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第156話 日本の説明(7)
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やはり……。
これだと滅多なモノは出せない。
それに商談が料理の有無にも関わってくるとなると、失敗した時に雪音さんも思い悩む事になりそうだ。
そうなると、雪音さんに頼むのは気が引ける。
やはり、ここは俺が長年の独身時代で身に付けた袋の即席ラーメンを作る技術を最大限生かした桜も絶賛のミートボールラーメンを出すしかないな。
「分かりました。お任せください!」
「何か、良い案でもあるようだのう」
俺は力強く頷く。
「――さて、まだ出立までは時間はあるのだろう? 部屋を用意させた。しばらくは休むとよい」
「ありがとうございます」
執務室から出たあとは、ナイルさんに案内されて用意された部屋へ通される。
そこは調度品が極力廃された大きめのベッドと簡素な丸テーブルと椅子だけどいう部屋であった。
――ただ、俺としては豪華な部屋よりも、庶民的な部屋が気に入った事もあり、そのままベッドに横になる。
「それでは、ゴロウ様。時間になりましたら伺います」
「よろしくお願いします」
ナイルさんが部屋を出て行ったあと、すぐに睡魔が襲ってきた。
それから時間が経過――、ナイルさんに起こされる。
「おはようございます」
「眠れましたか?」
「軽く仮眠をとることが出来ました。すいません、何か気を使ってもらって」
「――いえ。ノーマン様から、ゴロウ様は質素な部屋を好まれるとお聞きしておりましたので、よく眠れたようでしたので良かったです」
どうやら、辺境伯は俺のことを分かっているようだ。
「そうですか。それで、そろそろ時間ですよね?」
「はい。すでにルイーズ王女とエメラス侯爵令嬢、リコード卿、ヴェルナー卿は用意を済ませています」
「分かりました」
待たせるのはよくない。
急いで辺境伯邸の玄関ホールへと向かう。
すでに馬車は、辺境伯邸のホール前に停まっていて、その数は4台。
どの馬車も装飾華美かと思われるほどの細工が施されている。
俺は、ナイルさんの案内に従い馬車に乗る。
それからしばらくして、二人の女性。
ルイーズ王女とエメラス侯爵令嬢が、煌びやかなドレスを着て姿を見せる。
「――な、ナイルさん!」
「どうかしましたか?」
「――いえ、どうかしたではなくて……、ドレスを着て演習所に来られるのは汚れてしまいますので」
「なるほど……」
あんな中世の目立つドレスなんて着ていったら猟友会のイベントで完全に浮いてしまう。
とりあえず何とかしなければと思いつつ、ナイルさんに話すと得心いったようで、すぐに馬車から降りると、ルイーズ王女に同行していたエメラスさんに事の経緯を説明しているようだ。
しばらく話をしたところで、どうやら納得してくれたのか辺境伯邸の中へ戻る二人。
それと入れ替わりに屋敷の中からリコードさんとヴェルナーさんが姿を現した。
二人とも、中世の貴族のような恰好をしているが……、まあ、ドレスよりはマシだろう。
もちろん誰も注意する事はない。
しばらくして、女性二人が姿を現す。
二人とも、中世のワンピースを着ている。
もちろんコルセットも付けている事から学芸会の服装にしか見えない。
「……これは、雪音さんに服を用意して貰わないと駄目かも知れない」
一応、腕時計で時刻を確認するが、時刻は午後9時を少し回っている。
これから町に行き着替えをしてもらうとして、時間的にはギリギリだろう。
準備が整ったところで馬車は走りだす。
「ゴロウ様、何とかなりましたね」
「そうですね」
何ともなっていないけど、ドレスよりはマシ。
それにしても中世のワンピースは現代日本では目立つかも知れないけど、似合う人が着ると可愛いと思う。
何と言うか普段は着物を着ている女性を見たことがないからこそ、着ている人を見ると新鮮というかそんな感じだ。
しばらく馬車に乗っていると、揺れが収まる。
馬車の中から外を見てみると店前に馬車が到着していた。
そして、全員が降車したところで、王都から派遣されてきた王女様や貴族が俺の店を見て呆けていた。
「これは……、なんというか……」
「う、うむ……。見た事がない建築様式……と、言うか何で出きている……だ?」
リコードさんやヴェルナーさんの声が裏返っているのが分かる。
「辺境伯殿」
「ヴェルナー卿、こちらが異世界で――、儂の孫が経営を行っている店になります」
「わかっておる! この店は、どうやって建築したのか! と、聞いておるのだ! この店の外は中を見通すことは出来ないが、ガラスであろう?」
「そのようですな」
ノーマン辺境伯の答えが納得いかないのか、ヴェルナーさんの視線が俺に向く。
まぁ、当然と言えば当然だが――。
「そこの者! この建物は、どうやって建築したのだ!」
「宮大工に頼んでですかね」
「ミヤダイク? ミヤダイクとは一体なんなのだ!」
どうして、そこまでガラスごときでヒートアップするのか意味が分からない。
そもそも、辺境伯邸にも窓ガラスは使われていた。
まぁ、透明度が高いとは言えないし色ガラスのようになっていたからアレだけど。
それよりも宮大工か――、なんと説明するべきか……。
異世界の貴族に宮大工のことを分かりやすく説明するとなると――、
「神様の家を建てるほどの技術を持った職人ですね」
「――か、神だと……」
「はい。そんな感じです」
俺の返答に、リコード卿は絶句したように見えたのは気のせいだろう。
「ゴ、ゴロウ――、そんな話は聞いたことがないのだが?」
「あ、比喩なので。神様の社を建てるほどの技術を持った職人という意味です」
「……そ、そうか」
ノーマン辺境伯だけではなく周りの人が全員が安堵の溜息をついているように見える。
そこで、俺も何となく察する。
俺の言い回しで、日本では神様が実際に居ると勘違いしたのだと。
「なるほど、理由は納得した。辺境伯殿、その宮大工という者を貸していただくことはできますかな?」
「それは、ゴロウに聞いてもらわんとなんとも言えませんな」
ヴェルナーさんと、辺境伯が会話をしているのは良いんだが、俺の名前を一々出すのは止めてほしい。
最終的に、話の流れが俺に来るから面倒この上ない。
それよりも、時計で時刻を確認したが猟友会のイベントがあと30分もかからず始まってしまう。
早めに日本に戻り異世界風の恰好をした貴族の方々の服装を何とかしないと目立って仕方ない。
「とりあえず、まずは異世界に行きませんか? 話は、それからでもいいと思いますので」
「う、うむ……」
俺に聞きたいことがあるようであったが、まずは異世界に行く旨を伝えて先手を打つ事で言論を封殺する。
そして――、ノーマン辺境伯とアロイスさん、次にナイルさんの順で店の中へと案内する。
店内に入る際に、結界が何の反応も示さないことから特に問題は無さそうだ。
そしてリコード卿もルイーズ王女もエメラス侯爵令嬢も問題なく結界を通り抜けることに成功する。
最後に、ヴェルナー卿の番。
店の外に出ると、単独で店の中に入ろうとしているが、結界に阻まれているようで入れない模様。
「はぁはぁはぁ……」
どれだけトライしたのか肩で息をしている。
「ヴェルナー卿、それでは店内に案内しますので手を――」
「う、うむ」
まるで俺を睨むようにして手を差し出してくる。
何度もトライして店の中に入れなかったのが屈辱だったのかも知れないな。
ヴェルナー卿の手を掴んだあと、店の中へと案内する際に結界が強く金色に光輝く。
それと共に、俺は膝をつくが――、何とか店内に連れて入ることに成功。
「ゴロウ様!」
これだと滅多なモノは出せない。
それに商談が料理の有無にも関わってくるとなると、失敗した時に雪音さんも思い悩む事になりそうだ。
そうなると、雪音さんに頼むのは気が引ける。
やはり、ここは俺が長年の独身時代で身に付けた袋の即席ラーメンを作る技術を最大限生かした桜も絶賛のミートボールラーメンを出すしかないな。
「分かりました。お任せください!」
「何か、良い案でもあるようだのう」
俺は力強く頷く。
「――さて、まだ出立までは時間はあるのだろう? 部屋を用意させた。しばらくは休むとよい」
「ありがとうございます」
執務室から出たあとは、ナイルさんに案内されて用意された部屋へ通される。
そこは調度品が極力廃された大きめのベッドと簡素な丸テーブルと椅子だけどいう部屋であった。
――ただ、俺としては豪華な部屋よりも、庶民的な部屋が気に入った事もあり、そのままベッドに横になる。
「それでは、ゴロウ様。時間になりましたら伺います」
「よろしくお願いします」
ナイルさんが部屋を出て行ったあと、すぐに睡魔が襲ってきた。
それから時間が経過――、ナイルさんに起こされる。
「おはようございます」
「眠れましたか?」
「軽く仮眠をとることが出来ました。すいません、何か気を使ってもらって」
「――いえ。ノーマン様から、ゴロウ様は質素な部屋を好まれるとお聞きしておりましたので、よく眠れたようでしたので良かったです」
どうやら、辺境伯は俺のことを分かっているようだ。
「そうですか。それで、そろそろ時間ですよね?」
「はい。すでにルイーズ王女とエメラス侯爵令嬢、リコード卿、ヴェルナー卿は用意を済ませています」
「分かりました」
待たせるのはよくない。
急いで辺境伯邸の玄関ホールへと向かう。
すでに馬車は、辺境伯邸のホール前に停まっていて、その数は4台。
どの馬車も装飾華美かと思われるほどの細工が施されている。
俺は、ナイルさんの案内に従い馬車に乗る。
それからしばらくして、二人の女性。
ルイーズ王女とエメラス侯爵令嬢が、煌びやかなドレスを着て姿を見せる。
「――な、ナイルさん!」
「どうかしましたか?」
「――いえ、どうかしたではなくて……、ドレスを着て演習所に来られるのは汚れてしまいますので」
「なるほど……」
あんな中世の目立つドレスなんて着ていったら猟友会のイベントで完全に浮いてしまう。
とりあえず何とかしなければと思いつつ、ナイルさんに話すと得心いったようで、すぐに馬車から降りると、ルイーズ王女に同行していたエメラスさんに事の経緯を説明しているようだ。
しばらく話をしたところで、どうやら納得してくれたのか辺境伯邸の中へ戻る二人。
それと入れ替わりに屋敷の中からリコードさんとヴェルナーさんが姿を現した。
二人とも、中世の貴族のような恰好をしているが……、まあ、ドレスよりはマシだろう。
もちろん誰も注意する事はない。
しばらくして、女性二人が姿を現す。
二人とも、中世のワンピースを着ている。
もちろんコルセットも付けている事から学芸会の服装にしか見えない。
「……これは、雪音さんに服を用意して貰わないと駄目かも知れない」
一応、腕時計で時刻を確認するが、時刻は午後9時を少し回っている。
これから町に行き着替えをしてもらうとして、時間的にはギリギリだろう。
準備が整ったところで馬車は走りだす。
「ゴロウ様、何とかなりましたね」
「そうですね」
何ともなっていないけど、ドレスよりはマシ。
それにしても中世のワンピースは現代日本では目立つかも知れないけど、似合う人が着ると可愛いと思う。
何と言うか普段は着物を着ている女性を見たことがないからこそ、着ている人を見ると新鮮というかそんな感じだ。
しばらく馬車に乗っていると、揺れが収まる。
馬車の中から外を見てみると店前に馬車が到着していた。
そして、全員が降車したところで、王都から派遣されてきた王女様や貴族が俺の店を見て呆けていた。
「これは……、なんというか……」
「う、うむ……。見た事がない建築様式……と、言うか何で出きている……だ?」
リコードさんやヴェルナーさんの声が裏返っているのが分かる。
「辺境伯殿」
「ヴェルナー卿、こちらが異世界で――、儂の孫が経営を行っている店になります」
「わかっておる! この店は、どうやって建築したのか! と、聞いておるのだ! この店の外は中を見通すことは出来ないが、ガラスであろう?」
「そのようですな」
ノーマン辺境伯の答えが納得いかないのか、ヴェルナーさんの視線が俺に向く。
まぁ、当然と言えば当然だが――。
「そこの者! この建物は、どうやって建築したのだ!」
「宮大工に頼んでですかね」
「ミヤダイク? ミヤダイクとは一体なんなのだ!」
どうして、そこまでガラスごときでヒートアップするのか意味が分からない。
そもそも、辺境伯邸にも窓ガラスは使われていた。
まぁ、透明度が高いとは言えないし色ガラスのようになっていたからアレだけど。
それよりも宮大工か――、なんと説明するべきか……。
異世界の貴族に宮大工のことを分かりやすく説明するとなると――、
「神様の家を建てるほどの技術を持った職人ですね」
「――か、神だと……」
「はい。そんな感じです」
俺の返答に、リコード卿は絶句したように見えたのは気のせいだろう。
「ゴ、ゴロウ――、そんな話は聞いたことがないのだが?」
「あ、比喩なので。神様の社を建てるほどの技術を持った職人という意味です」
「……そ、そうか」
ノーマン辺境伯だけではなく周りの人が全員が安堵の溜息をついているように見える。
そこで、俺も何となく察する。
俺の言い回しで、日本では神様が実際に居ると勘違いしたのだと。
「なるほど、理由は納得した。辺境伯殿、その宮大工という者を貸していただくことはできますかな?」
「それは、ゴロウに聞いてもらわんとなんとも言えませんな」
ヴェルナーさんと、辺境伯が会話をしているのは良いんだが、俺の名前を一々出すのは止めてほしい。
最終的に、話の流れが俺に来るから面倒この上ない。
それよりも、時計で時刻を確認したが猟友会のイベントがあと30分もかからず始まってしまう。
早めに日本に戻り異世界風の恰好をした貴族の方々の服装を何とかしないと目立って仕方ない。
「とりあえず、まずは異世界に行きませんか? 話は、それからでもいいと思いますので」
「う、うむ……」
俺に聞きたいことがあるようであったが、まずは異世界に行く旨を伝えて先手を打つ事で言論を封殺する。
そして――、ノーマン辺境伯とアロイスさん、次にナイルさんの順で店の中へと案内する。
店内に入る際に、結界が何の反応も示さないことから特に問題は無さそうだ。
そしてリコード卿もルイーズ王女もエメラス侯爵令嬢も問題なく結界を通り抜けることに成功する。
最後に、ヴェルナー卿の番。
店の外に出ると、単独で店の中に入ろうとしているが、結界に阻まれているようで入れない模様。
「はぁはぁはぁ……」
どれだけトライしたのか肩で息をしている。
「ヴェルナー卿、それでは店内に案内しますので手を――」
「う、うむ」
まるで俺を睨むようにして手を差し出してくる。
何度もトライして店の中に入れなかったのが屈辱だったのかも知れないな。
ヴェルナー卿の手を掴んだあと、店の中へと案内する際に結界が強く金色に光輝く。
それと共に、俺は膝をつくが――、何とか店内に連れて入ることに成功。
「ゴロウ様!」
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