128 / 437
第128話 異世界側の事情
しおりを挟む
「それでは、お先に上がります」
恵美さんが、和美ちゃんと一緒に迎えにきた根室さんの車に乗り帰っていく。
それを見送ったあと、内窓を拭く。
すでに時刻は午後6時。
日は沈みかけており薄暗い。
ちなみに外窓は田舎と言う事もあり灯りが周囲に無いので虫が付着している。
「明日も外窓を綺麗にしないとな……」
少し憂鬱になり独り言を呟きながら窓ガラスを拭いているとカウンターの方に設置してある親機の方から着信音が聞こえてくる。
「はい。月山雑貨店ですが――」
「白猫ヤマトの宅急便ですがお届けに伺っても大丈夫でしょうか?」
「えっと何をですか?」
商品の搬入なら藤和さんに一任してあるはずだが……。
「書籍関係になります」
その言葉に俺はピン! と、来る。
神保町で購入した本だろうと――。
「分かりました。どれくらいで到着しますか?」
「目の前にいます」
たしかに駐車場には白猫の絵が描かれた黒いトラックが停まっている。
まったく気が付かなかった。
さすがは車体が黒いだけはある。
巷では夜の貴公子とまで呼ばれている白猫ヤマト。
まぁ、それはいいとして――。
おれは購入したばかりの台車をバックヤード側から持ってくると急いでトラックに向かう。
「えっと月山五郎さんですか?」
「はい。荷物は、この台車に乗せてもらえますか?」
「分かりました」
次々とトラックから下ろされては台車に乗せられていく書籍の入った段ボール。
我ながら良く100冊近くの本を購入した物だと感心してしまう。
「それではサインの方をお願いします」
30台半ばの強面のおっさんから伝票とボールペンを受け取りサインをする。
「これでいいですか?」
「はい。それでは失礼します」
配送員は、それだけ言うとトラックに乗り込み颯爽と田舎道を走り去っていく。
俺は、それを見送ったあと台車を持ったまま店に戻りバックヤードに移動する。
それから暇な時間を過ごし、午後9時を少し過ぎたところでレジの清算をしたあと台車を店の外に出しシャッターを閉めるという閉店作業を行う。
全てが終わったあとは母屋へ戻ると――、
「おじちゃん、おかえりなさい!」
「五郎さん、お疲れ様です」
玄関を開けて靴を脱いでいると二人が小走りで近寄ってくると労いの言葉をかけてくれる。
何というか、こういうのはいいものだ。
「あら? 五郎さん、それは……」
雪音さんの視線が台車に乗っている段ボールへと向かっている。
もちろん桜も興味を惹かれたのか、視線は段ボールへ。
「これは、店を経営していく上で必要な雑学とか教養とかの本なので、自分も色々と勉強しないといけないと思いまして」
「そうなんですか……」
「さくらも! さくらも! さくらもみていい?」
何というか大人の真似をしたがるというのが子供らしいな。
「いいぞ。でも桜には、ちょっと難しいかも知れないな。知らない漢字とかグラフとか色々と分からない事もあると思うし」
「いいの! さくらもべんきょーするの!」
何というか5歳というのは無邪気でいいな。
まぁ、子供がやりたいと思うことをやらせるのも大人というものだ。
「そうか。それなら分からない事があったら俺が教えてやるから何でも聞くといいぞ」
「ほんとに!?」
「ああ、もちろんだ!」
5歳の子供の質問に、俺が答えられない訳がないからな。
夜食の時間に近い夕食を食べたあと、異世界に行くために少しだけ仮眠を取ることにする。
チラリと横を見ると桜はフーちゃんを枕にしつつ、段ボール箱から出し平積みしていた本を、ペラペラと目を通すような仕草をして閉じては他の本に目を走らせている。
俺に聞いてくる事が無い事から、本の中身を見ずに何か漫画か何かと勘違いして見ているのかも知れない。
「桜」
「――?」
本をペラペラと捲るのをやめて首を傾げながら俺を見てくる桜。
今日の桜の髪形は雪音さんがツインテールに結った事もあり、良く揺れている。
「本はきちんと読むものだぞ」
「よんでいるの!」
「そっか」
まぁ、本を読んだつもりになっているのかも知れないな。
子供と言うのは往々にして大人の真似事と言うのをしたがるものだからな。
「今日は、異世界に行ってくるから雪音さんと一緒に留守番を頼めるか?」
「分かったの」
桜は、本をパタン! と、閉じると別の本を開いて1ページ1秒のペースで捲っていく。
先ほど、俺が聞いた時に読んでいると言っていたが、あんなペースで本が読める訳がない。
それに5歳には分からない内容。
漢字だけでなく社会人でも難しい言い回しや、中学から大学にかけて習う理論や数式に基づいた考えなどが応用された本もある。
間違いなく桜は絵を見ているくらいだろう。
しばらく横になってウトウトしていると桜が本を閉じる音が聞こえてくる。
薄っすらと瞼を開けて桜の方を見ると、『あれ?』と、俺は不思議な感覚に襲われた。
先ほどまで積んでいた本が全て――、桜が読んた後に積んだ本の場所に移動になっている。
それを見て俺は確信した。
「眠いの……」
そう呟くと桜はトコトコと、パジャマ姿で俺の寝ている布団に入ってくると、抱き着いてくると直ぐに寝てしまった。
どうやら漫画だと勘違いしていて、たくさんの文字を見た事で疲れてしまったようだ。
まぁ、子供には難易度が高すぎて何を質問していいのか分からなかったかも知れないなと思う。
そんな折、電話が鳴り――、すぐに雪音さんが受話器を取ってくれる。
「はい、月山ですが」
「あっ! 藤和さんですか? はい……はい……少々、お待ちください。五郎さん、藤和さんからお電話です。商談結果の話し合いには何時頃行くのか? と、聞いて来てますけど……」
「今日、伺う予定だと伝えてください」
桜を起こさないようにお互い小声で話す。
「藤和さんは、すぐに此方に来られるそうです」
「分かりました」
商談結果を聞くだけなら俺だけでも十分だと思ったんだが……、藤和さんが来るのならそれに越したことはない。
「それでは仮眠を取りますので、0時前に起きなかったら起こしてください」
「分かりました」
雪音さんが頷いてくるのを確認したあと、俺は目を閉じた。
「五郎さん」
小さな声で、身体を揺さぶられ俺は瞼を薄っすらと開ける。
目の前には、雪音さんの姿があり、彼女はピンクの花柄のパジャマを着ていて――、俺を起こしてくれたようだ。
「起こしてもらってすいません」
布団から出たところで――。
「五郎さん、今日はスーツを着て行って欲しいと藤和さんから電話で頼まれましたので、アイロンをかけておきました」
そう差し出してきたのは、見覚えのないスーツ。
「あの、これは……」
「五郎さんは、いつも普段着で辺境伯様達と会っていますので……、それでネット通販で用意しておきました」
「よくサイズが分かりましたね」
「いつも見ていますから!」
一体何を見ているのだろう……。
少し気になってしまったが余計なことは聞くまいと気持ちだけは後ろ向きになりつつ雪音さんからスーツを受け取る。
Yシャツに腕を通し――、スーツズボンを履いた後はネクタイを締めてから上着を羽織る。
「そういえば藤和さんは……」
「子供が寝ている時間だからと遠慮して外で待っています」
「お待たせしました」
「いえいえ」
店前で車を停めていた藤和さんと合流し軽く挨拶を交わす。
「それよりも、すぐに異世界に行かれますか?」
「そのつもりですが……」
「分かりました」
母屋から中庭を通りバックヤード側を抜けてから店内に入る。
もちろん、バックヤードに入る際には、鈴の音が鳴ったりもした。
恵美さんが、和美ちゃんと一緒に迎えにきた根室さんの車に乗り帰っていく。
それを見送ったあと、内窓を拭く。
すでに時刻は午後6時。
日は沈みかけており薄暗い。
ちなみに外窓は田舎と言う事もあり灯りが周囲に無いので虫が付着している。
「明日も外窓を綺麗にしないとな……」
少し憂鬱になり独り言を呟きながら窓ガラスを拭いているとカウンターの方に設置してある親機の方から着信音が聞こえてくる。
「はい。月山雑貨店ですが――」
「白猫ヤマトの宅急便ですがお届けに伺っても大丈夫でしょうか?」
「えっと何をですか?」
商品の搬入なら藤和さんに一任してあるはずだが……。
「書籍関係になります」
その言葉に俺はピン! と、来る。
神保町で購入した本だろうと――。
「分かりました。どれくらいで到着しますか?」
「目の前にいます」
たしかに駐車場には白猫の絵が描かれた黒いトラックが停まっている。
まったく気が付かなかった。
さすがは車体が黒いだけはある。
巷では夜の貴公子とまで呼ばれている白猫ヤマト。
まぁ、それはいいとして――。
おれは購入したばかりの台車をバックヤード側から持ってくると急いでトラックに向かう。
「えっと月山五郎さんですか?」
「はい。荷物は、この台車に乗せてもらえますか?」
「分かりました」
次々とトラックから下ろされては台車に乗せられていく書籍の入った段ボール。
我ながら良く100冊近くの本を購入した物だと感心してしまう。
「それではサインの方をお願いします」
30台半ばの強面のおっさんから伝票とボールペンを受け取りサインをする。
「これでいいですか?」
「はい。それでは失礼します」
配送員は、それだけ言うとトラックに乗り込み颯爽と田舎道を走り去っていく。
俺は、それを見送ったあと台車を持ったまま店に戻りバックヤードに移動する。
それから暇な時間を過ごし、午後9時を少し過ぎたところでレジの清算をしたあと台車を店の外に出しシャッターを閉めるという閉店作業を行う。
全てが終わったあとは母屋へ戻ると――、
「おじちゃん、おかえりなさい!」
「五郎さん、お疲れ様です」
玄関を開けて靴を脱いでいると二人が小走りで近寄ってくると労いの言葉をかけてくれる。
何というか、こういうのはいいものだ。
「あら? 五郎さん、それは……」
雪音さんの視線が台車に乗っている段ボールへと向かっている。
もちろん桜も興味を惹かれたのか、視線は段ボールへ。
「これは、店を経営していく上で必要な雑学とか教養とかの本なので、自分も色々と勉強しないといけないと思いまして」
「そうなんですか……」
「さくらも! さくらも! さくらもみていい?」
何というか大人の真似をしたがるというのが子供らしいな。
「いいぞ。でも桜には、ちょっと難しいかも知れないな。知らない漢字とかグラフとか色々と分からない事もあると思うし」
「いいの! さくらもべんきょーするの!」
何というか5歳というのは無邪気でいいな。
まぁ、子供がやりたいと思うことをやらせるのも大人というものだ。
「そうか。それなら分からない事があったら俺が教えてやるから何でも聞くといいぞ」
「ほんとに!?」
「ああ、もちろんだ!」
5歳の子供の質問に、俺が答えられない訳がないからな。
夜食の時間に近い夕食を食べたあと、異世界に行くために少しだけ仮眠を取ることにする。
チラリと横を見ると桜はフーちゃんを枕にしつつ、段ボール箱から出し平積みしていた本を、ペラペラと目を通すような仕草をして閉じては他の本に目を走らせている。
俺に聞いてくる事が無い事から、本の中身を見ずに何か漫画か何かと勘違いして見ているのかも知れない。
「桜」
「――?」
本をペラペラと捲るのをやめて首を傾げながら俺を見てくる桜。
今日の桜の髪形は雪音さんがツインテールに結った事もあり、良く揺れている。
「本はきちんと読むものだぞ」
「よんでいるの!」
「そっか」
まぁ、本を読んだつもりになっているのかも知れないな。
子供と言うのは往々にして大人の真似事と言うのをしたがるものだからな。
「今日は、異世界に行ってくるから雪音さんと一緒に留守番を頼めるか?」
「分かったの」
桜は、本をパタン! と、閉じると別の本を開いて1ページ1秒のペースで捲っていく。
先ほど、俺が聞いた時に読んでいると言っていたが、あんなペースで本が読める訳がない。
それに5歳には分からない内容。
漢字だけでなく社会人でも難しい言い回しや、中学から大学にかけて習う理論や数式に基づいた考えなどが応用された本もある。
間違いなく桜は絵を見ているくらいだろう。
しばらく横になってウトウトしていると桜が本を閉じる音が聞こえてくる。
薄っすらと瞼を開けて桜の方を見ると、『あれ?』と、俺は不思議な感覚に襲われた。
先ほどまで積んでいた本が全て――、桜が読んた後に積んだ本の場所に移動になっている。
それを見て俺は確信した。
「眠いの……」
そう呟くと桜はトコトコと、パジャマ姿で俺の寝ている布団に入ってくると、抱き着いてくると直ぐに寝てしまった。
どうやら漫画だと勘違いしていて、たくさんの文字を見た事で疲れてしまったようだ。
まぁ、子供には難易度が高すぎて何を質問していいのか分からなかったかも知れないなと思う。
そんな折、電話が鳴り――、すぐに雪音さんが受話器を取ってくれる。
「はい、月山ですが」
「あっ! 藤和さんですか? はい……はい……少々、お待ちください。五郎さん、藤和さんからお電話です。商談結果の話し合いには何時頃行くのか? と、聞いて来てますけど……」
「今日、伺う予定だと伝えてください」
桜を起こさないようにお互い小声で話す。
「藤和さんは、すぐに此方に来られるそうです」
「分かりました」
商談結果を聞くだけなら俺だけでも十分だと思ったんだが……、藤和さんが来るのならそれに越したことはない。
「それでは仮眠を取りますので、0時前に起きなかったら起こしてください」
「分かりました」
雪音さんが頷いてくるのを確認したあと、俺は目を閉じた。
「五郎さん」
小さな声で、身体を揺さぶられ俺は瞼を薄っすらと開ける。
目の前には、雪音さんの姿があり、彼女はピンクの花柄のパジャマを着ていて――、俺を起こしてくれたようだ。
「起こしてもらってすいません」
布団から出たところで――。
「五郎さん、今日はスーツを着て行って欲しいと藤和さんから電話で頼まれましたので、アイロンをかけておきました」
そう差し出してきたのは、見覚えのないスーツ。
「あの、これは……」
「五郎さんは、いつも普段着で辺境伯様達と会っていますので……、それでネット通販で用意しておきました」
「よくサイズが分かりましたね」
「いつも見ていますから!」
一体何を見ているのだろう……。
少し気になってしまったが余計なことは聞くまいと気持ちだけは後ろ向きになりつつ雪音さんからスーツを受け取る。
Yシャツに腕を通し――、スーツズボンを履いた後はネクタイを締めてから上着を羽織る。
「そういえば藤和さんは……」
「子供が寝ている時間だからと遠慮して外で待っています」
「お待たせしました」
「いえいえ」
店前で車を停めていた藤和さんと合流し軽く挨拶を交わす。
「それよりも、すぐに異世界に行かれますか?」
「そのつもりですが……」
「分かりました」
母屋から中庭を通りバックヤード側を抜けてから店内に入る。
もちろん、バックヤードに入る際には、鈴の音が鳴ったりもした。
401
お気に入りに追加
1,954
あなたにおすすめの小説
最強の英雄は幼馴染を守りたい
なつめ猫
ファンタジー
異世界に魔王を倒す勇者として間違えて召喚されてしまった桂木(かつらぎ)優斗(ゆうと)は、女神から力を渡される事もなく一般人として異世界アストリアに降り立つが、勇者召喚に失敗したリメイラール王国は、世界中からの糾弾に恐れ優斗を勇者として扱う事する。
そして勇者として戦うことを強要された優斗は、戦いの最中、自分と同じように巻き込まれて召喚されてきた幼馴染であり思い人の神楽坂(かぐらざか)都(みやこ)を目の前で、魔王軍四天王に殺されてしまい仇を取る為に、復讐を誓い長い年月をかけて戦う術を手に入れ魔王と黒幕である女神を倒す事に成功するが、その直後、次元の狭間へと呑み込まれてしまい意識を取り戻した先は、自身が異世界に召喚される前の現代日本であった。
どうやら異世界ではないらしいが、魔法やレベルがある世界になったようだ
ボケ猫
ファンタジー
日々、異世界などの妄想をする、アラフォーのテツ。
ある日突然、この世界のシステムが、魔法やレベルのある世界へと変化。
夢にまで見たシステムに大喜びのテツ。
そんな中、アラフォーのおっさんがレベルを上げながら家族とともに新しい世界を生きていく。
そして、世界変化の一因であろう異世界人の転移者との出会い。
新しい世界で、新たな出会い、関係を構築していこうとする物語・・・のはず・・。
おっさんの異世界建国記
なつめ猫
ファンタジー
中年冒険者エイジは、10年間異世界で暮らしていたが、仲間に裏切られ怪我をしてしまい膝の故障により、パーティを追放されてしまう。さらに冒険者ギルドから任された辺境開拓も依頼内容とは違っていたのであった。現地で、何気なく保護した獣人の美少女と幼女から頼られたエイジは、村を作り発展させていく。
【完結】異世界で小料理屋さんを自由気ままに営業する〜おっかなびっくり魔物ジビエ料理の数々〜
櫛田こころ
ファンタジー
料理人の人生を絶たれた。
和食料理人である女性の秋吉宏香(あきよしひろか)は、ひき逃げ事故に遭ったのだ。
命には関わらなかったが、生き甲斐となっていた料理人にとって大事な利き腕の神経が切れてしまい、不随までの重傷を負う。
さすがに勤め先を続けるわけにもいかず、辞めて公園で途方に暮れていると……女神に請われ、異世界転移をすることに。
腕の障害をリセットされたため、新たな料理人としての人生をスタートさせようとした時に、尾が二又に別れた猫が……ジビエに似た魔物を狩っていたところに遭遇。
料理人としての再スタートの機会を得た女性と、猟りの腕前はプロ級の猫又ぽい魔物との飯テロスローライフが始まる!!
おっかなびっくり料理の小料理屋さんの料理を召し上がれ?
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
転生幼女具現化スキルでハードな異世界生活
高梨
ファンタジー
ストレス社会、労働社会、希薄な社会、それに揉まれ石化した心で唯一の親友を守って私は死んだ……のだけれども、死後に閻魔に下されたのは願ってもない異世界転生の判決だった。
黒髪ロングのアメジストの眼をもつ美少女転生して、
接客業後遺症の無表情と接客業の武器営業スマイルと、勝手に進んで行く周りにゲンナリしながら彼女は異世界でくらします。考えてるのに最終的にめんどくさくなって突拍子もないことをしでかして周りに振り回されると同じくらい周りを振り回します。
中性パッツン氷帝と黒の『ナンでも?』できる少女の恋愛ファンタジー。平穏は遙か彼方の代物……この物語をどうぞ見届けてくださいませ。
無表情中性おかっぱ王子?、純粋培養王女、オカマ、下働き大好き系国王、考え過ぎて首を落としたまま過ごす医者、女装メイド男の娘。
猫耳獣人なんでもござれ……。
ほの暗い恋愛ありファンタジーの始まります。
R15タグのように15に収まる範囲の描写がありますご注意ください。
そして『ほの暗いです』
駆け落ち男女の気ままな異世界スローライフ
壬黎ハルキ
ファンタジー
それは、少年が高校を卒業した直後のことだった。
幼なじみでお嬢様な少女から、夕暮れの公園のど真ん中で叫ばれた。
「知らない御曹司と結婚するなんて絶対イヤ! このまま世界の果てまで逃げたいわ!」
泣きじゃくる彼女に、彼は言った。
「俺、これから異世界に移住するんだけど、良かったら一緒に来る?」
「行くわ! ついでに私の全部をアンタにあげる! 一生大事にしなさいよね!」
そんな感じで駆け落ちした二人が、異世界でのんびりと暮らしていく物語。
※2019年10月、完結しました。
※小説家になろう、カクヨムにも公開しています。
王太子様に婚約破棄されましたので、辺境の地でモフモフな動物達と幸せなスローライフをいたします。
なつめ猫
ファンタジー
公爵令嬢のエリーゼは、婚約者であるレオン王太子に婚約破棄を言い渡されてしまう。
二人は、一年後に、国を挙げての結婚を控えていたが、それが全て無駄に終わってしまう。
失意の内にエリーゼは、公爵家が管理している辺境の地へ引き篭もるようにして王都を去ってしまうのであった。
――そう、引き篭もるようにして……。
表向きは失意の内に辺境の地へ篭ったエリーゼは、多くの貴族から同情されていたが……。
じつは公爵令嬢のエリーゼは、本当は、貴族には向かない性格だった。
ギスギスしている貴族の社交の場が苦手だったエリーゼは、辺境の地で、モフモフな動物とスローライフを楽しむことにしたのだった。
ただ一つ、エリーゼには稀有な才能があり、それは王国で随一の回復魔法の使い手であり、唯一精霊に愛される存在であった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる