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第144話 リーシャとの交渉(5)
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「仕事ですか?」
「はい。もちろん寝食付きですし、私達の世界である地球の常識もお教えします。それに、お給料もお支払い致します」
「……つまり、異世界の常識を仕事しながら身に付けろ! と……、そういう事ですか?」
「はい。仕事をする――。つまり給金をもらい仕事をする事こそ常識を理解する近道だと思いますので」
「…………なるほど……」
頷くリーシャ。
会話の流れから、どうやら藤和さんはリーシャを雇う考えのようだ。
そして常識を身に付けさせて一方的な好意関係について考え直すようにすると! そういうことか!?
「どうでしょうか? リーシャさん」
「……分かりました。それでは、事務作業というのがどういう物かは存じませんが祭事よりは問題ないと思いますので、お願いできますでしょうか?」
「もちろんです!」
首肯する藤和さん。
「――さて、それではリーシャ様にはお願いが御座います」
「はい?」
「これから、ノーマン辺境伯様の邸宅に伺うことになるのですが……、じつは大事な話し合いの場で在る為、リーシャ様にはお力を貸していただきたいのです」
「私が?」
「はい」
「何でしょうか! 私が力になれることなら何でもします!」
「リーシャ様、そのお気持ちだけで大変うれしく思います! それではお願いなのですが、ノーマン辺境伯やエルム王国との交渉の場において、こちらを援護して頂くような発言をして頂くことは可能でしょうか?」
「もちろんです! 約束は守りますので!」
「ありがとうございます。ただ一つだけ注意して頂きたい内容がありまして……、門の事については維持の仕方しか知らないと言って頂けますか?」
「――え?」
「私の推測ですと、おそらくエルム王国は門についてのルールを変更できるかどうかを聞いてくると思うのです。そこで、リーシャ様は知らないとだけお伝えくださればいいのです」
「えっと……。一応は、私はハイエルフの巫女なんですけど……。嘘は……」
「リーシャ様は、先ほど何でもすると……」
「――ッ! ……わ、分かりました……」
「あと、エクスカリバーのことについては黙っていて頂けますか?」
「はい。それはもちろん!」
「ありがとうございます。それでは、此方からお願いしたいことは以上となりますが、リーシャ様は何か疑問点などはありますか?」
「えっと……、特に何もないです」
リーシャは何か聞きたいことがある素振りを見せた。
ただ、それは俺には分からないし、どうやら藤和さんもその事には気が付いていたみたいだが……。
「分かりました。月山様、それではノーマン辺境伯へ会いに行きましょう」
「そうですね……」
話しが一区切りついた所で、藤和さんとリーシャの手を掴んで店の外へと出る。
すると店の方を警備に付いていたであろう兵士達が凝視してきているが――、俺達には気が付いてはいないようで――。
「これは、一体……」
「――あっ、ごめんなさい。認識疎外の魔法を使っていました」
「それは、店の中に入ったあとでも有効ではないようですね……」
現状を――、店の方を見ている兵士達の様子を確認しながら藤和さんは呟く。
「たぶん……」
どうやらリーシャは店の中に入ると、自分の魔法がどういう状態になるのかは把握していないようで――、
「おそらく店の入り口を潜り抜ける時に、魔法が切れたかも知れません」
「そういえば、体が少し重くなった気が……」
「つまり、魔法も無効化する事が出来るわけですか……、ずいぶんと汎用性に富んだ……」
藤和さんと俺が話をしている間に、ざわめきが聞こえてくる。
「ゴロウ様!」
兵士達をかき分けて話しかけてきたのはナイルさん。
どうやら、リーシャが認識疎外の魔法を解除したらしい。
「ナイルさん、お久しぶりです」
焦った様子で話しかけてきたナイルさんは、どこか疲れているように見える。
「ほんとによかったです」
「何かあったんですか?」
「じつは、王家の方々がゴロウ様は異世界にすぐに帰ったと知ったことで、かなり機嫌を損ねていまして……」
「そうだったんですか……」
「私は、ゴロウ様がすぐに戻ってくると思っていましたので、ずっと起きていました」
「それは……」
「本当に良かったです。いくら辺境伯様といっても王家から派遣されてきた方々への無礼は反逆罪になりかねませんので……」
「なるほど……。それなら、すぐに向かった方がいいですね」
「はい! すぐに馬車を用意しますので……って!? ――ど、どうして!? ここにリーシャ様が!?」
「私が居たらマズイことでも?」
「――いえ! そんな事はありませんが! 王家の方々は、ハイエルフ族に恐れ……いえ、なんでもありません。すぐに馬車を用意致します」
去っていくナイルさんの後ろ姿を見送りながら、
「リーシャさん、王家に怖がられているんですか?」
どうしても聞きたい事が出来てしまった。
そもそもエルフ族は、男を違う意味で襲ってしまう種族だと以前に聞いたことがある。
もしかしたら、リーシャを連れていくのは逆効果になりかねない。
「私ではないんですけど……、お母様の代で色々あったと聞いていますけど、詳しくは――」
「なるほど……」
しばらくしてから馬車がナイルさんの手により用意された。
――その数は2台。
一台の馬車で4人は乗れるはずなのに、わざわざ用意してくれたのは何か理由があるのかも知れないと勘繰ってしまうが――、その場で聞くことはしない。
俺とリーシャ、藤和さんとナイルさんの2人ずつで分かれて馬車に乗る事になり馬車は走り出す。
「ゴロウ様、ゴロウ様!」
「どうかしましたか?」
「私も異世界に行っていいんですよね!?」
「そうですね……」
とりあえず家令と説明している以上、ここで断るのは不味い。
それにしても事務作業って……、藤和さんは何をさせるつもりなのかサッパリなんだが……。
「リーシャさんは、働いた事とかあるんですか?」
「祭事などは行っていますが……」
「祭事ですか……」
そういえば、この世界の宗教関係について俺はまったく知識が無い事に気が付く。
ここは聞いておいた方がいいのかも知れない。
「ゴロウ様の世界では、神様に仕える者とかは居ないのですか?」
俺が祭事に関して疑問形に近い受け答えをした事で彼女の知的好奇心を煽ってしまったようで、聞いてくる。
「そうですね……。一応、いるにはいますが……」
「そうなのですね! どのくらいの神様がいるのですか?」
「どのくらい?」
「えっと……、たとえば4元素を司る神様とかいますよね?」
「それは、火・水・風・土とかですか?」
「はい! その通りです。もしかしてゴロウ様の世界には神様は殆どいないのですか?」
「殆どというか――、日本はかなりの数の神様がいますね」
「何柱くらいいるのですか?」
「八百万くらい……」
「ヤオヨロズ?」
「いっぱいいるという意味です」
「よく分からないですね……。やっぱりゴロウ様の世界で色々な事を学んだ方がいいですよね……」
「そうですね」
俺も噛み砕いて説明するのは面倒だったのでリーシャが何となく納得してくれたことに相槌を打っておく。
「ところで! ゴロウ様は、何か好きな料理とかはありますか!?」
「とくには……」
「そうなのですか? 苦手な物とかはありますか?」
「いえ、基本的には好き嫌いはないので――」
「それでは異世界に行きましたら私がご飯を作ってあげますね! 料理も、妻としての嗜みですので!」
「リーシャさんは、とりあえず自分の世界に来たら自分達の世界のことを学んでくれればいいので――」
「……そ、そうですか……」
「はい。もちろん寝食付きですし、私達の世界である地球の常識もお教えします。それに、お給料もお支払い致します」
「……つまり、異世界の常識を仕事しながら身に付けろ! と……、そういう事ですか?」
「はい。仕事をする――。つまり給金をもらい仕事をする事こそ常識を理解する近道だと思いますので」
「…………なるほど……」
頷くリーシャ。
会話の流れから、どうやら藤和さんはリーシャを雇う考えのようだ。
そして常識を身に付けさせて一方的な好意関係について考え直すようにすると! そういうことか!?
「どうでしょうか? リーシャさん」
「……分かりました。それでは、事務作業というのがどういう物かは存じませんが祭事よりは問題ないと思いますので、お願いできますでしょうか?」
「もちろんです!」
首肯する藤和さん。
「――さて、それではリーシャ様にはお願いが御座います」
「はい?」
「これから、ノーマン辺境伯様の邸宅に伺うことになるのですが……、じつは大事な話し合いの場で在る為、リーシャ様にはお力を貸していただきたいのです」
「私が?」
「はい」
「何でしょうか! 私が力になれることなら何でもします!」
「リーシャ様、そのお気持ちだけで大変うれしく思います! それではお願いなのですが、ノーマン辺境伯やエルム王国との交渉の場において、こちらを援護して頂くような発言をして頂くことは可能でしょうか?」
「もちろんです! 約束は守りますので!」
「ありがとうございます。ただ一つだけ注意して頂きたい内容がありまして……、門の事については維持の仕方しか知らないと言って頂けますか?」
「――え?」
「私の推測ですと、おそらくエルム王国は門についてのルールを変更できるかどうかを聞いてくると思うのです。そこで、リーシャ様は知らないとだけお伝えくださればいいのです」
「えっと……。一応は、私はハイエルフの巫女なんですけど……。嘘は……」
「リーシャ様は、先ほど何でもすると……」
「――ッ! ……わ、分かりました……」
「あと、エクスカリバーのことについては黙っていて頂けますか?」
「はい。それはもちろん!」
「ありがとうございます。それでは、此方からお願いしたいことは以上となりますが、リーシャ様は何か疑問点などはありますか?」
「えっと……、特に何もないです」
リーシャは何か聞きたいことがある素振りを見せた。
ただ、それは俺には分からないし、どうやら藤和さんもその事には気が付いていたみたいだが……。
「分かりました。月山様、それではノーマン辺境伯へ会いに行きましょう」
「そうですね……」
話しが一区切りついた所で、藤和さんとリーシャの手を掴んで店の外へと出る。
すると店の方を警備に付いていたであろう兵士達が凝視してきているが――、俺達には気が付いてはいないようで――。
「これは、一体……」
「――あっ、ごめんなさい。認識疎外の魔法を使っていました」
「それは、店の中に入ったあとでも有効ではないようですね……」
現状を――、店の方を見ている兵士達の様子を確認しながら藤和さんは呟く。
「たぶん……」
どうやらリーシャは店の中に入ると、自分の魔法がどういう状態になるのかは把握していないようで――、
「おそらく店の入り口を潜り抜ける時に、魔法が切れたかも知れません」
「そういえば、体が少し重くなった気が……」
「つまり、魔法も無効化する事が出来るわけですか……、ずいぶんと汎用性に富んだ……」
藤和さんと俺が話をしている間に、ざわめきが聞こえてくる。
「ゴロウ様!」
兵士達をかき分けて話しかけてきたのはナイルさん。
どうやら、リーシャが認識疎外の魔法を解除したらしい。
「ナイルさん、お久しぶりです」
焦った様子で話しかけてきたナイルさんは、どこか疲れているように見える。
「ほんとによかったです」
「何かあったんですか?」
「じつは、王家の方々がゴロウ様は異世界にすぐに帰ったと知ったことで、かなり機嫌を損ねていまして……」
「そうだったんですか……」
「私は、ゴロウ様がすぐに戻ってくると思っていましたので、ずっと起きていました」
「それは……」
「本当に良かったです。いくら辺境伯様といっても王家から派遣されてきた方々への無礼は反逆罪になりかねませんので……」
「なるほど……。それなら、すぐに向かった方がいいですね」
「はい! すぐに馬車を用意しますので……って!? ――ど、どうして!? ここにリーシャ様が!?」
「私が居たらマズイことでも?」
「――いえ! そんな事はありませんが! 王家の方々は、ハイエルフ族に恐れ……いえ、なんでもありません。すぐに馬車を用意致します」
去っていくナイルさんの後ろ姿を見送りながら、
「リーシャさん、王家に怖がられているんですか?」
どうしても聞きたい事が出来てしまった。
そもそもエルフ族は、男を違う意味で襲ってしまう種族だと以前に聞いたことがある。
もしかしたら、リーシャを連れていくのは逆効果になりかねない。
「私ではないんですけど……、お母様の代で色々あったと聞いていますけど、詳しくは――」
「なるほど……」
しばらくしてから馬車がナイルさんの手により用意された。
――その数は2台。
一台の馬車で4人は乗れるはずなのに、わざわざ用意してくれたのは何か理由があるのかも知れないと勘繰ってしまうが――、その場で聞くことはしない。
俺とリーシャ、藤和さんとナイルさんの2人ずつで分かれて馬車に乗る事になり馬車は走り出す。
「ゴロウ様、ゴロウ様!」
「どうかしましたか?」
「私も異世界に行っていいんですよね!?」
「そうですね……」
とりあえず家令と説明している以上、ここで断るのは不味い。
それにしても事務作業って……、藤和さんは何をさせるつもりなのかサッパリなんだが……。
「リーシャさんは、働いた事とかあるんですか?」
「祭事などは行っていますが……」
「祭事ですか……」
そういえば、この世界の宗教関係について俺はまったく知識が無い事に気が付く。
ここは聞いておいた方がいいのかも知れない。
「ゴロウ様の世界では、神様に仕える者とかは居ないのですか?」
俺が祭事に関して疑問形に近い受け答えをした事で彼女の知的好奇心を煽ってしまったようで、聞いてくる。
「そうですね……。一応、いるにはいますが……」
「そうなのですね! どのくらいの神様がいるのですか?」
「どのくらい?」
「えっと……、たとえば4元素を司る神様とかいますよね?」
「それは、火・水・風・土とかですか?」
「はい! その通りです。もしかしてゴロウ様の世界には神様は殆どいないのですか?」
「殆どというか――、日本はかなりの数の神様がいますね」
「何柱くらいいるのですか?」
「八百万くらい……」
「ヤオヨロズ?」
「いっぱいいるという意味です」
「よく分からないですね……。やっぱりゴロウ様の世界で色々な事を学んだ方がいいですよね……」
「そうですね」
俺も噛み砕いて説明するのは面倒だったのでリーシャが何となく納得してくれたことに相槌を打っておく。
「ところで! ゴロウ様は、何か好きな料理とかはありますか!?」
「とくには……」
「そうなのですか? 苦手な物とかはありますか?」
「いえ、基本的には好き嫌いはないので――」
「それでは異世界に行きましたら私がご飯を作ってあげますね! 料理も、妻としての嗜みですので!」
「リーシャさんは、とりあえず自分の世界に来たら自分達の世界のことを学んでくれればいいので――」
「……そ、そうですか……」
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