346 / 486
第九章:奪還作戦と、国の闇
346:城内の攻防
しおりを挟む
「――ここまでが過去に起きた事実です」
「マテマテマテ、ここで千石が出てくるのか!?」
『せん……ごく様?』
「千石様を知っている? あぁ、美琴の過去を見た時……と、言うことですか」
「そうだ。美琴は思い出せないが、そいつは確実に存在したはずだ」
「そうです、千石様は間違いなく存在しています。そして彼こそが異世界への、人形討伐隊の総隊長であり、私達の主でもありました」
次々に明かされる驚きの事実に、流は言葉を失う。美琴はそれに思い当たる節はあるようだが、霊臓庫が空になった弊害で思い出せないようだった。
そんな二人を黙って見ていた壱が、静かに声をかける。
「古廻はん、美こっちゃん。今話した事は全て事実や。そしてこの後がこの話の核心や」
「フム、本当に忌々しい。今思い出しても腸が煮えくり返ると言うものですが、なにとぞお聞きくださいませ」
あまりの事実に困惑するも、二人の悲痛な心境が伝わる言葉で、流は静かに頷く。
それを見た〆は、その先を重々しく語り始める。
「そして、あの後悔してもしきれない出来事が始まりました――」
◇◇◇
――人形討伐隊は廃寺を後にし、封座たちは城を見下ろせる峠に差しかかる。弐が指示した「朽ちた城跡」があるはずの場所には、現在立派な城が建っていた。
「御館様、斥候が戻ってまいりました」
「うむ、報告を聞こう」
封座は斥候に出ていた配下から報告を聞くと、弐からもたらされた情報が間違いないと確信する。
その事に内心歓喜するが、気持ちを引き締めて配下に状況を伝え、三方位から囲み殲滅する、計画通りの案を実行する。
「双牙の隊は城の東より当たれ。連の隊は西側だ。俺は正面より突入する」
「「承知!」」
「ではゆくぞ、散!!」
封座が率いる本隊が正面の大手門を〝巨木斬〟で破壊し内部へと突入すると、悪霊の類が襲いかかる。それを露を払うように一閃し蹴散らし、内部へと侵入する。
東西からも戦闘の音が響くことで、双牙たちも侵入に成功したと確信し、敵の警備が分散した事で一ノ丸を安々と突破する。
「御館様、東西の撹乱が上手くいっているようですな」
「……いや、あまりにも手応えがなさすぎる」
目の前に迫る妖魔を一刀のもとに斬り捨て、あまりの手応えの無さに訝しむ封座。
そうこうしているうちに二ノ丸も超えて、三ノ丸へと差し掛かった時だった。
突如三ノ丸の門より現れる巨漢の大男。それは鍵鈴の者より恐れられている存在、通称『刀狩り』と呼ばれる僧兵の亡者であった。
「クソッ!! 刀狩りは美濃国へ行っているとの情報では!? 御館様! ここは我らが全力で当たります! どうか人形へと!!」
「――ッ、頼んだ! 帰ったら刀狩りを討滅した話を聞かせてくれよ?」
「ハッハッハ。それは無論、嫌というほど酒宴で聞かせますよ」
「……世話になった」
「それはこちらの台詞でございますよ」
封座は配下の者たちを一瞥した後、本丸へと向かう。全員晴れやかに覚悟を決めた良い顔で、封座との別れを告げる。
それを邪魔すること無く刀狩りは鍵鈴の猛者、三十五名を相手に仁王立ちしていた。
「さぁて、積年の恨みつらみを千倍にして返してやろうか」
「妹の敵……纏めてくれてやるわ」
「俺は親父の敵だな」
「まぁなんだ……全員の恨みを受けて滅ぶがよいわああああああああ!!」
背後で戦闘が始まったのを感じ、今生の別れとなる事を知りながらも振り向かず封座は進む。
弐からもたらされた情報に齟齬がある事に不満を感じながらも、それはたまたまだと思い直し改めて天守を睨みつける。
そこには子供ほどの大きさの影があり、ジっと封座を見下ろしていた。
全てを見透かされているかのような、傲慢なその表情に怒り感じる。だがそれを胸にしまいながら封座は走る。
「目指すは人形の首只一つのみ!!」
自分にそう気合を入れると、城内へ侵入する。廊下には悪鬼羅刹がひしめき合い、最高の獲物たる封座を舌舐めずりで待ち受けていた。
「退けえええええええええええ!!」
封座は走りながら太刀魚を放つ。本来抜刀術は動いている状態では、最大威力にとどかない欠点があり、大抵の者は静止状態からの業となる。
しかし全てを極めた封座には、飛ぼうが走ろうが止まろうが、何の問題もなく最高の威力で業を放つ。
「「「グギャアアアアアアアア」」」
悪鬼羅刹の断末魔が城内の至るどころで響き、封座は怪我らしいものはそれほど無く、天守閣への階段下に到着する。
(やはり妙だ。予想外で刀狩りが居たくらいで、俺が乗り込んで来たらこんな抵抗では防げない事は分かっているはず……何が目的だ? それに弐はどこに居る?)
ここまでの抵抗があまりにも拍子抜けだったので、逆に怪しく思いながら用心して階段を一段、また一段と踏みしめる。
途中の踊り場に一人の影を見つけた封座は、戦場らしからぬ表情でその者へと近づく。
「弐!! 姿が見えないから心配していたぞ、大丈夫だったか?」
「はい封座様。二年と少しぶりでございますね……おかわりが無い様で安心いたしました」
「お前もな。して人形の奴はこの上か?」
「ええこの上にいるはずです。やっと鍵鈴の本懐が今日果たせるのですね……」
「そうだな。お前と、犠牲になった者たちのお陰で今日それが叶う」
「おめでとうございます、本当に今日全てが叶うのですね……ふふふ」
弐は誰もが見惚れる魅力あふれる表情で、とても嬉しそうに笑う。
封座はそれに少し違和感を感じながらも、この後の事について話すのだった。
「マテマテマテ、ここで千石が出てくるのか!?」
『せん……ごく様?』
「千石様を知っている? あぁ、美琴の過去を見た時……と、言うことですか」
「そうだ。美琴は思い出せないが、そいつは確実に存在したはずだ」
「そうです、千石様は間違いなく存在しています。そして彼こそが異世界への、人形討伐隊の総隊長であり、私達の主でもありました」
次々に明かされる驚きの事実に、流は言葉を失う。美琴はそれに思い当たる節はあるようだが、霊臓庫が空になった弊害で思い出せないようだった。
そんな二人を黙って見ていた壱が、静かに声をかける。
「古廻はん、美こっちゃん。今話した事は全て事実や。そしてこの後がこの話の核心や」
「フム、本当に忌々しい。今思い出しても腸が煮えくり返ると言うものですが、なにとぞお聞きくださいませ」
あまりの事実に困惑するも、二人の悲痛な心境が伝わる言葉で、流は静かに頷く。
それを見た〆は、その先を重々しく語り始める。
「そして、あの後悔してもしきれない出来事が始まりました――」
◇◇◇
――人形討伐隊は廃寺を後にし、封座たちは城を見下ろせる峠に差しかかる。弐が指示した「朽ちた城跡」があるはずの場所には、現在立派な城が建っていた。
「御館様、斥候が戻ってまいりました」
「うむ、報告を聞こう」
封座は斥候に出ていた配下から報告を聞くと、弐からもたらされた情報が間違いないと確信する。
その事に内心歓喜するが、気持ちを引き締めて配下に状況を伝え、三方位から囲み殲滅する、計画通りの案を実行する。
「双牙の隊は城の東より当たれ。連の隊は西側だ。俺は正面より突入する」
「「承知!」」
「ではゆくぞ、散!!」
封座が率いる本隊が正面の大手門を〝巨木斬〟で破壊し内部へと突入すると、悪霊の類が襲いかかる。それを露を払うように一閃し蹴散らし、内部へと侵入する。
東西からも戦闘の音が響くことで、双牙たちも侵入に成功したと確信し、敵の警備が分散した事で一ノ丸を安々と突破する。
「御館様、東西の撹乱が上手くいっているようですな」
「……いや、あまりにも手応えがなさすぎる」
目の前に迫る妖魔を一刀のもとに斬り捨て、あまりの手応えの無さに訝しむ封座。
そうこうしているうちに二ノ丸も超えて、三ノ丸へと差し掛かった時だった。
突如三ノ丸の門より現れる巨漢の大男。それは鍵鈴の者より恐れられている存在、通称『刀狩り』と呼ばれる僧兵の亡者であった。
「クソッ!! 刀狩りは美濃国へ行っているとの情報では!? 御館様! ここは我らが全力で当たります! どうか人形へと!!」
「――ッ、頼んだ! 帰ったら刀狩りを討滅した話を聞かせてくれよ?」
「ハッハッハ。それは無論、嫌というほど酒宴で聞かせますよ」
「……世話になった」
「それはこちらの台詞でございますよ」
封座は配下の者たちを一瞥した後、本丸へと向かう。全員晴れやかに覚悟を決めた良い顔で、封座との別れを告げる。
それを邪魔すること無く刀狩りは鍵鈴の猛者、三十五名を相手に仁王立ちしていた。
「さぁて、積年の恨みつらみを千倍にして返してやろうか」
「妹の敵……纏めてくれてやるわ」
「俺は親父の敵だな」
「まぁなんだ……全員の恨みを受けて滅ぶがよいわああああああああ!!」
背後で戦闘が始まったのを感じ、今生の別れとなる事を知りながらも振り向かず封座は進む。
弐からもたらされた情報に齟齬がある事に不満を感じながらも、それはたまたまだと思い直し改めて天守を睨みつける。
そこには子供ほどの大きさの影があり、ジっと封座を見下ろしていた。
全てを見透かされているかのような、傲慢なその表情に怒り感じる。だがそれを胸にしまいながら封座は走る。
「目指すは人形の首只一つのみ!!」
自分にそう気合を入れると、城内へ侵入する。廊下には悪鬼羅刹がひしめき合い、最高の獲物たる封座を舌舐めずりで待ち受けていた。
「退けえええええええええええ!!」
封座は走りながら太刀魚を放つ。本来抜刀術は動いている状態では、最大威力にとどかない欠点があり、大抵の者は静止状態からの業となる。
しかし全てを極めた封座には、飛ぼうが走ろうが止まろうが、何の問題もなく最高の威力で業を放つ。
「「「グギャアアアアアアアア」」」
悪鬼羅刹の断末魔が城内の至るどころで響き、封座は怪我らしいものはそれほど無く、天守閣への階段下に到着する。
(やはり妙だ。予想外で刀狩りが居たくらいで、俺が乗り込んで来たらこんな抵抗では防げない事は分かっているはず……何が目的だ? それに弐はどこに居る?)
ここまでの抵抗があまりにも拍子抜けだったので、逆に怪しく思いながら用心して階段を一段、また一段と踏みしめる。
途中の踊り場に一人の影を見つけた封座は、戦場らしからぬ表情でその者へと近づく。
「弐!! 姿が見えないから心配していたぞ、大丈夫だったか?」
「はい封座様。二年と少しぶりでございますね……おかわりが無い様で安心いたしました」
「お前もな。して人形の奴はこの上か?」
「ええこの上にいるはずです。やっと鍵鈴の本懐が今日果たせるのですね……」
「そうだな。お前と、犠牲になった者たちのお陰で今日それが叶う」
「おめでとうございます、本当に今日全てが叶うのですね……ふふふ」
弐は誰もが見惚れる魅力あふれる表情で、とても嬉しそうに笑う。
封座はそれに少し違和感を感じながらも、この後の事について話すのだった。
0
お気に入りに追加
274
あなたにおすすめの小説
大切”だった”仲間に裏切られたので、皆殺しにしようと思います
騙道みりあ
ファンタジー
魔王を討伐し、世界に平和をもたらした”勇者パーティー”。
その一員であり、”人類最強”と呼ばれる少年ユウキは、何故か仲間たちに裏切られてしまう。
仲間への信頼、恋人への愛。それら全てが作られたものだと知り、ユウキは怒りを覚えた。
なので、全員殺すことにした。
1話完結ですが、続編も考えています。
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
ゴミアイテムを変換して無限レベルアップ!
桜井正宗
ファンタジー
辺境の村出身のレイジは文字通り、ゴミ製造スキルしか持っておらず馬鹿にされていた。少しでも強くなろうと帝国兵に志願。お前のような無能は雑兵なら雇ってやると言われ、レイジは日々努力した。
そんな努力もついに報われる日が。
ゴミ製造スキルが【経験値製造スキル】となっていたのだ。
日々、優秀な帝国兵が倒したモンスターのドロップアイテムを廃棄所に捨てていく。それを拾って【経験値クリスタル】へ変換して経験値を獲得。レベルアップ出来る事を知ったレイジは、この漁夫の利を使い、一気にレベルアップしていく。
仲間に加えた聖女とメイドと共にレベルを上げていくと、経験値テーブルすら操れるようになっていた。その力を使い、やがてレイジは帝国最強の皇剣となり、王の座につく――。
※HOTランキング1位ありがとうございます!
※ファンタジー7位ありがとうございます!
平凡すぎる、と追放された俺。実は大量スキル獲得可のチート能力『無限変化』の使い手でした。俺が抜けてパーティが瓦解したから今更戻れ?お断りです
たかたちひろ【令嬢節約ごはん23日発売】
ファンタジー
★ファンタジーカップ参加作品です。
応援していただけたら執筆の励みになります。
《俺、貸します!》
これはパーティーを追放された男が、その実力で上り詰め、唯一無二の『レンタル冒険者』として無双を極める話である。(新形式のざまぁもあるよ)
ここから、直接ざまぁに入ります。スカッとしたい方は是非!
「君みたいな平均的な冒険者は不要だ」
この一言で、パーティーリーダーに追放を言い渡されたヨシュア。
しかしその実、彼は平均を装っていただけだった。
レベル35と見せかけているが、本当は350。
水属性魔法しか使えないと見せかけ、全属性魔法使い。
あまりに圧倒的な実力があったため、パーティーの中での力量バランスを考え、あえて影からのサポートに徹していたのだ。
それどころか攻撃力・防御力、メンバー関係の調整まで全て、彼が一手に担っていた。
リーダーのあまりに不足している実力を、ヨシュアのサポートにより埋めてきたのである。
その事実を伝えるも、リーダーには取り合ってもらえず。
あえなく、追放されてしまう。
しかし、それにより制限の消えたヨシュア。
一人で無双をしていたところ、その実力を美少女魔導士に見抜かれ、『レンタル冒険者』としてスカウトされる。
その内容は、パーティーや個人などに借りられていき、場面に応じた役割を果たすというものだった。
まさに、ヨシュアにとっての天職であった。
自分を正当に認めてくれ、力を発揮できる環境だ。
生まれつき与えられていたギフト【無限変化】による全武器、全スキルへの適性を活かして、様々な場所や状況に完璧な適応を見せるヨシュア。
目立ちたくないという思いとは裏腹に、引っ張りだこ。
元パーティーメンバーも彼のもとに帰ってきたいと言うなど、美少女たちに溺愛される。
そうしつつ、かつて前例のない、『レンタル』無双を開始するのであった。
一方、ヨシュアを追放したパーティーリーダーはと言えば、クエストの失敗、メンバーの離脱など、どんどん破滅へと追い込まれていく。
ヨシュアのスーパーサポートに頼りきっていたこと、その真の強さに気づき、戻ってこいと声をかけるが……。
そのときには、もう遅いのであった。
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
S級スキル【竜化】持ちの俺、トカゲと間違われて実家を追放されるが、覚醒し竜王に見初められる。今さら戻れと言われてももう遅い
猪木洋平@【コミカライズ連載中】
ファンタジー
主人公ライルはブリケード王国の第一王子である。
しかし、ある日――
「ライル。お前を我がブリケード王家から追放する!」
父であるバリオス・ブリケード国王から、そう宣言されてしまう。
「お、俺のスキルが真の力を発揮すれば、きっとこの国の役に立てます」
ライルは必死にそうすがりつく。
「はっ! ライルが本当に授かったスキルは、【トカゲ化】か何かだろ? いくら隠したいからって、【竜化】だなんて嘘をつくなんてよ」
弟である第二王子のガルドから、そう突き放されてしまう。
失意のまま辺境に逃げたライルは、かつて親しくしていた少女ルーシーに匿われる。
「苦労したんだな。とりあえずは、この村でゆっくりしてくれよ」
ライルの辺境での慎ましくも幸せな生活が始まる。
だが、それを脅かす者たちが近づきつつあった……。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる