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ラバニエル王国編
第19話 釣れたものに餌をやる
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私の前に再び現れた花売り幼女チッチェと5人組。その6人の視線は焚き火でじっくりと焼かれているスモールボアの胴体に釘付けだった。(腹ペコ軍団参上って感じ?)
私はスモールボアの胴体の焼け具合を確かめてみるがまだ中まで焼けてない。それならばと醤油モロモロに浸けて揚げたボア唐揚げを投げ捨て用の鉄棒で突き刺して、子供達に見えるように振りながら空いた左手で「おいで、おいで」と手招きをした。
それを見た子供達は嬉しそうな顔をして近寄ってくる。若干1名だけが不機嫌そうな顔をしていたが、ガツンな匂いには勝てなかったようだ。
「奏お姉ちゃん、これ食べていいの?」
チッチェは遠慮気味に聞いてくるが、正直な右手はすでに鉄棒を掴んでいる。私は少しだけ笑いながら言った。
「もうすぐ晩御飯の時間だと思うけど、お姉ちゃん達が許してくれるなら食べてもいいよ」
そのチッチェは隣に居る射程外女の子ランカに視線を向けて「食べていい?」と聞いていた。(その潤んだ瞳と小首を傾げたその姿。可愛すぎる‥‥‥これを断れる筈がない!)
「そ、そうね。こんなに美味しそうで大きなお肉、このチャンスを逃したら2度と食べれないわ。ありがたく頂きましょう」
(コイツ、幼女のお願いでなく肉の誘惑に負けやがった。減点だ、減点!)
「ほんと!食べていいの!アムアム‥‥‥」
喜びの言葉と同時に私から肉を奪い取り食べ始めたチッチェ。口の回りを脂でベチャベチャにしながら私に向かって「とっても美味しい!」と悩殺スマイルを見せてくれた。
(ベチョベチョ幼女‥‥‥これまた最高だ!くはー、たまんねぇ)
「あ、あの‥‥私達も頂いていいですか?」
(おっと、幼女に夢中で忘れてたよ)
私は唐揚げを山盛りにした木製の皿に鉄棒を添えてランカに手渡した。
「ごめんごめん、遠慮しないでたくさん食べて。ここにある後ろ足を焼いてるヤツも食べ頃だからナイフで切り取りながら食べてもいいよ。あっちの大きいのはまだ焼けてないからもう少し待ってね」
その言葉に喜び「頂きます!」と言ってから食べ始める射程外5人組。「うまっ!」「美味しいー!」と大好評だ。
(うんうん、ちゃんと挨拶して食べるいい子達だね。私はもうお腹いっぱいだから全部食べてもいいよ)
私は美味しそうに食べる子供達を眺めて思い出す。元の世界で父親と色々な国を渡り歩いて見た光景を。それはどこの国でも居たお腹を空かせた子供達だ。
戦争が絶えない国。貧しい国。先進国でも貧富の差が激しい国。災害が多い国。他の要因もあるがそれで1番被害を受けるのは力の無い子供達。助けてくれる親や親戚、機関があればいいが、頼る先が無くなった子供達は悲惨だ。
痩せ細り気力が失せ目から光が消えていく。もしくは生きる為に犯罪に手を染める。どちらにしても悲しい現実だ。
だから私は元気で明るい子供達を見ると嬉しくなる。厳しい状況でも目を輝かせて頑張っている子供達を見ると応援したくなる。幼い子供が好きなのも、これが原点になっている。だけど私は偽善者ではない。だから希望を失っている子供達を助けることはしない。厳しいようだがそれも現実だ。(まぁ、チャンスくらいはあげるけどね)
ちょっと黄昏ていた私にランカが声を掛けくる。明るい顔でとても嬉しそうに。
「奏さん、この外はサクッと中はジューシーなお肉はハーブ以外にも色々味付けに使ってますよね?癖になる味でとっても美味しいです。何を使ってるんですか?」
私はランカの質問に答える為、食材を入れた布袋を広げて中身を出していく。
「ハーブはこの3種類をすり鉢で粉末にするの。あとはニンニクと生姜。これはこのおろし金ですり卸す。肉は軽めに塩揉みするの。そして水漏れしない袋に全部入れてよく揉んで30分以上涼しい場所に置いて味を染み込ませておいて、あとは油で揚げる前に小麦粉を着けて揚げれば出来上がりかな。出来れば下味付けるのに白ワインと砂糖をほんの少し、あと魚醤があれば今食べてる味に近くなると思うよ」
ランカは料理に興味があるようで、私の話を真剣に聞いていた。
「下準備がすごいですね。だからこんなに美味しいお肉になるんだ。勉強になります」
(その真剣な眼差し。さっき減点した分を帳消しにしてあげよう)
「まあ、このスモールボアがいい肉質だから出せる味なんだけどね」
「スモールボア、美味しいですよね!でも警戒心が強くて足も早いので狩りが難しいと有名なんですよ。奏さんはよく狩る事が出来ましたね。もしかして冒険者ですか?」
「冒険者?なにそれ?狩人じゃないの?まあ私はどっちでもないけどね。でもそれほどでも無かったよ?首にひと刺しだしね」
私はナイフで上から刺すジェスチャーを見せて少し自慢げな顔をする。そこで割り込み話し掛けてきたのが大気圏外のコンブだった。
「俺が狩れないスモールボアをお前が狩れる訳がないんだ。弱ってフラフラだったスモールボアを見付けて狩ったんじゃないのか?」
(そんな都合のいいこと無いわい!)
私は大人の女。だからこんな子供相手にムキになんてならない。
「こんな風に狩ることも出来るよ?」
私は5mほど先でこっちを覗いていた角無しウサギ目掛けて鉛筆サイズの鉄棒を素早く取り出し鋭く投げた。
「シュバッ!」「ズシュッ!」
その鉄棒は見事角無しウサギの首元に突き刺ささって命を奪った。
(ごめん、少しだけムキになってた‥‥)
そして私は唖然としている大気圏外を見て微笑み、ついでに喜ぶ幼女を見ようと視線をチッチェに向けた。そのチッチェは目を見開き驚いていた。(どう?カッコよかった?)
そのチッチェは角無しウサギに視線を釘付けにしたまま声を出した。
「ああー!!私の角無しウサギちゃんが死んじゃったーー!」
チッチェはそう言って涙を流し、私を睨むのであった。
そういえば今日チッチェは大好きな角無しウサギを見に行くと言ってた‥‥‥‥ちょっと不味いな。でも幼女に怒られる私って、なんかゾクゾクするんだけど‥‥‥‥‥
それから私は泣きじゃくるチッチェを残りのスモールボアの肉で買収して全て丸く納めるのであった。(もちろん角無しウサギの肉もあげたよ。なんか喜んでたし‥‥‥‥)
こうして波乱の1日は終わった。
私はスモールボアの胴体の焼け具合を確かめてみるがまだ中まで焼けてない。それならばと醤油モロモロに浸けて揚げたボア唐揚げを投げ捨て用の鉄棒で突き刺して、子供達に見えるように振りながら空いた左手で「おいで、おいで」と手招きをした。
それを見た子供達は嬉しそうな顔をして近寄ってくる。若干1名だけが不機嫌そうな顔をしていたが、ガツンな匂いには勝てなかったようだ。
「奏お姉ちゃん、これ食べていいの?」
チッチェは遠慮気味に聞いてくるが、正直な右手はすでに鉄棒を掴んでいる。私は少しだけ笑いながら言った。
「もうすぐ晩御飯の時間だと思うけど、お姉ちゃん達が許してくれるなら食べてもいいよ」
そのチッチェは隣に居る射程外女の子ランカに視線を向けて「食べていい?」と聞いていた。(その潤んだ瞳と小首を傾げたその姿。可愛すぎる‥‥‥これを断れる筈がない!)
「そ、そうね。こんなに美味しそうで大きなお肉、このチャンスを逃したら2度と食べれないわ。ありがたく頂きましょう」
(コイツ、幼女のお願いでなく肉の誘惑に負けやがった。減点だ、減点!)
「ほんと!食べていいの!アムアム‥‥‥」
喜びの言葉と同時に私から肉を奪い取り食べ始めたチッチェ。口の回りを脂でベチャベチャにしながら私に向かって「とっても美味しい!」と悩殺スマイルを見せてくれた。
(ベチョベチョ幼女‥‥‥これまた最高だ!くはー、たまんねぇ)
「あ、あの‥‥私達も頂いていいですか?」
(おっと、幼女に夢中で忘れてたよ)
私は唐揚げを山盛りにした木製の皿に鉄棒を添えてランカに手渡した。
「ごめんごめん、遠慮しないでたくさん食べて。ここにある後ろ足を焼いてるヤツも食べ頃だからナイフで切り取りながら食べてもいいよ。あっちの大きいのはまだ焼けてないからもう少し待ってね」
その言葉に喜び「頂きます!」と言ってから食べ始める射程外5人組。「うまっ!」「美味しいー!」と大好評だ。
(うんうん、ちゃんと挨拶して食べるいい子達だね。私はもうお腹いっぱいだから全部食べてもいいよ)
私は美味しそうに食べる子供達を眺めて思い出す。元の世界で父親と色々な国を渡り歩いて見た光景を。それはどこの国でも居たお腹を空かせた子供達だ。
戦争が絶えない国。貧しい国。先進国でも貧富の差が激しい国。災害が多い国。他の要因もあるがそれで1番被害を受けるのは力の無い子供達。助けてくれる親や親戚、機関があればいいが、頼る先が無くなった子供達は悲惨だ。
痩せ細り気力が失せ目から光が消えていく。もしくは生きる為に犯罪に手を染める。どちらにしても悲しい現実だ。
だから私は元気で明るい子供達を見ると嬉しくなる。厳しい状況でも目を輝かせて頑張っている子供達を見ると応援したくなる。幼い子供が好きなのも、これが原点になっている。だけど私は偽善者ではない。だから希望を失っている子供達を助けることはしない。厳しいようだがそれも現実だ。(まぁ、チャンスくらいはあげるけどね)
ちょっと黄昏ていた私にランカが声を掛けくる。明るい顔でとても嬉しそうに。
「奏さん、この外はサクッと中はジューシーなお肉はハーブ以外にも色々味付けに使ってますよね?癖になる味でとっても美味しいです。何を使ってるんですか?」
私はランカの質問に答える為、食材を入れた布袋を広げて中身を出していく。
「ハーブはこの3種類をすり鉢で粉末にするの。あとはニンニクと生姜。これはこのおろし金ですり卸す。肉は軽めに塩揉みするの。そして水漏れしない袋に全部入れてよく揉んで30分以上涼しい場所に置いて味を染み込ませておいて、あとは油で揚げる前に小麦粉を着けて揚げれば出来上がりかな。出来れば下味付けるのに白ワインと砂糖をほんの少し、あと魚醤があれば今食べてる味に近くなると思うよ」
ランカは料理に興味があるようで、私の話を真剣に聞いていた。
「下準備がすごいですね。だからこんなに美味しいお肉になるんだ。勉強になります」
(その真剣な眼差し。さっき減点した分を帳消しにしてあげよう)
「まあ、このスモールボアがいい肉質だから出せる味なんだけどね」
「スモールボア、美味しいですよね!でも警戒心が強くて足も早いので狩りが難しいと有名なんですよ。奏さんはよく狩る事が出来ましたね。もしかして冒険者ですか?」
「冒険者?なにそれ?狩人じゃないの?まあ私はどっちでもないけどね。でもそれほどでも無かったよ?首にひと刺しだしね」
私はナイフで上から刺すジェスチャーを見せて少し自慢げな顔をする。そこで割り込み話し掛けてきたのが大気圏外のコンブだった。
「俺が狩れないスモールボアをお前が狩れる訳がないんだ。弱ってフラフラだったスモールボアを見付けて狩ったんじゃないのか?」
(そんな都合のいいこと無いわい!)
私は大人の女。だからこんな子供相手にムキになんてならない。
「こんな風に狩ることも出来るよ?」
私は5mほど先でこっちを覗いていた角無しウサギ目掛けて鉛筆サイズの鉄棒を素早く取り出し鋭く投げた。
「シュバッ!」「ズシュッ!」
その鉄棒は見事角無しウサギの首元に突き刺ささって命を奪った。
(ごめん、少しだけムキになってた‥‥)
そして私は唖然としている大気圏外を見て微笑み、ついでに喜ぶ幼女を見ようと視線をチッチェに向けた。そのチッチェは目を見開き驚いていた。(どう?カッコよかった?)
そのチッチェは角無しウサギに視線を釘付けにしたまま声を出した。
「ああー!!私の角無しウサギちゃんが死んじゃったーー!」
チッチェはそう言って涙を流し、私を睨むのであった。
そういえば今日チッチェは大好きな角無しウサギを見に行くと言ってた‥‥‥‥ちょっと不味いな。でも幼女に怒られる私って、なんかゾクゾクするんだけど‥‥‥‥‥
それから私は泣きじゃくるチッチェを残りのスモールボアの肉で買収して全て丸く納めるのであった。(もちろん角無しウサギの肉もあげたよ。なんか喜んでたし‥‥‥‥)
こうして波乱の1日は終わった。
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