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完全開放!! 爽快バトル編
082:黒と銀
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「美琴、どう思う? 腐ドラのヤツの変わりよう」
『う~ん……強いて言えば、自我がないという感じなんだよ』
「それは元々だろう?」
『うんそう。だけど、もっと違う感じかなぁ……あ、そうなんだよ! あの白い瞳みたいなのを見てほしいんだよ』
瞳? 確かに目に見えなくもないが。
特徴的には額・ノド・両肩・ひじ・腰・手首・ヒザ・足首などか。
共通点は……あぁそうか、美琴の言いたいことが分かったぞ。つまり――。
「――操り人形、か」
『うんうん。もともと知性は感じられなかったけれど、それでも明確な意思があったんだよ』
「まぁ俺を殺して喰ってやるってのは、確かに感じたね」
『でしょ? じゃあ今は?』
言われてみりゃ、俺への殺意は当然あるが、黒くなる前と段違いの強さ。
そう、アンデッドの食欲という単純な欲求からの殺意ではなく、〝純粋な殺意の塊〟が具現化したと言っていいだろうな。
なぜそうなった? 答えは簡単だろうな、ヒントはあの体中にある瞳だ。
瞳……目……眼……つまり。
「聖眼のエカテリーナってドS女が、腐ドラの飼い主になったって事だろうな」
『エカテリーナ? それが戦極様の敵なのかな?』
「そうだ、俺の腕を斬り飛ばしたり、俺を一日いたぶったりした、素晴らしい女性さ」
『……そう……じゃあ……本気で戦ってもいいのかな? かなぁ?』
「そ、そうね。本気で戦う練習にもなるし……ハハハ」
こわッ。美琴さん絶対いま、ハイライトが消えた顔しているだろう?
もし悲恋から抜け出ていたら、俺は震えるね。ぶるぶるだよぅ。
『……なにか失礼な事を考えていた気がするんだよ?』
「ベツニ、ナニモ考エテイナインダヨ」
やめてくれますぅ、人の考え読むの。
実は俺の考えが読めてるんじゃないかと、たまに思う事があるんですけど。
幽霊だけに心の中まで、スケて入ってこれたりして……怨霊怖すぎ。
『……後でおしおきなんだよ?』
「なんでだよ!?」
『まぁ、それもおかたづけをしたら、だよ』
「あぁ、それもコイツラを倒した後でな――来るぞ」
王の残骸は四足獣が走るフォルムで、高速に戦極へと迫る。
その動きは先程とは違い、軽やかで迷いがない。
硬質な骨の音を不快に響かせ、部屋の柱を足場にケリ飛び襲いかかる。
右斜から体を回転させつつ、左手のツメで戦極を引き裂く。
「っと、力任せに襲っても俺は殺せないぜ?」
左足を後ろへと引き、悲恋でツメを体の左側へ弾きつつ、そのまま回転する戦極。
直後、あり得ない動きで頭上から右手のツメが降ってきた。
それを悲恋を斜め上にして、降ってきたツメを滑らせて地面へとツメが突き刺さると、戦極はそのツメの一本を斬り飛ばす。
唸る王の残骸は二歩さがりながら、上半身を背後へとしならせて戻り、その反動をつかい両手で攻撃。
両手のツメと、ムチのようにしなる腕からくる攻撃が戦極を襲う。
「おもしろいじゃねぇか。ココで殺りあおうっていうのか?」
戦極も負けてはいない。その動きに合わせて最小限の動きでツメを迎撃。
両手からくるツメを、左側から半円をえがくように上部へと悲恋を振るい、ツメをアーチ状に弾き返す。
金属と硬質な異音のコラボで、部屋が不協和音に包まれた瞬間、戦極は前へと進む。
目指すはどう見ても怪しい、肋骨の中に入っている赤く丸い物体。
そこを攻撃するため、戦極は悲恋を左ななめ後ろへと構える。
「ジジイ流 連斬術! 壱式五連斬!!」
瞬間、現れる五つの銀光。それらが迷いなく邪魔な肋骨へと攻撃するが――。
「――ッ、硬い!!」
『戦極様! おかしな方向からツメが襲ってくるんだよ!』
「なッ!?」
生物ではあり得ない角度。つまり腕の関節が、ガクリと折まがって真後ろからツメが戦極へと襲いかかるのであった。
『う~ん……強いて言えば、自我がないという感じなんだよ』
「それは元々だろう?」
『うんそう。だけど、もっと違う感じかなぁ……あ、そうなんだよ! あの白い瞳みたいなのを見てほしいんだよ』
瞳? 確かに目に見えなくもないが。
特徴的には額・ノド・両肩・ひじ・腰・手首・ヒザ・足首などか。
共通点は……あぁそうか、美琴の言いたいことが分かったぞ。つまり――。
「――操り人形、か」
『うんうん。もともと知性は感じられなかったけれど、それでも明確な意思があったんだよ』
「まぁ俺を殺して喰ってやるってのは、確かに感じたね」
『でしょ? じゃあ今は?』
言われてみりゃ、俺への殺意は当然あるが、黒くなる前と段違いの強さ。
そう、アンデッドの食欲という単純な欲求からの殺意ではなく、〝純粋な殺意の塊〟が具現化したと言っていいだろうな。
なぜそうなった? 答えは簡単だろうな、ヒントはあの体中にある瞳だ。
瞳……目……眼……つまり。
「聖眼のエカテリーナってドS女が、腐ドラの飼い主になったって事だろうな」
『エカテリーナ? それが戦極様の敵なのかな?』
「そうだ、俺の腕を斬り飛ばしたり、俺を一日いたぶったりした、素晴らしい女性さ」
『……そう……じゃあ……本気で戦ってもいいのかな? かなぁ?』
「そ、そうね。本気で戦う練習にもなるし……ハハハ」
こわッ。美琴さん絶対いま、ハイライトが消えた顔しているだろう?
もし悲恋から抜け出ていたら、俺は震えるね。ぶるぶるだよぅ。
『……なにか失礼な事を考えていた気がするんだよ?』
「ベツニ、ナニモ考エテイナインダヨ」
やめてくれますぅ、人の考え読むの。
実は俺の考えが読めてるんじゃないかと、たまに思う事があるんですけど。
幽霊だけに心の中まで、スケて入ってこれたりして……怨霊怖すぎ。
『……後でおしおきなんだよ?』
「なんでだよ!?」
『まぁ、それもおかたづけをしたら、だよ』
「あぁ、それもコイツラを倒した後でな――来るぞ」
王の残骸は四足獣が走るフォルムで、高速に戦極へと迫る。
その動きは先程とは違い、軽やかで迷いがない。
硬質な骨の音を不快に響かせ、部屋の柱を足場にケリ飛び襲いかかる。
右斜から体を回転させつつ、左手のツメで戦極を引き裂く。
「っと、力任せに襲っても俺は殺せないぜ?」
左足を後ろへと引き、悲恋でツメを体の左側へ弾きつつ、そのまま回転する戦極。
直後、あり得ない動きで頭上から右手のツメが降ってきた。
それを悲恋を斜め上にして、降ってきたツメを滑らせて地面へとツメが突き刺さると、戦極はそのツメの一本を斬り飛ばす。
唸る王の残骸は二歩さがりながら、上半身を背後へとしならせて戻り、その反動をつかい両手で攻撃。
両手のツメと、ムチのようにしなる腕からくる攻撃が戦極を襲う。
「おもしろいじゃねぇか。ココで殺りあおうっていうのか?」
戦極も負けてはいない。その動きに合わせて最小限の動きでツメを迎撃。
両手からくるツメを、左側から半円をえがくように上部へと悲恋を振るい、ツメをアーチ状に弾き返す。
金属と硬質な異音のコラボで、部屋が不協和音に包まれた瞬間、戦極は前へと進む。
目指すはどう見ても怪しい、肋骨の中に入っている赤く丸い物体。
そこを攻撃するため、戦極は悲恋を左ななめ後ろへと構える。
「ジジイ流 連斬術! 壱式五連斬!!」
瞬間、現れる五つの銀光。それらが迷いなく邪魔な肋骨へと攻撃するが――。
「――ッ、硬い!!」
『戦極様! おかしな方向からツメが襲ってくるんだよ!』
「なッ!?」
生物ではあり得ない角度。つまり腕の関節が、ガクリと折まがって真後ろからツメが戦極へと襲いかかるのであった。
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