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第78話 各々の休日(1)
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「良かったのか?」
ダンジョン入口から離れ、大通りを少し歩いたところで、エリザさんが心配そうな表情で後ろを振り返っている。
「今日、一日はカグラさんが私達の監視役だったようですし、責任者の仕事は責任を取るのが仕事ですから」
「だが、天幕を破壊したのはアリーシャだろ?」
「まぁ、それはそうですけど……。責任は、キチンと現状を把握しなかった冒険者ギルドの殿方にあるわけですし……。もし何かあれば後日にでも冒険者ギルドから連絡がきますよ」
「まぁ、今更、気にしても仕方ないか」
「それよりも今日は、何か食べたい物とかありますか?」
「そうだな。久しぶりに体を動かしたし、ガツンと来るものが食べたい」
「それでは、ハンバーグでも作りましょうか」
「そうだな」
私とエリザさんは、その足で市場に向かう。
市場は、私達が居る総督府からは町の反対側になる。
30分ほど歩き、市場に到着したあとは食料品などを購入していく。
「それにしても、物資が豊富だよな」
「そうですね。ダンジョン内で畜産なども飼っていましたから、ダンジョンに支えられた迷宮都市という言葉は、強ち嘘ではなかったですね」
「だな。そういえばダンジョンって攻略したらコアを回収すれば消えるんだっけか?」
「そういう事になっていると聞いたことはありますけど、この町はコアを回収しないと思いますけど……。だって回収したらダンジョンが消えて町が存続できなくなりますから」
「それはそうだな」
そもそも、20階層までしか安全に探索が出来てない時点でダンジョンの攻略は無理だと思うけど。
理由は、一般的に普通のダンジョンは100階層までは普通。
今日なんて、10階層付近でも、かなりゴタついていたのに、20階層以降なんて、相当手慣れた冒険者ではないとクリアできないと思うから。
市場で買い物したあとは帰路につく。
自宅に到着したころは、すでに空に薄っすらと双子の月が見えていた。
「急いで料理しないとですね」
「それじゃ、私も久しぶりに手伝うとするか」
「いつも手伝ってくださいね」
エリザさんと夕食を作り摂ったあとは、お風呂に順番に入る。
夜は、まだ蒸し暑さが残っていたので氷の魔法で室内を冷やしたあと床についた。
そして――、翌日。
「やっぱり暑いですね」
私はトーストを作り目玉焼きを焼きながら朝食を作りつつ、椅子で座って剣の手入れをしているエリザさんに語り掛ける。
「アリーシャは、暑さには弱いよな」
「そうですね。下着や衣類も肌に張り付きますし、私としては、暑いのは苦手です」
「そうそう、今日はどうする?」
「そうですね。昨日は、かなり移動で疲れてしまったので少し休みたいです。エリザさんはどうしますか?」
「私は、冒険者ギルドに行ってきようと思う。昨日のことも気になるからな」
「そうですか。それでは、カグラさんに宜しく言っておいてください」
「――ん」
朝食を食べたあとは、エリザさんを見送ったあと私は家の周りを氷で作った壁で囲う。
理由は、昨日の夜に帰宅したときに、私達の家の方を見てきていた人達の姿を何人か見受けたから。
「あとはお昼寝しましょう」
正直、疲れがまったくとれてない。
魔法では傷などは治せるけど、体力というか精神的な疲れは取れないから。
自分の部屋に戻ったあと、氷が解ける気化熱で涼しくなった室内で、私はベッドの上で横になる。
丁度いい室温と言う事もあり、私の意識はすぐに夢の中へと旅立った。
ダンジョン入口から離れ、大通りを少し歩いたところで、エリザさんが心配そうな表情で後ろを振り返っている。
「今日、一日はカグラさんが私達の監視役だったようですし、責任者の仕事は責任を取るのが仕事ですから」
「だが、天幕を破壊したのはアリーシャだろ?」
「まぁ、それはそうですけど……。責任は、キチンと現状を把握しなかった冒険者ギルドの殿方にあるわけですし……。もし何かあれば後日にでも冒険者ギルドから連絡がきますよ」
「まぁ、今更、気にしても仕方ないか」
「それよりも今日は、何か食べたい物とかありますか?」
「そうだな。久しぶりに体を動かしたし、ガツンと来るものが食べたい」
「それでは、ハンバーグでも作りましょうか」
「そうだな」
私とエリザさんは、その足で市場に向かう。
市場は、私達が居る総督府からは町の反対側になる。
30分ほど歩き、市場に到着したあとは食料品などを購入していく。
「それにしても、物資が豊富だよな」
「そうですね。ダンジョン内で畜産なども飼っていましたから、ダンジョンに支えられた迷宮都市という言葉は、強ち嘘ではなかったですね」
「だな。そういえばダンジョンって攻略したらコアを回収すれば消えるんだっけか?」
「そういう事になっていると聞いたことはありますけど、この町はコアを回収しないと思いますけど……。だって回収したらダンジョンが消えて町が存続できなくなりますから」
「それはそうだな」
そもそも、20階層までしか安全に探索が出来てない時点でダンジョンの攻略は無理だと思うけど。
理由は、一般的に普通のダンジョンは100階層までは普通。
今日なんて、10階層付近でも、かなりゴタついていたのに、20階層以降なんて、相当手慣れた冒険者ではないとクリアできないと思うから。
市場で買い物したあとは帰路につく。
自宅に到着したころは、すでに空に薄っすらと双子の月が見えていた。
「急いで料理しないとですね」
「それじゃ、私も久しぶりに手伝うとするか」
「いつも手伝ってくださいね」
エリザさんと夕食を作り摂ったあとは、お風呂に順番に入る。
夜は、まだ蒸し暑さが残っていたので氷の魔法で室内を冷やしたあと床についた。
そして――、翌日。
「やっぱり暑いですね」
私はトーストを作り目玉焼きを焼きながら朝食を作りつつ、椅子で座って剣の手入れをしているエリザさんに語り掛ける。
「アリーシャは、暑さには弱いよな」
「そうですね。下着や衣類も肌に張り付きますし、私としては、暑いのは苦手です」
「そうそう、今日はどうする?」
「そうですね。昨日は、かなり移動で疲れてしまったので少し休みたいです。エリザさんはどうしますか?」
「私は、冒険者ギルドに行ってきようと思う。昨日のことも気になるからな」
「そうですか。それでは、カグラさんに宜しく言っておいてください」
「――ん」
朝食を食べたあとは、エリザさんを見送ったあと私は家の周りを氷で作った壁で囲う。
理由は、昨日の夜に帰宅したときに、私達の家の方を見てきていた人達の姿を何人か見受けたから。
「あとはお昼寝しましょう」
正直、疲れがまったくとれてない。
魔法では傷などは治せるけど、体力というか精神的な疲れは取れないから。
自分の部屋に戻ったあと、氷が解ける気化熱で涼しくなった室内で、私はベッドの上で横になる。
丁度いい室温と言う事もあり、私の意識はすぐに夢の中へと旅立った。
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