223 / 437
第223話 洋服を買いにいこう(2)
しおりを挟む
マイクロバスのエンジンをかけたところで、携帯電話が鳴る。
「はい。月山です」
「おはようございます。藤和です」
「あ、藤和さん。おはようございます」
「昨日は、従業員が迷惑をかけてしまい、申し訳ありません」
社会人らしく、割り切って、謝意を述べてくる藤和さん。
「いえ。リーシャは、帰りましたか?」
「はい。今日、朝、一番に大型トラックを運転して塩の運搬をしに行ってもらっています」
「なるほど」
「月山様の方は、とくにお代わりは無かったでしょうか?」
「何かとは?」
「少し、気になっていたのです。あまりにも、あっさりと国王陛下側が、こちらの要求を呑んだ事に――」
その言葉に、俺は運転席から立ち上がり、バスの外へと一端出る。
バスの中には、ナイルさんや、メディーナさんと言った辺境伯領の兵士もいて、魔法も使う事が出来るから、こちらの話を聞かれるかも知れないと用心したからだ。
「どうかしましたか?」
「いえ。いま、ちょっとバスに乗っていたので、こういう話は第三者に聞かれない方が良いと思いまして」
「賢明な判断です」
「それで、国王陛下側が、俺達の要求を呑んだ事に疑問を抱いたとは?」
「これは、あくまでも私の推測なのですが、こちらの受け入れ態勢が済む前に、国王陛下は、此方側に、自分達の使者を送ってくる可能性が高いという可能性です」
「……」
まさしく、今! 迎賓館に、ルイーズ王女殿下が来ている。
「月山様?」
「じつは……」
俺は、藤和さんと別れてからのことを説明する。
婚約者である第四王女殿下のルイーズ王女が、急遽、こちらの世界に来る事になったこと。
そして、侯爵家令嬢のエメラス様が、護衛役として付いていることを。
「そう来ましたか……」
電話口から、聞こえる藤和さんの声には、どこか熟考しているような雰囲気を感じる。
「分かりました。それでは、ナイルさんとメディーナさんですか? お二人に、関しては月山様の御祖父に当たられるので、自由に動いても問題は無いと思います」
「そうですか」
「ただ、ルイーズ王女殿下については、注意が必要になってきます。衣類などについては、雑誌を渡して通販で購入してもらう方向がいいでしょう。特に、侯爵家令嬢のエメラスさんについては、ルイーズ王女殿下以上に注意を払う必要があります」
「それは……?」
「貴族家の令嬢です。まして、月山様に嫁ぐわけでもありません。よって、こちらの情報が王宮側に筒抜けになる可能性があります」
それは大問題だ。
「すいません。自分が受け入れたばかりに――」
「いえ。私が月山様と同行していたとしても受け入れを断ることはできませんでした。何せ、国王陛下が――、王宮側が、こちらの要求を殆ど飲んでくれたのですから。さすがは向こうもタダでは折れないと言ったところです」
「……肉を切らせて骨を切ると言ったところですか」
「そうですね」
「分かりました。それでは王女殿下とエメラスさんには、本日の買い物は中止になったと伝えておきます」
「よろしくお願いします。それと、何台か携帯電話を契約しておいた方がいいと思います」
そう返してくる藤和さんに俺は首を傾げる。
「あまり情報を与えるのは良くないと言って――」
「はい。その為に、スマートフォンではなくシニア向けのガラケーを用意しましょう」
「そうすると、ルイーズ王女殿下、エメラス、あとは、侍女のアリアの3名が迎賓館で――、うちはナイルさんとメディーナさんの2名の合計5人といったところですか」
「一応、余裕を見て10回線は契約しておきましょう。金山の管理も出てきますから、これからの事を考えると、そのくらいは必要になってくると考えられますから」
たしかに金山の事に関しては、まだ先の事だと思っていたので、そこは盲点だった。
「分かりました。今日、ファッションセンター「やまむら」井川店に行った帰りに契約してきます」
「お願いします」
通話を切断したあと、バスに乗り込む。
「ゴロウ様。何か、ありましたか?」
ナイルさんが、何か事情を察してくれたのか聞いてくるが――、
「昨日、リーシャさんの魔力回復の為に、家に泊まりましたよね? そのことで、リーシャさんは、藤和さんの従業員なので、その挨拶の電話でした」
「そうですか。何か、火急な問題でも起きたかと――」
心配してくれたナイルさんには、一部の事しか説明はしてないが、全部を説明する必要はないだろう。
「それでは、出発します。席についていてください」
俺は結城村の観光所から借りてきたバスを走らせ始めた。
10分ほどで、到着したのは迎賓館前。
すでに迎賓館前には、淡い黄色を基調としたフリルがふんだんに使われたドレスを着ているルイーズ王女殿下と、姫騎士という恰好をしたエメラスと、メイド服のアリアの3人が立っていた。
「あれは普通にアウトだな……」
どう考えても、あれは小説で読んだ夜会に赴く恰好。
「すいません。少し待っていてください」
俺はバスから降りて、3人に近づく。
「おはようございます。よく眠れましたか?」
まずは挨拶から――、
「はい。よく眠れました。このような立派な建物を用意して頂き、感謝しておりますわ。ね! エメラス」
「はい、姫様。最初は、どうなるかと思いましたが、中々に気が利きますね」
そう俺に言葉を投げかけてくるエメラス。
どうしてルイーズと違って上から目線なのか。
まぁ、それはそれとして――。
「ルイーズ様」
「はい。何でしょうか?」
「じつは、私の領地というか私が仕える国――、日本国では剣帯は許されていないのです」
「――なっ!」
絶句するエメラス。
「普通に捕まります。警察というのは、エルム王国で言うところの騎士団です」
「なん……だと……!?」
二重にショックを受けているところ悪いが、これは現実だ。
正直、剣を所持しているとは思わなかった。
「――そ、そそそ、それなら、アイテムボックスに入れれば!」
エメラスが、空中に時空の割れ目みたいなのを作り剣を入れてしまう。
それを見て、俺は心の中で溜息をつく。
それと同時に俺は嫌な予感がする。
「アイテムボックスは、誰でも持っているのですか?」
「いや! アイテムボックスは、エルム王国でも使えるモノは5人もいない。麻薬などの劇物をアイテムボックスに入れて運ぶことができますから」
「そうですか。それは、良かったです」
俺は、胸を撫でおろすが、目の前には、そのアイテムボックスを自由に扱えるチート持ちが居る事に内心ドキドキハラハラとしている。
アイテムボックスがあったら完全犯罪が出来るじゃないか。
「では、これで剣は隠したから問題はありませんね?」
「いえ。じつは――、今回の――今日の買い物については、ルイーズ様はドレスを着ていますし、エメラスさんは姫騎士の恰好をされておりますし、アリアさんはメイド服で、似合ってはいるのですが、一般人からの好意的な視線を受ける事になりますし、騒ぎになりますから、本日は同行の取りやめをお願いしたく思います」
「……そうですか」
しゅんとしてしまうルイーズ王女殿下。
彼女には悪いが、ドレスを着て、ファッションセンター「やまむら」に行った日には大変なことになる。
間違いなく美貌とドレスの美しさからSNSデビューは待ったなしだ!
さらに、姫騎士の恰好をしているエメラスに至っては、コスプレデビューまでするまである。
まったく――。
「それでは、アリアはどうですか?」
「アリアさんは、ルイーズ様の侍女ですので」
「そうですか」
「はい。月山です」
「おはようございます。藤和です」
「あ、藤和さん。おはようございます」
「昨日は、従業員が迷惑をかけてしまい、申し訳ありません」
社会人らしく、割り切って、謝意を述べてくる藤和さん。
「いえ。リーシャは、帰りましたか?」
「はい。今日、朝、一番に大型トラックを運転して塩の運搬をしに行ってもらっています」
「なるほど」
「月山様の方は、とくにお代わりは無かったでしょうか?」
「何かとは?」
「少し、気になっていたのです。あまりにも、あっさりと国王陛下側が、こちらの要求を呑んだ事に――」
その言葉に、俺は運転席から立ち上がり、バスの外へと一端出る。
バスの中には、ナイルさんや、メディーナさんと言った辺境伯領の兵士もいて、魔法も使う事が出来るから、こちらの話を聞かれるかも知れないと用心したからだ。
「どうかしましたか?」
「いえ。いま、ちょっとバスに乗っていたので、こういう話は第三者に聞かれない方が良いと思いまして」
「賢明な判断です」
「それで、国王陛下側が、俺達の要求を呑んだ事に疑問を抱いたとは?」
「これは、あくまでも私の推測なのですが、こちらの受け入れ態勢が済む前に、国王陛下は、此方側に、自分達の使者を送ってくる可能性が高いという可能性です」
「……」
まさしく、今! 迎賓館に、ルイーズ王女殿下が来ている。
「月山様?」
「じつは……」
俺は、藤和さんと別れてからのことを説明する。
婚約者である第四王女殿下のルイーズ王女が、急遽、こちらの世界に来る事になったこと。
そして、侯爵家令嬢のエメラス様が、護衛役として付いていることを。
「そう来ましたか……」
電話口から、聞こえる藤和さんの声には、どこか熟考しているような雰囲気を感じる。
「分かりました。それでは、ナイルさんとメディーナさんですか? お二人に、関しては月山様の御祖父に当たられるので、自由に動いても問題は無いと思います」
「そうですか」
「ただ、ルイーズ王女殿下については、注意が必要になってきます。衣類などについては、雑誌を渡して通販で購入してもらう方向がいいでしょう。特に、侯爵家令嬢のエメラスさんについては、ルイーズ王女殿下以上に注意を払う必要があります」
「それは……?」
「貴族家の令嬢です。まして、月山様に嫁ぐわけでもありません。よって、こちらの情報が王宮側に筒抜けになる可能性があります」
それは大問題だ。
「すいません。自分が受け入れたばかりに――」
「いえ。私が月山様と同行していたとしても受け入れを断ることはできませんでした。何せ、国王陛下が――、王宮側が、こちらの要求を殆ど飲んでくれたのですから。さすがは向こうもタダでは折れないと言ったところです」
「……肉を切らせて骨を切ると言ったところですか」
「そうですね」
「分かりました。それでは王女殿下とエメラスさんには、本日の買い物は中止になったと伝えておきます」
「よろしくお願いします。それと、何台か携帯電話を契約しておいた方がいいと思います」
そう返してくる藤和さんに俺は首を傾げる。
「あまり情報を与えるのは良くないと言って――」
「はい。その為に、スマートフォンではなくシニア向けのガラケーを用意しましょう」
「そうすると、ルイーズ王女殿下、エメラス、あとは、侍女のアリアの3名が迎賓館で――、うちはナイルさんとメディーナさんの2名の合計5人といったところですか」
「一応、余裕を見て10回線は契約しておきましょう。金山の管理も出てきますから、これからの事を考えると、そのくらいは必要になってくると考えられますから」
たしかに金山の事に関しては、まだ先の事だと思っていたので、そこは盲点だった。
「分かりました。今日、ファッションセンター「やまむら」井川店に行った帰りに契約してきます」
「お願いします」
通話を切断したあと、バスに乗り込む。
「ゴロウ様。何か、ありましたか?」
ナイルさんが、何か事情を察してくれたのか聞いてくるが――、
「昨日、リーシャさんの魔力回復の為に、家に泊まりましたよね? そのことで、リーシャさんは、藤和さんの従業員なので、その挨拶の電話でした」
「そうですか。何か、火急な問題でも起きたかと――」
心配してくれたナイルさんには、一部の事しか説明はしてないが、全部を説明する必要はないだろう。
「それでは、出発します。席についていてください」
俺は結城村の観光所から借りてきたバスを走らせ始めた。
10分ほどで、到着したのは迎賓館前。
すでに迎賓館前には、淡い黄色を基調としたフリルがふんだんに使われたドレスを着ているルイーズ王女殿下と、姫騎士という恰好をしたエメラスと、メイド服のアリアの3人が立っていた。
「あれは普通にアウトだな……」
どう考えても、あれは小説で読んだ夜会に赴く恰好。
「すいません。少し待っていてください」
俺はバスから降りて、3人に近づく。
「おはようございます。よく眠れましたか?」
まずは挨拶から――、
「はい。よく眠れました。このような立派な建物を用意して頂き、感謝しておりますわ。ね! エメラス」
「はい、姫様。最初は、どうなるかと思いましたが、中々に気が利きますね」
そう俺に言葉を投げかけてくるエメラス。
どうしてルイーズと違って上から目線なのか。
まぁ、それはそれとして――。
「ルイーズ様」
「はい。何でしょうか?」
「じつは、私の領地というか私が仕える国――、日本国では剣帯は許されていないのです」
「――なっ!」
絶句するエメラス。
「普通に捕まります。警察というのは、エルム王国で言うところの騎士団です」
「なん……だと……!?」
二重にショックを受けているところ悪いが、これは現実だ。
正直、剣を所持しているとは思わなかった。
「――そ、そそそ、それなら、アイテムボックスに入れれば!」
エメラスが、空中に時空の割れ目みたいなのを作り剣を入れてしまう。
それを見て、俺は心の中で溜息をつく。
それと同時に俺は嫌な予感がする。
「アイテムボックスは、誰でも持っているのですか?」
「いや! アイテムボックスは、エルム王国でも使えるモノは5人もいない。麻薬などの劇物をアイテムボックスに入れて運ぶことができますから」
「そうですか。それは、良かったです」
俺は、胸を撫でおろすが、目の前には、そのアイテムボックスを自由に扱えるチート持ちが居る事に内心ドキドキハラハラとしている。
アイテムボックスがあったら完全犯罪が出来るじゃないか。
「では、これで剣は隠したから問題はありませんね?」
「いえ。じつは――、今回の――今日の買い物については、ルイーズ様はドレスを着ていますし、エメラスさんは姫騎士の恰好をされておりますし、アリアさんはメイド服で、似合ってはいるのですが、一般人からの好意的な視線を受ける事になりますし、騒ぎになりますから、本日は同行の取りやめをお願いしたく思います」
「……そうですか」
しゅんとしてしまうルイーズ王女殿下。
彼女には悪いが、ドレスを着て、ファッションセンター「やまむら」に行った日には大変なことになる。
間違いなく美貌とドレスの美しさからSNSデビューは待ったなしだ!
さらに、姫騎士の恰好をしているエメラスに至っては、コスプレデビューまでするまである。
まったく――。
「それでは、アリアはどうですか?」
「アリアさんは、ルイーズ様の侍女ですので」
「そうですか」
282
お気に入りに追加
1,961
あなたにおすすめの小説
【完結】どうして殺されたのですか?貴方達の愛はもう要りません
たろ
恋愛
処刑されたエリーゼ。
何もしていないのに冤罪で……
死んだと思ったら6歳に戻った。
さっき処刑されたばかりなので、悔しさも怖さも痛さも残ったまま巻き戻った。
絶対に許さない!
今更わたしに優しくしても遅い!
恨みしかない、父親と殿下!
絶対に復讐してやる!
★設定はかなりゆるめです
★あまりシリアスではありません
★よくある話を書いてみたかったんです!!
「お姉様の赤ちゃん、私にちょうだい?」
サイコちゃん
恋愛
実家に妊娠を知らせた途端、妹からお腹の子をくれと言われた。姉であるイヴェットは自分の持ち物や恋人をいつも妹に奪われてきた。しかし赤ん坊をくれというのはあまりに酷過ぎる。そのことを夫に相談すると、彼は「良かったね! 家族ぐるみで育ててもらえるんだね!」と言い放った。妹と両親が異常であることを伝えても、夫は理解を示してくれない。やがて夫婦は離婚してイヴェットはひとり苦境へ立ち向かうことになったが、“医術と魔術の天才”である治療人アランが彼女に味方して――
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
妹と旦那様に子供ができたので、離縁して隣国に嫁ぎます
冬月光輝
恋愛
私がベルモンド公爵家に嫁いで3年の間、夫婦に子供は出来ませんでした。
そんな中、夫のファルマンは裏切り行為を働きます。
しかも相手は妹のレナ。
最初は夫を叱っていた義両親でしたが、レナに子供が出来たと知ると私を責めだしました。
夫も婚約中から私からの愛は感じていないと口にしており、あの頃に婚約破棄していればと謝罪すらしません。
最後には、二人と子供の幸せを害する権利はないと言われて離縁させられてしまいます。
それからまもなくして、隣国の王子であるレオン殿下が我が家に現れました。
「約束どおり、私の妻になってもらうぞ」
確かにそんな約束をした覚えがあるような気がしますが、殿下はまだ5歳だったような……。
言われるがままに、隣国へ向かった私。
その頃になって、子供が出来ない理由は元旦那にあることが発覚して――。
ベルモンド公爵家ではひと悶着起こりそうらしいのですが、もう私には関係ありません。
※ざまぁパートは第16話〜です
【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。
転生貴族のスローライフ
マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた
しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった
これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である
*基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします
婚約者の幼馴染?それが何か?
仏白目
恋愛
タバサは学園で婚約者のリカルドと食堂で昼食をとっていた
「あ〜、リカルドここにいたの?もう、待っててっていったのにぃ〜」
目の前にいる私の事はガン無視である
「マリサ・・・これからはタバサと昼食は一緒にとるから、君は遠慮してくれないか?」
リカルドにそう言われたマリサは
「酷いわ!リカルド!私達あんなに愛し合っていたのに、私を捨てるの?」
ん?愛し合っていた?今聞き捨てならない言葉が・・・
「マリサ!誤解を招くような言い方はやめてくれ!僕たちは幼馴染ってだけだろう?」
「そんな!リカルド酷い!」
マリサはテーブルに突っ伏してワアワア泣き出した、およそ貴族令嬢とは思えない姿を晒している
この騒ぎ自体 とんだ恥晒しだわ
タバサは席を立ち 冷めた目でリカルドを見ると、「この事は父に相談します、お先に失礼しますわ」
「まってくれタバサ!誤解なんだ」
リカルドを置いて、タバサは席を立った
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる