20 / 27
※
夢
しおりを挟む
ギュッギュッと溶け残った雪を踏んで鳴る音を、白い息を吐きながらリズミカルに奏でる。
右、左、右、右、少し間を置いて左、足踏みして遠くへ飛んで。
実際は同じような音。しかし五歳のツバキの頭にはお気に入りの童謡が流れていた。姉がよく歌ってくれた歌。
最後に大きくジャンプし、両手を上げて両足で着地。
満足の行く演奏ができて、一人満面の笑みになる。
これが演奏できたら、ねえさまの病気は良くなる。
そう願って、朝からずっと挑戦していたのだ。
息を大きく吐いて、吸って、上空を見上げた。
白い雲に混ざって、緑色の蠍や丸々とした熊猫、尻尾が三本の蛇などの魔物が風に乗って流れていく。巨大なリボンのような羽根を持つ蝶の魔物に手を降った。
蝶はそれに応えるように優雅に舞い、桃色の粉をツバキにかける。すると体についた粉が淡く光り、じんわりと体を温め始める。
もう一度ツバキは手を振ってまたねーと叫んだ。
──あれは、小さい頃の私?
十六歳のツバキは空の高いところから五歳の自分を見下ろしていた。
──これは夢?
城から女官が出てきた。血相を変えて幼いツバキの名を呼ぶ。
「セイレティア様。クリスティア様が」
「ねえさまが?」
「セイレティア様を呼んでいます。お早く」
女官に強く手を引かれ、訳もわからず懸命に足を動かした。
ある部屋の前に場面が切り替わる。
扉が開く。
中には医師や侍女たちがベッドに寝ている十五歳くらいの女の子、ツバキの姉クリスティアを悲しげに見つめており、ツバキの姿に気づくと部屋を出ていった。
残されたのは、ツバキと女官、クリスティアの周りにいる十匹の白い綿のような魔物たち。
クリスティアが弱々しげに手を差し出す。
幼いツバキは咄嗟に手を握った。
「ねえさま」
「また……魔物……と……遊んで……いたの」
しゃべるのも辛そうだ。
「うん。ねえ見て。蝶がこれをくれたのよ。ねえさまにもあげる。温かいでしょ?」
「ほんとね……あったかい」
クリスティアはほんの少しだけ口角を上げた後、目に涙を滲ませる。
「ごめんねセイリィ。……ずっとそばに……いて、あげられ……ない」
幼いツバキの顔が凍る。
「やだ。やだよう。置いていかないで」
ベッドに突っ伏して泣き叫んだ。
──姉様。
十六歳のツバキは姉の真上に浮かんでいた。
久々に会った姉はとても幼く、小さく、細い。
姉の顔に手を伸ばすが、透けて触れなかった。
胸がつかえて苦しい。
五歳のツバキと感情がリンクする。
──姉様。どうして置いていってしまったの。どうして。どうして。
「セイリィ」
クリスティアは目を開けているのもやっとのようだった。弱々しく息を吸い、顔を横に向け幼いツバキに微笑みかける。
「だいじょう……ぶ。あなたは……魔物に……愛されて……る……から」
「ねえさまぁ」
「金色……の……空を……さがし……て」
そして真上を見つめた。
ちょうど十六歳のツバキの目をまっすぐ見据えるように。
「見つけられたのね」
安堵したようにやさしく微笑む。
「さあ起きて。金色を離さないで」
ぱっと目が覚めた。
「姉様?」
目の横についた涙の跡を拭う。
「夢……」
しばらくぼんやりと夢を反芻する。
金色を離さないで。
姉の言葉で頭がはっきりした。
「カオウ!!」
勢い良く起き上がりベッドから出たが、力が入らずその場に座り込む。声を聞いたサクラが駆けつけてツバキをベッドへ座らせた。
「まだ起き上がってはいけません」
「カオウはどこ? 血が、大量に血が出ていたの」
「大丈夫ですよ。今は眠っています」
サクラに背中を擦られる。
思念で呼びかけても応答はなかったが、気配は感じられたのでホッと胸をなでおろした。
「会える?」
「車椅子を持ってきますからお待ちくださいね」
車椅子に乗ってジェラルドの部屋に入ると、カオウが豪華なソファの上で静かに寝息をたてていた。
ツバキは金色の髪をなでてから、彼の左手を両手で包み込むように握る。
ジェラルドが気遣うようにツバキの肩に手を置いた。
「一命はとりとめたが、まだ目覚めない」
本来なら、皇族とその授印なら宮廷にいる治癒魔導士によりすぐ治してもらえるのだが、カオウの存在はないものとなっているから受けられない。ジェラルドの側近のつてで簡単な治癒魔法を施してもらうのが精一杯だった。
「お前は大丈夫か」
そう聞かれ、こくん、と頷く。
ツバキも約一日眠りこんでいたらしく、今はもう夕方になっていた。
「話は大体ロウたちから聞いた」
そこでようやく、部屋を見渡す余裕が出てきた。
部屋にはジェラルドの他にロウとトキツ、授印たちもいる(ちなみにトキツとギジーは畏れ多くも皇帝の部屋に通されて心臓バックバクである)。
「ロウ。アフランとルファはどこにいるの?」
「アフランは警察署内の拘置所にいる。ルファの行方はわからない」
「わからないってどういうこと? トキツさんとギジーがいるでしょう」
トキツが首を振る。
ルファの顔を見たため魔力を使って探し出そうとしたが、赤い煙が視界を覆っていて居場所の特定ができなかったのだ。ただ、死んでいれば真っ暗で何も見えないはずだから、生きてはいるらしい。
「赤い煙?」
「結界の影響だろう」
「結界? ロナロ人は魔力がないはずよ。そんなことができるの?」
「アフランの話では、ロナロ人以外の何者かが手を貸しているそうだ」
ロウはアフランから聞いたことをすべてツバキに伝えた。
ロナロでの生活、帝都に来てから何かを仲介していたこと、同郷の者たちが皇帝を狙っていること。
そして、倉庫で捕まえた男に尋問して得られた情報によると、アフランたちが仲介していたのは帝国に関する情報や武器などで、その中に魔力を吸収する道具もあるらしい。
「協力者がいるってこと?」
「ああ。しかし、いつもアフランたちを介していたから男は会ったことがない。アフランの前も何人か通していたら、協力者を捕らえるのは難しいだろう」
唯一会ったことがあるのは村長をしている男らしく、明日のパレードで村長が前皇帝ネルヴァトラスを狙うということまでは聞き出せた。
いったい協力者とは何者なのだろうか。国内の者か他国の者か。
それを知るには、村長を生きて捕まえなければならない。
ロウの眉間にしわが寄る。
「それでお兄様。パレードは中止にはしないのね?」
「屈するわけにはいかないからな」
「そう……」
「まさか、パレードまでサボる気ではないよな?」
ツバキが考え込むのを見て呆れる。
「お前に何ができる。カオウがいるならまだしも、あいつはまだ動ける状態にないのだぞ」
「なら、私の魔力を与えれば……」
「だめだ。セイレティアも万全ではないだろう」
確かに今は全身力が入らない。
そもそも何故こんなに疲弊しているのか見当がつかなかった。
「あの倉庫で自分がしたことは覚えているか」
覚えているのは、カオウが倒れたところまでだ。
ゆっくり首を振る。
「……そうか。少し休んだら話がある」
サクラに車椅子を押されて部屋を出た。
なんのことだろう?
倉庫でのことを思い出そうとすると頭がズキズキして何も考えられない。
あなたは魔物に愛されている。
ただ姉の言葉だけが耳の奥に残っていた。
右、左、右、右、少し間を置いて左、足踏みして遠くへ飛んで。
実際は同じような音。しかし五歳のツバキの頭にはお気に入りの童謡が流れていた。姉がよく歌ってくれた歌。
最後に大きくジャンプし、両手を上げて両足で着地。
満足の行く演奏ができて、一人満面の笑みになる。
これが演奏できたら、ねえさまの病気は良くなる。
そう願って、朝からずっと挑戦していたのだ。
息を大きく吐いて、吸って、上空を見上げた。
白い雲に混ざって、緑色の蠍や丸々とした熊猫、尻尾が三本の蛇などの魔物が風に乗って流れていく。巨大なリボンのような羽根を持つ蝶の魔物に手を降った。
蝶はそれに応えるように優雅に舞い、桃色の粉をツバキにかける。すると体についた粉が淡く光り、じんわりと体を温め始める。
もう一度ツバキは手を振ってまたねーと叫んだ。
──あれは、小さい頃の私?
十六歳のツバキは空の高いところから五歳の自分を見下ろしていた。
──これは夢?
城から女官が出てきた。血相を変えて幼いツバキの名を呼ぶ。
「セイレティア様。クリスティア様が」
「ねえさまが?」
「セイレティア様を呼んでいます。お早く」
女官に強く手を引かれ、訳もわからず懸命に足を動かした。
ある部屋の前に場面が切り替わる。
扉が開く。
中には医師や侍女たちがベッドに寝ている十五歳くらいの女の子、ツバキの姉クリスティアを悲しげに見つめており、ツバキの姿に気づくと部屋を出ていった。
残されたのは、ツバキと女官、クリスティアの周りにいる十匹の白い綿のような魔物たち。
クリスティアが弱々しげに手を差し出す。
幼いツバキは咄嗟に手を握った。
「ねえさま」
「また……魔物……と……遊んで……いたの」
しゃべるのも辛そうだ。
「うん。ねえ見て。蝶がこれをくれたのよ。ねえさまにもあげる。温かいでしょ?」
「ほんとね……あったかい」
クリスティアはほんの少しだけ口角を上げた後、目に涙を滲ませる。
「ごめんねセイリィ。……ずっとそばに……いて、あげられ……ない」
幼いツバキの顔が凍る。
「やだ。やだよう。置いていかないで」
ベッドに突っ伏して泣き叫んだ。
──姉様。
十六歳のツバキは姉の真上に浮かんでいた。
久々に会った姉はとても幼く、小さく、細い。
姉の顔に手を伸ばすが、透けて触れなかった。
胸がつかえて苦しい。
五歳のツバキと感情がリンクする。
──姉様。どうして置いていってしまったの。どうして。どうして。
「セイリィ」
クリスティアは目を開けているのもやっとのようだった。弱々しく息を吸い、顔を横に向け幼いツバキに微笑みかける。
「だいじょう……ぶ。あなたは……魔物に……愛されて……る……から」
「ねえさまぁ」
「金色……の……空を……さがし……て」
そして真上を見つめた。
ちょうど十六歳のツバキの目をまっすぐ見据えるように。
「見つけられたのね」
安堵したようにやさしく微笑む。
「さあ起きて。金色を離さないで」
ぱっと目が覚めた。
「姉様?」
目の横についた涙の跡を拭う。
「夢……」
しばらくぼんやりと夢を反芻する。
金色を離さないで。
姉の言葉で頭がはっきりした。
「カオウ!!」
勢い良く起き上がりベッドから出たが、力が入らずその場に座り込む。声を聞いたサクラが駆けつけてツバキをベッドへ座らせた。
「まだ起き上がってはいけません」
「カオウはどこ? 血が、大量に血が出ていたの」
「大丈夫ですよ。今は眠っています」
サクラに背中を擦られる。
思念で呼びかけても応答はなかったが、気配は感じられたのでホッと胸をなでおろした。
「会える?」
「車椅子を持ってきますからお待ちくださいね」
車椅子に乗ってジェラルドの部屋に入ると、カオウが豪華なソファの上で静かに寝息をたてていた。
ツバキは金色の髪をなでてから、彼の左手を両手で包み込むように握る。
ジェラルドが気遣うようにツバキの肩に手を置いた。
「一命はとりとめたが、まだ目覚めない」
本来なら、皇族とその授印なら宮廷にいる治癒魔導士によりすぐ治してもらえるのだが、カオウの存在はないものとなっているから受けられない。ジェラルドの側近のつてで簡単な治癒魔法を施してもらうのが精一杯だった。
「お前は大丈夫か」
そう聞かれ、こくん、と頷く。
ツバキも約一日眠りこんでいたらしく、今はもう夕方になっていた。
「話は大体ロウたちから聞いた」
そこでようやく、部屋を見渡す余裕が出てきた。
部屋にはジェラルドの他にロウとトキツ、授印たちもいる(ちなみにトキツとギジーは畏れ多くも皇帝の部屋に通されて心臓バックバクである)。
「ロウ。アフランとルファはどこにいるの?」
「アフランは警察署内の拘置所にいる。ルファの行方はわからない」
「わからないってどういうこと? トキツさんとギジーがいるでしょう」
トキツが首を振る。
ルファの顔を見たため魔力を使って探し出そうとしたが、赤い煙が視界を覆っていて居場所の特定ができなかったのだ。ただ、死んでいれば真っ暗で何も見えないはずだから、生きてはいるらしい。
「赤い煙?」
「結界の影響だろう」
「結界? ロナロ人は魔力がないはずよ。そんなことができるの?」
「アフランの話では、ロナロ人以外の何者かが手を貸しているそうだ」
ロウはアフランから聞いたことをすべてツバキに伝えた。
ロナロでの生活、帝都に来てから何かを仲介していたこと、同郷の者たちが皇帝を狙っていること。
そして、倉庫で捕まえた男に尋問して得られた情報によると、アフランたちが仲介していたのは帝国に関する情報や武器などで、その中に魔力を吸収する道具もあるらしい。
「協力者がいるってこと?」
「ああ。しかし、いつもアフランたちを介していたから男は会ったことがない。アフランの前も何人か通していたら、協力者を捕らえるのは難しいだろう」
唯一会ったことがあるのは村長をしている男らしく、明日のパレードで村長が前皇帝ネルヴァトラスを狙うということまでは聞き出せた。
いったい協力者とは何者なのだろうか。国内の者か他国の者か。
それを知るには、村長を生きて捕まえなければならない。
ロウの眉間にしわが寄る。
「それでお兄様。パレードは中止にはしないのね?」
「屈するわけにはいかないからな」
「そう……」
「まさか、パレードまでサボる気ではないよな?」
ツバキが考え込むのを見て呆れる。
「お前に何ができる。カオウがいるならまだしも、あいつはまだ動ける状態にないのだぞ」
「なら、私の魔力を与えれば……」
「だめだ。セイレティアも万全ではないだろう」
確かに今は全身力が入らない。
そもそも何故こんなに疲弊しているのか見当がつかなかった。
「あの倉庫で自分がしたことは覚えているか」
覚えているのは、カオウが倒れたところまでだ。
ゆっくり首を振る。
「……そうか。少し休んだら話がある」
サクラに車椅子を押されて部屋を出た。
なんのことだろう?
倉庫でのことを思い出そうとすると頭がズキズキして何も考えられない。
あなたは魔物に愛されている。
ただ姉の言葉だけが耳の奥に残っていた。
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢は大好きな絵を描いていたら大変な事になった件について!
naturalsoft
ファンタジー
『※タイトル変更するかも知れません』
シオン・バーニングハート公爵令嬢は、婚約破棄され辺境へと追放される。
そして失意の中、悲壮感漂う雰囲気で馬車で向かって─
「うふふ、計画通りですわ♪」
いなかった。
これは悪役令嬢として目覚めた転生少女が無駄に能天気で、好きな絵を描いていたら周囲がとんでもない事になっていったファンタジー(コメディ)小説である!
最初は幼少期から始まります。婚約破棄は後からの話になります。
落第錬金術師の工房経営~とりあえず、邪魔するものは爆破します~
みなかみしょう
ファンタジー
錬金術師イルマは最上級の階級である特級錬金術師の試験に落第した。
それも、誰もが受かるはずの『属性判定の試験』に落ちるという形で。
失意の彼女は師匠からすすめられ、地方都市で工房経営をすることに。
目標としていた特級錬金術師への道を断たれ、失意のイルマ。
そんな彼女はふと気づく「もう開き直って好き放題しちゃっていいんじゃない?」
できることに制限があると言っても一級錬金術師の彼女はかなりの腕前。
悪くない生活ができるはず。
むしろ、肩身の狭い研究員生活よりいいかもしれない。
なにより、父も言っていた。
「筋肉と、健康と、錬金術があれば無敵だ」と。
志新たに、生活環境を整えるため、錬金術の仕事を始めるイルマ。
その最中で発覚する彼女の隠れた才能「全属性」。
希少な才能を有していたことを知り、俄然意気込んで仕事を始める。
採取に町からの依頼、魔獣退治。
そして出会う、魔法使いやちょっとアレな人々。
イルマは持ち前の錬金術と新たな力を組み合わせ、着実に評判と実力を高めていく。
これは、一人の少女が錬金術師として、居場所を見つけるまでの物語。
奇跡の確率
カザハナ
ファンタジー
僕の名前はコーディエ=コーズ。
職業は配達人で年齢は21…なんだけど童顔のせいか身長のせいか子供に間違えられます。おかげで僕の顔と等級を知らない支部だと見習い終了したばっかの下級と勘違いされる日々。僕、これでも特級と呼ばれる金なんだけどなぁ(遠い目)
あと、性別は女だよ。ショートだし僕呼びだから間違われるけど隠してないからね!ほとんどの人が気付かないだけで!!
そんな僕と、魔物に間違われ怪我を負わされた瑠璃の猫の姿をしたクリスとの出会いと恋の物語。
※一話が大体1000文字前後です。
※ファンタジー小説大賞で登録してます!投票宜しくお願いします!!
「専門職に劣るからいらない」とパーティから追放された万能勇者、教育係として新人と組んだらヤベェ奴らだった。俺を追放した連中は自滅してるもよう
138ネコ@書籍化&コミカライズしました
ファンタジー
「近接は戦士に劣って、魔法は魔法使いに劣って、回復は回復術師に劣る勇者とか、居ても邪魔なだけだ」
パーティを組んでBランク冒険者になったアンリ。
彼は世界でも稀有なる才能である、全てのスキルを使う事が出来るユニークスキル「オールラウンダー」の持ち主である。
彼は「オールラウンダー」を持つ者だけがなれる、全てのスキルに適性を持つ「勇者」職についていた。
あらゆるスキルを使いこなしていた彼だが、専門職に劣っているという理由でパーティを追放されてしまう。
元パーティメンバーから装備を奪われ、「アイツはパーティの金を盗んだ」と悪評を流された事により、誰も彼を受け入れてくれなかった。
孤児であるアンリは帰る場所などなく、途方にくれているとギルド職員から新人の教官になる提案をされる。
「誰も組んでくれないなら、新人を育て上げてパーティを組んだ方が良いかもな」
アンリには夢があった。かつて災害で家族を失い、自らも死ぬ寸前の所を助けてくれた冒険者に礼を言うという夢。
しかし助けてくれた冒険者が居る場所は、Sランク冒険者しか踏み入ることが許されない危険な土地。夢を叶えるためにはSランクになる必要があった。
誰もパーティを組んでくれないのなら、多少遠回りになるが、育て上げた新人とパーティを組みSランクを目指そう。
そう思い提案を受け、新人とパーティを組み心機一転を図るアンリ。だが彼の元に来た新人は。
モンスターに追いかけ回されて泣き出すタンク。
拳に攻撃魔法を乗せて戦う殴りマジシャン。
ケガに対して、気合いで治せと無茶振りをする体育会系ヒーラー。
どいつもこいつも一癖も二癖もある問題児に頭を抱えるアンリだが、彼は持ち前の万能っぷりで次々と問題を解決し、仲間たちとSランクを目指してランクを上げていった。
彼が新人教育に頭を抱える一方で、彼を追放したパーティは段々とパーティ崩壊の道を辿ることになる。彼らは気付いていなかった、アンリが近接、遠距離、補助、“それ以外”の全てを1人でこなしてくれていた事に。
※ 人間、エルフ、獣人等の複数ヒロインのハーレム物です。
※ 小説家になろうさんでも投稿しております。面白いと感じたらそちらもブクマや評価をしていただけると励みになります。
※ イラストはどろねみ先生に描いて頂きました。
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
【完結】聖女にはなりません。平凡に生きます!
暮田呉子
ファンタジー
この世界で、ただ平凡に、自由に、人生を謳歌したい!
政略結婚から三年──。夫に見向きもされず、屋敷の中で虐げられてきたマリアーナは夫の子を身籠ったという女性に水を掛けられて前世を思い出す。そうだ、前世は慎ましくも充実した人生を送った。それなら現世も平凡で幸せな人生を送ろう、と強く決意するのだった。
完結【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-
ジェルミ
ファンタジー
魔法は5属性、無限収納のストレージ。
自分の望んだものを創れる『創生魔法』が使える者が現れたら。
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
そして女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
安定した収入を得るために創生魔法を使い生産チートを目指す。
いずれは働かず、寝て暮らせる生活を目指して!
この世界は無い物ばかり。
現代知識を使い生産チートを目指します。
※カクヨム様にて1日PV数10,000超え、同時掲載しております。
異世界で最高の鍛冶師になる物語
ふみかん
ファンタジー
ある日、鐵光一は子犬を助けようとして死んでしまった。
しかし、鍛治の神ーー天目一箇神の気まぐれで救われた光一は海外の通販番組的なノリで異世界で第二の人生を歩む事を決める。
朽ちた黒龍との出会いから、光一の手に人類の未来は委ねられる事となる。
光一は鍛治師として世界を救う戦いに身を投じていく。
※この物語に心理戦だとかの読み合いや凄いバトルシーンなどは期待しないでください。
※主人公は添えて置くだけの物語
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる