おっさんの異世界建国記

なつめ猫

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第四章 超古代文明遺跡編

第184話 発情期の獣人族

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 闇ギルド壊滅の一報が届いたのは、国王陛下に夕食を提供したあと、自身の夕食を食べてから少ししてからだった。
 
「――ということで、マスター。闇ギルドの関係者は全て塩に変えておきました」
「そうか……」
「後悔していますか?」
 
 ソルティが、確認してくるが俺は首を左右に振る。
 後悔をするくらいなら冒険者なんてしていない。
 
「まぁ、俺には守る者が出来たからな。その上で、甘いことは言っていられない」
「そうですか……。――では、マスター、これからどうしますか?」
「しばらくは、スザンナの近くで隣国のテラン王国から侵略があるかどうかについて目を光らせておいてくれ」
「分かりました」
 
 ソルティは、それだけを言うと姿を消す。
 
「――さて、あとは時間経過だけが問題だな」
 
 俺は、欠伸をしつつ、自分が最近使っている王城の客間一室へと歩を進めた。
 客間に入ったあと、俺は体を水で拭いたあと、ベッドに横になる。
 しばらくすると、コンコン! と、部屋をノックする音が聞こえてきた。
 
「ご主人様」
「ディアナか」
「失礼しますニャン」
 
 部屋へと入ってきたディアナは、煽情的な下着を身につけたまま、俺が寝ているベッドへと潜り込んできた。
 
「他の連中は?」
「コローナの指示のもと、王城と王宮内にグループを分けて警護をしていますニャン」
「そうか……」
「それよりもご主人様っ……、ディアナもリルカと同じように、そろそろ子猫が欲しいニャン」
「――お、おう……。それは知っていたが……」
 
 まぁ、獣人族の特徴はもともと、リルカから聞いていたから、まぁ、妊娠するまでの女性の獣人は性欲が強くなると聞いていたからな。
 
「それじゃ、ご主人様っ。いただきます!」
 
 ディアナが、大きな胸を揺らしながら俺の体に抱き着いてくると接吻してきた。
 
 
 
 ――翌朝。
 
「ふぁあああああああー」
 
 俺は欠伸をしながら、目を覚ます。
 すると、そこでようやく気が付く。
 
「ディアナ」
「――んっ! にゃああああっ! ふぁあああっ!」
 
 ギシギシと、ベッドが鳴り続ける。
 何度も気をやらせてディアナをようやく寝かせたというのに、俺も疲れて寝ている間に、どうやらディアナは体力を回復させて俺よりも早く起きたらしい。
 そして、俺の上で腰を振っていると――。
 
「はぁ、ディアナ――っ!」
 
 思わず体が硬直するが、俺は溜息をつきつつ、ディアナの豊満な胸を強く掴み、腰を上下させているディアナの体を静止する。
 
「あまり、床作業をしていると後々の仕事に閊えるぞ?」
「にゃああん!」
 
 俺の言葉に答えるかのように体を震わせると、ディアナは俺の体の上に覆いかぶさってくると唇を重ねてきた。
 
「まったく――」
 
 俺は、ディアナの力を入れれば折れそうなほど細い体を左腕で抱きしめつつ、右手でディアナの頭を撫でた後、山猫族の耳を弄る。
 猫のような堅くやわらかい感触が心地よい。
 
「ご主人様……」
「どうかしたのか?」
「今日は、一日、ニャンニャンしたいニャン」
「それは駄目だ。仕事があるからな」
「それは残念ニャン」
 
 ディアナと別れたあと、いつものように台所へと行ったあと食事を作り朝食を国王陛下の寝室へと届ける。
 そして、そのあとはコローナに会いに城門前へと。
 
「コローナ」
「おはようございますワン。ご主人様」
「ああ、おはよう」
「あの……、ご主人様」
 
 何か言いにくそうな様子で、コローナが横目で俺を見てくる。
 俺は何かしたか? と、一瞬、考えてしまうが……。
 
「何かあったか?」
「ご主人様。ディアナの匂いがすごいワン。みんな、気が付いているワン」
「……そ、そうか……」
「そんな匂いを――、そんな香ばしい匂いを嗅がされたら……」
 
 そこまでコローナが呟いたところで、ジリジリとオオカミ族のコローナがジリジリと近づいてくる。
 
「獣人族の女は耐えられないワン……」
 
 そう語ってくるコローナの目は潤んでいて体はフラフラと俺の方へと! さらには、周りにいた獣人族の女たちも集まってきている。
 これは完全に危険な状態だ! 主に性的に!
 
「ま、待て!」
 
 俺は静止するが、獣人族の発情した女たちの歩みは止まらない。
 このままでは、男女の関係の大運動会が始まってしまう。
 そうなれば王城や王宮の警護にも影響が出る。
 
「すまないな!」
 
 俺は頭上に手を向けて生活魔法を発動させる。
 それと同時に莫大な水を頭上に生み出し、水を重力に合わせて落下させる。
 それは、滝というに近く、一瞬で周囲を水が薙ぎ払う。
 
「ご、ご主人様……」
 
 水を吸ってビシャビシャになった服を着たコローナが正気を取り戻したみたいで、先ほどまでみたく潤んだ瞳ではなくなっている。
 
「悪い。今度から気を付けるからな。それよりも、何も問題ないなら警備を続けてくれ。あと、そろそろ休みも定期的に取らせるようにしてくれ」
「分かりましたワン。――でも、ご主人様。部屋の掃除はした方がいいと思うワン。きっと、すごい匂いだと思うワン」
「そ、そうだな……」
 
 あとでシーツとベッドを掃除しておくとしよう。
 そうしないと、仲間の獣人族に襲われそうだからな。
 別に、何もない時は良いんだが、今は大事な仕事の真っ最中だし。
 
 
 
 
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