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後日談

後日談:仕返し  R18

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 リーディアは、シリウス様がわざと嫉妬させようとして、娘を構っている事に気づいた。

 リーディアが構ってほしいと甘えてくるのを楽しんでいるようだったのが、悔しくなり、シリウス様が娘を構うのに反応するのをやめた。

 リーディアの反応がない事に、シリウス様は不思議がっていたようだが、何度も繰り返すのに対し反応がないと焦ったようで、リーディアの機嫌を伺いだした。

「ディア、今日は一段ときれいだな。どこかに行くのか?」

「・・・はい。今日は、シアの出産祝いを買いに行こうと思っていますけど」

「そうか・・・2人目の子が産まれたんだったな。だが誰と行くんだ?」
 シリウス様はリーディアの同行者が気になるようだ。

「ユーシスと一緒に行こうと思っておりますけど・・・何か?」

「いや・・・、私の甥でもあるし、私が一緒に祝いの品を選んだ方がいいんじゃないかと思ってな」
 シリウス様はリーディアと一緒に出かけたいようだ。

しかし、リーディアはあえて断った。
 
「シリウス様はお忙しいでしょうし、ユーシスが選んだ方がシアも喜ぶと思います。ユーシスは1人目の子のお祝いの品も選んでいますし、2人目も一緒に選んだほうがいいに決まっています」
 シリウス様は、リーディアに断られ、少し凹む。

「だがッ、そんなに着飾ってはユーシスと一緒でも何かあったらどうするんだ。また変な輩に絡まれたらどうするというんだ。ユーシスでは、まだ君を守れない。だから、やはり私がついて行こう」
 シリウスの本音がでる。

「シリウス様、私がいくら着飾っていても、そうそう変な輩には絡まれませんから」

「いいやッ、いつになっても君は魅力的だ。それに前例があるんだ。信用ならない・・・」
 シリウス様は食い下がる。譲る気はないようだ。


 そこへ、ユーシスが支度をして現れる。
「母上、用意が・・・」
   部屋にユリシスが入ると、シリウスが息子を睨む。

 ユーシスは父の視線で、もめていることに察しがつき頷いた。
「すみません、母上。用意は出来たのですが、弟達が出かける事に気がついて、邪魔をしてきていて・・・私が相手をしておくので、行ってきては貰えませんか?父上、時間があるようでしたら、母と一緒に行かれてはどうですか?」
 
 ユーシスは、シリウスの肩をもつようだ。

「ディア・・・ユーシスは無理そうだ。私と行こう。一人では外出は認めないぞ」
 リーディアは仕方なく了承する。


 馬車で店を何軒か回り、レティシアへのお祝いの品は無事に選び終わる。

 帰りの馬車の中では、リーディアはシリウスに対して少し冷たい態度で接していた。
 
「ディア・・・何か怒っているか?」

「シリウス様は、そんなに私と出かけたかったんですか?自分の息子を脅してまで」

「・・・気づいていたのか」

「当たり前です」

「・・・ディアがユーシスを頼るから、私も君と同じで自分の子に嫉妬したんだ」
 シリウス様はリーディアの手を握ってくる。

「シリウス様は、私をわざと嫉妬させようとしてましたからね・・・。私も仕返しです」
 リーディアはシリウスの手を払い除ける。

「ディア・・・冷たいな。君はいつもは温かいはずだろう」
 シリウス様は払い除けられた手をみて、リーディアにつめより、リーディアをかかえて膝に乗せる。

「シリウス様ッ、こんなッやめてください」
 リーディアが抵抗しようとすると、シリウスは唇で口を塞ぐ。
 
 一言も発せないように、舌を絡められ、激しいキスをされる。角度を変えられて、頭がぼーっとなってしまう。

 キスがやみ、息を整えていると、シリウス様はリーディアの服に手をかけてきた。シリウス様の眼前にリーディアの胸が晒される。明るいため、リーディアは羞恥で赤くなり目を逸らす。

 シリウス様はリーディアの胸を手で、ゆっくりと刺激していき、突起を舌で転がす。
 リーディアは恥ずかしくなりながらも、シリウスが舐めている様子をみてしまう。秘部が愛液で濡れるのを感じ、シリウスの頬を撫でた。

 シリウスは動きは止めず、視線だけリーディアに向けた。シリウスの熱い視線を向けられ、さらにリーディアは秘部が疼いてしまう。

 先程までは、シリウス様に仕返しのためにわざと冷たい態度をとっていたが、既にリーディアはどうでもよくなっていた。やはり、惚れた人には弱いのがリーディアの弱点だ。長くは怒りの感情は続かない。
 
 馬車の中ではあるが、既にリーディアは気にする余裕もない。シリウスはリーディアのスカートをめくり、秘部に自身をあてがった。

「シリウス様ッ・・・」
 リーディアは自分で腰をおとしていく。

 シリウスは、奥まで入りきるまで、動かずじっとしている。リーディアはなかなか腰をおとしきることができずにいたが、馬車が揺れたことでしっかり奥に届いてしまった。

「あッッ」
 リーディアは、声がでるのを耐える。

「ッ・・・声なら気にしなくてもいい、聞こえないようにしている」
 シリウスはいつものように、音を遮断する魔法を使っていた。シリウスは律動を始めリーディアを、乱していく。

「ディア・・・あまり、時間がない・・・。少し激しくするぞ」
 シリウスは、リーディアの感じる所を的確について、抽送を速める。

「やッ、ダメですッ、そんなにッ激しくしちゃッ」
 馬車が揺れて、より深くリーディアは打ち付けられ、シリウスへしがみつき絶頂を迎えるのだった。

 
 リーディアの中でシリウスは果ててしまい、リーディアは途端に、ここは馬車の中である事を思い出して焦る。

 しかし、シリウスは魔法でさっと、身体を綺麗にしてして身なりを整えた。リーディアは毎回シリウスに翻弄され取り乱したりするのは自分だけなのを悔しく感じ、いつかシリウスにも自分と同じ気持ちを味合わせたいと思うのだった。

  
 だが、シリウスは内心、中に出してしまった事でまた妊娠させて、構ってもらえなくなる期間が、来てしまう事にならないかと焦っていたのだが、リーディアは知るよしもない事だった。
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