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シーズン7-TRINITY.侵略編
158-トリニティドメイン最終決戦(前編)
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トリニティドメイン。
それは、TRINITY.の拠点であり――――ヤルヴェナプライムという名を併せ持つ。
かつて、各国家が大戦を危惧し、戦力と技術を出し合って創り出した同盟、その名を
『The Reinforced Investigate Nation Initiative Team of Yalvena』
TRINITY……。
ヤルヴェナを中心とした海賊勢力を排除し、彼らはそこに拠点を構えた。
最初は、志ある者たちばかりであった。
しかし、TRINITY.が拡大し、秩序が安定化するにつれ。
彼らは腐っていった。
「その結果がこれか」
僕は呟く。
エリスと話した結果、
『え? この人たち? 知らないわよ? …..いや、待って。TRINITY.で私をいびってた人たちね』
『いびっていた?』
『細かな事にケチをつけて、人を貶める人たちよ。相手にしない方がいいわ』
関係のない人間を、人質として利用するとは。
「馬鹿にするのもいい加減にしてほしいものだ」
『どうされますか?』
「決まっている。第二次改装型エリガードで一点突破する」
だが、しかし.....
「少し、敵が多いな。薙ぎ払え、ケルビス」
『かしこまりました、エリアス様』
SOFA(Short Frequency Over Amplifier-短周波過剰増幅装置)。
それを装備した、コンクエスター・クイスティラス。
彼らを70機連れたケルビス(通常艦)が進軍する。
そして、星系中の基地を襲撃し、SOFAで攻撃、破壊を始める。
「....ねぇ、どうして私を呼んだの?」
「元職場を今から滅ぼそうとしている、文句があれば聞きたい」
「TRINITY.はルールを破ったんでしょう? だったら、こうなって然るべきだと思うけど」
「そうか....」
エリスチェックは通過した。
つまり――――本気を出せるという事である。
「展開中のジェネラス、アドラス、ケイトリンはアサルトノクティラノスを率いてそれぞれの攻撃を開始せよ」
ジェネラスは遮蔽装置を用いて非戦闘員の乗艦を撃沈して回り、アドラスは本来通り惑星を破壊。
ケイトリンはその妨害装置を使い、星系内の通信を阻害する。
そして、僕は。
「.....行くのね?」
「ああ」
エリガードに乗り込み、アロウトから飛び立つ。
「絶対に許さない」
関係のない人物を人質に出して、エリスを無駄に心配させた罪を贖ってもらう。
ただでさえ旅行中を呼び出しているのだ。
バケーション気分が台無しだろう。
「ワームホールジェネレーター、起動」
ワームホール空間に飛んだ僕は、エリガードを指定座標に移動させる。
その際に、Ve’zのステーションに止まっている黒い艦を見た。
「ジアンか....」
何の用だろうか?
まあ、いい。
僕は通常空間へとワームホールを開き、そしてTRINITY.の主力艦隊がいる場所へと出現する。
「絶望せよ」
僕はエリガードのシールドを変調させ、その本来の機能を活用する。
熱量急速拡散装甲と原理は同じだ。
それが、位相変換を利用する形になっただけである。
飛んでくる砲撃を全て受け止め、僕はそれが現れるのを待つのであった。
それは、TRINITY.の拠点であり――――ヤルヴェナプライムという名を併せ持つ。
かつて、各国家が大戦を危惧し、戦力と技術を出し合って創り出した同盟、その名を
『The Reinforced Investigate Nation Initiative Team of Yalvena』
TRINITY……。
ヤルヴェナを中心とした海賊勢力を排除し、彼らはそこに拠点を構えた。
最初は、志ある者たちばかりであった。
しかし、TRINITY.が拡大し、秩序が安定化するにつれ。
彼らは腐っていった。
「その結果がこれか」
僕は呟く。
エリスと話した結果、
『え? この人たち? 知らないわよ? …..いや、待って。TRINITY.で私をいびってた人たちね』
『いびっていた?』
『細かな事にケチをつけて、人を貶める人たちよ。相手にしない方がいいわ』
関係のない人間を、人質として利用するとは。
「馬鹿にするのもいい加減にしてほしいものだ」
『どうされますか?』
「決まっている。第二次改装型エリガードで一点突破する」
だが、しかし.....
「少し、敵が多いな。薙ぎ払え、ケルビス」
『かしこまりました、エリアス様』
SOFA(Short Frequency Over Amplifier-短周波過剰増幅装置)。
それを装備した、コンクエスター・クイスティラス。
彼らを70機連れたケルビス(通常艦)が進軍する。
そして、星系中の基地を襲撃し、SOFAで攻撃、破壊を始める。
「....ねぇ、どうして私を呼んだの?」
「元職場を今から滅ぼそうとしている、文句があれば聞きたい」
「TRINITY.はルールを破ったんでしょう? だったら、こうなって然るべきだと思うけど」
「そうか....」
エリスチェックは通過した。
つまり――――本気を出せるという事である。
「展開中のジェネラス、アドラス、ケイトリンはアサルトノクティラノスを率いてそれぞれの攻撃を開始せよ」
ジェネラスは遮蔽装置を用いて非戦闘員の乗艦を撃沈して回り、アドラスは本来通り惑星を破壊。
ケイトリンはその妨害装置を使い、星系内の通信を阻害する。
そして、僕は。
「.....行くのね?」
「ああ」
エリガードに乗り込み、アロウトから飛び立つ。
「絶対に許さない」
関係のない人物を人質に出して、エリスを無駄に心配させた罪を贖ってもらう。
ただでさえ旅行中を呼び出しているのだ。
バケーション気分が台無しだろう。
「ワームホールジェネレーター、起動」
ワームホール空間に飛んだ僕は、エリガードを指定座標に移動させる。
その際に、Ve’zのステーションに止まっている黒い艦を見た。
「ジアンか....」
何の用だろうか?
まあ、いい。
僕は通常空間へとワームホールを開き、そしてTRINITY.の主力艦隊がいる場所へと出現する。
「絶望せよ」
僕はエリガードのシールドを変調させ、その本来の機能を活用する。
熱量急速拡散装甲と原理は同じだ。
それが、位相変換を利用する形になっただけである。
飛んでくる砲撃を全て受け止め、僕はそれが現れるのを待つのであった。
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