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第二章 ボーナス加護で人生が変わりました

2-4 肉体進化までしました

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 ブリタリスダンジョンへは、徒歩だと半日かかり、着いた時には既に日が落ちていた。
 ダンジョンに潜るのは、明朝として、安全そうな場所で野営することにした。
 夕食は、持参した食材で作り、明日のコボルト討伐の作戦を立て、三時間交代で順に見張りをして、寝ることになった。
 最初は僕が見張りをして、リットを起こし、僕は六時間程熟睡できはずだった。
 なのに、寝りについて直ぐにたたきおこされた。
「ゴブリンに囲まれた。人数は分からんが、かなりの数だ」
 この周辺にゴブリンの巣があるという話で、そのゴブリン討伐も受けているので丁度いい。
 だが、十匹討伐のクエストなのに、気配感知で探ると、中途半端に九匹だけだ。
「四方に二匹ずつ。少し離れて、右の大木に隠れてもう一匹いる」
「気配感知スキルも使えるのか、有難い。ミミ、右を頼む。大木に隠れている奴を優先で。ケントは後ろ。俺は前と左を片付ける」
 リーダーらしく、指示を出し、三人で一か所に固まって迎え撃つ体制を取った。
「ウキィ」 ゴブリンがその声とともに一斉に姿を現した。
 リットとミミの二人も敵を迎え討とうと走り出し、僕はその場で、両手を広げ、呪文の詠唱を始める。

 ゴブリンは、子供の様に小さいが、人間の様に武器を使う。僕の相手の二匹は、共に剣を持ち、一匹は盾までもっている。
 鍛冶技術があるわけではなく、人間から奪った武器を使うのだ。
 しかも、小さいのに素早く、二十メートル程の距離があったのに、その一匹目は目の前まで来て、ジャンプして襲い掛かって来た。
 僕は、手を前に突き出し鎌鼬を放ち、二匹同時に迎撃したが、目の前の一匹の返り血を浴びてしまった。
 実はこの青いゴブリンの血も脅威なのだ。毒がある訳ではないが、嘔吐物の様な強烈な悪臭がして戦意を削ぐ。
 僕もあまりの臭さに、戦意喪失して、吐き気がして、嘔吐しそうになってしまった。
「ウウッ」
 目の前で血まみれになって倒れていたゴブリンが立ち上がって来た。耐久力もそれなりに高いみたいだ。
 もう一匹は既に、こっちに襲い掛かってきている。
 気持ち悪くて、戦意喪失していたが、頑張って、僕はもう一度鎌鼬を放って、僕の担当分の二匹を仕留めた。
 ミミは、遠隔攻撃の一人をちゃんと仕留めた様子で、残り二匹に捕まらないように逃げ回りながら、矢を放っているので、独りでも何とかなりそうだ。
 そんな訳で、僕は、四人に囲まれ苦戦しているリットを助けに向かった。
 リットは、敵全員に攻撃できるスキルを持っていて、敵全員に怪我を負わせていたが、返り血も沢山浴びている。しかも、盾を持つ一匹が、広範囲攻撃を上手く潰してリットに攻撃させない。逆にリットは傷だらけ。四匹からの攻撃なので、交しきれず、かなりの傷を負い、追い込まれていた。
 斧や、振りかぶっての強烈な剣の攻撃は、盾で防いで致命傷は避けているが、このままではかなりやばい。
 僕は、少し離れた位置からリットを攻撃している槍使いに、火球を放ったが、なんと攻撃に気づき回避してきた。二十メートルも離れていなかったので、剛速球のような火球を交されるとは思わなかった。
 そして、僕が攻撃したことで、ゴブリンの一匹が、僕目掛けて襲い掛かって来た。槍使いではなく、何故か斧戦士の方だったが、交わせない距離まで引きつけて、火球で丸焼きにしてやった。
 次はもっとリットの方に近づいて、あの槍使いを仕留めてやると走っていると、「きゃあ」とミミの悲鳴がした。
 
 ミミは弓を奪われ、地面に倒されていて、左掌を剣で地面に刺され、二匹のゴブリンに悪戯されそうになっていた。
 ゴブリンは、若い人間の女性を攫い、孕ませてゴブリンを産ませると聞いていたが、今回の襲撃の目的は、ミミだったみたいだ。
 助けに行こうとしたリットに、背後から槍が深々と突き刺さる。直後、僕の放った火球で、その槍使いは火達磨になったが、今だとばかりに盾役が体当たりしてリットを倒し、剣士が、串刺しにしようと、剣を持ち換えて、高だかと振りかぶる。
 僕のファイアが間に合い、寸での所で、その剣士も倒したが、盾役の剣術士は倒れているリットを袈裟切りにして、致命傷を負わせてしまった。
 そして、僕には目もくれず、盾も剣も放り出して、ミミの方に走り寄っていく。
 ミミは、一匹に左腕を抑えられ、もう一匹が、ミミから奪ったナイフで、左掌まで釘打ちしようとしていた。
 距離は三十メートル程あったが、そのゴブリン目掛けて火球を放った。
「うっ」 ミミは、遂に両腕を開いた状態のまま身動きできない状態にされてしまった。
 しかも、そのゴブリンは、僕の火球までしっかりと交わした。この距離なら交わしてくるとは思ったが、ミミに夢中なので、当たるかもと期待したが、駄目だった。
 ミミを助けに向かおうかと、思ったが、リットの治療が優先だ。
「リット、大丈夫か」抱きかかえたが、ハァハァと粗い息をして、意識朦朧として瀕死状態だった。
 僕はリュックから、フェイの治癒薬を取り出し、リットに無理やり飲ませた。
「いや。助けて、ちょっと」再びミミの声。
 ミミは更に酷い状態になっていた。身動きできない状態なのをいいことに、ローブを開けさせ、胸を悪戯し、ホットパンツも下着毎脱がされ、その一匹に両足を抱えられ、貞操の危機だった。
 鎌鼬だと、ミミにも当たりかねないが、ここから火球を放っても交わされるに違いない。
 僕は、少し上を狙って鎌鼬を放ったが、それでも、彼女も巻き込むことになってしまった。
 でも、なんとか危機一髪のところで、ゴブリン三匹に大怪我を負わせることができた。
 僕はダッシュで既に距離を詰めていたので、それからはファイア三連発で、合計八匹のゴブリンを始末した。

『能力レベルが5に上昇しました。スキル「兜割り」を習得しまいた。耐性「物理攻撃耐性レベル1」を習得しました。魔法「ヒール」を習得しました。能力レベルが5になったことにより、肉体増強進化が可能です。直ちに進化しますか?』
 人間がレベルアップで進化するなんて聞いたことが無いし、肉体増強進化というのがどんな進化なのかわからなったので、心の中で『一旦保留』と念じて、二人の治療をすることにした。
「恥ずかしいから見ないで」
 そんなこと言われても、剣とナイフを引き抜くためには、目を開けていなければならず、見えてしまう。
 胸当てをずらされ、顔や左胸は、返り血や僕の鎌鼬の傷で、青と赤が入り混じっていたが、右の乳房は悪戯されていたからか、返り血を浴びておらず、白い綺麗な乳房とピンクの乳首が丸見えだ。
 股間の辺りも傷がなく、白い肌のままだが、陰毛も金色でしかも薄いので、パイパンに見える。
「もう大丈夫だから、リットを助けて」
 血だらけの手で、必死に隠しながら懇願してきたので、リットの治療にいったが、彼は未だに瀕死状態だった。
 直ぐに、二本目の治癒薬を飲ませてみたが、傷がかなり深いためか、全く治って行かない。
 それならばと、習得したばかりのヒールを使ってみることにした。

 一応、治癒魔法書でヒールの勉強も既にしていて、切り傷用の術式展開順は頭に入っている。
 精神統一して、独特な呼吸で、各部の気を活性化させ、中丹田に気を集めていく。マナも気も移動のさせ方は同じなので、気を集めるのは初めてだったが、胸が熱くなっていき、中丹田に気を集ってきた気がする。
 呪文も覚えていたが、もう一度本で再確認して、術式展開順をイメージしながら、ヒールの詠唱を唱えて、治癒の素の塊に変質させ、リットの肩の深い傷に手を添え、その治癒の素の塊を右掌に移動させ、ゆっくりと流し込んでみた。
 どうやら、成功したみたいで、手からほのかな光が出て、血が止まり、傷口が塞がっていく。
 これで大丈夫だ。
「ありがとう。ヒールも使えたのか」
「勉強したてで、初めて使うけど、食事を奢ってもらったお返し」
「ミミは?」
 そう言われて、振り向くと、服を正したミミが直ぐ傍まで来ていた。
「私も大丈夫。危機一髪だったけど、リットが助けてくれたから」
 身体を拭いて、治癒薬も飲んだみたいだが、掌からはまだ血がポタポタと垂れ続けていた。
 浅い傷なら、直ぐに塞がるが、深い傷だと、フェイの治癒薬をもってしても、短時間では治らないみたいだ。

「手を貸して」
 僕は彼女の手を取って、ヒールを掛けてあげた。
「ヒールって初めて見たけど、凄いね。ポーションじゃ手の血は止まらなかったのに立ちどころに治るんだ」
「精神集中しないとならないから、戦闘中にはつかえないけどね」
 それでも、ヒールなら治癒薬でも治せない深い傷も治せるんだと、有用性をよく認識できた。

「ケントは、とんでもない魔導士だったんだな。僕らのパーティーにいるなんてもったいない」
「そんなことはない。僕一人じゃ、こんなところには絶対にこれなかったから」
 ゴブリンの魔石九個を回収し、再びリットが見張りをして、僕とミミは寝ることになった。
 だが、戦闘直後だと身体が興奮していて、寝付けない。それに、ミミのさっきの姿も思い出してしまいますます目が冴える。

 それならばと、僕は保留していた肉体増強進化をしてみることにした。
『もしもし、きこえてますか。肉体増強進化してみたいだけど』
『能力レベルが5になったことにより、肉体増強進化が可能です。直ちに進化しますか?』
 まるで録音を再生している様に、同じ文句なのが気に入らなかったが、『はい』と念じてみた。
 すると、急に身体が火照り出し、身体全体がミシミシときしみだし、筋肉が裂ける様な激しい激痛が襲った。
 声を上げると気づかれるので、必死に耐えたが、悶絶する程の痛みが一分以上続き、漸く、痛みが引いていった。
 無事、肉体増強進化が終わったみたいだが、特に何も起きたようには思えない。
 そう思って、腕をさわってみたら、すごい力こぶ。胸も以前より厚くなっていた、太ももも少し太くなっている。
 腹筋は流石に割れてはいなかったが、お腹の皮下脂肪はなくなり引き締まった身体になっていた。
 
 僕は漸く、女神が授けてくれた『ポーナス』という加護の正体にきづいた。レベル2になった時、いきなり中級魔法を覚え、気配感知という優れたスキルまでもらえ、レベル5で習得困難とされているレア魔法のヒールまで獲得できた。
 レベルアップする毎にとんでもないスキルや耐性、魔法を貰えるという、最高の女神の加護だったのだ。
 しかも、肉体を鍛えていなくても、筋肉質の身体に代えてくれるという、肉体進化まであるとんでもないチート加護だ。

 この肉体なら、魔導士をしているのはもったいない気がする。スキル『兜割り』は、明らかに剣術スキルで、僕の一番の適正は、剣術士だった。
 さっきのゴブリンは、盾や片手剣を持っていたので、剣術士装備も只で手に入り、丁度いい。早速、武器を拾いに行こう。
 そう思ったが、睡魔が襲って来た。どうやら、進化で体力を使い果たしたみたいだ。
 もともと、今日は一時間ほどしか眠れていなかったので、僕はそのまま深い眠りに落ちた。

「ケント、盾と剣なんて持って、どうしたんだ」
 朝食のあと、いよいよ、ダンジョンだと、昨晩のゴブリンが落とした盾と剣を拾って装備すると、リットに訝しがられた。
「いや、昨日の戦闘から、近接戦は、魔法より剣の方が向いているのなと思ってね。先ずは、コボルト討伐するんだよな」
「確かに、コボルトはゴブリンより素早いから、剣の方が有効かもな。でも、剣は使えるのか」
「もともと、剣術適正はあるらしい。実践は初めてだが、戦いながら慣れていくつもりだ。いざとなれば、剣をしまって魔法を繰り出すつもりだから安心して」
「そういえば、ケント、腕や足が太くなったんじゃない」 ミミに気づかれた。
「確かに、顔つきも、昨日より精悍になった気がするな。じゃあ、今日は剣術士として一緒に頑張ろう」
 そういう訳で、早速ダンジョンに入ったが、現れたのは蝙蝠の魔物の大軍だった。
 これじゃ、剣は役に立たない。
 結局、鎌鼬が大活躍し、気づけば、鎌鼬がレベル5、上限のレベルMaxとなり、とんでもない破壊力になっていた。

 コボルトの洞窟に着くと、十匹討伐の依頼なのに、なんと三十匹近くも屯していた。
 リットは躊躇して、作戦を考え始めたが、僕は全員ぶっ殺すまでだと、独りで突っ込んでいき、次々と切り倒していった。直ぐに、二人も攻め込んで来たが、僕はとんでもなく強くなっていた。
 肉体進化したためか、兜割りのスキルによるのかは分からいが、まさに一刀両断。二体同時に切ったりもして、半数以上を僕が叩き切ることになった。
 これにより、能力レベルも6になり、どんなスキルか不明な『金剛』を獲得し、物理攻撃耐性がレベルアップし、リジェネという継続回復魔法まで習得した。
 リジェネは回復魔法書にも記載されておらず、使いたくても使い方がわからないが、本当にとんでもない加護だ。

 ゴブリン一体は見つかっていないが、最後のクエスト、魔鉱石回収も済ませ、時間があったので、次の冒険者クエストで、地下二階層に進めるかを判断するため、地下二階層へも足を運んだ。
 すると、いきなり、骸骨スケルトン軍団が出現。対戦してみたが、一階層違うだけで強さはぐっと上がる。動きは鈍いが、剣と盾、鎧を装備していて、必殺技の様な剣技まで、繰り出してくる。
 倒したつもりで、次の骸骨を相手していると、生き返って立ち上がり、再び襲い掛かって来てきりがない。

 治癒薬を掛ければ、塵にできるとわかり、これなら僕ら三人でも戦えると分かったが、大量の治癒薬が必要となる。それが分かっただけでも収穫だ。
 今回の下見は終わりにして、ダンジョンを出て、残り一匹のゴブリン討伐のため、ゴブリンの巣を探しに行くことにした。

 それらしいゴブリン臭のする洞窟がみつかったが、魔法感知でいくら探しても、ゴブリンがみつからない。どうやら、ゴブリンは皆、他の冒険者に狩られてしまったらしい。
 どうしようかと相談し、報酬が高いので、もしかして誰かにゴブリン討伐クエストを横取りされたのではとの話になった。そういう訳で、今回はゴブリン狩りのクエストの達成は諦めて、帰ることに決まった。
 だが、巣を出てすぐの所に、ゴブリンが落としたと思われる魔石を見つけた。
 本当にゴブリンの魔石かは、鑑定眼を誰も持っていないので、判断できないが、これも回収して、プリッツに戻ることにした。
 
 夜通し歩いたので、朝にはプリッツにたどり着くことができた。
 危惧したゴブリン討伐のクエストは、まだちゃんと未完了のまま残っていて、持って帰って来た全てを納品した。
 幸運にもあの拾った魔石は、ゴブリンの魔石だったみたいで、三つのクエストを全て達成できたことになり、それなりの報奨金を手に入れることができた。

 今回はいろいろあって疲れも溜まっているので、直ぐに再出発することせず、地下三階層までのクエストへは、明朝出発することにして、今日はゆっくり休養をとろうとなった。
 地下三階層まで受注したのは、地下二階層のクエストが一つしかなかったためだ。
 ダンジョン周辺のクエストも、今回完了させたばかり。
 往復一日も掛けて、たったひとつのクエストを熟すのではもったいない。
 そういう訳で、無謀かもしれないが、地下三階層の三つのクエストも同時に発注したという訳だ。
 今回のレベルアップにより、僕は強くなったと実感でき、地下三階層もなんとかなるような気がしている。
 ただ、装備品をしっかり揃えておく必要はある。

 そこで、先ずは雑貨屋に立ち寄った。
 今回のダンジョン遠征で、リットとミミが毛布でなく、寝袋を持参していて、僕も寝袋が欲しくなったのだ。
 雑貨屋には寝袋の中古品もあったが、今後も長く使うので、800ギルの新品を購入し、本屋で、地下二階層と三階層のダンジョンマップも購入した。
 ついでに、あの薬屋で、フェイの治癒薬を三本購入して補充し、治安が悪い地区の激安薬店で、顎骨退治用の安価な粗悪品治癒薬を大量に仕入れた。

「お兄さん、遊んで行かない」
 その帰り、ピンクのキャミドレスを着た女性に声を掛けられた。美女ではなく、三十歳位の年齢だが、プロポーションはよく、やはりノーブラの透け乳で、膝丈だが、横が大きくわれていて、パンツもはいていなのか、腰まで肌が見えている。
「お兄さんなら、300ギルでいいわよ」
 それ位なら持っているが、宿代や飯代を考えると、流石に無理だ。それに性病でもうつされたら目も当てられない。
 僕は童貞を捨てたい衝動を必死に抑え、安宿にチェックインして、その夜、フェイを思い出し、この世界に来てはじめての自慰をした。

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