205 / 437
第205話 桜へのプレゼント(11)
しおりを挟む
「俺の特技ですか?」
何か、俺に特技があっただろうか。
「はい。月山様は、様々な乗り物を運転できると伺ったことがあります。ヘリコプターの操縦などは?」
「それなら出来ますが……。まさか……」
「はい。車での移動ですと時間もそうですが日本の様子を細かく見せる事になりますから、色々と問題はあります。ただ、上空から都心部を見せるだけでしたら、日本の国力を見せると同時に、情報の機密を守ることができます。そのためにヘリでの移動などは、どうでしょうか?」
「ヘリの移動ですか……。それって都心部まで――、東京まで含むという感じですか?」
「はい」
「……そうなると計画書を――、フライトプランを管轄空港事務所に提出する必要がありますね」
「なるほど……。それは、すぐに可能なのですか?」
「流石に無理です」
いくら何でも即日即対応はできない。
「そうなると……」
「ただ、空港から9キロメートル以内でしたら、計画書を上げる必要はありませんから、すぐに対応は可能です。あとはヘリポートがあれば、そこでも可能ですが……」
「五郎」
困ったところで、田口村長が話しかけてきた。
「そういえば、領事館にする予定の建物の屋上にもヘリポートはあるぞ」
「本当ですか?」
「うむ」
「それなら、そこから利用は出来ますね」
「あとはヘリですか……」
「それに関しては、結城村で管理している山岳救助隊用のヘリがあるから、それを使えば問題ない」
そう田口村長が提案してくる。
「そして、操縦は俺ってことですか」
「そうなるのう。どうじゃ? 五郎」
「それなら、問題ないかと」
「よし、それでは領事館まではヘリで移動してもらうとするかの。丁度、五郎の店前には大きな駐車場があるからの」
それはヘリポートとは、言わないがというツッコミはしない事にした。
話が纏まったところで、俺は山岳救助隊用のヘリコプターを取りに結城村ヘリポートへと田口村長と共に向かう。
藤和さんは、劇団員をリーシャが連れてくるまで自宅待機。
それぞれ分かれて国王陛下を受け入れる為の準備を進める。
山岳救助隊の事務所の担当というか責任者が田口村長だったという事もあり、話はスムーズに進み、ヘリを借り受けることが出来たあと、ヘリを操縦し店前の駐車スペースへと着陸させる。
すると、ヘリの飛行音に気が付いたのか藤和さんと雪音さんが少し離れた位置で、こちらへと視線を向けてきていた。
「随分と早かったですね」
そう藤和さんが聞いてくる。
「まぁ、小さな村だからの。色々とトップの役職は、村長が兼任しているからこそできる芸当だの」
カッカッカッと笑う村長。
さすがに限界集落の過疎村だけあって、小さな自治体ならではのフットワークの軽さがある。
「月山様も、操縦は――」
「俺はライセンスも持っているので、あとは乗り物なら、どんな乗り物でも何となく動かせるので」
「……ど、どんな乗り物でも?」
少し驚いたような素振りの藤和さんに、俺は自信満々に頷く。
不安にさせても良い事はないからな。
移動手段の手筈が整ったあと、一端、仮眠を取るという意味合いも込めて、俺は自宅へ戻る。
仮眠を取ったあと、包丁がまな板を叩く音で目を覚ます。
壁掛けの時計を確認すると時刻は、午前11時過ぎ。
2時間ほどしか寝られなかったが、それなりに頭はすっきりとしている。
「五郎さん。お昼にしますか?」
「あ、お願いします」
居間のちゃぶ台に並べられていくお昼ご飯。
「そういえば――」
そこで、俺は御店の営業の有無について、どうするのか指示を出す事を忘れていた事にきがつく。
「お店の方は、開店していますか?」
「――いえ。今日は、臨時休業という形をとっています」
「そうですか」
「恵美さんにも伝えておきました」
「それは良かった」
だから和美ちゃんも居なかったんだなと、頷く。
「桜ちゃん! ご飯よ!」
「はーい」
雪音さんと会話をしながら、並べられていく料理。
料理が並べ終わったところで、
「おじちゃん、おはようなの!」
「がるるっ!」
満面の笑みで、おはようを口にしてくる姪っ子――、そして……、桜の頭の上でぐたーッと寝そべりながら、俺を威嚇してくる仔犬のフーちゃん。
「おはよう」
姪っ子に返事したあと、「頂きます」と、食事を開始する。
「おじちゃん」
「どうした?」
「今日って、誰か来るの?」
首を傾げ、上目遣いに、俺に何かあるのか? と、聞いてくる姪っ子。
大きな黒い瞳は興味あります! と、言った様子で、キラキラと輝いている。
「そうだな」
俺は頷く。
今日は、王族が苦手のフーちゃんの力を借りる必要があるし、そう言った事からも桜にも協力してもらわないと。
何せ、この犬は、この俺の言う事だけは、一切! 聞かないからな。
まったく、フーちゃんの食糧を90%OFFだった業務用ドックフードを20キロ買い込んだというのに、一口目で食べるのを止めたし、それから、とっても険悪な感じだし、何が気にいらないのか、まったく分からん!
「はい。こっちがフーちゃんのご飯ね」
「わんっ!」
雪音さんが、お皿の上に盛ったのは、根室家から頂いた子豚のローストポーク。
さらにローストポークの下にはお米が盛られている。
俺は、そんな様子を、お味噌汁を啜りながら見て――、少し贅沢に扱いすぎなのではないだろうか? と、疑問に思う。
「雪音さん」
「どうかしましたか?」
「ローストポークばかりだと犬の体調管理とか大丈夫ですか? 仔犬ですし」
「その辺は、きちんと調べて料理していますから。ねー、フーちゃん」
「わんっ! ガツガツガツ」
「……俺の買ったドックフードは……」
チラリと、自室の居間の隅っこに置かれているドックフード(業務用)20キロ。特売だから安かったのに……。
一応、仔犬用なのに、まったくフーちゃんは見向きもしないんだよな。
食事が終わったあとは、来日する国王陛下と対談する可能性もあることから、服装を選ぶ為に雪音さんと一緒に部屋に篭もった。
その間、俺は店先へと向かう。
すると雑貨店の店先に到着したところで、駐車場に10トントレーラーが停車していた。
それも一台ではなく2台。
人の数は、40人を超えている。
「藤和さん」
スーツを着ていた50代の男性と話していた藤和さんの姿を見かけて俺は話しかける。
「これは、月山様。どうですか? 少しは疲れは取れましたか?」
「まぁ、はい。おかげさまで……。それよりも、これは一体……」
「劇団員の方を手配するとお伝えした通り、依頼を致しました」
藤和さんが、話していた男性を紹介するような素振りを見せたところで、藤和さんと話していた年配の男性が頭を下げてくる。
「どうも、月山さん。山村(やまむら)一茶(いっさ)と言います。この度は、劇団『山吹』に仕事を依頼頂きまして、ありがとうございます」
ずいぶんと腰の低い自己紹介だと思いつつも、
「月山五郎と言います。この度は、お忙しい中、急遽、仕事を頼んでしまい申し訳なく思っております。それと、応じて頂けたことに感謝しております」
「いえいえ。こちらとしても、色々と助かりましたので」
「そうですか?」
「はい。それで、仕事の衣装と仕事の内容に関してですが、あくまでも演劇の舞台に準えた中世ヨーロッパの貴族に雇われている執事とメイドを演じると伺ったのですが、それでよろしかったでしょうか?」
「はい」
俺は頷く。
たしかに、素人の人をいきなり本職の執事やメイドとして雇用するのは無理だが、舞台俳優の方に、任せるのなら――、
「大変失礼な質問になりますが、山村様」
何か、俺に特技があっただろうか。
「はい。月山様は、様々な乗り物を運転できると伺ったことがあります。ヘリコプターの操縦などは?」
「それなら出来ますが……。まさか……」
「はい。車での移動ですと時間もそうですが日本の様子を細かく見せる事になりますから、色々と問題はあります。ただ、上空から都心部を見せるだけでしたら、日本の国力を見せると同時に、情報の機密を守ることができます。そのためにヘリでの移動などは、どうでしょうか?」
「ヘリの移動ですか……。それって都心部まで――、東京まで含むという感じですか?」
「はい」
「……そうなると計画書を――、フライトプランを管轄空港事務所に提出する必要がありますね」
「なるほど……。それは、すぐに可能なのですか?」
「流石に無理です」
いくら何でも即日即対応はできない。
「そうなると……」
「ただ、空港から9キロメートル以内でしたら、計画書を上げる必要はありませんから、すぐに対応は可能です。あとはヘリポートがあれば、そこでも可能ですが……」
「五郎」
困ったところで、田口村長が話しかけてきた。
「そういえば、領事館にする予定の建物の屋上にもヘリポートはあるぞ」
「本当ですか?」
「うむ」
「それなら、そこから利用は出来ますね」
「あとはヘリですか……」
「それに関しては、結城村で管理している山岳救助隊用のヘリがあるから、それを使えば問題ない」
そう田口村長が提案してくる。
「そして、操縦は俺ってことですか」
「そうなるのう。どうじゃ? 五郎」
「それなら、問題ないかと」
「よし、それでは領事館まではヘリで移動してもらうとするかの。丁度、五郎の店前には大きな駐車場があるからの」
それはヘリポートとは、言わないがというツッコミはしない事にした。
話が纏まったところで、俺は山岳救助隊用のヘリコプターを取りに結城村ヘリポートへと田口村長と共に向かう。
藤和さんは、劇団員をリーシャが連れてくるまで自宅待機。
それぞれ分かれて国王陛下を受け入れる為の準備を進める。
山岳救助隊の事務所の担当というか責任者が田口村長だったという事もあり、話はスムーズに進み、ヘリを借り受けることが出来たあと、ヘリを操縦し店前の駐車スペースへと着陸させる。
すると、ヘリの飛行音に気が付いたのか藤和さんと雪音さんが少し離れた位置で、こちらへと視線を向けてきていた。
「随分と早かったですね」
そう藤和さんが聞いてくる。
「まぁ、小さな村だからの。色々とトップの役職は、村長が兼任しているからこそできる芸当だの」
カッカッカッと笑う村長。
さすがに限界集落の過疎村だけあって、小さな自治体ならではのフットワークの軽さがある。
「月山様も、操縦は――」
「俺はライセンスも持っているので、あとは乗り物なら、どんな乗り物でも何となく動かせるので」
「……ど、どんな乗り物でも?」
少し驚いたような素振りの藤和さんに、俺は自信満々に頷く。
不安にさせても良い事はないからな。
移動手段の手筈が整ったあと、一端、仮眠を取るという意味合いも込めて、俺は自宅へ戻る。
仮眠を取ったあと、包丁がまな板を叩く音で目を覚ます。
壁掛けの時計を確認すると時刻は、午前11時過ぎ。
2時間ほどしか寝られなかったが、それなりに頭はすっきりとしている。
「五郎さん。お昼にしますか?」
「あ、お願いします」
居間のちゃぶ台に並べられていくお昼ご飯。
「そういえば――」
そこで、俺は御店の営業の有無について、どうするのか指示を出す事を忘れていた事にきがつく。
「お店の方は、開店していますか?」
「――いえ。今日は、臨時休業という形をとっています」
「そうですか」
「恵美さんにも伝えておきました」
「それは良かった」
だから和美ちゃんも居なかったんだなと、頷く。
「桜ちゃん! ご飯よ!」
「はーい」
雪音さんと会話をしながら、並べられていく料理。
料理が並べ終わったところで、
「おじちゃん、おはようなの!」
「がるるっ!」
満面の笑みで、おはようを口にしてくる姪っ子――、そして……、桜の頭の上でぐたーッと寝そべりながら、俺を威嚇してくる仔犬のフーちゃん。
「おはよう」
姪っ子に返事したあと、「頂きます」と、食事を開始する。
「おじちゃん」
「どうした?」
「今日って、誰か来るの?」
首を傾げ、上目遣いに、俺に何かあるのか? と、聞いてくる姪っ子。
大きな黒い瞳は興味あります! と、言った様子で、キラキラと輝いている。
「そうだな」
俺は頷く。
今日は、王族が苦手のフーちゃんの力を借りる必要があるし、そう言った事からも桜にも協力してもらわないと。
何せ、この犬は、この俺の言う事だけは、一切! 聞かないからな。
まったく、フーちゃんの食糧を90%OFFだった業務用ドックフードを20キロ買い込んだというのに、一口目で食べるのを止めたし、それから、とっても険悪な感じだし、何が気にいらないのか、まったく分からん!
「はい。こっちがフーちゃんのご飯ね」
「わんっ!」
雪音さんが、お皿の上に盛ったのは、根室家から頂いた子豚のローストポーク。
さらにローストポークの下にはお米が盛られている。
俺は、そんな様子を、お味噌汁を啜りながら見て――、少し贅沢に扱いすぎなのではないだろうか? と、疑問に思う。
「雪音さん」
「どうかしましたか?」
「ローストポークばかりだと犬の体調管理とか大丈夫ですか? 仔犬ですし」
「その辺は、きちんと調べて料理していますから。ねー、フーちゃん」
「わんっ! ガツガツガツ」
「……俺の買ったドックフードは……」
チラリと、自室の居間の隅っこに置かれているドックフード(業務用)20キロ。特売だから安かったのに……。
一応、仔犬用なのに、まったくフーちゃんは見向きもしないんだよな。
食事が終わったあとは、来日する国王陛下と対談する可能性もあることから、服装を選ぶ為に雪音さんと一緒に部屋に篭もった。
その間、俺は店先へと向かう。
すると雑貨店の店先に到着したところで、駐車場に10トントレーラーが停車していた。
それも一台ではなく2台。
人の数は、40人を超えている。
「藤和さん」
スーツを着ていた50代の男性と話していた藤和さんの姿を見かけて俺は話しかける。
「これは、月山様。どうですか? 少しは疲れは取れましたか?」
「まぁ、はい。おかげさまで……。それよりも、これは一体……」
「劇団員の方を手配するとお伝えした通り、依頼を致しました」
藤和さんが、話していた男性を紹介するような素振りを見せたところで、藤和さんと話していた年配の男性が頭を下げてくる。
「どうも、月山さん。山村(やまむら)一茶(いっさ)と言います。この度は、劇団『山吹』に仕事を依頼頂きまして、ありがとうございます」
ずいぶんと腰の低い自己紹介だと思いつつも、
「月山五郎と言います。この度は、お忙しい中、急遽、仕事を頼んでしまい申し訳なく思っております。それと、応じて頂けたことに感謝しております」
「いえいえ。こちらとしても、色々と助かりましたので」
「そうですか?」
「はい。それで、仕事の衣装と仕事の内容に関してですが、あくまでも演劇の舞台に準えた中世ヨーロッパの貴族に雇われている執事とメイドを演じると伺ったのですが、それでよろしかったでしょうか?」
「はい」
俺は頷く。
たしかに、素人の人をいきなり本職の執事やメイドとして雇用するのは無理だが、舞台俳優の方に、任せるのなら――、
「大変失礼な質問になりますが、山村様」
302
お気に入りに追加
1,954
あなたにおすすめの小説
最強の英雄は幼馴染を守りたい
なつめ猫
ファンタジー
異世界に魔王を倒す勇者として間違えて召喚されてしまった桂木(かつらぎ)優斗(ゆうと)は、女神から力を渡される事もなく一般人として異世界アストリアに降り立つが、勇者召喚に失敗したリメイラール王国は、世界中からの糾弾に恐れ優斗を勇者として扱う事する。
そして勇者として戦うことを強要された優斗は、戦いの最中、自分と同じように巻き込まれて召喚されてきた幼馴染であり思い人の神楽坂(かぐらざか)都(みやこ)を目の前で、魔王軍四天王に殺されてしまい仇を取る為に、復讐を誓い長い年月をかけて戦う術を手に入れ魔王と黒幕である女神を倒す事に成功するが、その直後、次元の狭間へと呑み込まれてしまい意識を取り戻した先は、自身が異世界に召喚される前の現代日本であった。
どうやら異世界ではないらしいが、魔法やレベルがある世界になったようだ
ボケ猫
ファンタジー
日々、異世界などの妄想をする、アラフォーのテツ。
ある日突然、この世界のシステムが、魔法やレベルのある世界へと変化。
夢にまで見たシステムに大喜びのテツ。
そんな中、アラフォーのおっさんがレベルを上げながら家族とともに新しい世界を生きていく。
そして、世界変化の一因であろう異世界人の転移者との出会い。
新しい世界で、新たな出会い、関係を構築していこうとする物語・・・のはず・・。
おっさんの異世界建国記
なつめ猫
ファンタジー
中年冒険者エイジは、10年間異世界で暮らしていたが、仲間に裏切られ怪我をしてしまい膝の故障により、パーティを追放されてしまう。さらに冒険者ギルドから任された辺境開拓も依頼内容とは違っていたのであった。現地で、何気なく保護した獣人の美少女と幼女から頼られたエイジは、村を作り発展させていく。
【完結】異世界で小料理屋さんを自由気ままに営業する〜おっかなびっくり魔物ジビエ料理の数々〜
櫛田こころ
ファンタジー
料理人の人生を絶たれた。
和食料理人である女性の秋吉宏香(あきよしひろか)は、ひき逃げ事故に遭ったのだ。
命には関わらなかったが、生き甲斐となっていた料理人にとって大事な利き腕の神経が切れてしまい、不随までの重傷を負う。
さすがに勤め先を続けるわけにもいかず、辞めて公園で途方に暮れていると……女神に請われ、異世界転移をすることに。
腕の障害をリセットされたため、新たな料理人としての人生をスタートさせようとした時に、尾が二又に別れた猫が……ジビエに似た魔物を狩っていたところに遭遇。
料理人としての再スタートの機会を得た女性と、猟りの腕前はプロ級の猫又ぽい魔物との飯テロスローライフが始まる!!
おっかなびっくり料理の小料理屋さんの料理を召し上がれ?
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
転生幼女具現化スキルでハードな異世界生活
高梨
ファンタジー
ストレス社会、労働社会、希薄な社会、それに揉まれ石化した心で唯一の親友を守って私は死んだ……のだけれども、死後に閻魔に下されたのは願ってもない異世界転生の判決だった。
黒髪ロングのアメジストの眼をもつ美少女転生して、
接客業後遺症の無表情と接客業の武器営業スマイルと、勝手に進んで行く周りにゲンナリしながら彼女は異世界でくらします。考えてるのに最終的にめんどくさくなって突拍子もないことをしでかして周りに振り回されると同じくらい周りを振り回します。
中性パッツン氷帝と黒の『ナンでも?』できる少女の恋愛ファンタジー。平穏は遙か彼方の代物……この物語をどうぞ見届けてくださいませ。
無表情中性おかっぱ王子?、純粋培養王女、オカマ、下働き大好き系国王、考え過ぎて首を落としたまま過ごす医者、女装メイド男の娘。
猫耳獣人なんでもござれ……。
ほの暗い恋愛ありファンタジーの始まります。
R15タグのように15に収まる範囲の描写がありますご注意ください。
そして『ほの暗いです』
駆け落ち男女の気ままな異世界スローライフ
壬黎ハルキ
ファンタジー
それは、少年が高校を卒業した直後のことだった。
幼なじみでお嬢様な少女から、夕暮れの公園のど真ん中で叫ばれた。
「知らない御曹司と結婚するなんて絶対イヤ! このまま世界の果てまで逃げたいわ!」
泣きじゃくる彼女に、彼は言った。
「俺、これから異世界に移住するんだけど、良かったら一緒に来る?」
「行くわ! ついでに私の全部をアンタにあげる! 一生大事にしなさいよね!」
そんな感じで駆け落ちした二人が、異世界でのんびりと暮らしていく物語。
※2019年10月、完結しました。
※小説家になろう、カクヨムにも公開しています。
王太子様に婚約破棄されましたので、辺境の地でモフモフな動物達と幸せなスローライフをいたします。
なつめ猫
ファンタジー
公爵令嬢のエリーゼは、婚約者であるレオン王太子に婚約破棄を言い渡されてしまう。
二人は、一年後に、国を挙げての結婚を控えていたが、それが全て無駄に終わってしまう。
失意の内にエリーゼは、公爵家が管理している辺境の地へ引き篭もるようにして王都を去ってしまうのであった。
――そう、引き篭もるようにして……。
表向きは失意の内に辺境の地へ篭ったエリーゼは、多くの貴族から同情されていたが……。
じつは公爵令嬢のエリーゼは、本当は、貴族には向かない性格だった。
ギスギスしている貴族の社交の場が苦手だったエリーゼは、辺境の地で、モフモフな動物とスローライフを楽しむことにしたのだった。
ただ一つ、エリーゼには稀有な才能があり、それは王国で随一の回復魔法の使い手であり、唯一精霊に愛される存在であった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる