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73話 重ね撃ち
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三十九階層に降りると、縦横1メートルほどの岩に目と口と手足をつけた2足歩行のモンスターが跋扈する。
鬼岩石:Lv39
属性:土
耐性:物理軽減。
弱点:なし。
状態異常:なし。
安直な造りではあるがなかなかユーモラスな見た目の岩が、緩慢な動きでのそのそとこちらに向きを変える。
その数4体。
手には石のこん棒を持ち、足を止めてこちらへと身構えた。
鈍足、近接攻撃型。
魔法射撃がメイン火力である俺達にとって、最も相性の良い相手だ。
勝ったな。
「名前は鬼岩石、土属性で武器攻撃は効き難い」
フィローラとセシルからは首を振られたので、彼女達の知識には無いモンスターと判断。
「引きつけて目を狙え!」
声を張って指示を出したところに鬼岩石達の足元に魔法円が浮かぶと、精霊魔法の石弾を生み出し狂ったように打ち出してきた。
大きさ10センチ程の石のつぶてが、プロ野球投手以上の速度で大量に射出される。
途切れることのない石の乱射は、もう狂気以外の何物でもない。
「「「きゃああああ!?」」」
「マジックシールド!」
「ウォールシールド!」
皆の悲鳴とほぼ同時に、俺とククが咄嗟に防御スキルと魔法で半透明の防壁を生み出す。
硬質ガラスの様な六角形の盾がククの防壁よりも前方に出現したが、持ちこたえたのはわずかた数秒。
すぐに亀裂が走り、粉々に砕け散った。
なんちゅう脆い盾じゃ。
続いてウォールシールドによる半透明の分厚い防壁が石弾を受け止め、ドガドガと恐ろし気な音を鳴らしている。
盾で防がれその足元に落ちた石弾が、次々と粒子分解されていく。
こえー、握りこぶしよりもでかい石の弾丸めちゃくちゃこえー。
「あまり長くは持ちそうにありません!」
ククが悲鳴交じりの報告を上げる。
メイン盾が泣き言を吐くなら、これは俺の魔法盾が脆いというより、石弾の攻撃力と手数がおかしいとみるべきだな。
「フィールドプロテクション!」
「プロテクション!」
「セイクリッドプロテクション!」
セシル、フィローラ、リシアによる防御魔法がPT全体にかけられると、打撃音が小さくなる。
フィールドプロテクションはPT全体を反発力のある不可視の力で覆う防御魔法で、触れたものを押しのけようとする力が働く。
プロテクションは純粋に強固な膜で対象を覆う魔法。
対象範囲が狭く小さい程強度が増すため、全体にかける場合はPT全体にかけるか各個人全員にかけるかで強度が変わる。
セイクリッドプロテクションはビショップの防壁魔法で、プロテクションよりも強固な上に対闇属性を持つ神聖魔法だ。
強力な分、MPの消費も大きい。
「これならなんとか行けそうです!」
力強いククの声に余裕が窺える。
俺もこえーなんて言ってる場合じゃない、いくら攻撃を遮断したとはいえ、このまま黙って奴らの攻撃を受けても居られない。
「ミネルバ、やるぞ」
「ちー……!」
やる気を出した愛鳥との、ツープラトンフレアブラストによる灼熱砲。
熱波が通路を直進し、橙色の閃光が通路を埋め尽くすと、岩石の魔物達を一撃で溶解させた。
ブラストの直撃は、ストーム系よりも火力がかなり高いようだ。
「お二人の防御が迅速で事なきを得ましたね……」
「ククが最前線にいてくれて助かった……」
「ご主人様が先に盾を張ってくれたのと、皆さんの援護があってこそです」
ユニスの呻きにも近い言葉に同じような口調で応じると、ククがはにかみながら謙遜する。
ぶっちゃけみんなの援護はその通りだが、俺の盾は結果的に意味を成していなかった。
その気遣いが余計に心苦しい。
「あ、角からもう1匹来ます」
「了解」
皆が身構える中、足音に注意を払い、その岩の体を出したモンスターへ容赦なくフレアブラストを打ち込んだ。
しかし、体表を少し溶かした程度の鬼岩石が、変わらぬ歩みで完全に姿を現した。
どうやら奴を倒すには一発では足りないようだ。
またも鬼岩石の足元に灯る魔法円。
撃たせるか!
2発目のフレアブラストが奴を飲み込むも、その姿は未だ健在。
慌てて3発目を打ち込んで何とか倒す。
さっきは2発で倒せたのに、さっきはなんで3発かかったんだ?
「お父様、もしかすると2発同時だったから倒せたのかも……」
「……あぁ、そういう事か。ありがとね」
ミネルバの助言に一瞬考えこんだが、直ぐにその答えが出た。
ユニスの腰に蹲る愛鳥へ、感謝を込めて頭を撫でる。
「ごめん、少し実験したい。クク、敵の数が1~2匹の場所に近付いたら教えてくれる? 出来るならそのまま案内してくれると助かる」
「はい、こちらです」
俺の注文にすぐに反応し歩みを進める。
向かう先にはサーチエネミーで先に視認しているが、その距離はかなり離れていた。
「あ、こっち!」
ククの遅れること角二つ、トトも漸く気が付いたようだ。
だがそれでも敵との距離はかなり離れている。
どれだけ先の音まで聞き分けてるんだこの子達は……。
レスティー達と分かれる間際、彼女が言った〝カーチェ達よりも耳が良い〟って言葉は誇張でも何でもなかった。
その後、発見した鬼岩石をマルチプルキャストを用いて2発同時砲撃で仕留め、次に見つけたのを単発撃ちで倒し、また次を重ね撃ち。
この結果、重ね撃ちでは一撃で倒せるものの、単発の連射では攻撃回数が増える事を確認した。
重ね撃ちした方が威力が増す。
単純にそうなのではないだろうが、実際には消費MPが1発分浮くので燃費は上がっているのでそう解釈する。
試しに別の実験も行った。
ファイヤーアローが属性強化でフレアアローに変化したモノを、10本全弾直撃させたがこれは効果が低かった。
今度はその10本を一つにまとめて発射すると、当たり場所次第で一撃で粉砕してみせた。
これは色々と悪用できる。
抜け道めいたものを発見し、俺は口元に笑みを浮かべる。
「トシオさんがまた変な笑い方をしてましゅね」
「え、そんな顔してるの?」
「時々ですが、まるで猫の様に口角だけ上げて笑っている時があります……」
「マジで?」
俺的には誉め言葉です。
フィローラとセシルの言葉に少し喜んでいると、リシアとユニス、それにフィローラとセシルまでが、何とも言えない微妙な笑みを浮かべていた。
「どうかした?」
「な、なんでもありましぇん!」
「ト、トシオさんは本当に猫が好きなんだなって……」
「そこまで好きになれる物があるとは、自分にはうらやましい限りです」
「猫も良いですが、私達の事もちゃんと愛でてくださいね?」
どこか白々しい三人とは真逆に、リシアは極自然に可愛いことを言ってくる。
それが余計にうさん臭さを増長させる。
完全に呆れられてるな。
けど、こればかりは性分なので、自分ではどうしようもない。
実験も満足の得られるものであったため、ククに先を促し攻略を進めた。
鬼岩石:Lv39
属性:土
耐性:物理軽減。
弱点:なし。
状態異常:なし。
安直な造りではあるがなかなかユーモラスな見た目の岩が、緩慢な動きでのそのそとこちらに向きを変える。
その数4体。
手には石のこん棒を持ち、足を止めてこちらへと身構えた。
鈍足、近接攻撃型。
魔法射撃がメイン火力である俺達にとって、最も相性の良い相手だ。
勝ったな。
「名前は鬼岩石、土属性で武器攻撃は効き難い」
フィローラとセシルからは首を振られたので、彼女達の知識には無いモンスターと判断。
「引きつけて目を狙え!」
声を張って指示を出したところに鬼岩石達の足元に魔法円が浮かぶと、精霊魔法の石弾を生み出し狂ったように打ち出してきた。
大きさ10センチ程の石のつぶてが、プロ野球投手以上の速度で大量に射出される。
途切れることのない石の乱射は、もう狂気以外の何物でもない。
「「「きゃああああ!?」」」
「マジックシールド!」
「ウォールシールド!」
皆の悲鳴とほぼ同時に、俺とククが咄嗟に防御スキルと魔法で半透明の防壁を生み出す。
硬質ガラスの様な六角形の盾がククの防壁よりも前方に出現したが、持ちこたえたのはわずかた数秒。
すぐに亀裂が走り、粉々に砕け散った。
なんちゅう脆い盾じゃ。
続いてウォールシールドによる半透明の分厚い防壁が石弾を受け止め、ドガドガと恐ろし気な音を鳴らしている。
盾で防がれその足元に落ちた石弾が、次々と粒子分解されていく。
こえー、握りこぶしよりもでかい石の弾丸めちゃくちゃこえー。
「あまり長くは持ちそうにありません!」
ククが悲鳴交じりの報告を上げる。
メイン盾が泣き言を吐くなら、これは俺の魔法盾が脆いというより、石弾の攻撃力と手数がおかしいとみるべきだな。
「フィールドプロテクション!」
「プロテクション!」
「セイクリッドプロテクション!」
セシル、フィローラ、リシアによる防御魔法がPT全体にかけられると、打撃音が小さくなる。
フィールドプロテクションはPT全体を反発力のある不可視の力で覆う防御魔法で、触れたものを押しのけようとする力が働く。
プロテクションは純粋に強固な膜で対象を覆う魔法。
対象範囲が狭く小さい程強度が増すため、全体にかける場合はPT全体にかけるか各個人全員にかけるかで強度が変わる。
セイクリッドプロテクションはビショップの防壁魔法で、プロテクションよりも強固な上に対闇属性を持つ神聖魔法だ。
強力な分、MPの消費も大きい。
「これならなんとか行けそうです!」
力強いククの声に余裕が窺える。
俺もこえーなんて言ってる場合じゃない、いくら攻撃を遮断したとはいえ、このまま黙って奴らの攻撃を受けても居られない。
「ミネルバ、やるぞ」
「ちー……!」
やる気を出した愛鳥との、ツープラトンフレアブラストによる灼熱砲。
熱波が通路を直進し、橙色の閃光が通路を埋め尽くすと、岩石の魔物達を一撃で溶解させた。
ブラストの直撃は、ストーム系よりも火力がかなり高いようだ。
「お二人の防御が迅速で事なきを得ましたね……」
「ククが最前線にいてくれて助かった……」
「ご主人様が先に盾を張ってくれたのと、皆さんの援護があってこそです」
ユニスの呻きにも近い言葉に同じような口調で応じると、ククがはにかみながら謙遜する。
ぶっちゃけみんなの援護はその通りだが、俺の盾は結果的に意味を成していなかった。
その気遣いが余計に心苦しい。
「あ、角からもう1匹来ます」
「了解」
皆が身構える中、足音に注意を払い、その岩の体を出したモンスターへ容赦なくフレアブラストを打ち込んだ。
しかし、体表を少し溶かした程度の鬼岩石が、変わらぬ歩みで完全に姿を現した。
どうやら奴を倒すには一発では足りないようだ。
またも鬼岩石の足元に灯る魔法円。
撃たせるか!
2発目のフレアブラストが奴を飲み込むも、その姿は未だ健在。
慌てて3発目を打ち込んで何とか倒す。
さっきは2発で倒せたのに、さっきはなんで3発かかったんだ?
「お父様、もしかすると2発同時だったから倒せたのかも……」
「……あぁ、そういう事か。ありがとね」
ミネルバの助言に一瞬考えこんだが、直ぐにその答えが出た。
ユニスの腰に蹲る愛鳥へ、感謝を込めて頭を撫でる。
「ごめん、少し実験したい。クク、敵の数が1~2匹の場所に近付いたら教えてくれる? 出来るならそのまま案内してくれると助かる」
「はい、こちらです」
俺の注文にすぐに反応し歩みを進める。
向かう先にはサーチエネミーで先に視認しているが、その距離はかなり離れていた。
「あ、こっち!」
ククの遅れること角二つ、トトも漸く気が付いたようだ。
だがそれでも敵との距離はかなり離れている。
どれだけ先の音まで聞き分けてるんだこの子達は……。
レスティー達と分かれる間際、彼女が言った〝カーチェ達よりも耳が良い〟って言葉は誇張でも何でもなかった。
その後、発見した鬼岩石をマルチプルキャストを用いて2発同時砲撃で仕留め、次に見つけたのを単発撃ちで倒し、また次を重ね撃ち。
この結果、重ね撃ちでは一撃で倒せるものの、単発の連射では攻撃回数が増える事を確認した。
重ね撃ちした方が威力が増す。
単純にそうなのではないだろうが、実際には消費MPが1発分浮くので燃費は上がっているのでそう解釈する。
試しに別の実験も行った。
ファイヤーアローが属性強化でフレアアローに変化したモノを、10本全弾直撃させたがこれは効果が低かった。
今度はその10本を一つにまとめて発射すると、当たり場所次第で一撃で粉砕してみせた。
これは色々と悪用できる。
抜け道めいたものを発見し、俺は口元に笑みを浮かべる。
「トシオさんがまた変な笑い方をしてましゅね」
「え、そんな顔してるの?」
「時々ですが、まるで猫の様に口角だけ上げて笑っている時があります……」
「マジで?」
俺的には誉め言葉です。
フィローラとセシルの言葉に少し喜んでいると、リシアとユニス、それにフィローラとセシルまでが、何とも言えない微妙な笑みを浮かべていた。
「どうかした?」
「な、なんでもありましぇん!」
「ト、トシオさんは本当に猫が好きなんだなって……」
「そこまで好きになれる物があるとは、自分にはうらやましい限りです」
「猫も良いですが、私達の事もちゃんと愛でてくださいね?」
どこか白々しい三人とは真逆に、リシアは極自然に可愛いことを言ってくる。
それが余計にうさん臭さを増長させる。
完全に呆れられてるな。
けど、こればかりは性分なので、自分ではどうしようもない。
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