どこかがふつうと違うベータだった僕の話

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【閑話のような本編のような話】僕の趣味と仕事の話

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実は、2人に怒られると思って言ってないことがあるんだ。

それは今から言う趣味と仕事の話なんだけど…
良かったら聞いてくれると嬉しい。


高校を卒業して、直人は大学を卒業、美晴は専門学校を卒業して何年か経つのだが、その頃の僕は毎日2人を起こして、一緒に朝食を取った後、2人をそれぞれ送り出す。


直人は決まった休みの日以外は会社に出かけるけど、美晴は外に出たり、出なかったりまちまちだ。


掃除だったり、洗濯は僕がすることが多いかなぁ。ご飯は朝は誰が作るか特に決まってなくて、早く起きた人が作ることになってる。僕が作ることが多い気がするけど、した日なんかは絶対に朝起きれないから、そうなると、直人が作るかな。美晴も作るけど、朝は弱いみたいで作ることは少ない。

昼は各自でだけど、弁当を作ることもあるから、いつも各自でって訳でもないかな。

晩ご飯に限っては、直人や美晴の会食が入らない限り、当番制かな。

直人は社長だし、美晴はデザイナー兼イラストレーターだから、人と会うことが多い。

僕は基本的に主夫かな。2人とも僕が外に出るのをすっごく嫌がるから、2人が一緒の時じゃないと、外出しない。だから、仕事するなら在宅しかないのだ。手芸するのは嫌いじゃないから、作って売ることもあるけど、それをするのは気分が乗っている時だけ。

僕が昔から好きなのは音楽だ。部活に入りたかったけど、周囲に止められて諦めた。2人には言ってないけど、本当は音大に入りたかった。けど、タイミングとか色々な問題で諦めた。でもどうしても、先生をつけることは諦められなくて、先生についてもらい、フルートは習ってる。歌はちょっとだけ、ボイトレに通ったことがあるけどね。

フルートの先生とは長い付き合いで、それこそ、僕が小さい頃からの付き合いだ。家族以外の同性は2人以外ダメだけど、この先生は別だ。年も離れてるし、僕を恋愛や性的な目で見ないし、とても話しやすくて穏やかな人だ。信頼出来る唯一の人だと言ってもいいかもしれない。2人のこと好きじゃなくて、結婚してなかったら、この先生と結婚するのもありだったかもしれないなぁ、なんてふと思う。すごく信頼してるしね。こんな話とてもじゃないけど、2人には出来ない。嫉妬するだろうし。




ある時、フルートの先生にすすめられたことがある。

それが、カラオケアプリだ。

仕事というよりむしろ趣味なんだけど、僕の音楽をしってもらうために始めてみたらどうか?と言われたのだ。


最初は声だけでも人前に披露することに抵抗があった。

でもだんだん聴いてくれる人が増えて、僕の歌声や演奏のファンだと言ってくれる人が増えたのだ。

それから、先生の後押しとそのアプリのファンというかフォロワーさんのススメでYouTubeも始めた。

身バレするのが怖いので、顔出しは一切なし。

フルートの演奏したものと、僕が歌ったもの。
それから、フルートで演奏したのに、僕の歌声を重ねたもの。


癒される、綺麗、寝る前に聴くとよく寝れると、好評で再生回数が信じられない数字になっていた。

そんな訳で、YouTube限定の覆面歌手兼フルーティトが僕の職業になった。

依頼やリクエストがあるので、たまに生演奏したり、生歌を披露するがこれが大好評なのである。



こんなことってあるんだろうか?

まぁ、あるんだろうな。

いくら覆面とはいえ、直人や美晴が知ったら反対するだろうから、くれぐれもみんなも秘密にしておいて欲しい。
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