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第90話 健康診断
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「あ……」
困ったと頭を抱えそうになったところで――、ふと思い出す。
――そう、そういえば……。
以前に雪音さんを異世界に連れて行くときにバックヤードを通って店に入った時があった。
その時に俺は、何時もと違う現象に襲われた。
それは、動悸と息切れ――。
もしかしたら……。
――そう! 月山雑貨店には聖剣エクスカリバーがあり、その鞘として月山雑貨店がある。
そして、月山雑貨店の結界は他所の世界に病などが持ち込まないように全ての病を治癒し払いのける力を持つ。
つまり、雪音さんの病は治っているのではないだろうか?
そう考えれば、聖剣エクスカリバーの主たる俺の魔力が急激に減って倒れかけたことも説明がつく!
ふう……、良かった。
とりあえず、雪音さんの病は治っているかも知れないのだ。
病院に行ってもらい検査してもらい何も問題なければ、月山雑貨店でずっと働いてもらう事も可能だろう。
そうすれば、雪音さんの家族すら知らない不治の病を知ってしまった俺の責務も無問題になり不問になる。
――そうと決まれば!
「雪音さん」
「――でも、祖父とかに知られていて良かったのかも知れません」
機先を制するように雪音さんが口を開くと寂しそうな表情で――、「だって、祖父や祖母に本当のことを言う勇気は私にはありませんでしたから……」と呟く。
「えっと……」
「いいんです。月山さんが気にすることはないです。だって、この病気は私に課せられた贖罪みたいなものですから」
「贖罪?」
「はい。両親は、私のせいで死んだような物ですから。本当は、ずっと死にたいと思っていました。だから――、この病気は私にとって救いのようなものなのです。もし完治するような病でしたら……」
「完治するような病だったら?」
「自殺も考えていました」
「……」
本当のことが言えない!
ここで病院に行って検査した方がいいですよと進めて完治していたら、また違う意味で大変なことになる。
「……そ、そうですか……」
そう呟きながらも、俺は――。
「とりあえず、田口村長は気を使って知らないフリをしていると思いますので、余計なことは言わない方がいいかも知れないですね」
我ながら最低だと思う。
完全に保身に走ってしまった。
だが、どうしろと言うのか――。
こんな問題、すぐに解決できる問題じゃないだろ。
それに、両親が雪音さんのせいで死んだというのは、どういうことだろうか?
さらに問題はある。
これは対症療法に過ぎないという事だ。
完治しない病で、しかも若いと病の症状悪化が早いとなると遅かれ早かれ本人にバレる!
「そうですね。せっかく気を使ってくれていますから」
先ほど、料理を作っていた時のようにニコリと微笑みかけてくる雪音さんに、彼女はもう運命を受け入れてしまったのだなと苦慮した。
――本当に、どうしようか……。
仕方ない。
ここは、偶然を装って――、
「あっ、雪音さん」
「はい。何でしょうか?」
「以前に、行かれた病院がありますよね?」
「ありますけど……、それが何か?」
「いえ、出来れば一度は健康診断を受けて頂きたいのですが――、自分も同伴しますので」
「え? ――で、でも……」
戸惑いの色を見せる雪音さん。
ただ、ここで俺も引き下がる訳にはいかない。
まずは病気が完治しているのかどうかを確認するのが先決だからだ。
それにより今後の方針も変わってくるし。
「戸惑うのは分かりますが、人を雇う以上! 入社前に健康診断を受けてもらうのは工場では普通なので――」
「ここは工場では……」
「従業員の体調管理をするのも雇い主の仕事ですので」
「でも、私は――」
「それでもです。健康診断の結果は分かっていたとしても、それは他の人には見せませんので」
「……分かりました」
渋々と頷きながらもなんとか納得してくれた。
とりあえず、これで本当に完治しているかどうかは分かる。
あとは事前に病院に連絡して健康診断の結果を伝えないようにしなければ……。
完治していると知ったら、どうなるのか分からないからな。
「それでは病院の名前と電話番号と医師の名前を教えて頂けますか?」
「えっと――」
――翌朝、桜のことを雪音さんに任せたあと俺は都筑診療所へ、一人――、車で向かう。
診療所に入ったところで、「あら? 月山さん。どうかなさいましたか?」と、受付に立っていた看護師の女性――、轟さんが話しかけてきた。
「いえ、じつは先生にお話しがありまして――」
丁度、待合室には患者の姿は見受けられない。
これなら、すぐに話が出来るだろう。
「桜ちゃんに、何かあったんですか?」
「いえ――、今度、雇い入れる従業員の事前健康診断に関してです」
「分かりました。少々お待ちください」
受付から奥の部屋へと姿を消した轟さんを待つこと30秒で、轟さんが姿を現すと、「月山さん。中にお入りください」と、声をかけてくる。
診察室に入ったところで、
「五郎か。従業員の健康診断の話を聞いたが、そろそろ店を開店するのか?」
「はい」
「そうか。――で、従業員の健康診断だが根室さんの所の嫁さんの方か?」
「村長から話が来ているんですか?」
「うむ。村の頭と医師の繋がりが強いのは悪いことではないからな」
「そうですね、一応は根室さんの事も考えています」
「一応は?」
眉を潜めて俺を見てくる医師――、都筑(つづく)権三郎(ごんざぶろう)。
「はい」
俺はチラリと、轟さんの方を見るが――、
「患者のプライバシーなどを公言することはない。それより、どういうことだ?」
「雪音さんの件です」
「雪音と言うと、田口雪音か?」
「はい」
「ふむ。特に何かあるとは隆造(りゅうぞう)からは聞いていないが?」
「じつは、自分も良くは知らないのですが――」
俺は、雪音さんから教えてもらった筋萎縮性側索硬化症(通称ALS)の話をする。
話が進むに連れて都筑医師の表情が強張っていく。
「――で、五郎の店には世界間の移動で互いの世界に不和な干渉が起きないよう病巣を取り除く力が宿っている――、そういうことか?」
「はい」
「ふむ……、その話が嘘か真は別として――、まずは雪音くんの健康診断は早急に行った方がいいだろうな」
「早急にですか?」
「うむ。もしかしたらラジカットなどの薬が処方されている可能性もある。もし健康体なら弊害が出かねないからな」
「分かりました。あとは、雪音さんには――」
「完治している場合には伝えないようにということだろう?」
「はい」
「分かっておる。それでは、すぐに手配をしよう。ここでは、詳細なデータは取れんからな」
都筑医師が電話を掛けて話すこと数分――。
「とりあえず話は纏まった。ここの病院なら、知り合いの医師が居る。今日中に、雪音くんを連れて此処の病院にいくといい。東京の病院にいくには数時間は掛かるだろうからな。あと、根室のところの息子――、諸文の妻の恵美くんの分も健康診断が出来るようにしておいた。一人だけの健康診断よりも二人の方が都合がいいだろう?」
「そうですね、二人一緒に健康診断をするなら誤魔化しも利くだろうし」
認めてもらった書類を渡される。
そして、すぐに根室さんの家に電話をすると二つ返事で健康診断の了承を得ることができた。
すぐに家に戻る。
玄関の戸をガラガラと開けると、雪音さんが台所の方から顔を出して「おかえりなさい」と話しかけてきた。
「桜は?」
靴を脱ぎながら聞く。
「パンケーキを食べたあとは……」
雪音さんの視線が居間の方へと向かう。
居間の俺の布団の上で、桜がフーちゃんと一緒にお昼寝をしている姿が見てとれた。
困ったと頭を抱えそうになったところで――、ふと思い出す。
――そう、そういえば……。
以前に雪音さんを異世界に連れて行くときにバックヤードを通って店に入った時があった。
その時に俺は、何時もと違う現象に襲われた。
それは、動悸と息切れ――。
もしかしたら……。
――そう! 月山雑貨店には聖剣エクスカリバーがあり、その鞘として月山雑貨店がある。
そして、月山雑貨店の結界は他所の世界に病などが持ち込まないように全ての病を治癒し払いのける力を持つ。
つまり、雪音さんの病は治っているのではないだろうか?
そう考えれば、聖剣エクスカリバーの主たる俺の魔力が急激に減って倒れかけたことも説明がつく!
ふう……、良かった。
とりあえず、雪音さんの病は治っているかも知れないのだ。
病院に行ってもらい検査してもらい何も問題なければ、月山雑貨店でずっと働いてもらう事も可能だろう。
そうすれば、雪音さんの家族すら知らない不治の病を知ってしまった俺の責務も無問題になり不問になる。
――そうと決まれば!
「雪音さん」
「――でも、祖父とかに知られていて良かったのかも知れません」
機先を制するように雪音さんが口を開くと寂しそうな表情で――、「だって、祖父や祖母に本当のことを言う勇気は私にはありませんでしたから……」と呟く。
「えっと……」
「いいんです。月山さんが気にすることはないです。だって、この病気は私に課せられた贖罪みたいなものですから」
「贖罪?」
「はい。両親は、私のせいで死んだような物ですから。本当は、ずっと死にたいと思っていました。だから――、この病気は私にとって救いのようなものなのです。もし完治するような病でしたら……」
「完治するような病だったら?」
「自殺も考えていました」
「……」
本当のことが言えない!
ここで病院に行って検査した方がいいですよと進めて完治していたら、また違う意味で大変なことになる。
「……そ、そうですか……」
そう呟きながらも、俺は――。
「とりあえず、田口村長は気を使って知らないフリをしていると思いますので、余計なことは言わない方がいいかも知れないですね」
我ながら最低だと思う。
完全に保身に走ってしまった。
だが、どうしろと言うのか――。
こんな問題、すぐに解決できる問題じゃないだろ。
それに、両親が雪音さんのせいで死んだというのは、どういうことだろうか?
さらに問題はある。
これは対症療法に過ぎないという事だ。
完治しない病で、しかも若いと病の症状悪化が早いとなると遅かれ早かれ本人にバレる!
「そうですね。せっかく気を使ってくれていますから」
先ほど、料理を作っていた時のようにニコリと微笑みかけてくる雪音さんに、彼女はもう運命を受け入れてしまったのだなと苦慮した。
――本当に、どうしようか……。
仕方ない。
ここは、偶然を装って――、
「あっ、雪音さん」
「はい。何でしょうか?」
「以前に、行かれた病院がありますよね?」
「ありますけど……、それが何か?」
「いえ、出来れば一度は健康診断を受けて頂きたいのですが――、自分も同伴しますので」
「え? ――で、でも……」
戸惑いの色を見せる雪音さん。
ただ、ここで俺も引き下がる訳にはいかない。
まずは病気が完治しているのかどうかを確認するのが先決だからだ。
それにより今後の方針も変わってくるし。
「戸惑うのは分かりますが、人を雇う以上! 入社前に健康診断を受けてもらうのは工場では普通なので――」
「ここは工場では……」
「従業員の体調管理をするのも雇い主の仕事ですので」
「でも、私は――」
「それでもです。健康診断の結果は分かっていたとしても、それは他の人には見せませんので」
「……分かりました」
渋々と頷きながらもなんとか納得してくれた。
とりあえず、これで本当に完治しているかどうかは分かる。
あとは事前に病院に連絡して健康診断の結果を伝えないようにしなければ……。
完治していると知ったら、どうなるのか分からないからな。
「それでは病院の名前と電話番号と医師の名前を教えて頂けますか?」
「えっと――」
――翌朝、桜のことを雪音さんに任せたあと俺は都筑診療所へ、一人――、車で向かう。
診療所に入ったところで、「あら? 月山さん。どうかなさいましたか?」と、受付に立っていた看護師の女性――、轟さんが話しかけてきた。
「いえ、じつは先生にお話しがありまして――」
丁度、待合室には患者の姿は見受けられない。
これなら、すぐに話が出来るだろう。
「桜ちゃんに、何かあったんですか?」
「いえ――、今度、雇い入れる従業員の事前健康診断に関してです」
「分かりました。少々お待ちください」
受付から奥の部屋へと姿を消した轟さんを待つこと30秒で、轟さんが姿を現すと、「月山さん。中にお入りください」と、声をかけてくる。
診察室に入ったところで、
「五郎か。従業員の健康診断の話を聞いたが、そろそろ店を開店するのか?」
「はい」
「そうか。――で、従業員の健康診断だが根室さんの所の嫁さんの方か?」
「村長から話が来ているんですか?」
「うむ。村の頭と医師の繋がりが強いのは悪いことではないからな」
「そうですね、一応は根室さんの事も考えています」
「一応は?」
眉を潜めて俺を見てくる医師――、都筑(つづく)権三郎(ごんざぶろう)。
「はい」
俺はチラリと、轟さんの方を見るが――、
「患者のプライバシーなどを公言することはない。それより、どういうことだ?」
「雪音さんの件です」
「雪音と言うと、田口雪音か?」
「はい」
「ふむ。特に何かあるとは隆造(りゅうぞう)からは聞いていないが?」
「じつは、自分も良くは知らないのですが――」
俺は、雪音さんから教えてもらった筋萎縮性側索硬化症(通称ALS)の話をする。
話が進むに連れて都筑医師の表情が強張っていく。
「――で、五郎の店には世界間の移動で互いの世界に不和な干渉が起きないよう病巣を取り除く力が宿っている――、そういうことか?」
「はい」
「ふむ……、その話が嘘か真は別として――、まずは雪音くんの健康診断は早急に行った方がいいだろうな」
「早急にですか?」
「うむ。もしかしたらラジカットなどの薬が処方されている可能性もある。もし健康体なら弊害が出かねないからな」
「分かりました。あとは、雪音さんには――」
「完治している場合には伝えないようにということだろう?」
「はい」
「分かっておる。それでは、すぐに手配をしよう。ここでは、詳細なデータは取れんからな」
都筑医師が電話を掛けて話すこと数分――。
「とりあえず話は纏まった。ここの病院なら、知り合いの医師が居る。今日中に、雪音くんを連れて此処の病院にいくといい。東京の病院にいくには数時間は掛かるだろうからな。あと、根室のところの息子――、諸文の妻の恵美くんの分も健康診断が出来るようにしておいた。一人だけの健康診断よりも二人の方が都合がいいだろう?」
「そうですね、二人一緒に健康診断をするなら誤魔化しも利くだろうし」
認めてもらった書類を渡される。
そして、すぐに根室さんの家に電話をすると二つ返事で健康診断の了承を得ることができた。
すぐに家に戻る。
玄関の戸をガラガラと開けると、雪音さんが台所の方から顔を出して「おかえりなさい」と話しかけてきた。
「桜は?」
靴を脱ぎながら聞く。
「パンケーキを食べたあとは……」
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