どこかがふつうと違うベータだった僕の話

mie

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僕が妊娠した時の話

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僕はふつうのベータだと思ってた。
検査ではベータって出てたし。でも実はそれは違っていたんだ。

男でベータはふつうは妊娠なんてしないんだ。男で妊娠するのはオメガだけ。それが常識だ。でも僕はふつうとは違うから。

今日は僕が妊娠した時の話をするね。


あの蜜月から半月過ぎた頃だろうか?

何となく体がダルい日が続いてた。微熱だったり、食欲がなかったり、でもそれもなんとなくだったので、深くは考えてなかった。

女の子であれば、生理が遅れるから気付いたかもしれない。あるいはふつうのオメガであれば、ヒート周期がズレるので、そこで気付いたはずだ。

でも僕はアルファ因子もあるが、体質として出てるのはオメガよりのベータである。

ヒート周期は乱れがちで特に決まってない。

季節の変わり目やら、新生活やらで疲れが出てるのだろうと考えていた。

何かお腹が張ってるし、便秘かな?
それとも食当たりとか?

まぁそのうち良くなるよね?

僕は楽観主義だ。あんまり深く考えることはしない。


あ、そうだ!こういう時は…


僕は自分の部屋に向かった。僕の部屋は防音室になっている。歌を歌ったり、楽器を演奏することがあるからだ。それは僕の息抜きであり、趣味なのである。

僕が演奏する楽器はフルート。
最近クリスタルフルートも手に入ったので、そちらも並行して練習している。

ひとしきり演奏して満足した僕は、楽器の手入れをした後、丁寧にしまう。僕はこの楽器をお手入れする時間も好きだ。楽器のお手入れをしながら、対話しているからだ。

座って作業をして立ち上がろうとした途端、立ちくらみがした。

僕は倒れてしまわないよう踞っていたが、そのまま気が付いたら、意識を失ってしまったのだった。
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