148 / 437
第148話 王国との交渉事(4)
しおりを挟む
ノーマン辺境伯が、藤和さんの言にニヤリと笑みを浮かべる。
それとは対照的に、エメラスさんとルイーズさんの顔色が悪い意味で変わる。
「……な、何のことでしょうか?」
「すでに分かっておられると思っていますが?」
挑発に近い言葉で、話をはぐらかしてきたエメラスさんに返答すると、藤和さんは俺を見てきて――、
「我が当主は全てを見通しております。その為に、リーシャ様に――、こうして交渉の場に立ち会って頂いたのです」
「…………そうですか……。全て、お見通しだったという事ですか……」
「はい。異世界では、このような事は良くあることですので」
よくあったら困るよ! と、言う心の声は言わずに俺は頷くだけに留まる。
余計なことを言って話し合いの場を混乱させてもいけないと思ったからだが――。
「分かりました」
「姫様っ!?」
「いいのよ? エメラス。どうやら、ゴロウ様は私達の狙いが何なのか分かっていたようだから……。そうではないと私を保護するという言葉は出てこないと思うもの」
「ですが……」
そんな語りをエメラスさんとルイーズさんが行ったあと、居住まいを正すと――、
「ゴロウ様。私は、エルム王国――、父王から異世界の交渉を円滑に進める為に送られたのです。――そして……、異世界が侵略に値するのなら私の身を以てして、侵攻の為の礎になれと勅命を受けております」
「それは、死も含まれる! と、解釈して宜しいでしょうか?」
「はい」
彼女は藤和さんからの質問に首肯しながら言葉を返した。
その返答に思わず俺は眉をひそめる。
藤和さんと幾つか話をしたが、それはどれも異世界との商談交渉に関する内容であって、最悪の場合、侵攻される可能性もあると想定はしていたが、事実はそれよりも遥かに悪い。
――まさか、実の娘の命までを政争の道具に使ってくるなど誰が想定できるであろうか。
「なるほど……」
ただ――、藤和さんは静かに頷くとノーマン辺境伯の方へと視線を向ける。
俺も思わずノーマン辺境伯は、どのような対応をしてくるのか? と、疑問を思いつつ顔色を伺ったが……。
「――で、ゴロウはどうするつもりだ?」
何か案を出してくるのかと思えば完全にキラーパスもいい所だ。
このような話の流れまでは流石に藤和さんと予測して話し合いはしていない。
困ったことを表情に出さないまま、藤和さんの方を見ると――、
「当家の指針は先ほどお伝えした通りです。ルイーズ様の保護をする予定です」
「……いくら門を潜り抜ける条件が、ゴロウ様に許可を得た者だけと言っても、エルム王国は人口が百万を超える王国です! 異世界の領主という事ですが、さすがに門を超える方法が一つだけとは限らないかと思われます。もし侵攻された時に対処は、どうするおつもりですか? いくら何でも無謀が過ぎるかと思います! それに私は、王からの命令に殉ずる覚悟を持って! こちらの……ルイズ辺境伯領に来たのです!」
やはりというか確固たる意志が、その言葉には込められている。
それに、こちらからの条件を受け入れるのは頑なに拒む――、王族としての責務からなのか受け入れることを良しとはしていない。
簡単に言うなら、一度決めた事に関しては譲らない……頑固者と言ったところか……。
――だが、それでは交渉が決裂したら、こちらとしても困る。
ここは何か代案を出すべきだと思うが、相手の頑なに閉じた心をこじ開ける材料が……。
「……」
俺は無言で、ルイーズさんを見る。
自ら決めたこと――、王族としてのプライド……そして何よりも臣下には迷惑を掛けることが出来ないという自負。
――ただ、そこには何かが欠けているように思えてならない。
「月山様」
「いい。ここは俺が言う」
「そうですか。分かりました」
藤和さんは何か俺に期待していたのか話を振ってくる。
それに関して俺は明確に答えを出すと告げる。
何時も、藤和さんは相手に対してどうやって商談を持ちかけていた?
そして、今さっきまでどのように話を主導していた?
必死に考えて――、ハッ! と、して俺は藤和さんの方を見る。
彼は、得心がいったのか頷く。
俺は予想が間違っていないことを祈りながら口を開く。
「ルイーズ様、大変失礼ですが勘違いされておられるのではないでしょうか?」
俺の言葉に、彼女は一瞬――、何を? と、言った表情で俺を見てきたあと――、「私は何も間違った事は言っておりませんわ」と、言葉を返してくるが、俺は首を左右に振りながら否定の意を示す。
「僭越ながら、ルイーズ様はご自身の進退については決めて居られるようでございますが、ルイーズ様に何かあれば困るのはノーマン辺境伯だということをご存知でしょうか?」
「――え?」
そこで、ようやく確固たる意志を宿していたルイーズさんの瞳が揺れる。
そう――、忘れていた。
ノーマン辺境伯も、エルム王国の貴族であり臣下の一人で有ると言う事を。
そして、この商談が上手くいかない場合には彼にも迷惑が掛かるということを――、つまり……、ルイーズさんを説得する方法は姑息だが一つだけ……。
それは臣下の為に身を削る覚悟があるのか?
それとも王族としての責務を最優先させるのか? と、言う事を選択させる道しかない。
「ノーマン辺境伯様も、エルム王国の臣下でございます」
「それは分かっているわ」
何を当然のことを――、と……ばかりに答えてくるが……、それは本当に分かっているのか? と、思ってしまう。
ただ、問題は、シビアな交渉を俺が行っていいのか? と、言う疑問がある。
ここは藤和さんに任せた方がいい。
「そうですか。余計なことを――」
俺は頭を下げ藤和さんの方を見る。
彼は、頷く。
「ルイーズ様、当家の当主は此方の世界との交渉を主軸に考えております。決して、エルム王国の貴族位や権力には興味はありませんので――、まずは、そこをご理解ください」
藤和さんの説明を聞いたルイーズさんとエメラスさんが俺を見てくるが、俺は表情を変えないまま笑みを浮かべるだけ。
丸投げしたのだから、あとは任せるだけだ。
「エルム王国――、そして王家の方の方針は私どもには分かりかねますが、それなりの経済的見返りを用意する予定です」
「見返りですか?」
「はい。エルム王国の財政が切迫しているのは庶民も知っていることですので、それを改善する為に、それなりの塩を譲ることも可能でございます」
「……ですけれど……」
やはりというか、それだけの利益が見込めるのなら何とか侵略してしまおうというのが、エルム王国にはあるのだろう。
その事を知っているルイーズさんは、首を縦に振る事はない。
「本当に、それだけの利益をエルム王国に提示できるのかどうかを心配されているのですね?」
「――いえ、そうではなく……」
「分かっています! 全て、ゴロウ様はお見通しでございます。エルム王国にとって見逃せない程の利益――、つまり塩を提供する事は出来ます。ですが、本当にそれが行えるのか? 当家の力は、どの程度の物なのかを見たい! と! 言う事ですね?」
「――え? そ、そういうことを望んでいる訳では……」
「大丈夫です! 後程、当家の兵士が演習をする手筈になっておりますので、月山家の軍事力を見て頂けるのでしたら、お約束の品を用意出来る程の担保となると自負しております」
「演習? 軍事力?」
「はい。異世界の戦力と武力――、どの程度の物か気になりませんか?」
藤和さんの視線がエメラスさんに向かう。
「……う、うむ。……そ、そうだな……。見せてもらおうとするか」
「畏まりました。――して、そこでご理解頂けるようでございましたら、エルム王国内での交易の件――、その話を王家へと伝えて頂けますでしょうか?」
それとは対照的に、エメラスさんとルイーズさんの顔色が悪い意味で変わる。
「……な、何のことでしょうか?」
「すでに分かっておられると思っていますが?」
挑発に近い言葉で、話をはぐらかしてきたエメラスさんに返答すると、藤和さんは俺を見てきて――、
「我が当主は全てを見通しております。その為に、リーシャ様に――、こうして交渉の場に立ち会って頂いたのです」
「…………そうですか……。全て、お見通しだったという事ですか……」
「はい。異世界では、このような事は良くあることですので」
よくあったら困るよ! と、言う心の声は言わずに俺は頷くだけに留まる。
余計なことを言って話し合いの場を混乱させてもいけないと思ったからだが――。
「分かりました」
「姫様っ!?」
「いいのよ? エメラス。どうやら、ゴロウ様は私達の狙いが何なのか分かっていたようだから……。そうではないと私を保護するという言葉は出てこないと思うもの」
「ですが……」
そんな語りをエメラスさんとルイーズさんが行ったあと、居住まいを正すと――、
「ゴロウ様。私は、エルム王国――、父王から異世界の交渉を円滑に進める為に送られたのです。――そして……、異世界が侵略に値するのなら私の身を以てして、侵攻の為の礎になれと勅命を受けております」
「それは、死も含まれる! と、解釈して宜しいでしょうか?」
「はい」
彼女は藤和さんからの質問に首肯しながら言葉を返した。
その返答に思わず俺は眉をひそめる。
藤和さんと幾つか話をしたが、それはどれも異世界との商談交渉に関する内容であって、最悪の場合、侵攻される可能性もあると想定はしていたが、事実はそれよりも遥かに悪い。
――まさか、実の娘の命までを政争の道具に使ってくるなど誰が想定できるであろうか。
「なるほど……」
ただ――、藤和さんは静かに頷くとノーマン辺境伯の方へと視線を向ける。
俺も思わずノーマン辺境伯は、どのような対応をしてくるのか? と、疑問を思いつつ顔色を伺ったが……。
「――で、ゴロウはどうするつもりだ?」
何か案を出してくるのかと思えば完全にキラーパスもいい所だ。
このような話の流れまでは流石に藤和さんと予測して話し合いはしていない。
困ったことを表情に出さないまま、藤和さんの方を見ると――、
「当家の指針は先ほどお伝えした通りです。ルイーズ様の保護をする予定です」
「……いくら門を潜り抜ける条件が、ゴロウ様に許可を得た者だけと言っても、エルム王国は人口が百万を超える王国です! 異世界の領主という事ですが、さすがに門を超える方法が一つだけとは限らないかと思われます。もし侵攻された時に対処は、どうするおつもりですか? いくら何でも無謀が過ぎるかと思います! それに私は、王からの命令に殉ずる覚悟を持って! こちらの……ルイズ辺境伯領に来たのです!」
やはりというか確固たる意志が、その言葉には込められている。
それに、こちらからの条件を受け入れるのは頑なに拒む――、王族としての責務からなのか受け入れることを良しとはしていない。
簡単に言うなら、一度決めた事に関しては譲らない……頑固者と言ったところか……。
――だが、それでは交渉が決裂したら、こちらとしても困る。
ここは何か代案を出すべきだと思うが、相手の頑なに閉じた心をこじ開ける材料が……。
「……」
俺は無言で、ルイーズさんを見る。
自ら決めたこと――、王族としてのプライド……そして何よりも臣下には迷惑を掛けることが出来ないという自負。
――ただ、そこには何かが欠けているように思えてならない。
「月山様」
「いい。ここは俺が言う」
「そうですか。分かりました」
藤和さんは何か俺に期待していたのか話を振ってくる。
それに関して俺は明確に答えを出すと告げる。
何時も、藤和さんは相手に対してどうやって商談を持ちかけていた?
そして、今さっきまでどのように話を主導していた?
必死に考えて――、ハッ! と、して俺は藤和さんの方を見る。
彼は、得心がいったのか頷く。
俺は予想が間違っていないことを祈りながら口を開く。
「ルイーズ様、大変失礼ですが勘違いされておられるのではないでしょうか?」
俺の言葉に、彼女は一瞬――、何を? と、言った表情で俺を見てきたあと――、「私は何も間違った事は言っておりませんわ」と、言葉を返してくるが、俺は首を左右に振りながら否定の意を示す。
「僭越ながら、ルイーズ様はご自身の進退については決めて居られるようでございますが、ルイーズ様に何かあれば困るのはノーマン辺境伯だということをご存知でしょうか?」
「――え?」
そこで、ようやく確固たる意志を宿していたルイーズさんの瞳が揺れる。
そう――、忘れていた。
ノーマン辺境伯も、エルム王国の貴族であり臣下の一人で有ると言う事を。
そして、この商談が上手くいかない場合には彼にも迷惑が掛かるということを――、つまり……、ルイーズさんを説得する方法は姑息だが一つだけ……。
それは臣下の為に身を削る覚悟があるのか?
それとも王族としての責務を最優先させるのか? と、言う事を選択させる道しかない。
「ノーマン辺境伯様も、エルム王国の臣下でございます」
「それは分かっているわ」
何を当然のことを――、と……ばかりに答えてくるが……、それは本当に分かっているのか? と、思ってしまう。
ただ、問題は、シビアな交渉を俺が行っていいのか? と、言う疑問がある。
ここは藤和さんに任せた方がいい。
「そうですか。余計なことを――」
俺は頭を下げ藤和さんの方を見る。
彼は、頷く。
「ルイーズ様、当家の当主は此方の世界との交渉を主軸に考えております。決して、エルム王国の貴族位や権力には興味はありませんので――、まずは、そこをご理解ください」
藤和さんの説明を聞いたルイーズさんとエメラスさんが俺を見てくるが、俺は表情を変えないまま笑みを浮かべるだけ。
丸投げしたのだから、あとは任せるだけだ。
「エルム王国――、そして王家の方の方針は私どもには分かりかねますが、それなりの経済的見返りを用意する予定です」
「見返りですか?」
「はい。エルム王国の財政が切迫しているのは庶民も知っていることですので、それを改善する為に、それなりの塩を譲ることも可能でございます」
「……ですけれど……」
やはりというか、それだけの利益が見込めるのなら何とか侵略してしまおうというのが、エルム王国にはあるのだろう。
その事を知っているルイーズさんは、首を縦に振る事はない。
「本当に、それだけの利益をエルム王国に提示できるのかどうかを心配されているのですね?」
「――いえ、そうではなく……」
「分かっています! 全て、ゴロウ様はお見通しでございます。エルム王国にとって見逃せない程の利益――、つまり塩を提供する事は出来ます。ですが、本当にそれが行えるのか? 当家の力は、どの程度の物なのかを見たい! と! 言う事ですね?」
「――え? そ、そういうことを望んでいる訳では……」
「大丈夫です! 後程、当家の兵士が演習をする手筈になっておりますので、月山家の軍事力を見て頂けるのでしたら、お約束の品を用意出来る程の担保となると自負しております」
「演習? 軍事力?」
「はい。異世界の戦力と武力――、どの程度の物か気になりませんか?」
藤和さんの視線がエメラスさんに向かう。
「……う、うむ。……そ、そうだな……。見せてもらおうとするか」
「畏まりました。――して、そこでご理解頂けるようでございましたら、エルム王国内での交易の件――、その話を王家へと伝えて頂けますでしょうか?」
362
お気に入りに追加
1,931
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした
高鉢 健太
ファンタジー
ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。
ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。
もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。
とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
キャンプに行ったら異世界転移しましたが、最速で保護されました。
新条 カイ
恋愛
週末の休みを利用してキャンプ場に来た。一歩振り返ったら、周りの環境がガラッと変わって山の中に。車もキャンプ場の施設もないってなに!?クマ出現するし!?と、どうなることかと思いきや、最速でイケメンに保護されました、
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
異世界に落ちたら若返りました。
アマネ
ファンタジー
榊原 チヨ、87歳。
夫との2人暮らし。
何の変化もないけど、ゆっくりとした心安らぐ時間。
そんな普通の幸せが側にあるような生活を送ってきたのにーーー
気がついたら知らない場所!?
しかもなんかやたらと若返ってない!?
なんで!?
そんなおばあちゃんのお話です。
更新は出来れば毎日したいのですが、物語の時間は割とゆっくり進むかもしれません。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
我が家に子犬がやって来た!
もも野はち助(旧ハチ助)
ファンタジー
【あらすじ】ラテール伯爵家の令嬢フィリアナは、仕事で帰宅できない父の状況に不満を抱きながら、自身の6歳の誕生日を迎えていた。すると、遅くに帰宅した父が白黒でフワフワな毛をした足の太い子犬を連れ帰る。子犬の飼い主はある高貴な人物らしいが、訳あってラテール家で面倒を見る事になったそうだ。その子犬を自身の誕生日プレゼントだと勘違いしたフィリアナは、兄ロアルドと取り合いながら、可愛がり始める。子犬はすでに名前が決まっており『アルス』といった。
アルスは当初かなり周囲の人間を警戒していたのだが、フィリアナとロアルドが甲斐甲斐しく世話をする事で、すぐに二人と打ち解ける。
だがそんな子犬のアルスには、ある重大な秘密があって……。
この話は、子犬と戯れながら巻き込まれ成長をしていく兄妹の物語。
※全102話で完結済。
★『小説家になろう』でも読めます★
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる