僕はボーナス加護で伸し上がりました

根鳥 泰造

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第三章 力を持つと人は道を踏み外すのかな

3-8 冷静ではいらいられなかかったのです その2

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「健斗って、優しい人かと思ってたけど、弱い者苛めする酷い人だったんだね」
「フェンは知らないかもしれないけど、フェイは僕にとって命よりも大切な存在だったんだ。だから、フェイをあんな風に殺した奴らの事が、どうしても許せない。嫌なら、一人で何処にでも行っていいが、もう一人の男を見つけ出すまでは、つきあってくれ」
「別に、嫌いじゃないよ。復讐に燃える健斗も、私、好きだもの」
 そういう訳で、今度はもう一人の主犯にあたる冒険者を、フェンの鼻センサを頼りに、探すことにした。

 この街は結構広いので、探し出すのに苦労すると思っていたが、娼館のある治安が悪い繁華街の二軒目の居酒屋にて、フェンが鼻をクンクンさせ始めた。
 どうやら、この店の中にその男がいるらしい。
 沢山の人がいたので、誰がその男か直ぐにわからなかったみたいだが、奥から二番目のテーブルで一人で飲んでいる男の横に来ると、「この男で間違いない」といってきた。
「少し、いいかな。鉄の魔女強姦殺人事件の事を聞かせて欲しいんだが」
 僕は彼の前に回り、座ろうかとも思ったが、直ぐに動けるように立ったまま、笑顔で話掛けた。
 よく見ると、ブリタリスダンジョンのボス戦の際、クエスト横取りした一人だ。
 やはり、『エルデンリング』絡みの犯行だった。
 彼は、年齢は二十八歳のクリフという名前で、レベルは34とそれなりに高い。
 僕を見て、一瞬、目を見開いたが、今は茶髪の185センチの大男になっているので、違う人物だと思ったのか、僕をじっと見つめている。
「お前、まさか、クエストクリーナの仲間のケントか」
 漸く確信したようで、男は慌てて逃げ出そうとしたが、僕はテーブルを飛び越え、彼の襟首を後ろから掴んだ。
「こいつ、殺人犯なんだ。誰か近衛兵を呼んでくれ」
 大声で叫んできて、不味いことになった。

 僕は、彼を後ろに引っ張って、壁に叩きつけると、素早く回し蹴りして、彼の顎に当てた。
 上手く脳震盪を起こしてくれ、前のめりに崩れる彼を、肩に抱きあげて、フェイと二人でその場を逃走した。
 そして、人目の少ない裏のスラム街へと走り、さっきの男のアパートに逃げ込んだ。

 ジョンは、意識を失ったままで、まだ三十分程しか経っていないが、予想以上の出血で、椅子の下には血の海ができていた。
 顔が青白いので、念のため胸に手を当ててみたが、まだ心臓は動いていた。

 さて、クリフをここに連れて来たのはいいが、この家には、もう拘束具がない。どうしたものか。
「フェイ。ロープかガムテープを調達してきてくれないか」
「ガムテープ?」何か分からないようで、キョトンとしている。
「これと同じものを買ってきてくれ」と僕は、残りわずかとなったガムテープの現物を見せた。そして、表通りに出て、右に曲がって直ぐに、雑貨屋があるからと、お金を渡し、初めてのお使いに行かせた。
 送り出してから、地図を書いて渡しておくべきだったかとも思ったが、これだけ丁寧に説明したので、問題なく買ってこれるはずだ。

 その間に、クリフのズボンを脱がせ、下半身裸にする。仕返しとして、アソコを使い物にならなくするためだ。
 途中、目を覚まして暴れ出したが、今度は袈裟固めで締め落とし、大人しくさせた。
 そして、口にそのパンツを詰め、少しだけ残っていたガムテープで口を塞いだ。

 それにしもフェイの帰りが遅い。もう五分以上も経つのに戻ってこない。まだお使いは無理だったかと反省していると、男が、再び意識を取り戻してしまった。

 もう一度締め落とそうかとも思ったが、僕はゴブリンがしていた拘束方法を思い出した。
 丁度いいことに、修繕用の木片とともに、五寸釘と金槌が目の前にあった。
 僕は、口からパンツを取り出そうとしていたクリフを蹴り飛ばして、床に仰向けにすると、足でその腕を踏みつけて、その掌に五寸釘を当て金槌を振り下ろした。
「ううっ」 痛そうに暴れ出したが、もう片方の腕を引っ張って、その掌にも釘打ちして、身動きとれなくしてやった。
「大人しくしていれば、殺したりしない。いいな」
 そういって、口からパンツを取り出してやった。

「こいつを切り落されたくないなら、正直に全てを話せ。いいな」
 僕は、刀の鞘で、彼のアソコを軽くたたく。かなり度胸があるようで、縮みあがってはいない。
「殺される覚悟はしているが、あっさり殺すと約束するなら、全て話してやるよ」
「分かった。では訊くが、早朝にフェイを見つけたらしいが、どの時点で発見した」
「今日中に、薬の納品に来ると分かってたからな。深夜から交代で張り込みしてたんだ」
 手紙に、今日中に媚薬を届けなければならないと書いてあったが、媚薬の注文は、フェイを見つけ出すための罠だったわけか。媚薬の注文なんて、年に数回しかないと聞いていたのに、何の疑問も抱かず、レベル上げに出かけてしまった事を酷く後悔した。

「フェイを見つけた後、誰かに連絡に行ったらしいが、やはりスティーブの所にいったのか?」
「ああ、拉致して来いと言われていたからな。どこに監禁するつもりなのかとか、一人じゃ無理なので、援軍要請にいったんだ。なのにあいつ、顔すら出さず、尾行して隠れ家を探してこいと、伝言で命令してきやがった。そうだ復讐するなら、あいつにもしろよな。俺は言われた通りに、していただけなんだから」
「ああ、そのつもりだが、その前には、もう少し教えてくれ。尾行して隠れ家を探せとの命令だったのに、なんでフェイを襲った?」
「そのつもりはなかったんだ。単に、隠れ家を探す予定だった。なのに、あのビビり野郎が声なんか出すから、気づかれてしまった。だから、止むを得なかった」
「それなら、尾行に気づかれたとスティープに言えばいいだけだろう。襲う必要なんてなかったろう」
「最悪の時は、殺せとも命令されていたし、それにもう一度抱きたかったんだよ。あの女を抱いたことのない男にはわからないかもしれないが、あの女は最高なんだよ。まぁ、今日は無反応で、中も大人しくて、今一だったがな」
「なら、何もあんな惨い殺し方しなくてもいいだろう」
「だから、期待外れで、むしゃくしゃしてたんだって。二度目の時も、気持ちいい顔すら見せず、俺のじゃ気持ちよくなれないとでもいう様に、軽蔑の目を向けて来て、腹が立ってな。だからせめて恐怖で泣き叫ぶ顔を見ることにしたというわけだ。少しずつ入っていく時の、あの泣き叫ぶ顔は、うっ」
 僕は、思いっきり金蹴りしてやった。
「お前は許せない。ひと思いには殺さない。フェイと同じ恐怖を味わせてやるから覚悟しろ」
 口にパンツを詰めながら、睨みつけた。
 そして、抜刀して、鬼頭部に刀身を押し当てる。
「うう、ううっう~」ゆっくりと引きながら切り落としてやった。
 血がアソコから、ピュ、ピュと噴き出している。
 このままでは、出血して意識を失いかねないので、ヒールで止血した。
「痛いか。まだまだしっかり甚振ってやるからな」
「ううっ」 今度は靴のつま先で、ゆっくりと金玉の一つを踏み潰した。
 失神してしまったが、顔面を蹴って目を覚まさせ、今度もゆっくりと陰茎を縦に半分に裂いてやった。そしてまたヒール。
 金玉袋はみるみると腫れ上がっていたが、もう一つの金玉を踏みつぶそうとした時、ロープとガムテープを手にしたフェンが帰って来た。
「ずるい、フェンがいない内に、楽しいことしてる」
 もう一つの金玉潰しは、フェンにさせてあげることにした。
 彼女の話によると、店は直ぐに分かったが、全く同じガムテープが売っていなかったので、町中の雑貨屋を探し回っていたのだとか。
 以心伝心テレパシーが使えるんだから、訊いてくれればいいし、同じようなテープなら何でもよかった。それに、ロープだけでも構わないと言っておいたのに、僕の頼み方が悪かったかと反省した。
 その後、「これも食べていい」と切り落した鬼頭部を見せて来たので、クリフのアソコを全て食べさせてあげることにした。
 だが、まるでフェラチオしているように見え、僕はこんな子供に何をさせているんだと深く反省した。
 でも、綺麗に何もなくなり、真っ赤になった女性のアソコの様になっていた。
 陰茎の根元まで引っ張り出して食べたみたいで、しっかり穴の様な窪みもできている。
 クリフは、既に出血多量で虫の息だったが、最後にとどめとして、その窪みから刀をゆっくりと内臓まで突き立て絶命させた。

 後は、『エルデンリング』の壊滅だ。
 当初は、犯罪を明らかにし、法に委ねるつもりだったが、もうそんな生易しい壊滅なんて考えてはいない。
 流石に全員抹殺するつもりはないが、僕が知る限りのミミやフェイを抱いていた男達は全員、殺すつもりだ。
 まずは、スティーブからだ。
 僕たちはスティーブ邸へと向かう事にした。

 だが、繁華街を抜け、住宅街へと来た時、五人の近衛兵が現れた。
「C級冒険者ケントだな。B級冒険者ミミの殺害容疑で、貴様を逮捕する」
 後ろにも近衛兵が三人が現れた。
 重力魔法で動けなくして、殺さずに、進む方法もあったが、邪魔者は殺すとしか考えられなくなっていた。
「フェンは後ろの三人を頼む」
 僕は抜刀して、道を塞いできた五人を次々と殺していった。

 そして、スティーブ邸の門の前につくと、呼び鈴も押さず、恥ずかしいダンスを踊り、爆裂魔法で、彼の屋敷を爆破した。
 スティーブが爆死することがないように、敢えて、屋根の上で爆発させたので、倒壊した屋根等の下敷きになっていなければ生きている筈だ。
 今は最大MP532なので、MP切れは気にする必要ないが、念のため魔力回復マナヒールも掛けて、門をけ破って、大破した邸内へと歩みを進めた。
 
 中から、使用人たちが慌てて逃げ出して来て、彼らは見逃してあげることにしたが、やはり『エルデンリング』のメンバーも邸内に居た。
「来たぞ。やはり、あいつの仕業だ。仲間もつれているぞ」僕らを見つけて、襲って来た。
 しかもその数が半端ない。僕が繁華街に現れたという噂から、急遽、仲間を呼び集めていたのか、三十人程の冒険者が次々と壊れた邸内から出てきた。
「フェン、魔法防壁を張って、巻き込まれないようにしろ」
 僕は、どの程度の威力かを確認する意味も込め、土津波グランドウェイブを発動してみた。
 地面が液状化してぐにゃぐゃになり、建物は崩れ落ち、敵は足場を失い転倒するものまででた。
 そして、土防壁の様に周囲が高く盛り上がっていき、五メートル程の巨大な円形の山ができると、それが雪崩の様に周囲に広がっていき、何もかもを破壊しながら押し流していく。
 さっきまで目の前に在った倒壊した屋敷まで綺麗になくなって、瓦礫となって周囲に押し流されていた。
 その周囲の瓦礫くずの中に、何人かの人が、身体が半分以上埋まった状態でもがいていた。
 何故かフェンまで押し流されていたが、バリアのお蔭か、一人無事に立っていた。
 僕は、その一人一人の顔を確認しながら、僕とミミとで交互に仕留めていく。
 ミミはサッカーボールキックで首をへし折り、僕は刀光斬で首をはねる。
 顔を確認するのはスティープを見つけ出すためだが、僕の知る顔の男の場合は、切先で目玉を潰して苦しませてから、僕またはミミが止めを刺す。

「健斗、レベルアップした。どうすればいい」
 魔物でない人間でも、魔物を狩った時の様に経験値取得できるらしい。
「鑑定はあとだ。教えてくれるだけでいい」
 そういって、引き続き、首を狩り続けた。
 目につく首を三十程仕留めたが、それでもスティープはいなかった。
「フェイ、お前の気配感知で、このあたりでまだ生きている人間を見つけることができないか」
「うん。できるよ。三人いる。こっちとこっちと、あそこ」
 土砂に埋もれている男を次々と掘り出しては殺していった。二人目はあの厳つい顔の男で、既に虫の息だったが、目を抉ってから殺してやった。
 そして、最後の一人が、あのスティーブだった。
 内臓破裂や全身骨折の瀕死状態で、意識もなかったが、まだなんとか生きている。
 僕は、ヒールで彼を助け、ミミと二人で彼を完全に掘り出した。
「スティーブ起きろ」
 頬を叩いて目覚めさせた。
「ミミとリットの仕返しをしに来たが、お前だけは、簡単には殺さない」
「こんなことして、只で済むと思うなよ、ぐわっ」
 先ずは左腕を切り落とし、直ぐにヒールで止血する。
「わかった。何でも好きなものをやる。助けてくれ、ぎゃあ」
 今度は右腕。
 その後も右足、左足も太ももから切り落とし、死なないようにヒールで止血して、人間達磨にしてやった。
「これはフェイを甚振り続けた仕返しだ」
 最後に股間の付け根に刀をさして、彼も女にして、ヒールで止血してやった。
「頼む。殺してくれ」
「お前は殺さない。一生、その醜い体で生き続けるんだよ」
 スティーブに捨て台詞を残し、僕らは、その場から立ち去ることにした。

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