女子小学五年生に告白された高校一年生の俺

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友達以上彼女未満

13話 決意

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火曜日の朝

昨日の一件で憂鬱な気分が抜けない。

もし、優里ちゃんと、
離ればなれになったりしたら、
と思うと悲しい気分で一杯だ。

優里ちゃんと、
出会い登校していると、

「元気ないですか?」

ギクッ!

「いや!優里ちゃんと、
一緒にいれて楽しいよ!」

「そうですか?
いつもとなにか違うような・・・」

女の子は鋭いのか?

「気のせいだよ!」

「そうですか!ならよかったです!」

駄目だ。
優里ちゃんには、
心配をかけさせたくない!     

一段と気持ちを切り替え、
なごやかに話をする。

学園に到着し、優里ちゃんと別れる。

涼と挨拶をし、話していると、
昨日の三人組がやってきた。

「母さんに、
報告したら怒って、
学園に連絡してたよ。
なんてハレンチな、
小学生に手を出すなんてだってよ」

ニヤニヤしながら言ってくる。

「呆れた人達だね。本当に」

涼が言い返す。

「なんだと!?」

「昨日散々女子達から、
反感くらって、
まだそんな子供じみたことを、
しているの?」

「うるせーよ!
普通に考えて駄目だろうがよ!」

「僕は彼女に会ったよ。
すごく幸せそうで、
大人の女の子だった。
それに比べ君達は子供だね。
羨ましくて人を傷つける」

女子達の厳しい目が、
三人組にむけられる。

サイテー。

ほんと子供みたい。

ママに言ってやるーだもんね。

涼君、格好いいなー

ひそひそと、話す女子達。

「くそっ!」

それぞれ席に着く。

「ありがとう。涼」

「僕に出来るのはここまでだよ。
ここからは君が、
優里ちゃんを守るんだ。
頑張りなよ」

「分かっているさ」

俺は、さらに決意を固めた。

そして、そのまま放課後となった。
しかし担任の島田先生から、
ホームルーム後に、
校長室へ来るようにと伝えられた。

「いってくるよ。涼」

「頑張りなよ」

教室をでて、校長室へと向かう。

ノックをする。

「入ってください」

「失礼します」

扉を開く。

中には黒い木製のデスクに、
高級そうな絨毯。

中央には、
テーブルに対面に置かれたソファー。

絵画や彫刻が飾られ高級感に溢れていた。

そして、黒いデスクの後ろに、
座っている校長先生がいた。

「やあ、犬飼くん」

相変わらず、渋さと威厳ある声だ。

「まぁ、座りなさい」

「失礼します」

俺は左側のソファーに座る。

そして校長が、
対面のソファーに座った。

「どんな用件で、
呼ばれたのはわかるかね」

「はい」

「不適切だと、連絡が来てね、
当事者と保護者で、
話し合いたいと言っている」

「そうなるだろうとは、
思っていました。
ただ彼女は、
外していただけませんか?」

「何故かな?」

「彼女は優しい子です。
自分のせいで、
こんなことになってしまったと、
悲しみます」

「成程・・・」

「ですので、
彼女以外でお願いします!」

「わかった。
先方にはそう伝えておこう」

「ありがとうございます」

「今週の日曜日、午後二時
PTAの会長と教育委員会の会長が、
来るようだ」

「わかりました。
両親と彼女の両親にも、
伝えておきます」

「私はね、君と彼女の人柄を、
少し話した程度だが、
理解している。
立場上応援は出来ないが、
君と彼女の仲を、
認めてもらえる様に願っている」

優しく微笑む校長先生。

「ありがとうございます!」

「頑張りなさい」

話は終わり校長室を出た。

日曜日か、頑張らないとな・・・

帰宅し、今日の出来事を伝える。

「まかせろ!一緒に行ってやる!」 

「私も行くわよ!純粋な恋の邪魔なんてさせないわ!」

「私も行くっ!」

凜もそう言うが、

「凜は優里ちゃんと一緒に、
遊んであげてくれないか?
優里ちゃんが、
寂しがるかもしれないからな」

「そうかー分かったよ!」

夕食も終わり、真矢さんに連絡する。

事情を説明し、
優里ちゃんは日曜日に、
俺の家で凜と、
遊んでもらう様に話した。

「色々考えてくれて、ありがとう」

「いえ、こちらこそ、
御迷惑をおかけしてすいません」

「いいんですよ。
私達は娘の幸せを思い、
自分たちの目で、
優人君の人柄を確認し、
優人君に娘を託したのです。
そして一生懸命に、
考えて答えを出してくれた。
何も悪くありませんよ」

「ありがとうございます・・・」

泣きそうになってしまった・・・

「私達夫婦も出席しますので、
お互いに頑張りましょう」

「はいっ!」

そして、通話を終えた。

決戦は日曜日か。
頑張らないとな・・・。

優里ちゃんに、
いつものメッセージを送り、
覚悟を決めて眠りについた。 
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