女子小学五年生に告白された高校一年生の俺

友達以上彼女未満

18話 二度目のデート相談

木曜日の朝、
優里ちゃんが先に来ていた。

「昨日はごめんね？」

「いえ、私もごめんなさい・・・」

「僕は優里ちゃんが好きだからね？」

「はっはい・・・。
ありがとうございます・・・」

照れる優里ちゃん。

久しぶりに、
ギクシャクした感じになった。

「また、デートしたいね？」

なんとか、
和やかにしようと話しかけてみる。

「そっ、そうですね！」

「どこか、行きたいとこある？」

「水族館に行ってみたいです！」

「水族館？」

「はい！
パパとママの、
初デートの場所みたいなんです！」

「そうなんだ」

「はい、行ってみたいです！」

「ちょっと遠くなるから、
真矢さんに聞いてみないとね？」

「わかりました！」

なんとか、
いつも通りの雰囲気に戻った・・・。
良かった・・・。

また一緒に、
出掛けられるのは嬉しいな。

上手くまとまったらいいな・・・。

学園に到着し、優里ちゃんと別れる。

「お兄さん、またね！」

「またね」

学園はいつも通り平凡に終わった。

帰宅し、夕食も終わり、
自室に戻る。

真矢さんに連絡をとる。

「優人くん、どうしたの？」

「遅くにすいません。
優里ちゃんがですね、
パパとママの初デートの場所の、
水族館に行きたいと言われまして、
どうかと思いまして」

「少し遠いのよね。あの水族館」

「そうなんですよ・・・」

「うーん。ちょっと待ってね。
かけ直すから」

「わかりました」

通話を終える。

少しまったりし、
漫画を読んでいると、
真矢さんから電話がくる。

「優人くん？」

「はい」

「パパに聞いたんだけどね。
駄目だっていうの」

「そうですか・・・」

やっぱり無理だったか・・・。

「でも、なんとか説得してね。
優里も行きたい！
ってお願いしてね。
パパが折れたの」

「行ってもいいってことですか？」

「そうなんだけど条件があってね？」

「なんですか？」

「私達夫婦も一緒に行くことだって。じゃないと許さんって！」

「そうですか。いいですよ？」

「えっ？そんなに簡単に、
決めていいの？」

「優里ちゃんと、
一緒に過ごせるならいいですよ？」

「ふふっ！分かったわ。
また連絡するわね」

「今回はありがとうございます！」

「いいえ、こっちこそ優里の事、
ありがとうね」 

「いえいえ、失礼します」 

「おやすみなさい」

通話は終わった。

やった！
また優里ちゃんと過ごせるぞ！

楽しみだな！

昨日とは違い、
穏やかに眠りについた・・・。