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2.2人の兄
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レティシア公爵令嬢の兄、魔導師団団長のシリウス。
リーディア公爵令嬢の兄、騎士団団長のジルベルト。
2人は今日、演習時間にすれ違い、言い合い中である。
「また、お前たちか。騎士団が演習場を使用するのは、もったいないのではないか。我が魔導師団が、お前よりも有意義に利用するから、次からは遠慮してもらいたいものだ」
シリウスは眼鏡に手を添え、ジルベルトに視線をむける。
「それは、自分達が俺たち騎士団よりも劣っているから、場所を提供してほしいというお願いなのか?演習場を譲れとは、相変わらず傲慢なやつだな。」
ジルベルトは澄ました顔で、いいかえす。
「傲慢だと。その言葉はよほど、お前の方が似合うだろう。思いあがりで、人をみくだすのが好きなお前の方がな」
トップの2人が言い合いを始めてしまうと、なかなか終わりはみえない。いつもは副団長達が止めに入るが、生憎それぞれの副団長は、副団長会議のため不在だ。
しかし、今日はいつもと違った。
「やあやあ、君たち、相変わらずこんなところでも喧嘩中かい?本当に変わらない。成長しないと言った方が正解かな」
眩しいくらいの金髪、柔らかい笑みで、この国の皇太子、第一王子のコーネリウスが2人の間に入った。
「なんだ、お前か」「なぜここにいる」
2人は互いに顔しかめた。
「おいおい、君たち。将来仕える主人に対する言葉遣いかい?まったく。下の者に示しがつかないから、時と場合は考えないといけないんだからね」
腰に手を添え、2人に説教をする。
2人は、学園時代から皇太子と一緒にいたため、彼がくると説教という話の長い無駄な時間が続く事を理解している。
「君たち、毎回言い争いじゃなくて、勝負でもしたらどうなの?」
2人は顔を見合わせるが
「俺たちは勝負するにしても、剣と、魔法で分野が違うから、勝ったとしても互いに納得はしないさ。」
「そういう勝負じゃなくて、例えば、今後の王家主催のパーティでダンス勝負とかさ。公爵令息としての勝負にすれば、競いやすいだろう。そうしよう!我ながらいい案だと思うぞ」
「まぁ、あなたにしては、めずらしく、良い案だとは思いますが」
「まぁ確かにな。長い話を聞かなくてすむなら、その案でいこうか」
「褒められた気がするけど、なんか癪にさわる気がするなぁ。まぁーいーか。余興にも丁度いいし、パーティで勝負する相手同士の~を変えたら面白そうだ」
皇太子は1人で、既にパーティでの思考を巡らせている。
2人互いに顔を見合わせて、無言で皇太子をおいてその場を去るのだった。
残された皇太子は、後日2人宛のパーティの招待状に、妹同伴と記し、送りつけた。
~パーティでルールは説明するよ。お互いの妹と、参加して勝負だよ~と書き記して~
リーディア公爵令嬢の兄、騎士団団長のジルベルト。
2人は今日、演習時間にすれ違い、言い合い中である。
「また、お前たちか。騎士団が演習場を使用するのは、もったいないのではないか。我が魔導師団が、お前よりも有意義に利用するから、次からは遠慮してもらいたいものだ」
シリウスは眼鏡に手を添え、ジルベルトに視線をむける。
「それは、自分達が俺たち騎士団よりも劣っているから、場所を提供してほしいというお願いなのか?演習場を譲れとは、相変わらず傲慢なやつだな。」
ジルベルトは澄ました顔で、いいかえす。
「傲慢だと。その言葉はよほど、お前の方が似合うだろう。思いあがりで、人をみくだすのが好きなお前の方がな」
トップの2人が言い合いを始めてしまうと、なかなか終わりはみえない。いつもは副団長達が止めに入るが、生憎それぞれの副団長は、副団長会議のため不在だ。
しかし、今日はいつもと違った。
「やあやあ、君たち、相変わらずこんなところでも喧嘩中かい?本当に変わらない。成長しないと言った方が正解かな」
眩しいくらいの金髪、柔らかい笑みで、この国の皇太子、第一王子のコーネリウスが2人の間に入った。
「なんだ、お前か」「なぜここにいる」
2人は互いに顔しかめた。
「おいおい、君たち。将来仕える主人に対する言葉遣いかい?まったく。下の者に示しがつかないから、時と場合は考えないといけないんだからね」
腰に手を添え、2人に説教をする。
2人は、学園時代から皇太子と一緒にいたため、彼がくると説教という話の長い無駄な時間が続く事を理解している。
「君たち、毎回言い争いじゃなくて、勝負でもしたらどうなの?」
2人は顔を見合わせるが
「俺たちは勝負するにしても、剣と、魔法で分野が違うから、勝ったとしても互いに納得はしないさ。」
「そういう勝負じゃなくて、例えば、今後の王家主催のパーティでダンス勝負とかさ。公爵令息としての勝負にすれば、競いやすいだろう。そうしよう!我ながらいい案だと思うぞ」
「まぁ、あなたにしては、めずらしく、良い案だとは思いますが」
「まぁ確かにな。長い話を聞かなくてすむなら、その案でいこうか」
「褒められた気がするけど、なんか癪にさわる気がするなぁ。まぁーいーか。余興にも丁度いいし、パーティで勝負する相手同士の~を変えたら面白そうだ」
皇太子は1人で、既にパーティでの思考を巡らせている。
2人互いに顔を見合わせて、無言で皇太子をおいてその場を去るのだった。
残された皇太子は、後日2人宛のパーティの招待状に、妹同伴と記し、送りつけた。
~パーティでルールは説明するよ。お互いの妹と、参加して勝負だよ~と書き記して~
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