勇者パーティーをパワハラ追放された【自己評価の低い】支援魔術師、実は魔神に育てられた最強の男でした

ハーーナ殿下

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第26話:迎撃戦 第一幕

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渓谷に魔に892体の魔物が到達。
ムサス連合隊との戦いが幕を開けた。



魔物の先頭を駆けてくるのは灰色狼グレー・ウルフなど、足の速い魔物だ。
ザムスさんはギルドメンバーに指示を出す。

「弓矢隊、攻撃、開始!」

「「「おう!」」」

弓を持つ冒険者たちは、一斉に弓矢を放つ。
ザムスさんとマリナも自ら率先して、弓矢を放っていく。

ヒュン! ヒュン!  ヒュン! ヒュン! ヒュン! 

無数の矢の雨が、魔物に襲いかかる。

グシャ! グシャ! グシャ!
 
相手は防御も回避をしていない。
面白いように矢が突き刺さっていく。

隣ではレイチェルさん率いる正規軍も、弓矢を放っていた。
かなりの数の魔物を仕留めている。

「まだまだ、来るぞ! 第二射、第三射、いくぞ!」

魔物死骸を乗り越えて、次々と新たな魔物が突撃してくる。
味方の死に、相手は恐れる様子もないのだ。

ヒュン! ヒュン!  ヒュン! ヒュン! ヒュン! 

グシャ! グシャ! グシャ! グシャ!

ヒュン! ヒュン!  ヒュン! ヒュン! ヒュン! 

グシャ! グシャ! グシャ! グシャ!

数が揃った弓矢は、集団で凄まじい効果を発揮する。
渓谷はあっとう間に、魔物の死骸で埋まっていく。

「ちっ、次が来るぞ! 大きいぞ!」

ザムスさんが思わず舌打ちする。
岩猪ビッグ・ボア……巨大な猪の集団が、迫ってきたのだ。

子馬ほどの大きさで、表皮が岩のように硬い魔物。
遠距離の弓矢では、それほど効果は薄い相手なのだ。

ヒュン! ヒュン!  ヒュン! ヒュン! ヒュン! 

グシャ! ガキン! ガキン! グシャ!

予想通り、弾かれてしまう矢が出てきた。
マリナのように専門職じゃないと、あの表皮は矢で貫通できないのだ。

ザムスさんとレイチェルさんは、すぐさま次の戦術に移行する。

「槍隊、前に!」

「無理はするなよ! 構えているだけでいい!」

次に前線に出てきたのは槍隊。
丸太で作った柵から、鋭い槍先を突きだしていく。

『ブォオオオン!』

岩猪ビッグ・ボアが吠えながら、丸太の突撃してくる。

「「「はぁああ!」」」

槍隊は踏ん張りながら、相手を迎え撃つ。

グュシャ! ズシャッ! ブフゴー!

見事に鋭い槍先が、岩猪ビッグ・ボアを捉える。
魔物の悲鳴が、渓谷に鳴り響く。

ドスン! ドスン!

そんな槍先を掻い潜り、無数の岩猪ビッグ・ボアが丸太の策に到達してしまう。
だがザムスさんは冷静に指示をだす。

「魔術師隊、向かい撃て!」

「「「はい!」」」

サラたち魔術師隊が、攻撃魔法を発動。
動けない岩猪ビッグ・ボアに止めを刺していく。

「よし、このまま近くの魔物から仕留めていくぞ!」

女領主レイチェルさんも部下に、指示を出していく。
正規兵と市民兵は柵の内側から、必死で魔物に攻撃を加えていく。

魔物はかなり多い。
だがこちらには間合いの長い武器と、戦術という英知があった。
一方的な攻撃によって、魔物を仕留めていく。

気が付くと、第一陣の魔物は全て倒してしまう。
死骸は粒子となり、大地に吸収されていく。

「よし! 今のうちに魔石と矢を回収するぞ! 見張り班は、頼むぞ!」

魔物を倒すと、必ず魔石を落とす。
魔術師の魔力回復も出来るので、今回の戦いでは回収は必死。
矢も長期戦は補充が必要。

体力が残っている者たちが、柵から出て回収していく。
今のところ待機を指示されていたオレも、手作業で魔石と矢の回収を手伝う。

回収しながらザムスさんと会話する。

「ザムスさん、お見事です! なんとかイケそうですね!」

「そうだな。今のところ相手は、危険度E以下の雑魚ばかりだからな」

「そう言われてみれば、たしかに。油断はできませんね」

オレの【探知】によると、もう少しで第二陣が到達する。
反応は先ほどよりも、少し大きい。
おそらく危険度E上やD下が、いるかもしれない。

「ちなみにオレの出番は、もう少し後ですかね?」

「そうだな。お前の支援魔法は奥の手だ。それに強力すぎて、渓谷ごと破壊しかねんからな」

そんな話に、近くのいたサラが混じってくる。

「そうですよ、ハリト君。前回のドラゴン戦のように危険な竜巻化でもされたら、私たちまで吹き飛んでしまいますから」

「あっはっはは……面目ない」

サラとザムスさんの指摘は正しい。
力加減の出来ないオレは、こうした集団戦の攻撃強化が苦手。

更に女弓士マリナも話に混じってくる。

「そんな落ち込まないでよ、ハリト。後で期待しているか」

「ありがとう、マリナ。とりあえず作戦通り、防御系の魔法で頑張っておくね」

防御系の支援魔法なら、渓谷に被害を出す心配はない。
丸太の柵や陣地の強化に、目を配っておくことにする。

そんな時、見張り役の声が響き渡る。

「第二陣が来るぞ! 子鬼ゴブリンの大軍だぞ!」

次に迫ったてきたのは人型の魔物。
武器で武装した子鬼ゴブリンだった。

「ちっ、弓矢持ちもいるな」

遠目に観察しながら、ザムスさんが舌打ちする。
敵の弓矢は厄介だ。

何しろ矢は、丸太の柵を超えてくる。
味方に被害が出る危険性があるのだ。

「あのー、ザムスさん。オレの方で、敵の矢は防御しておきましょうか?」

「ん? 出来るのか、ハリト?」

「はい、支援魔法で敵の飛び防具を、“少しは”無効化できますので」

防御系なら、味方に被害を出す心配はない。
自分が出来ることを提案する。

「そうか。それなら頼む」

「はい! 分かりました」

「うっ……ハリト君の“少しは無効化”ですか……とんでもない無効化がきそうなので、今から心の準備をしておきます、私は」

こうして第二ラウンドの戦いが、幕を開ける。

子鬼ゴブリン部隊は先ほどの魔物とは違い、知恵を使って攻めてきた。
まずは弓矢や投石で遠距離攻撃してきた。
数にものを言わせて、攻めてきたのだ。

だが作戦通り、オレは支援魔法を発動する。

「えーと、【遠距離物理攻撃防御《弱》】! 【支援魔法広域化《弱》】!」

ビュイーーン! ブワーーン!

無事に支援魔法を発動できた。

集結軍の頭上に、半透明な防御壁が展開される。
物理的な遠距離攻撃を、少しだけ防御できる魔法だ。

ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン! 

子鬼ゴブリンから豪雨のような矢と、投石が飛んでくる。
直撃したら危険な遠距離攻撃だ。

ガキン! ガキン! ガキン! ガキン!ガキン! ガキン!ガキン! ガキン!

だが防御壁は無事に、効果を発動。
全ての矢と投石を、跳ね返していく。

「「「な、なんだ、これは……?」」」

連合部隊に動揺が走る。
いきなり敵の攻撃が無効化されたので、混乱しているのだろう。

「あっ、その防御壁は、こちらかの矢は通ります。なので攻撃しても大丈夫ですよ!」

混乱している人たちに、大声で伝える。
反撃しても大丈夫だと。

レイチェルさんは、すぐさま部下に指示を出す。

「あの支援魔術師の言うことを信じろ! 子鬼ゴブリンどもを射殺せ!」

「「「はっ!」」」

おお、ナイスタイミングです、レイチェルさん。
お蔭で正規兵が反撃を開始。
見事な弓攻撃で、一方的に子鬼ゴブリンを倒していく。

一方、冒険者ギルドメンバーも負けてはいない。

「ハリトに負けないように、私たちも頑張るわよ!」

「「「おう!」」」

マリナは弓矢隊に指示を出し、ギルドメンバーも斉射していく。
一方的に子鬼ゴブリンを倒していく。

『ギャっ⁉』

『ギャルワァア!』

今度は子鬼ゴブリンたちが混乱していく。
何しろ自分たちの遠距離攻撃は、見えない壁によって完全に通じない。
逆に一方的に遠距離の攻撃を、受けてしまうのだ。

『ギャルワァア!』

混乱したら子鬼ゴブリンは、やみくもに突撃してくる。
その隙をザムスさんは見逃さない。

「よし、向かえ討つぞ!」

「「「おう!」」」

丸太の前に押し寄せる敵を、冷静に迎撃していく。
さすがAランク冒険者なザムスさんだ。

そのまま第二陣の戦いは、一方的に進んでいく。

気が付くと渓谷に残ったのは、子鬼ゴブリンの死骸と魔石だけになる。

「よし! 今のうちに回収するぞ! 見張り班は、頼むぞ!」

体力が残っている者たちが、柵から出て回収していく。
またオレも手作業で魔石の回収を手伝う。

「いや、皆さん、今回もお見事でした!」

集合軍の皆に声をかけていく。

でも皆の反応がおかしい。
オレのことをビビりながら、なんか避けている。

アレ、もしかして先ほどの防御壁、皆には不評だったのかな?

そんな落ち込んでいるオレに、女領主レイチェルさんが声をかけてくる。

「いや、それは違うぞ。みんなは慣れていないから、戸惑っているのよ、ハリト」

「えっ、戸惑っている? 何にですか、レイチェルさん?」

「規格外の支援魔術師に対してよ。だから気にしないで、この後も頼んだわ、ハリト」

「えっ? あっ、はい。精いっぱい頑張ります!」

何かよく分からないけど、レイチェルさんに期待されている。
これなら第三陣も頑張ろう。

さて、ザムスさんたちの方に戻るか。

連合部隊は今のうちに、魔法による体力回復や、矢の補充をしていた。
魔石や武器の予備は、今回は十分にある。

このままのペースで戦っていけば、何とかなるだろう。

――――だが、そんな時だった。

見張り役の悲痛な声が、渓谷に響き渡る。

「第三陣くるぞ! くそっ! 大鬼オーガの群れだ!」

大鬼オーガは危険度C下。
今までの雑魚の魔物とは、強さのレベルが違う。

ムサス連合部隊は最大の危機に、見舞われるのであった。
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