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第161話 異世界人の視察(3)
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「……えっと……何かありましたか?」
間延びした声で、ルイーズさんは室内を見渡した。
「いえ、演習に関しての話し合いをしていただけです」
「そうなのですか! 初めてみる物ばかりでしたので、すごくドキドキしました! ですよね! エメラス」
「はい。ルイーズ様。――して、ゴロウ殿。あの杖のような物を購入したいと思っていますが、どうでしょうか? 1本あたり金貨300枚までは出せますが?」
「安易な取引は禁止されていますので――」
「そうですか……」
残念そうな表情で潔く引き下がるエメラスさん。
「エメラス殿、あまり無理を言うのは宜しくないと思いますぞ」
「ヴェルナー卿? 何か、変な物でも食されましたか?」
「……どういう意味ですかな?」
「――いえ。なんでも……」
ヴェルナー卿と会話をしていたエメラスさんは視線を逸らすと、俺の方を見てくる。
「ところで、ゴロウ殿は、何か武術などはしているのですか?」
「武術というか護身術程度なら……」
中学校で必須科目だった柔道と剣道くらいなら習ったが20年以上前の話だ。
40過ぎの中年には、動きは再現できないだろう。
「なるほど……」
「何かありましたか?」
どうして、突然にそんな事を聞いてくるのか不思議に思う。
「――いえ。ゴロウ殿は、とてつもない魔力を持っていますので何か特別な戦闘訓練でも受けているのかと思いまして――」
「なるほどのう」
俺は何の戦闘訓練も受けていない。
そのことを正直に伝えようとしたところで、ノーマン辺境伯が話に割ってはいってくると――、
「こう見えても、ゴロウは儂の孫だからのう。魔法戦闘に限って言えば王宮筆頭魔法師よりも遥かに上と考えておいてくれれば良い」
「……お、王宮筆頭魔法師よりも……?」
「うむ」
再度、確認のために聞いてくるエメラスさんに向けて、ノーマン辺境伯は自信満々に答える。
「なるほど……。異世界へと通じるゲートをこじ開ける為には非常に繊細な魔力操作が必要。それだけでなくヴェルナー卿の身体を治した際の結界の運用などを含めてエルフの力があったとはいえ、複数の魔法を常時起動できるほどの技術を習得しているとなると……」
何か知らないが勝手に色々と付け足していくばかりか、エメラスさんは自分の予測に酔っているのか何度も頷きながら俺を見てくる。
「ゴロウ殿!」
「――は、はい。何か、ありましたか?」
どうして、そこで片膝をついて頭を下げてくるのか俺にはまったく分からないんだが……。
「このエメラス! 第二近衛騎士団の団長として、かなりの力を身に付けていたと思っていましたが! 今日の、ゴロウ様を見て確信しました!」
……ゴクリ。
「な、なにを?」
「このエメラスの目は節穴であったと! 最初に見た時には、凡人の中の凡人だと思っておりました! どう見ても平民にしか見えず、大した才能もあるようには思えませんでしたが! それは、全て! 自分の能力を隠す為に布石! つまり、自らの才能を隠していたという事ですね!」
「……えーっと……」
何だか俺の他人からの査定が酷いことになっているんだが……。
正直、ここまで面と向かって言われたら何て言葉を返していいのか分からない。
「分かっています! ゴロウ様は私達を試された! と言う事くらいは!」
そのエメラスさんの言葉に、ノーマン辺境伯とアロイスさん、雪音さん以外がハッ! と、した表情で俺を見てくる。
「なるほど……。それなら今までのことが全て説明つく」
リコード卿が、そう呟くとリコード卿も「たしかに!」と同意を示す。
どこに共感したのか、小一時間話をしたいところだ。
「そこで、ゴロウ殿! 一度、城まで来ては頂けませんでしょうか?」
「お断りします」
どうして、俺がそんな危険な場所にいかないといけないのか。
「エメラス、少し落ち着きなさい」
一人、話し合いに参加していなかったルイーズさんは、雪音さんにお茶を注いでもらったあとお煎餅をパリパリと畳の上で座りながら食べている。
「ルイーズ様! これは大事な事なのですよ?」
「分かっているけど、軍隊を見て興奮しているのは分かるけど、少し落ち着きなさい。――ところでゴロウ様」
「何でしょうか?」
「側室の枠は空いていますか?」
唐突に、本当にまったく関係ない話がルイーズさんの口から吐露された。
「ルイーズ様!」
「静かにしなさい。エメラス」
「――で、ですが!」
突然の質問に、一瞬――、思考が追い付かなかった俺は、雪音さんを見る。
雪音さんも、いきなりの事に口を小さく開けていたが――、どうやらエメラスさんは反対の模様で、ルイーズさんを諫めるような発言をしていて――、
「エメラス、よく考えてみて! あれだけの兵力と、エメラスが対処できない兵士を、たった一人の貴族が保有している時点で、ゴロウ様の元に嫁ぐ必要はあると思いますの」
「たしかに!」
即! 発言を撤回するエメラスさん。
「それに、その方が私の身分も保証されますし、ゴロウ様も私を面倒見てくれると言われましたので、丁度いいと思いますの」
「五郎さん?」
「――は、はい!」
話しを聞いていた雪音さんが俺の名前を呼んでくる。
その表情は、貴族の前だからなのか怒ってはいないが――、その目は大変ご立腹なのが一目で分かってしまい――、
「ゴロウも大変だのう」
何やら他人事のように日本酒をコップに注ぎ飲み続けるノーマン辺境伯。
「たしかに……、ルイーズ様がゴロウ殿に下賜されるのでしたら、エルム王国としても王宮としても、これ以上は無い結果でしょうな」
――と、ヴェルナー卿。
「どうかね? リコード卿」
「たしかに……。余計な国力の消費を行うよりかは、ルイーズ様が嫁ぐ方が問題ないでしょう。それにルイーズ様は王位継承権を持っていませんので、国王陛下も許可を出しやすいかと――」
「待ってください! 自分は、雪音さんと結婚を前提としたお付き合いをしていますので、側室などは必要ありません。それに我が国では、一夫一妻制度ですので、側室を持つ事は許されていません」
「なるほどのう。――なら、貴族としての肩書がある儂の領地内でのみの側室という形を取ればよいのではないのか?」
「いえ。自分は――」
「ゴロウ様は、お約束を御破りになられるのですか?」
「そ、それは……、こちらの世界に居ればいいという訳であって……」
「――ですが、それでは私の価値を見出せない王家にとって、私は邪魔者になりかねないのです。そうですわよね? エメラス」
「はい。そのとおりでございます。ここでゴロウ様が、ルイーズ様を娶られると言って頂ければ、それだけで王宮内でのルイーズ様の利用価値が出てくるのです! それは、ルイーズ様の身の安全を保障する事になります」
「ゴロウ、それでは体面上は側室として迎え入れるという形でも良いのではないかのう?」
体面上か……。
それって、俺の信念的にアウトなんだが……。
それに雪音さんも、そういうのは……。
チラリと雪音さんの方を見ると、何やら考え事をしているようで――、
「ノーマン辺境伯様。それでは、五郎さんとルイーズ様の間には男女の関係は無く書類上の上では、嫁ぐという形をとるわけですか?」
「ふむ。そうなるのう」
「…………五郎さん」
「は、はい」
「側室の話を御受けしましょう。その方が話は円滑に進む可能性があるのですよね?」
「本当に受けて頂けるのですか!?」
「はい。私の旦那様をよろしくお願いします。ただ――」
「分かっています! 側室で、いいので!」
俺は、思わず額に手を当てる。
間延びした声で、ルイーズさんは室内を見渡した。
「いえ、演習に関しての話し合いをしていただけです」
「そうなのですか! 初めてみる物ばかりでしたので、すごくドキドキしました! ですよね! エメラス」
「はい。ルイーズ様。――して、ゴロウ殿。あの杖のような物を購入したいと思っていますが、どうでしょうか? 1本あたり金貨300枚までは出せますが?」
「安易な取引は禁止されていますので――」
「そうですか……」
残念そうな表情で潔く引き下がるエメラスさん。
「エメラス殿、あまり無理を言うのは宜しくないと思いますぞ」
「ヴェルナー卿? 何か、変な物でも食されましたか?」
「……どういう意味ですかな?」
「――いえ。なんでも……」
ヴェルナー卿と会話をしていたエメラスさんは視線を逸らすと、俺の方を見てくる。
「ところで、ゴロウ殿は、何か武術などはしているのですか?」
「武術というか護身術程度なら……」
中学校で必須科目だった柔道と剣道くらいなら習ったが20年以上前の話だ。
40過ぎの中年には、動きは再現できないだろう。
「なるほど……」
「何かありましたか?」
どうして、突然にそんな事を聞いてくるのか不思議に思う。
「――いえ。ゴロウ殿は、とてつもない魔力を持っていますので何か特別な戦闘訓練でも受けているのかと思いまして――」
「なるほどのう」
俺は何の戦闘訓練も受けていない。
そのことを正直に伝えようとしたところで、ノーマン辺境伯が話に割ってはいってくると――、
「こう見えても、ゴロウは儂の孫だからのう。魔法戦闘に限って言えば王宮筆頭魔法師よりも遥かに上と考えておいてくれれば良い」
「……お、王宮筆頭魔法師よりも……?」
「うむ」
再度、確認のために聞いてくるエメラスさんに向けて、ノーマン辺境伯は自信満々に答える。
「なるほど……。異世界へと通じるゲートをこじ開ける為には非常に繊細な魔力操作が必要。それだけでなくヴェルナー卿の身体を治した際の結界の運用などを含めてエルフの力があったとはいえ、複数の魔法を常時起動できるほどの技術を習得しているとなると……」
何か知らないが勝手に色々と付け足していくばかりか、エメラスさんは自分の予測に酔っているのか何度も頷きながら俺を見てくる。
「ゴロウ殿!」
「――は、はい。何か、ありましたか?」
どうして、そこで片膝をついて頭を下げてくるのか俺にはまったく分からないんだが……。
「このエメラス! 第二近衛騎士団の団長として、かなりの力を身に付けていたと思っていましたが! 今日の、ゴロウ様を見て確信しました!」
……ゴクリ。
「な、なにを?」
「このエメラスの目は節穴であったと! 最初に見た時には、凡人の中の凡人だと思っておりました! どう見ても平民にしか見えず、大した才能もあるようには思えませんでしたが! それは、全て! 自分の能力を隠す為に布石! つまり、自らの才能を隠していたという事ですね!」
「……えーっと……」
何だか俺の他人からの査定が酷いことになっているんだが……。
正直、ここまで面と向かって言われたら何て言葉を返していいのか分からない。
「分かっています! ゴロウ様は私達を試された! と言う事くらいは!」
そのエメラスさんの言葉に、ノーマン辺境伯とアロイスさん、雪音さん以外がハッ! と、した表情で俺を見てくる。
「なるほど……。それなら今までのことが全て説明つく」
リコード卿が、そう呟くとリコード卿も「たしかに!」と同意を示す。
どこに共感したのか、小一時間話をしたいところだ。
「そこで、ゴロウ殿! 一度、城まで来ては頂けませんでしょうか?」
「お断りします」
どうして、俺がそんな危険な場所にいかないといけないのか。
「エメラス、少し落ち着きなさい」
一人、話し合いに参加していなかったルイーズさんは、雪音さんにお茶を注いでもらったあとお煎餅をパリパリと畳の上で座りながら食べている。
「ルイーズ様! これは大事な事なのですよ?」
「分かっているけど、軍隊を見て興奮しているのは分かるけど、少し落ち着きなさい。――ところでゴロウ様」
「何でしょうか?」
「側室の枠は空いていますか?」
唐突に、本当にまったく関係ない話がルイーズさんの口から吐露された。
「ルイーズ様!」
「静かにしなさい。エメラス」
「――で、ですが!」
突然の質問に、一瞬――、思考が追い付かなかった俺は、雪音さんを見る。
雪音さんも、いきなりの事に口を小さく開けていたが――、どうやらエメラスさんは反対の模様で、ルイーズさんを諫めるような発言をしていて――、
「エメラス、よく考えてみて! あれだけの兵力と、エメラスが対処できない兵士を、たった一人の貴族が保有している時点で、ゴロウ様の元に嫁ぐ必要はあると思いますの」
「たしかに!」
即! 発言を撤回するエメラスさん。
「それに、その方が私の身分も保証されますし、ゴロウ様も私を面倒見てくれると言われましたので、丁度いいと思いますの」
「五郎さん?」
「――は、はい!」
話しを聞いていた雪音さんが俺の名前を呼んでくる。
その表情は、貴族の前だからなのか怒ってはいないが――、その目は大変ご立腹なのが一目で分かってしまい――、
「ゴロウも大変だのう」
何やら他人事のように日本酒をコップに注ぎ飲み続けるノーマン辺境伯。
「たしかに……、ルイーズ様がゴロウ殿に下賜されるのでしたら、エルム王国としても王宮としても、これ以上は無い結果でしょうな」
――と、ヴェルナー卿。
「どうかね? リコード卿」
「たしかに……。余計な国力の消費を行うよりかは、ルイーズ様が嫁ぐ方が問題ないでしょう。それにルイーズ様は王位継承権を持っていませんので、国王陛下も許可を出しやすいかと――」
「待ってください! 自分は、雪音さんと結婚を前提としたお付き合いをしていますので、側室などは必要ありません。それに我が国では、一夫一妻制度ですので、側室を持つ事は許されていません」
「なるほどのう。――なら、貴族としての肩書がある儂の領地内でのみの側室という形を取ればよいのではないのか?」
「いえ。自分は――」
「ゴロウ様は、お約束を御破りになられるのですか?」
「そ、それは……、こちらの世界に居ればいいという訳であって……」
「――ですが、それでは私の価値を見出せない王家にとって、私は邪魔者になりかねないのです。そうですわよね? エメラス」
「はい。そのとおりでございます。ここでゴロウ様が、ルイーズ様を娶られると言って頂ければ、それだけで王宮内でのルイーズ様の利用価値が出てくるのです! それは、ルイーズ様の身の安全を保障する事になります」
「ゴロウ、それでは体面上は側室として迎え入れるという形でも良いのではないかのう?」
体面上か……。
それって、俺の信念的にアウトなんだが……。
それに雪音さんも、そういうのは……。
チラリと雪音さんの方を見ると、何やら考え事をしているようで――、
「ノーマン辺境伯様。それでは、五郎さんとルイーズ様の間には男女の関係は無く書類上の上では、嫁ぐという形をとるわけですか?」
「ふむ。そうなるのう」
「…………五郎さん」
「は、はい」
「側室の話を御受けしましょう。その方が話は円滑に進む可能性があるのですよね?」
「本当に受けて頂けるのですか!?」
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