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第180話 エルム王国との交渉(2)
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ヴェルナー卿も、その様子からナイルさんが苛立っているのは気が付いたらしいな。
問題は、二人は仲が悪いように見えるという事だ。
「ヴェルナー卿」
「何でしょうか?」
「その伯爵というのは?」
「まだ、ここだけの話ですが、エルム王国の王宮ではゴロウ様を直属の家臣に取り立てる形となりました」
「それは!?」
俺の横に立っていたナイルさんが声を荒げる。
ナイルさんが何に驚いているのかは、何となくだが察しがつく。
たしか、貴族の位で言うと伯爵というのは、かなり高い位だったはずだからだ。
そうなると、ポッと出の俺のような人間を羨む者も出てくる。
色々と問題になりそうだ。
そういう事から、ナイルさんは驚いた……それでいいんだよな?
「申し訳ありませんが……、辞退させて頂くわけには……」
「どうしてですか? 王国の貴族でしたら――、血を引いているのでしたら伯爵という位は、喜ばしいことすれ断ることなど……」
信じられないと言った表情で俺を見てくるヴェルナー卿。
「いえ。自分は、すでに日本国に身を置いていますので」
「なるほど……。つまり、日本国という国に帰属している為、貴族には成れないと……そういう事ですか?」
近かりしも遠からずと言った反応に俺は頷く。
実際、日本では日本国籍を持っていて日本人であるが貴族制度なんて存在していないから帰属というのは、間違いでもある。
「なるほど……」
深々と頷くヴェルナー卿。
「ヴェルナー卿、それは問題なのでは?」
「リコード卿か。どうして、ここに……」
「シルベリア様がお待ちしておりまして……、到着したのに遅いと――」
「そうであったか」
どうやら、王女様に様子を見てこいと言われたらしい。
せっかちというか何と言うか面倒そうな感じがプンプン匂ってくる。
「お久しぶりです。リコード卿」
「これは、ゴロウ様」
どうやら、俺を伯爵と呼ぶのは止めたらしい。
まぁ、何か色々と複雑な事情があるとなったら面倒そうだからな。
「それで、リコード卿は王女様と一緒に?」
「はい」
「そういえば、ルイーズ様は、どちらに?」
「辺境伯邸の離れに」
小さい声で答えてきたのはナイルさん。さらにナイルさんは、シルベリア王女とルイーズ王女の仲は、あまり宜しくないと教えてくれる。
正妻とそうではない女性が産んだ王女の待遇というか扱いの差と言う所なのだろう。
大変だな。
「ヴェルナー卿。どうして、ゴロウ様に伯爵位を?」
「貴殿に伝える事ではないと思っているが?」
ピン! と、緊張感ある空間になる。
ナイルさんと、ヴェルナー卿が駆け引きをするのは良いが、俺が関わる問題で、ゴタゴタしてほしくないな。
「――と、とりあえず、王女様を待たせてもあれですし、行きましょう」
話題を変える為に、俺は提案を行い館の入り口の方へと歩きだす。
辺境伯邸に入ったところで――、
「お待ちしておりました。ゴロウ様」
そう話しかけてくるアロイスさん。
服装は、何時ものラフな麻で編まれたズボンとTシャツのような格好ではなく、赤を基調としたガトーを上から羽織っている。
王族が来ているのだからと思うが、以前にルイーズ王女が来た時には着てない所を鑑みると、末席の王女の扱いが良くわかってしまう。
「お久しぶりです。アロイスさん。今日は……服装が……」
思わず出てしまった俺の問いかけに小さく頷くアロイスさん。
その視線は、俺の後ろに立っているであろうヴェルナー卿に向けられていて、余計な事を口にするなと言わんばかりの無言の圧力を感じる。
よくよく考えてみれば正室の王女と、そうではない王女を同列に扱う方が問題だと言うのが分かってしまうが……、何というか複雑な思いだ。
「シルベリア様とノーマン様がお待ちです。こちらへ」
頷き案内されたのは屋敷の奥まった部屋の扉前。
扉には、繊細な彫刻が施されていてドアノブには金が使われている。
その様子は、今まで辺境伯邸内で見て来たどの扉とも違っていて特別な部屋というのが一目で分かった。
おそらくは、王族か特別な貴賓が来た時の為に用意されたモノだろう。
「アロイスです。ゴロウ様をお連れ致しました」
「うむ。入れ」
「ゴロウ様、どうぞ」
俺の名前を呼ぶと共に、扉のドアノブに手をかけ回し――、扉を開けていくアロイスさん。
室内に入ると、そこは俺が何時も通されていた殺風景な部屋とはうって変わって高そうな調度品が存在している部屋であった。
金や銀、宝石などで装飾された貴金属が飾られており、その貴金属などが置かれている台座や椅子に至るまで高そうな革張りがされている。
「うむ。待っておった」
「お待たせしました」
「そこに座るとよい」
俺は、ノーマン辺境伯に勧められるまま椅子に座る。
何時もの椅子と違って、適度な張りのあるクッションが、かなりの高級なモノと思わせる。
ただし、日本にあるゲーミングチェアなどと比べると、それには劣るが……。
俺が椅子に座ると、一緒に付いて来ていたヴェルナー卿も俺の隣に座る。
「まったく……、これだけ待たせておいて……」
ブツブツという文句が、聞こえてくる。
緊張感から完全に失念してしまっていたが、ノーマン辺境伯の隣に一人の女性が座っているのが見えた。
色白の金髪美女と言った感じで、西洋人風の顔立ちをしている。
「シルベリア様。こちらが――」
「ヴァルナ―」
「はっ!」
「この冴えない男が、私の伴侶となる伯爵の地位を授かる男であろう?」
「その通りでございます」
「お父様も何を考えておられるのか……」
何だか、話が見えないんだが……。
どういうことだ?
恭しく、王女らしき女性の言葉に追従し肯定するかのような態度を見せるヴェルナー卿。
その様子から目の前に座っている女性が、シルベリア王女だと言う事を確認すると共に、俺は考える。
先ほど、女性が語った言葉を。
――伴侶。そして、伯爵という言葉。そこから得られる情報は、目の前の女性は、俺と結婚? する事になっているらしい。
「――そういえば……」
「何か? 自分の立場が分からない……、そこまで愚鈍ではないでありましょう?」
俺の呟きに、そう反応してくる女性。
そして、その態度と話し方から間違いなく此方を下に見ているのが分かる。
どちらかと言えば、他人に配慮が出来るルイーズ王女とは全く違う。
一言で言えば、癇に障る。
「ノーマン辺境伯様」
「うむ。こちらが、エルム王家第三王位継承権を所持されておられるシルベリア様になる」
俺の疑問に答えてくれるノーマン辺境伯。
それと、その表情は、能面そのもので意識的に感情を出さないようにしているのが伝わってくるのが、ここ数か月の付き合いから伺い知れることが出来た。
つまり……、王族の前では下手な行動はとれないという裏返しなのかも知れない。
一応、俺も色々な本を読んできたのである程度は中世の貴族に関しての知識は身に着けている。
――ただ、それが異世界で通じるかどうかは別問題だが……。
「分かっております」
俺は、言葉を選びながら目の前の女性を見る。
たしかに容姿は整っていて人形のよう。
細い眉毛に、整った鼻筋に大きな青い瞳と、非の打ちどころもないほどの表情――であるが……、その眼は此方を見下していると感じるのは、俺ですら分かった。
「――なら」
「いえ」
俺は、頭を振る。
どうして、目の前の女と婚約しないといけないのか。
俺は、人生の岐路を誰かに決めてもらうのは好きではない。
それに――、俺には雪音さんという結婚を前提に付き合っている女性がいる。
それなのに、婚約話を受け入れることは、俺の信条に反する。
問題は、二人は仲が悪いように見えるという事だ。
「ヴェルナー卿」
「何でしょうか?」
「その伯爵というのは?」
「まだ、ここだけの話ですが、エルム王国の王宮ではゴロウ様を直属の家臣に取り立てる形となりました」
「それは!?」
俺の横に立っていたナイルさんが声を荒げる。
ナイルさんが何に驚いているのかは、何となくだが察しがつく。
たしか、貴族の位で言うと伯爵というのは、かなり高い位だったはずだからだ。
そうなると、ポッと出の俺のような人間を羨む者も出てくる。
色々と問題になりそうだ。
そういう事から、ナイルさんは驚いた……それでいいんだよな?
「申し訳ありませんが……、辞退させて頂くわけには……」
「どうしてですか? 王国の貴族でしたら――、血を引いているのでしたら伯爵という位は、喜ばしいことすれ断ることなど……」
信じられないと言った表情で俺を見てくるヴェルナー卿。
「いえ。自分は、すでに日本国に身を置いていますので」
「なるほど……。つまり、日本国という国に帰属している為、貴族には成れないと……そういう事ですか?」
近かりしも遠からずと言った反応に俺は頷く。
実際、日本では日本国籍を持っていて日本人であるが貴族制度なんて存在していないから帰属というのは、間違いでもある。
「なるほど……」
深々と頷くヴェルナー卿。
「ヴェルナー卿、それは問題なのでは?」
「リコード卿か。どうして、ここに……」
「シルベリア様がお待ちしておりまして……、到着したのに遅いと――」
「そうであったか」
どうやら、王女様に様子を見てこいと言われたらしい。
せっかちというか何と言うか面倒そうな感じがプンプン匂ってくる。
「お久しぶりです。リコード卿」
「これは、ゴロウ様」
どうやら、俺を伯爵と呼ぶのは止めたらしい。
まぁ、何か色々と複雑な事情があるとなったら面倒そうだからな。
「それで、リコード卿は王女様と一緒に?」
「はい」
「そういえば、ルイーズ様は、どちらに?」
「辺境伯邸の離れに」
小さい声で答えてきたのはナイルさん。さらにナイルさんは、シルベリア王女とルイーズ王女の仲は、あまり宜しくないと教えてくれる。
正妻とそうではない女性が産んだ王女の待遇というか扱いの差と言う所なのだろう。
大変だな。
「ヴェルナー卿。どうして、ゴロウ様に伯爵位を?」
「貴殿に伝える事ではないと思っているが?」
ピン! と、緊張感ある空間になる。
ナイルさんと、ヴェルナー卿が駆け引きをするのは良いが、俺が関わる問題で、ゴタゴタしてほしくないな。
「――と、とりあえず、王女様を待たせてもあれですし、行きましょう」
話題を変える為に、俺は提案を行い館の入り口の方へと歩きだす。
辺境伯邸に入ったところで――、
「お待ちしておりました。ゴロウ様」
そう話しかけてくるアロイスさん。
服装は、何時ものラフな麻で編まれたズボンとTシャツのような格好ではなく、赤を基調としたガトーを上から羽織っている。
王族が来ているのだからと思うが、以前にルイーズ王女が来た時には着てない所を鑑みると、末席の王女の扱いが良くわかってしまう。
「お久しぶりです。アロイスさん。今日は……服装が……」
思わず出てしまった俺の問いかけに小さく頷くアロイスさん。
その視線は、俺の後ろに立っているであろうヴェルナー卿に向けられていて、余計な事を口にするなと言わんばかりの無言の圧力を感じる。
よくよく考えてみれば正室の王女と、そうではない王女を同列に扱う方が問題だと言うのが分かってしまうが……、何というか複雑な思いだ。
「シルベリア様とノーマン様がお待ちです。こちらへ」
頷き案内されたのは屋敷の奥まった部屋の扉前。
扉には、繊細な彫刻が施されていてドアノブには金が使われている。
その様子は、今まで辺境伯邸内で見て来たどの扉とも違っていて特別な部屋というのが一目で分かった。
おそらくは、王族か特別な貴賓が来た時の為に用意されたモノだろう。
「アロイスです。ゴロウ様をお連れ致しました」
「うむ。入れ」
「ゴロウ様、どうぞ」
俺の名前を呼ぶと共に、扉のドアノブに手をかけ回し――、扉を開けていくアロイスさん。
室内に入ると、そこは俺が何時も通されていた殺風景な部屋とはうって変わって高そうな調度品が存在している部屋であった。
金や銀、宝石などで装飾された貴金属が飾られており、その貴金属などが置かれている台座や椅子に至るまで高そうな革張りがされている。
「うむ。待っておった」
「お待たせしました」
「そこに座るとよい」
俺は、ノーマン辺境伯に勧められるまま椅子に座る。
何時もの椅子と違って、適度な張りのあるクッションが、かなりの高級なモノと思わせる。
ただし、日本にあるゲーミングチェアなどと比べると、それには劣るが……。
俺が椅子に座ると、一緒に付いて来ていたヴェルナー卿も俺の隣に座る。
「まったく……、これだけ待たせておいて……」
ブツブツという文句が、聞こえてくる。
緊張感から完全に失念してしまっていたが、ノーマン辺境伯の隣に一人の女性が座っているのが見えた。
色白の金髪美女と言った感じで、西洋人風の顔立ちをしている。
「シルベリア様。こちらが――」
「ヴァルナ―」
「はっ!」
「この冴えない男が、私の伴侶となる伯爵の地位を授かる男であろう?」
「その通りでございます」
「お父様も何を考えておられるのか……」
何だか、話が見えないんだが……。
どういうことだ?
恭しく、王女らしき女性の言葉に追従し肯定するかのような態度を見せるヴェルナー卿。
その様子から目の前に座っている女性が、シルベリア王女だと言う事を確認すると共に、俺は考える。
先ほど、女性が語った言葉を。
――伴侶。そして、伯爵という言葉。そこから得られる情報は、目の前の女性は、俺と結婚? する事になっているらしい。
「――そういえば……」
「何か? 自分の立場が分からない……、そこまで愚鈍ではないでありましょう?」
俺の呟きに、そう反応してくる女性。
そして、その態度と話し方から間違いなく此方を下に見ているのが分かる。
どちらかと言えば、他人に配慮が出来るルイーズ王女とは全く違う。
一言で言えば、癇に障る。
「ノーマン辺境伯様」
「うむ。こちらが、エルム王家第三王位継承権を所持されておられるシルベリア様になる」
俺の疑問に答えてくれるノーマン辺境伯。
それと、その表情は、能面そのもので意識的に感情を出さないようにしているのが伝わってくるのが、ここ数か月の付き合いから伺い知れることが出来た。
つまり……、王族の前では下手な行動はとれないという裏返しなのかも知れない。
一応、俺も色々な本を読んできたのである程度は中世の貴族に関しての知識は身に着けている。
――ただ、それが異世界で通じるかどうかは別問題だが……。
「分かっております」
俺は、言葉を選びながら目の前の女性を見る。
たしかに容姿は整っていて人形のよう。
細い眉毛に、整った鼻筋に大きな青い瞳と、非の打ちどころもないほどの表情――であるが……、その眼は此方を見下していると感じるのは、俺ですら分かった。
「――なら」
「いえ」
俺は、頭を振る。
どうして、目の前の女と婚約しないといけないのか。
俺は、人生の岐路を誰かに決めてもらうのは好きではない。
それに――、俺には雪音さんという結婚を前提に付き合っている女性がいる。
それなのに、婚約話を受け入れることは、俺の信条に反する。
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