婚約破棄された国から追放された聖女は隣国で幸せを掴みます。

なつめ猫

文字の大きさ
上 下
33 / 105

第33話 モンスターの襲撃(5)

しおりを挟む
 風呂から出てしばらくした後、朱莉あかり姉さんの部屋に呼ばれていた事を思い出した俺は姉さんの部屋に行った。



 部屋に入ると突然、姉さんにぎゅっと抱きしめられた。




「弟くん……お姉さん、ずっと待ってたんだよ?……約束通りにお姉さんが色々と、教えてあげるからね……」



 俺の胸に顔をうずめていた姉さんが顔を上げてニッコリと笑いながらそう言った




「ごめん、由梨と風呂でいろいろあって、忘れてた」



「由梨ちゃんと色々……ねぇ……なら、次はお姉さんの番だよね……私達姉妹の弟くん?」



 姉さんはいきなり顔を近づけてきて俺の頬にちゅ、と音を立ててキスをした




「ね、姉さん、、いきなり何を……」



「あれ、いやだった?……も、もしかして弟くん……私の事、嫌い?」



「いや、別に嫌いじゃないけど」




「じゃあ、弟くん……私の事、好き?」



「あ、当たり前だ。姉さんは大切な家族なんだから」



「そっかぁ、嬉しいなぁ……じゃあ……じっと、しててね……んっ、ちゅ……ちゅっ、……んっっ、はあっ、……はぁ…ちゅっ、……んんっ、ちゅ……」



 俺の答えに満足したのか姉さんはそう言って、俺の首元に痕がつくようなキスをしてきた。



 軽く抵抗しても全く辞めてくれないので、俺は割と本気で抵抗した




「あ、やりすぎちゃった……弟くん、ごめんねぇ、お姉さん……ちょっと興奮しちゃってるみたい……」




 姉さんは艶っぽい笑みを浮かべると唇にしっかりとキスをしてきた



「ん……ちゅっ」



 姉さんは何度かキスをしたあと顔を離して、俺の首元に鮮明に付いた痕を見てその笑みを更に深めた




 そして再び、両手でぎゅっと抱きしめてから俺の胸元に顔を埋めた



「はぁ……弟くんの体温を感じられて、お姉さん幸せだよぉ……」



 俺はそこで改めて今の姉さんの服装をしっかり確認した。



 上は大きめのTシャツで、下はホットパンツだ。



 ゼロ距離で密着してくるせいで、Tシャツの隙間からは胸が見えてしまっている。



 そしてその時ついに、俺はある重大な事実に気づいてしまった――





 ――今、目の前にいる姉さんはノーブラだった。




「弟くんて、結構むっつりさんだよねぇ……バレバレだよ?」



 姉さんは俺の視線に気づいたのかTシャツを少し下げて更に胸を見せてから、上目遣いで俺を誘惑するように見つめてくる。



「えっと……」



 俺がためらっていると姉さんはニッコリとした笑みを浮かべて俺をベッドに押し倒してきた
しおりを挟む
投稿内容がバグっていた為、再度、修正しました。
感想 2

あなたにおすすめの小説

神のいとし子は追放された私でした〜異母妹を選んだ王太子様、今のお気持ちは如何ですか?〜

星里有乃
恋愛
「アメリアお姉様は、私達の幸せを考えて、自ら身を引いてくださいました」 「オレは……王太子としてではなく、一人の男としてアメリアの妹、聖女レティアへの真実の愛に目覚めたのだ!」 (レティアったら、何を血迷っているの……だって貴女本当は、霊感なんてこれっぽっちも無いじゃない!)  美貌の聖女レティアとは対照的に、とにかく目立たない姉のアメリア。しかし、地味に装っているアメリアこそが、この国の神のいとし子なのだが、悪魔と契約した妹レティアはついに姉を追放してしまう。  やがて、神のいとし子の祈りが届かなくなった国は災いが増え、聖女の力を隠さなくなったアメリアに救いの手を求めるが……。 * 2023年01月15日、連載完結しました。 * ヒロインアメリアの相手役が第1章は精霊ラルド、第2章からは隣国の王子アッシュに切り替わります。最終章に該当する黄昏の章で、それぞれの関係性を決着させています。お読みくださった読者様、ありがとうございました! * 初期投稿ではショートショート作品の予定で始まった本作ですが、途中から長編版に路線を変更して完結させました。 * この作品は小説家になろうさんとアルファポリスさんに投稿しております。 * ブクマ、感想、ありがとうございます。

【完結】「神様、辞めました〜竜神の愛し子に冤罪を着せ投獄するような人間なんてもう知らない」

まほりろ
恋愛
王太子アビー・シュトースと聖女カーラ・ノルデン公爵令嬢の結婚式当日。二人が教会での誓いの儀式を終え、教会の扉を開け外に一歩踏み出したとき、国中の壁や窓に不吉な文字が浮かび上がった。 【本日付けで神を辞めることにした】 フラワーシャワーを巻き王太子と王太子妃の結婚を祝おうとしていた参列者は、突然現れた文字に驚きを隠せず固まっている。 国境に壁を築きモンスターの侵入を防ぎ、結界を張り国内にいるモンスターは弱体化させ、雨を降らせ大地を潤し、土地を豊かにし豊作をもたらし、人間の体を強化し、生活が便利になるように魔法の力を授けた、竜神ウィルペアトが消えた。 人々は三カ月前に冤罪を着せ、|罵詈雑言《ばりぞうごん》を浴びせ、石を投げつけ投獄した少女が、本物の【竜の愛し子】だと分かり|戦慄《せんりつ》した。 「Copyright(C)2021-九頭竜坂まほろん」 アルファポリスに先行投稿しています。 表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。 2021/12/13、HOTランキング3位、12/14総合ランキング4位、恋愛3位に入りました! ありがとうございます!

勇者パーティを追放された聖女ですが、やっと解放されてむしろ感謝します。なのにパーティの人たちが続々と私に助けを求めてくる件。

八木愛里
ファンタジー
聖女のロザリーは戦闘中でも回復魔法が使用できるが、勇者が見目麗しいソニアを新しい聖女として迎え入れた。ソニアからの入れ知恵で、勇者パーティから『役立たず』と侮辱されて、ついに追放されてしまう。 パーティの人間関係に疲れたロザリーは、ソロ冒険者になることを決意。 攻撃魔法の魔道具を求めて魔道具屋に行ったら、店主から才能を認められる。 ロザリーの実力を知らず愚かにも追放した勇者一行は、これまで攻略できたはずの中級のダンジョンでさえ失敗を繰り返し、仲間割れし破滅へ向かっていく。 一方ロザリーは上級の魔物討伐に成功したり、大魔法使いさまと協力して王女を襲ってきた魔獣を倒したり、国の英雄と呼ばれる存在になっていく。 これは真の実力者であるロザリーが、ソロ冒険者としての地位を確立していきながら、残念ながら追いかけてきた魔法使いや女剣士を「虫が良すぎるわ!」と追っ払い、入り浸っている魔道具屋の店主が実は憧れの大魔法使いさまだが、どうしても本人が気づかない話。 ※11話以降から勇者パーティの没落シーンがあります。 ※40話に鬱展開あり。苦手な方は読み飛ばし推奨します。 ※表紙はAIイラストを使用。

旦那様、離婚しましょう ~私は冒険者になるのでご心配なくっ~

榎夜
恋愛
私と旦那様は白い結婚だ。体の関係どころか手を繋ぐ事もしたことがない。 ある日突然、旦那の子供を身籠ったという女性に離婚を要求された。 別に構いませんが......じゃあ、冒険者にでもなろうかしら? ー全50話ー

火弾の魔術師 ~女神ナビで最強の魔導士を目指す~

カタナヅキ
ファンタジー
遊び半分で黒魔術の儀式に参加した主人公の「間藤 真央」は儀式の最中に発生した空間の亀裂に飲み込まれ、本物の女神と遭遇した。自分を「アイリス」と名乗る女神は真央を別の世界に転生させ、彼が念じればいつでも自分と連絡できる能力を与える。新しい世界で「マオ」という名前の少年に生まれ変わった主人公はある時に魔法の存在を知り、自分も使ってみたいと考えた。 「魔法使いになりたいのなら私が教えてあげますよ。一国を支配できるぐらいの立派な魔法使いに育ててあげます!!」 「いや、そこまで大層なのはちょっと……」 女神の考案する奇天烈な修行法で魔法の腕を磨き、最強の魔法使いの称号である「魔導士」を目指す――

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

【完結】婚約破棄寸前の悪役令嬢は7年前の姿をしている

五色ひわ
恋愛
 ドラード王国の第二王女、クラウディア・ドラードは正体不明の相手に襲撃されて子供の姿に変えられてしまった。何とか逃げのびたクラウディアは、年齢を偽って孤児院に隠れて暮らしている。  初めて経験する貧しい暮らしに疲れ果てた頃、目の前に現れたのは婚約破棄寸前の婚約者アルフレートだった。

追放された偽物聖女は、辺境の村でひっそり暮らしている

ファンタジー
辺境の村で人々のために薬を作って暮らすリサは“聖女”と呼ばれている。その噂を聞きつけた騎士団の数人が現れ、あらゆる疾病を治療する万能の力を持つ聖女を連れて行くべく強引な手段に出ようとする中、騎士団長が割って入る──どうせ聖女のようだと称えられているに過ぎないと。ぶっきらぼうながらも親切な騎士団長に惹かれていくリサは、しかし実は数年前に“偽物聖女”と帝都を追われたクラリッサであった。

処理中です...