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第11話 船酔い
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アリアの港町から、船に乗ったあとは、特にすることもないので、俺は客室ではなくガレー船の甲板上で海を眺めながら視界に入った人喰いサメに向けてアイテムボックスから小石を取り出しては投擲していた。
小石は俺の【物理攻撃力】999もあるステータスで、音速を超えた速さで海中に向かって飛び込んでいき海水が爆発すると同時に水柱とサメの肉片が海の上に散らばる。
――LV5になりました。
――スキル『投擲LV1▲』を習得しました。
「やっとか……」
ゲームの時代には、投擲のレベルなんて上げるやつはいなかった。
何故なら魔法があったし、何より小石は拾えなかったからだ。
それにしてもゲームではゴミスキルだった投擲が、こんなに有効に使えるとは思っても見なかったな。
まぁ、俺のステータスだからこそ、活かせるという可能性もあるかも知れないが。
俺は視界内の魔法欄ではなく、スキル欄を選択する。
すると視界内に半透明なプレートが表示される。
スキル一覧
『片手剣LV10』
『投擲LV1』
『鷹の目LV10』
鷹の目は、遠くを見るスキル。
そして投擲スキルは、文字通り物を投げた時の軌道修正や威力向上。
視界内のパネルの中を操作していく。
――『投擲LV1』を進化させますか?(y/n)
とりあえずLV10まで上げておく。
――『投擲LV1』を『投擲LV10』まで進化させました。
「こんなところか」
とおくに次のエリアは、初心者狩りと言われるゴブリンが出てくる場所だ。
しかもゴブリンは数が多い。
遠距離攻撃を習得は必須と言える。
「――さて、少し休むとするか」
俺は船室に戻り休憩することにした。
思ったより疲れていたのかベッドで横になった瞬間に眠れてしまった。
翌朝になり「港が見えたぞー」と、いう言葉と共に船室から出る。
「やっと到着か」
甲板に出て、船の進行方向に視線を向けると青い屋根が無数に立ち並んでいる港が見えてくる。
「あれがケインの港町か」
「カズマさん……」
感慨深く呟いたところで、俺の肩を掴んでくるエミリア。
とても体長が悪いように見える。
「ま、まだですか……」
息も絶え絶えに俺に、あとどのくらいで港に到着するのか聞いてくる。
「あと1時間くらいじゃないのか?」
あまり希望的観測を持たせてもアレだと思い、少し多めに時間を見て伝えておく。
「うう……っ。やっと地面に足をつけられますね」
「船酔いか……」
実際に船酔いになった人間を見た事がないが、陶器のように美しく白い肌のエミリアが、顔を真っ青にしているのだから、相当つらいのかも知れない。
とりあえず、あとでヒールでもしておこう
そう思っている間に、船は港に到着した。
小石は俺の【物理攻撃力】999もあるステータスで、音速を超えた速さで海中に向かって飛び込んでいき海水が爆発すると同時に水柱とサメの肉片が海の上に散らばる。
――LV5になりました。
――スキル『投擲LV1▲』を習得しました。
「やっとか……」
ゲームの時代には、投擲のレベルなんて上げるやつはいなかった。
何故なら魔法があったし、何より小石は拾えなかったからだ。
それにしてもゲームではゴミスキルだった投擲が、こんなに有効に使えるとは思っても見なかったな。
まぁ、俺のステータスだからこそ、活かせるという可能性もあるかも知れないが。
俺は視界内の魔法欄ではなく、スキル欄を選択する。
すると視界内に半透明なプレートが表示される。
スキル一覧
『片手剣LV10』
『投擲LV1』
『鷹の目LV10』
鷹の目は、遠くを見るスキル。
そして投擲スキルは、文字通り物を投げた時の軌道修正や威力向上。
視界内のパネルの中を操作していく。
――『投擲LV1』を進化させますか?(y/n)
とりあえずLV10まで上げておく。
――『投擲LV1』を『投擲LV10』まで進化させました。
「こんなところか」
とおくに次のエリアは、初心者狩りと言われるゴブリンが出てくる場所だ。
しかもゴブリンは数が多い。
遠距離攻撃を習得は必須と言える。
「――さて、少し休むとするか」
俺は船室に戻り休憩することにした。
思ったより疲れていたのかベッドで横になった瞬間に眠れてしまった。
翌朝になり「港が見えたぞー」と、いう言葉と共に船室から出る。
「やっと到着か」
甲板に出て、船の進行方向に視線を向けると青い屋根が無数に立ち並んでいる港が見えてくる。
「あれがケインの港町か」
「カズマさん……」
感慨深く呟いたところで、俺の肩を掴んでくるエミリア。
とても体長が悪いように見える。
「ま、まだですか……」
息も絶え絶えに俺に、あとどのくらいで港に到着するのか聞いてくる。
「あと1時間くらいじゃないのか?」
あまり希望的観測を持たせてもアレだと思い、少し多めに時間を見て伝えておく。
「うう……っ。やっと地面に足をつけられますね」
「船酔いか……」
実際に船酔いになった人間を見た事がないが、陶器のように美しく白い肌のエミリアが、顔を真っ青にしているのだから、相当つらいのかも知れない。
とりあえず、あとでヒールでもしておこう
そう思っている間に、船は港に到着した。
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