【完結】SFゲームの世界に転移したけど物資も燃料もありません!艦隊司令の異世界宇宙開拓紀

黴男

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シーズン6-ビージアイナ戦後

126-緊急事態

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さて。
毎回恒例、これから先どうするか、である。

「帝国の掌握は完全に終了したからな」
『生き残り、海賊の排除に成功しましたからね』

この超広大な領土を、維持・管理していかなければならない。
だが、同時に.....

「暫くは安泰だな」
『そのようですね』

敵と戦うよりは、考えることは少ない。
初めてここに来てから、考えてばっかりだったが、長いスパンで物事を決められるようになった。

「資源採掘はどうなっている?」
『現在、新規に62の星系のアステロイドベルトを探査・採掘中です。惑星開発は21の星系で行っております』

先住者が残していった都市や採掘設備を破壊して、軌道上の資源採掘ドリルを起動する。
そんな作業を繰り返しているのだ。
有機物の採取状況も良好で、天空騎士団にもう少し働かせなくても良くなるかもしれないな。

「月資源の採掘も上手くいっているみたいだな」
『はい』

月が持つ鉱物資源は多種多様である。
そして、

「高位の技術レベルの艦船も作れるようになるな」
『はい、今までの船の上位版ですね』

SSCには多種多様な船が存在するが、その中でも上位の船というものが存在する。
TechLevel(技術レベル)という概念でそれは表されており、今までの船はTL1に所属する。
現在、ブループリントのアップグレードによりTL2の船まで開発可能になった。
そして、これから先はTL3の艦船も。
TL10とかいう怪物の領域の船が量産できるようになった時、最早俺たちに敵はないだろうと、十分な経験をもって俺は断言する。

「それから、新兵器についてだが」
『現在はタウミエル・マルクトの開発を行っております。それから、』
「アザトースだろう? ナージャとの共同開発だし、気合い入れてやろうな」
『はい』

新型兵器『アザトース』。
完成すれば、戦場における行動艦の中では最強となるだろう。
ネタ的な側面の強いマルクトや、既に兵器自体は戦場に出ているタウミエルとは違い、戦場を一隻だけで大きく変えられる可能性のある船だ。

「次は、人的資源だな」
『各方面から確保してきた人材を再教育中です』

各方面(攻撃した場所)から確保(拉致)してきた人材(現地民)を再教育(洗脳)して兵士にする。
非人道的なやり方だが、裏切られるのは面倒だ。
オーロラなら、一人一人のパーソナリティに向き合って、心を折って書き換える事が出来る。
悪いようにはしない、アットホームな職場だからな。

「天空騎士団とは別に部隊を編成する必要があるな、名前はどうしようか.....」
『SAS等はどうですか?』
「.......実在の空軍はちょっとな」
『シンよ、ならばロイヤルエアフォースというのはどうじゃ?』

その時、ディーヴァが話しかけてきた。

「成程、ロイヤルエアフォース....RAFでラフだな」
『それにいたしますか?』
「ああ、そうしよう」

俺は頷く。

「それにしても、かなり冒涜的だな?」
『何がじゃ?』
「帝国の皇女様が、俺に王宮騎士の名を提案するとは」
『帝国は妾一人になったのだし、誰が王を名乗ろうと勝手じゃ。おぬしが王でよかろう』
「....そうか」

まあ、国民が一人の王国くらいなら、王を名乗っても構わないか。
元より俺は星空の王として認知されている、RAFも全く問題なく名称に指定できるだろう。

「マルクト、楽しみか?」
『妾は、シンと共にいられるだけで幸せじゃ』
「なら、構わないか」

俺は頷く。
そしていい感じに締められたな、と俺が思ったとき。

『司令官、大変です』
「どうした?」
『イルエジータの南西の大陸の上空で、スワロー・エッジの反応がロストしました。乗員であるルル様とは脱出の連絡が来ましたが、直後に途絶、行方不明です』
「何だって!?」

俺は叫んだ。
とんでもない事になったぞ、これは....
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