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第一章 辺境の村 開拓編
第11話 洋服
しおりを挟むリルカの案内で、ソルト大森林を出たのは湖を出発してから10分後だった。
「もどったでしゅー! 干し肉でしゅー!」
ログハウスに辿りついた俺達は、エルナの無邪気な声を聞きながら顔を見合わせた。
「分かった、分かった。干し肉を後でやるからな」
「やったでしゅ!」
今日の一番の働き頭は、リルカの暴走を止めたエルナだ。
約束の干し肉を多めにあげるとするか。
「エルナ! まずは、足を洗いなさい」
「はいでしゅ……」
「――あっ……。そういえば……」
いくら水量が少ないと言っても湖は湖なのだ。
麻で編まれたサンダルしか持っていない彼女達にとっては湖もそうだが、途中の山でも足は汚れてしまう。
それに高濃度の塩分を湖の水も含んでいる。
人体に良いかどうかとなれば、あまり宜しくは無いと思う。
「カンダさん、申し訳ないのですが……」
「ああ、そうだな。今日は、二人とも頑張ってもらったし風呂の用意をするか」
「ありがとうございます」
「ありがとうございましゅ!」
リルカとエルナが、頭を下げてくる。
二人とも、頑張ってくれているのにずいぶんと腰が低い。
俺としては、彼女達の能力はすごく高いと思っている。
きっと、色々と事情があったのだろう。
ただ、それを俺が聞いていいのかと言えば……。
人間は誰しもが人に話たくない過去の一つや二つはある。
だから、無理に聞く必要もないし聞いたらいけないと思う。
「それじゃ、麻袋は家の中に入れておいてくれ」
俺の言葉に二人は頷くとログハウスの扉を開けて中に入っていく。
二人の背中を見たあと、俺は地面に手をつき墓地生成と水生成と火種精製の魔法を使い簡易的な風呂を作り上げた。
リルカとエルナが風呂に出たあとに、俺は風呂に入り身体を洗った。
もちろん、美少女と美幼女の残り湯に入ってはいない。
きちんと、崖の下にお湯を流して、再度、生活魔法でお風呂を作り入った。
女性の残り湯には入らない。
それは、紳士としての嗜みなのである、――と、元冒険者仲間の女性たちに言われた。
俺としては面倒だから、そのまま入ろうとしたら怒られたからな。
身体を洗ったあと、囲炉裏を囲んで食事をしている時にリルカとエルナへ買出しに行くことを伝える。
すると、リルカが身体を緊張させると「――え? 宿場町に?」と、怯えた様子で言葉を返してきた。
やはり、人間に追い回されていたこともあり嫌な記憶が思い起こされたのだろう。
「ああ、塩は手に入った。――だが、それ以外にも物入りが出たからな」
「物入りですか?」
リルカが麻袋に入っていた食料をチラッと見ながら話かけてくる。
「違うから! 食料の問題じゃないから!」
獣人は、どれだけ食い意地が張っているんだ? と思わず心の中で突っ込みを入れつつ「リルカとエルナの洋服を買いに行きたいんだ」と告げる。
「私達の洋服をですか?」
「ああ、二人とも、洋服がもうボロボロだからな」
リルカが、自身が着ている洋服とも言えないボロボロな生地を見ながら首を傾げている。
もしかして……獣人には新しい洋服を購入するような文化はないのだろうか?
「リルカとエルナの部族の人間は、皆、布地の穴を開けて頭を通して横を紐で縛っただけの服を着ているのか? それが普通なのか?」
俺の問いかけにリルカが黙り込む。
「私達、姉妹は部族の中で厄介者扱いされていましたから……こんな服でも上等な部類なのです……」
「そ、そうか……」
リルカやエルナが着ている服は、木綿なのは分かるが、所々、擦り切れていることから性が抜けているのが一目で分かる。
遅かれ早かれ服が破けてしまうのは分かる。
まぁ、これが同性とかなら問題ないかもしれないが……。
一応、俺も男だからな。
今の洋服ですら、横からだと色々とチラチラと見えてしまうのだから、下着も含めて購入した方がいいと思う。
問題は、40歳近くになっても俺には彼女が居たことがないことだ。
つまり……女性の洋服や下着といった物がまったく分からない。
「コホン……とりあえずだ。二人の洋服を購入しに行きたいと思っているんだが……」
俺は、開拓をするかも知れないという理由から、麦わら帽子を2個ほど購入してきた。
それを1個ずつ、二人に渡す。
「カンダさん、これは?」
「その帽子でキツネ耳を隠して洋服を購入しにいこう」
「――ええ!? 無理です! ぜったいに無理です!」
予想通り強い拒絶感をリルカは示してきた。
「だよな……。そういえばリルカは裁縫とかは出来るのか?」
「はい。獣人は女が家を守るので、お母さんには教えてもらい……ました……」
途中から声が小さくなっていくリルカを見ながら俺は余計なことまで聞いてしまったと後悔した。
おそらくだが、両親がいれば群れから追放されるような事はなかったと思う。
その証拠に二人とも、ここまで成長しているのだ。
何かしらの問題が起きて、二人は群れから追放されたと思われる。
「すまなかったな……、少し無神経だった」
俺は頭を下げる。
あまりにも軽率な言動をしてしまった。
いい大人が発言していい内容ではない。
「いえ! 気にしないでください! それよりも針と糸があれば生地さえあれば服を作れますので!」
「そうか……。それじゃ俺一人で行って布地を購入してくるとしよう。数日、留守にしても大丈夫か?」
「はい! 大丈夫です!」
俺の言葉に、リルカが少しだけ寂しそうな表情で笑いかけてきた。
ログハウスの中、囲炉裏を囲んで寝ていると朝を告げる早朝鳥の囀りが聞こえてきた。
エルリダ大陸には、多く分けて2つの魔物が存在する。
一つは害獣と呼ばれる人を襲う魔物。
もう一つは、人の役に立つ魔物。
日が昇ると同時に、朝を告げるために囀る鳥は早朝鳥と呼ばれていてエルダ王国内の王都を始めとして、多くの宿場町や村などでも飼われている。
テントとは違って、ログハウスの中は囲炉裏からの火の熱で適度に暖められていて寝ていて心地いい。
俺はまどろみの中、「……んっ――」と言いながら寝返りを打つ。
これなら冬が来ても何とか生きていくことは出来るだろう。
それよりも、さっきから水が滴り落ちるような……ピチャピチャという音が聞こえてくる。
今日は、雨か何か降っているのだろうか?
よく考えたら、ログハウスを作ったのはいいが屋根には隙間がある。
今度、粘土でも掘ってきて埋めないとダメだな。
俺は、小さく欠伸をしながら目を開ける。
すると目の前には左右に揺れている銀色の尻尾が――。
「……」
――ま、まま、待てよ?
一体! 何が! どうなって! いる!?
俺は目を閉じる。
そして、たった今! 起きている事実だけを頭の中で整理していく。
何を言っているか分からないと思うが、朝、目を覚ましたら目の前には銀色の尻尾が存在していた。
そしてリルカは俺の上に乗っかってきて屈んで必死に、俺のモノを舐めている。
時折、ビクッ! と体が動いてしまうのは生物としては仕方が無い!
「リルカ、お前は俺の上に乗って何をしているんだ?」
「カンダさん、起きたのですね?」
これ以上、状況確認という描写を考えていると色々と問題になる可能性もあったので、俺は彼女に問いかけた。
「じつはですね、ぺろぺろ――」
「――うっ!」
「カンダさんは、今日から近くの町に一人で行かれるのですよね? ぺろぺろぺろ」
「だから、それで何で……舐めているんだ? そこは敏感なんだ……」
「くすっ、カンダさんの弱いところを発見です」
朝、起きてからというもの、ずっとリルカに主導権を握られたままだ。
俺の敏感な場所を舐められていて、強い刺激から彼女に強く言えないのも問題だろう。
「いあ、弱いって言っても……、そこは矢を受けた膝だから……ずっと痛みがあったから、舐められるだけでも過剰に反応――くっ!」
「ふふっ――」
「リルカ、また発情しているのか?」
俺の言葉に彼女は、瞳の奥に一瞬黒い影を見せたあと、「違います、そろそろヒーリング効果が切れますから……それと町まで行かれるのですから、多めにペロペロしているだけです。途中で効果が切れると今までの痛みが一気に襲ってきますので……」と語りかけてきた。
「――え!?」
「ヒーリングペロペロは、痛みを一時的に無くすことは出来ます。――でも……その痛みは蓄積していくのです」
「――なにそれ怖い!?」
それって、蓄積しまくってヒーリング効果が切れたら一気にダメージというか痛みが来るってことだよな?
下手したら痛みで俺、死んじゃうんじゃね?
「大丈夫です! 安心してください! 私が、ずっとカンダさんと居ますから! そうすればずっと痛みを感じずに暮らしていけますから!」
「……」
なんと言うか、いいのだろうか?
このままではリルカに主導権を握られた状態になってしまうような気がしないでもないんだが――。
するとリルカが、小さく何かを呟いている。
俺には超人的な肉体や五感があるわけでもないから聞き取れない。
辛うじて聞き取れた言葉の断片は、「私の匂いを……けば、他の雌も近づいて……きま……」くらいだ。
何か男を狙う魔物か何かがいるのだろう。
スライムやローパーは女を狙うが、オークやそのへんの魔物は男を狙う。
以前、オークが男を狙うなど知らなかった俺、リア、ソフィアの3人組はオーク討伐を受けたことがある。
リアとソフィアが受注しにいき、俺が旅の支度のため市場に買出しにいっていたこともあり、冒険者ギルドの受付嬢は女性だけが依頼を受けると思って許可を出した。
ちなみにオークという種族は雌しか存在しない。
何故かは知らないが、偉い冒険者の話によると雌オークはすごいらしく雄オークは色々あって絶滅したらしい。
ただ、生物は種族繁栄のために生きている。
そして、オークの雌は人間の男を襲うようになった。
女性に対しては完全スルー。
攻撃をされたら反撃するくらいだ。
ちなみに俺は、オーク雌に追いかけられた。
捕まったら、色々な意味で社会的に死んでしまう。
荷物を捨てて逃げて逃げて、その間にリアとソフィアが一匹ずつ倒して行って夕方になる前にはオーク討伐依頼を何とか終わらせることが出来た。
「ほ、他の女が襲ってくる可能性があるのか――」
いやな思い出がフラッシュバックするように脳裏に浮かび上がってくる。
今回は、リアもソフィアもいない。
助かる可能性は非常に低いだろう。
本当、恐ろしいファンタジー世界だ。
「分かった。遠慮なくペロペロしてくれ!」
「はい!」
俺の言葉にリルカが嬉しそうな表情を向けてきたが、俺としてはオークには出会わないことだけを心の中で祈った。
それから1時間後、俺は最も近い宿場町エンバスに向かって痛みが取れた膝を軽く擦ったあと、歩きだした。
背中には塩を30キロほど担いでいるから2日ほどで到着するだろう。
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