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18話 猫神様?
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食堂に向かおうと扉を開けると、隣のローザの部屋の扉も同時に開いた。
だがローザが部屋から出てくる様子は無く、代わりに足元から白い何かが現れた。
ルーナルア
ケットシー 女 7歳
「………」
直立歩行する体長70センチほどのやや頭の大きな白い猫が居た。
肩には赤いポンチョを羽織っている。
その猫が一生懸命に扉を閉めると、俺達に気がついて目を細めた。
「夕べはお楽しみでしたにゃ」
白い猫の言葉でリシアの顔が真っ赤に染まるも、俺の頭には言葉の意味など入ってはこなかった。
…しゃべった。
「リシア」
「はい」
「猫神様がいらっしゃるのだけど、俺はいつから空想を具現化するスキルを手に入れたんだ?」
「困惑されるのもわかりますが、恐らくそのようなスキルは無いと思われますし、彼女は決してトシオ様の空想でない事だけは確かです……」
「つまり……猫神様は実在していたということか!」
「それも違います」
「違うとな?」
「はい、違います」
俺のだったらいいなをリシアはあっさりと否定し、きっぱりと再否定。
だが目の前の二足歩行の猫は、白い体毛に赤いポンチョ、やはりどこからどう見ても俺が思い描いた猫神様である!
「まったく、人は年中盛って困りますにゃ。うるさくて眠れやしにゃい」
「ごめんねルーナ」
リシアが赤い顔にまま謝った。
目の前で猫耳の美少女が白い美猫に怒られてるこのシュールで愛おしい光景はいったい何なんだ……。
「ちょっと、そこのオス、さっきからボーっとしてるけど聞いてにゃああっ!?」
しゃがみこんだ俺は猫神様の背中から腰、尻尾の付け根にかけてを優しく撫でる。
「ちょ、やめにゃさひぃ!」
何度も何度も撫で続ける。
「や、そんなに撫でられたら気持ちよすぎてらめにゃぁぁぁ~」
立っていられなくなり俺の膝にしがみつく猫神様。
その猫神様を抱きかかえ、顎の下を中指でくすぐった。
喉をゴロゴロ鳴らしうっとり顔の猫神様。
「リシア……」
「何でしょう?」
「感動で涙出そう……」
「………はぁ」
俺と猫の満足気な顔に、リシアは深いため息を漏らしながら、俺から猫神様を取り上げ床に開放してしまった。
おお我が神よ、離れてしまうとは残念無念なり。
「彼女はルーナルア。ローザちゃんと一緒の部屋で暮らしているケットシーで、私達の妹みたいな子です」
「よろしくしてあげてもよくってにゃ」
「是非よろしくしてください」
「ルーナ、トシオ様を誑かすような真似は許しません!」
「は、はいにゃ!?」
ものすごい負のオーラを醸し、ルーナを威圧するリシア。
リシアってこんな顔もするんだな。
そしてここで漸くリシアが猫神様像を聞いてなんとも言えない顔をした理由に思い至る。
「トシオ様も、ルーナにデレデレしないでください……」
今度は一転して悲し気に呟くと、正面から俺の背に腕を回して身を寄せてきた。
まさかとは思うが、どうやら嫉妬させてしまったようだ。
猫相手に嫉妬とか、どんだけ愛してくれてるんだよまったく可愛いなぁ。
安心させるために抱きしめ、先程の様に髪を撫でながら額にキスをしたところで、今度は向かいの部屋の扉が開け放たれる。
現れたのは、髪がボサボサに乱れたベラーナさんだった。
固まる俺達を見ても状況が理解できなかったのか、寝ぼけ眼でボーっ見ていただけだったが、次第に目と口が大きな笑みに変化する。
うわぁ……。
「朝からお楽しみみたいだけど、そういうのは自分達の部屋だけでした方がいいんじゃない?」
「違うのお母さん! これはそんなんじゃないの!」
「あーはいはい、朝から大声出したら他の人に迷惑だからやめなさい。ふふふ、あたしももうすぐおばあちゃんかぁ♪」
ベラーナさんの更なる追撃に、リシアの顔が先程以上に赤くなる。
このワイルド美女もなかなかのお茶目さんでした……。
だがローザが部屋から出てくる様子は無く、代わりに足元から白い何かが現れた。
ルーナルア
ケットシー 女 7歳
「………」
直立歩行する体長70センチほどのやや頭の大きな白い猫が居た。
肩には赤いポンチョを羽織っている。
その猫が一生懸命に扉を閉めると、俺達に気がついて目を細めた。
「夕べはお楽しみでしたにゃ」
白い猫の言葉でリシアの顔が真っ赤に染まるも、俺の頭には言葉の意味など入ってはこなかった。
…しゃべった。
「リシア」
「はい」
「猫神様がいらっしゃるのだけど、俺はいつから空想を具現化するスキルを手に入れたんだ?」
「困惑されるのもわかりますが、恐らくそのようなスキルは無いと思われますし、彼女は決してトシオ様の空想でない事だけは確かです……」
「つまり……猫神様は実在していたということか!」
「それも違います」
「違うとな?」
「はい、違います」
俺のだったらいいなをリシアはあっさりと否定し、きっぱりと再否定。
だが目の前の二足歩行の猫は、白い体毛に赤いポンチョ、やはりどこからどう見ても俺が思い描いた猫神様である!
「まったく、人は年中盛って困りますにゃ。うるさくて眠れやしにゃい」
「ごめんねルーナ」
リシアが赤い顔にまま謝った。
目の前で猫耳の美少女が白い美猫に怒られてるこのシュールで愛おしい光景はいったい何なんだ……。
「ちょっと、そこのオス、さっきからボーっとしてるけど聞いてにゃああっ!?」
しゃがみこんだ俺は猫神様の背中から腰、尻尾の付け根にかけてを優しく撫でる。
「ちょ、やめにゃさひぃ!」
何度も何度も撫で続ける。
「や、そんなに撫でられたら気持ちよすぎてらめにゃぁぁぁ~」
立っていられなくなり俺の膝にしがみつく猫神様。
その猫神様を抱きかかえ、顎の下を中指でくすぐった。
喉をゴロゴロ鳴らしうっとり顔の猫神様。
「リシア……」
「何でしょう?」
「感動で涙出そう……」
「………はぁ」
俺と猫の満足気な顔に、リシアは深いため息を漏らしながら、俺から猫神様を取り上げ床に開放してしまった。
おお我が神よ、離れてしまうとは残念無念なり。
「彼女はルーナルア。ローザちゃんと一緒の部屋で暮らしているケットシーで、私達の妹みたいな子です」
「よろしくしてあげてもよくってにゃ」
「是非よろしくしてください」
「ルーナ、トシオ様を誑かすような真似は許しません!」
「は、はいにゃ!?」
ものすごい負のオーラを醸し、ルーナを威圧するリシア。
リシアってこんな顔もするんだな。
そしてここで漸くリシアが猫神様像を聞いてなんとも言えない顔をした理由に思い至る。
「トシオ様も、ルーナにデレデレしないでください……」
今度は一転して悲し気に呟くと、正面から俺の背に腕を回して身を寄せてきた。
まさかとは思うが、どうやら嫉妬させてしまったようだ。
猫相手に嫉妬とか、どんだけ愛してくれてるんだよまったく可愛いなぁ。
安心させるために抱きしめ、先程の様に髪を撫でながら額にキスをしたところで、今度は向かいの部屋の扉が開け放たれる。
現れたのは、髪がボサボサに乱れたベラーナさんだった。
固まる俺達を見ても状況が理解できなかったのか、寝ぼけ眼でボーっ見ていただけだったが、次第に目と口が大きな笑みに変化する。
うわぁ……。
「朝からお楽しみみたいだけど、そういうのは自分達の部屋だけでした方がいいんじゃない?」
「違うのお母さん! これはそんなんじゃないの!」
「あーはいはい、朝から大声出したら他の人に迷惑だからやめなさい。ふふふ、あたしももうすぐおばあちゃんかぁ♪」
ベラーナさんの更なる追撃に、リシアの顔が先程以上に赤くなる。
このワイルド美女もなかなかのお茶目さんでした……。
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