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第38話 港町ケイン防衛戦(17)
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俺の周囲の大気が膨大な摩擦により発火し上昇気流を産む。
それにより周囲を――、大気を――、酸素を材料にし、巨大な火炎旋風を作り出す。
その大きさは、国会議事堂を呑み込むほどのモノであり、俺の指示に従い、魔物達の群れを巨大な火炎旋風が呑み込み焼き尽くしていく。
逃げようとした魔物や、空を飛翔していた魔物すら、時速160キロの速度で追い詰め消し炭へと変える。
だが――、それでも倒しきれない近くの魔物は俺へと向かってくる。
馬に乗ったオーク。
その数は、100は優に超えていた。
俺は、アイテムボックスからこぶし大の石を取り出し全力で投擲する。
それにより、ステータスとスキル補正が上乗せされた石は、オークの体を射貫き倒していく。
アイテムボックスに入っている石を全て消費しきったあとは――。
「サイクロン!」
近寄ってきた有象無象のスライムや昆虫系のモンスターをLV8の風属性の魔法による竜巻が切り刻みバラバラにしていく。
「レベル8の氷属性魔法! ブリザード!」
氷が出来るプロセスを頭の中で思い浮かべ、さらにブリザードが何故に発生するかを科学的見地から想像する。ゲーム内では想像が無詠唱を使えるようにし、威力を増大すると記述があった。
だから、それに習う。
大気が一瞬で氷つき――、周囲の原子・電子は停滞。
さらに内部からの氷結により――、そのあと吹き荒れた暴風により次々とモンスターは爆散していく。
俺は、それらの光景を『イーグルアイLV10』で上空から眺めていると、一つの影が意も介さずに動きも緩めることもなく近づいてくる姿を見つけた。
そして、それと同時にブリザードの魔法の効果が切れる。
「やれやれ――。これほどの使い手が、このリーン王国に残っているとは思いませんでしたよ」
ピエロの仮面を被り、ピエロの衣装を身にまとった細身の存在。
男か女かも定かではないが――。
「何者だ?」
「――おや! 私をご存知ではない? なるほどなるほーど! さすがはこんな田舎だと私の名前も知らないと見える!」
人を小馬鹿にしたような話し方。
ただ、LV8の魔法が効かないという事実は変わりない。
「なら、教えてあーげましょう。私は、魔王軍四天王の一人、狂芸のアンセムです。以後宜しくを――、そしてさーよなら!」
言い終わると同時にパラソルを開き――、その瞬間、俺の体は無意識の内に動く。
腰から鉄の剣を抜くと同時に、体は一回転し横薙ぎに剣を振るう。
たしかな手ごたえと共に、俺から離れるアンセム。
「……わ、私の攻撃を――。一体、あなたは……」
「ただの冒険者だ」
何とか『肉体防御LV10』が発動したおかげでカウンターという形で攻撃を入れる事が出来た。
「なーなるほど」
数秒で何事もなく立ち上がるアンセム。
「それでは、私には勝てませんね! 冒険者!」
それにより周囲を――、大気を――、酸素を材料にし、巨大な火炎旋風を作り出す。
その大きさは、国会議事堂を呑み込むほどのモノであり、俺の指示に従い、魔物達の群れを巨大な火炎旋風が呑み込み焼き尽くしていく。
逃げようとした魔物や、空を飛翔していた魔物すら、時速160キロの速度で追い詰め消し炭へと変える。
だが――、それでも倒しきれない近くの魔物は俺へと向かってくる。
馬に乗ったオーク。
その数は、100は優に超えていた。
俺は、アイテムボックスからこぶし大の石を取り出し全力で投擲する。
それにより、ステータスとスキル補正が上乗せされた石は、オークの体を射貫き倒していく。
アイテムボックスに入っている石を全て消費しきったあとは――。
「サイクロン!」
近寄ってきた有象無象のスライムや昆虫系のモンスターをLV8の風属性の魔法による竜巻が切り刻みバラバラにしていく。
「レベル8の氷属性魔法! ブリザード!」
氷が出来るプロセスを頭の中で思い浮かべ、さらにブリザードが何故に発生するかを科学的見地から想像する。ゲーム内では想像が無詠唱を使えるようにし、威力を増大すると記述があった。
だから、それに習う。
大気が一瞬で氷つき――、周囲の原子・電子は停滞。
さらに内部からの氷結により――、そのあと吹き荒れた暴風により次々とモンスターは爆散していく。
俺は、それらの光景を『イーグルアイLV10』で上空から眺めていると、一つの影が意も介さずに動きも緩めることもなく近づいてくる姿を見つけた。
そして、それと同時にブリザードの魔法の効果が切れる。
「やれやれ――。これほどの使い手が、このリーン王国に残っているとは思いませんでしたよ」
ピエロの仮面を被り、ピエロの衣装を身にまとった細身の存在。
男か女かも定かではないが――。
「何者だ?」
「――おや! 私をご存知ではない? なるほどなるほーど! さすがはこんな田舎だと私の名前も知らないと見える!」
人を小馬鹿にしたような話し方。
ただ、LV8の魔法が効かないという事実は変わりない。
「なら、教えてあーげましょう。私は、魔王軍四天王の一人、狂芸のアンセムです。以後宜しくを――、そしてさーよなら!」
言い終わると同時にパラソルを開き――、その瞬間、俺の体は無意識の内に動く。
腰から鉄の剣を抜くと同時に、体は一回転し横薙ぎに剣を振るう。
たしかな手ごたえと共に、俺から離れるアンセム。
「……わ、私の攻撃を――。一体、あなたは……」
「ただの冒険者だ」
何とか『肉体防御LV10』が発動したおかげでカウンターという形で攻撃を入れる事が出来た。
「なーなるほど」
数秒で何事もなく立ち上がるアンセム。
「それでは、私には勝てませんね! 冒険者!」
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