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第326話 携帯電話を購入しよう(2)
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「桜は、どんな携帯が欲しい?」
俺は、キーボードを打ち、マウスで携帯電話会社のサイトを表示させながら姪っ子に尋ねる。
その間にも和美ちゃんが、俺の横に来て画面を見てくる。
そして、暇になったフーちゃんはと言うと、座っている俺の背中を登ってくると頭の上に乗ってきた。
まったく、和美ちゃんもフーちゃんも。
そう思いつつも、携帯電話の機種を表示させた。
「いっぱいあるの! おじちゃん! この小さいのは何?」
「あー、ミニフォンって言うスマートフォンの小さい奴だな」
「へー。いっぱいあるの」
「とりあえず桜が持つとしたら――」
俺は、子供が持つスマートフォンを検索する。
子供には防水、防塵、さらには頑丈という三要素をセットにした携帯電話が良いと考えて検索し――、
「桜、これとかどうだ?」
「どれなの?」
姪っ子が背伸びしてデスクトップの画面を見てくる。
「これだな」
防水耐性、防塵体制、衝撃耐性、薬品にも強いという仕様。
さらには、銃弾すらはじき返すというダイヤモンド並の硬度を持つ画面が特徴。
あとは5G対応のGPS機能搭載、そして衛星と自動切換え機能がついている。
携帯電話の価格は、40万近いが、桜の安全のことを思えば安いものだろう。
「すごく大きいの……」
「それは見た目だからな。俺が普段使っているスマートフォンと大きさは大差ないから大丈夫だぞ?」
「そうなの?」
「ああ。それで、どうだ?」
「桜のスマートフォン?」
「そうだな」
「こっちがいいの!」
桜がマウスを操作して、表示したのは、普通のスマートフォンで色はピンク。
とくに何の特徴もないスマートフォンではあったが――、
「もしかして色か?」
「うん! ピンクの方がいいの!」
「たしかに可愛い色やね」
和美ちゃんは興味深々と言った表情で見て来ている。
「わんっ!」
「――いや、犬にスマートフォンはいらないだろ」
俺は頭の上で俺の髪の毛を怒って引っ張るフーちゃんに冷静にツッコミを入れつつ、引き剥がす。
そして桜にパスする。
桜はフーちゃんを頭の上に置くと、フーちゃんは、俺の方へと向き直ると「ガルルルル」と威嚇してくる。
まったく、ほんと人間の言葉が分かるのか? と、思うほど多彩な犬だな。
「それにしても、桜はピンクの携帯電話がいいのか……」
「駄目?」
「駄目とは言わないが――」
上目遣いで駄目って言われると俺としても断りきれない。
うちの姪っ子は可愛いな。
だめだ、だめだ。
惑わされては……。
今回、桜のために購入するスマートフォンは、安全な日本であっても――、安全だからこそ、桜の身を守るために必要なモノなのだ。
つまり、どんなことがあってもとは言わないが、壊れにくいスマートフォンじゃないと意味がない。
「分かった。それじゃ、俺が塗装しよう」
「塗装?」
「ああ。この黒い武骨な携帯電話を、俺がピンク色に塗装するから、それならいいよな?」
「うん!」
「よし、それなら携帯電話の契約をするか」
パソコンを操作して契約操作を行う。
もちろん一台だけでなく、俺と雪音さんと、ナイルさん、メディーナさんを含めて4台。
さらに余裕を見て6台追加の10台を契約する。
本体価格だけで400万を超えるが、必要経費ということで仕方ないだろう。
審査と含めると、到着まで14営業日か……。
「終わったの?」
「ああ。再来週には届くみたいだな。そのあとは塗装が必要だから数日したら使えるようになるな」
「本当に!?」
「本当だぞ」
「楽しみなの!」
「そうか、そうか――」
「そういえば、和美ちゃんは、携帯電話を持っているのか?」
「ないねん……」
「そうか」
よくよく考えて見れば和美ちゃんが携帯電話を持っていた場面を見た事がなかったな。
そうなると丁度いいかも知れないな。
契約する携帯電話は10台。
6台、余りになるが、これから桜と長く一緒に友達をしてくれるのなら、福利厚生の一環として、根室恵美さんと、娘の根室和美ちゃんに、それぞれ携帯電話を持たせておくのもありだろう。
バッテリーは有限だし、何かあった時に桜の携帯電話が使えなくなったら困るからな。
まぁ、その辺に関しては、後々、和美ちゃんのお母さんと話し合う方向でいいな。
――トゥルルルル
「はい。月山です」
色々と思考していたところで唐突に携帯電話が鳴る。
電話をとってみると知らない番号だったが――、
「携帯電話会社IUの営業部の田中(たなか)恒(ひさし)と言います。月山五郎様の携帯電話で宜しかったでしょうか?」
「はい。そうですが?」
「本日は、当社の携帯電話を10台以上、ご契約されるという事で宜しかったでしょうか?」
「何か問題でも?」
「――いえ。月山様が、ご契約された携帯電話ですが、一台40万円の携帯電話でしたので、もし価格を勘違いされていたらと思いまして――」
「ああ。なるほど……」
たしかに400万円分、携帯電話の本体を購入する個人っていないからな。
「それでは機種の方は間違っているという事でしょうか? あと、10台という台数なのですが……」
俺は、キーボードを打ち、マウスで携帯電話会社のサイトを表示させながら姪っ子に尋ねる。
その間にも和美ちゃんが、俺の横に来て画面を見てくる。
そして、暇になったフーちゃんはと言うと、座っている俺の背中を登ってくると頭の上に乗ってきた。
まったく、和美ちゃんもフーちゃんも。
そう思いつつも、携帯電話の機種を表示させた。
「いっぱいあるの! おじちゃん! この小さいのは何?」
「あー、ミニフォンって言うスマートフォンの小さい奴だな」
「へー。いっぱいあるの」
「とりあえず桜が持つとしたら――」
俺は、子供が持つスマートフォンを検索する。
子供には防水、防塵、さらには頑丈という三要素をセットにした携帯電話が良いと考えて検索し――、
「桜、これとかどうだ?」
「どれなの?」
姪っ子が背伸びしてデスクトップの画面を見てくる。
「これだな」
防水耐性、防塵体制、衝撃耐性、薬品にも強いという仕様。
さらには、銃弾すらはじき返すというダイヤモンド並の硬度を持つ画面が特徴。
あとは5G対応のGPS機能搭載、そして衛星と自動切換え機能がついている。
携帯電話の価格は、40万近いが、桜の安全のことを思えば安いものだろう。
「すごく大きいの……」
「それは見た目だからな。俺が普段使っているスマートフォンと大きさは大差ないから大丈夫だぞ?」
「そうなの?」
「ああ。それで、どうだ?」
「桜のスマートフォン?」
「そうだな」
「こっちがいいの!」
桜がマウスを操作して、表示したのは、普通のスマートフォンで色はピンク。
とくに何の特徴もないスマートフォンではあったが――、
「もしかして色か?」
「うん! ピンクの方がいいの!」
「たしかに可愛い色やね」
和美ちゃんは興味深々と言った表情で見て来ている。
「わんっ!」
「――いや、犬にスマートフォンはいらないだろ」
俺は頭の上で俺の髪の毛を怒って引っ張るフーちゃんに冷静にツッコミを入れつつ、引き剥がす。
そして桜にパスする。
桜はフーちゃんを頭の上に置くと、フーちゃんは、俺の方へと向き直ると「ガルルルル」と威嚇してくる。
まったく、ほんと人間の言葉が分かるのか? と、思うほど多彩な犬だな。
「それにしても、桜はピンクの携帯電話がいいのか……」
「駄目?」
「駄目とは言わないが――」
上目遣いで駄目って言われると俺としても断りきれない。
うちの姪っ子は可愛いな。
だめだ、だめだ。
惑わされては……。
今回、桜のために購入するスマートフォンは、安全な日本であっても――、安全だからこそ、桜の身を守るために必要なモノなのだ。
つまり、どんなことがあってもとは言わないが、壊れにくいスマートフォンじゃないと意味がない。
「分かった。それじゃ、俺が塗装しよう」
「塗装?」
「ああ。この黒い武骨な携帯電話を、俺がピンク色に塗装するから、それならいいよな?」
「うん!」
「よし、それなら携帯電話の契約をするか」
パソコンを操作して契約操作を行う。
もちろん一台だけでなく、俺と雪音さんと、ナイルさん、メディーナさんを含めて4台。
さらに余裕を見て6台追加の10台を契約する。
本体価格だけで400万を超えるが、必要経費ということで仕方ないだろう。
審査と含めると、到着まで14営業日か……。
「終わったの?」
「ああ。再来週には届くみたいだな。そのあとは塗装が必要だから数日したら使えるようになるな」
「本当に!?」
「本当だぞ」
「楽しみなの!」
「そうか、そうか――」
「そういえば、和美ちゃんは、携帯電話を持っているのか?」
「ないねん……」
「そうか」
よくよく考えて見れば和美ちゃんが携帯電話を持っていた場面を見た事がなかったな。
そうなると丁度いいかも知れないな。
契約する携帯電話は10台。
6台、余りになるが、これから桜と長く一緒に友達をしてくれるのなら、福利厚生の一環として、根室恵美さんと、娘の根室和美ちゃんに、それぞれ携帯電話を持たせておくのもありだろう。
バッテリーは有限だし、何かあった時に桜の携帯電話が使えなくなったら困るからな。
まぁ、その辺に関しては、後々、和美ちゃんのお母さんと話し合う方向でいいな。
――トゥルルルル
「はい。月山です」
色々と思考していたところで唐突に携帯電話が鳴る。
電話をとってみると知らない番号だったが――、
「携帯電話会社IUの営業部の田中(たなか)恒(ひさし)と言います。月山五郎様の携帯電話で宜しかったでしょうか?」
「はい。そうですが?」
「本日は、当社の携帯電話を10台以上、ご契約されるという事で宜しかったでしょうか?」
「何か問題でも?」
「――いえ。月山様が、ご契約された携帯電話ですが、一台40万円の携帯電話でしたので、もし価格を勘違いされていたらと思いまして――」
「ああ。なるほど……」
たしかに400万円分、携帯電話の本体を購入する個人っていないからな。
「それでは機種の方は間違っているという事でしょうか? あと、10台という台数なのですが……」
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