来るように・・・。
しかし、優里ちゃんは暗い顔だ。
「ごめんね?優里ちゃん」
「いえ、いいんです・・・」
悲しそうにする優里ちゃん。
俺はこんな顔をさせる為に、
バイトを始めた訳じゃない・・・。
「優里ちゃん?一つ聞いていい?」
「なんですか・・・?」
「日曜日に色んな場所に行けるのと、
毎朝会えるのだったら、
どっちがいい?」
優里ちゃんは即答だった。
「毎日会いたいです・・・」
そうか・・・。
色々な思い出を、
作りたかったんだけど、
優里ちゃんには、
日常の方が大事だったんだ・・・。
「ごめんね?
優里ちゃんの気持ちも、
考えずに決めちゃって・・・」
「いえ!お兄さんは悪くないです!
私のワガママなので・・・」
「僕にとって、
一番大事なのは、
優里ちゃんの気持ちだよ」
「お兄さん・・・」
「なんとかしてみる」
そして、優里ちゃんと別れた。
昼休み。
「涼の言う通りだったよ」
「そうなのかい?」
「いつも通り一緒にいたい、
って言われたよ」
「バイトは辞めるのかい?」
「いや、店長に相談してみるよ」
「そうか。頑張りなよ」
「ありがとう・・・」
うん?今日はでてこないな?
学校帰り、バイト先に向かう。
「あれ?
今日はシフト入ってないよね?」
西木さんに言われる。
「すいません・・・。
お話がありまして。」
「構わないよ?
バックルームの面談室に行こうか?」
「お願いします」
面談室は一対一で話せるスペースに、
テーブルがある。
「どうしたんだい?」
「本当に申し訳ないのですが、
土曜日だけの出勤に、
させてください!」
「急な話だね?
何か事情があるのかい?」
俺は事情を話した。
「ふむ、個人的な理由だね」
厳しい言葉が突き刺さる・・・。
当たり前だ・・・。
「社会というのは色々ルールがある。
個人的な理由で、
簡単には変えられない」
無理か・・・。
だが、西木さんは笑い、
「しかし、君はまだ学生だ。
間違えることだって沢山ある。
それに君の事は良く知っている。
いい加減な人間ではない。
それに仕事の覚え方も早い。
構わないよ」
「西木さん・・・」
俺は泣いた・・・。
「学生という時間は、
あっという間に過ぎていく。
よく学び、よく間違えなさい。
それが経験となるんだから」
「はい・・・」
「しかし、一つ条件がある」
「なんですか?」
「一緒に買い物に来て、
紹介してほしいな。
君の彼女を」
「わかりました!」
「明日は来れるのかな?」
「はい!頑張らせていただきます!」
「これからもよろしくね」
「はい!」
そして、話し合いは終了した。
西木さん・・・。
ありがとうございます!
その日の夜、
優里ちゃんにメッセージを送った。
日曜日に、本屋にいかない?
少しして返ってくる。
いいですよ。
あと、もう遅刻しないからね。
えっ?
土曜日だけにしてもらったよ。
僕も優里ちゃんと、
一緒に登校したいからね
お兄さん!嬉しいです!
ごめんね?
私のワガママでごめんなさい・・・。
気にしなくていいよ。
また一緒に登校しようね?
はい!
じゃあ。
日曜日の一時にいつもの場所で。
わかりました!
おやすみ。
おやすみなさい!
俺は本当に恵まれている。
優しい大人の方に・・・。
明日は精一杯頑張るぞ!
少しでも、
恩返しが出来るように・・・。
0
お気に入りに追加
221
あなたにおすすめの小説
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI

春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

隣人の女性がDVされてたから助けてみたら、なぜかその人(年下の女子大生)と同棲することになった(なんで?)
チドリ正明@不労所得発売中!!
青春
マンションの隣の部屋から女性の悲鳴と男性の怒鳴り声が聞こえた。
主人公 時田宗利(ときたむねとし)の判断は早かった。迷わず訪問し時間を稼ぎ、確証が取れた段階で警察に通報。DV男を現行犯でとっちめることに成功した。
ちっぽけな勇気と小心者が持つ単なる親切心でやった宗利は日常に戻る。
しかし、しばらくして宗時は見覚えのある女性が部屋の前にしゃがみ込んでいる姿を発見した。
その女性はDVを受けていたあの時の隣人だった。
「頼れる人がいないんです……私と一緒に暮らしてくれませんか?」
これはDVから女性を守ったことで始まる新たな恋物語。

今日の授業は保健体育
にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり)
僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。
その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。
ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる