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犯人は

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「足跡のほとんどは、ネックレスをめぐるものだったのです。つまり、、」

「もう、いいです。私です。私がランドセルを捨てたんです。」

俊の言葉を遮ったのはさくらちゃんのおばあ様だった。
「かあさん、なにを」

さくらちゃんのママが、びっくりして声をあげる。

「もうね。みてるのが、辛かったんだよ。さくらは、毎日毎日お稽古ばっかりで。ママだって、レッスン代金のために無理に仕事増やして。身体こわすんじゃないかと。」
「おばあちゃん。わたし。。」
「さくらは、なにも悪くないよ。私が勝手にやったんだから」

「おかあさま」と、俊が、ママの手をとって、静かにいう。

「聖プリンセス女学院もよい学校ですが、公立の学校にもよいところはあります。それに、さくらちゃんほど、優秀なら、われわれと同じクロウ小学校に奨学金つき特待生として、推薦することもできますよ。一度考えてみてはいかがでしょう。」

「ク、、クロウ小学校って、伝説の?」

どんな伝説だろう。

「ママ、私はクロウ小学校なんて、いや。R市立藤が峰小学校がいいの。まもるくんと、一緒がいい。」

いやと言われたクロウ学園未来の理事長は一瞬怯んだが、気をとりなおして、

「おうちで、じっくり相談されるとよいでしょう。」

「。。。という訳で、ランドセル事件、一件落着!」

清田と花田は、それぞれ、ネックレスを探していたと知って仲直りしたようだ。
かずことよしこは、ぶつぶついっていたが、ケイトに今日のことは他言無用だと、睨まれて、ちぢみあがっていた。
ガッツマンたちは、ハヤテとともに余ったババロアをたいらげると、騒がしく帰っていった。

「じゃあ、さくらちゃん家族はワットさん、お見送りして」

ママと手を繋いで歩くさくらちゃんの後ろ姿をみながら、おばあ様に話しかける。

「本当は、さくらちゃんですよね。」
「。。。」
「その杖です。足跡のなかに円形の穴なんて、なかったですからね。さくらちゃんをかばったんですよね。」

「さくらは、ずっといじめられてましてね。小学校に入れば、別れられると、我慢してたみたいなんですが、あの日、いじめっこ達も補欠合格したとしって、絶望てきな気分になってしまったようなんです。今、護ってくれてる守くんもいなくなってしまうしね。」
涙ぐむ。

おかあさまには、事実を伝えたほうがいいかもしれないということ。そして、万が一、またこの件でいじめられたり、トラブルになったりしたら、連絡して欲しいと伝えた。

「ありがとうございます。あなた、お名前は?」

問いかけに答えようとしたとき、頭上からおこられた。

高性能ドローンには音声機能もついているらしい。


「おーいワットさん、遅いぞ!トイレが汚いって、孝太が怒ってるー。」

私は、ワット。探偵助手兼御世話係です。



         



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