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腕試し編ートバルの街ー
113話 スザンヌとビエラの送別会
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スズランとの距離が縮まった夏希。
今は昼過ぎ、夏希は宿屋の部屋で準備をしている。
明日、スザンヌとビエラがこの街を出るので、今日の夜に送別会をやることにしたのだ。夏希は幹事となり、その準備をしている。
「宿屋の裏庭でやる許可はもらってるから早めにセッティングしとくかな。バーベキューだから前準備は大変だけど、その後は焼くだけだ」
バーベキューの材料は野菜を除いて殆どをネットスキルで購入した。テーブル等の備品もだ。旅の途中で買ってアイテムボックスに入れておいた事にするのだ。(怪しまれても無視なのだ)
「いいのう…外で旨いもの食べてビールを飲んで…外で飲むのは最高じゃろうなぁ…」
部屋の隅で体育座りをしたスズランが居る。
「………………」
「はぁ、ワレは悲しくて今日の夜に闇の雨が降るかもしれんな…中庭だけに。稀に豪雨になるかもじゃ」
夏希は作業の手を止め、ため息を吐く。
「はぁ、あの~スズランさん?どうしろと言うの?出て来れないよね?出るか?真っ黒幼女姿で」
「黒雷」
「バチッ!」
「痛っ!判ったよ。何とかするから邪魔するなよ」
スズランは機嫌が直ったようで夏希の準備を手伝い始めるのであった。
夏希は宿屋の中庭に場所を移した。今日の参加者は、スザンヌ、ビエラ、ニア、ルンバ師匠、ランブル夫婦、アスザックと仲間3人と仲間の妹1人と俺の11人。
長方形の6人用キャンプテーブルを3台とキャンプ用チェアを人数より多めに出しておく。これは気軽にどこでも移動して話が出来るようにと思ってのことだ。テーブルの内訳は、大人組、子供組、材料置き場だ。
バーベキューコンロは大きめの物を3台用意した。2台は金網でもう1台は鉄板にしている。(焼きそば食べたいからね)トングなどの小物も準備万端である。
食材は、獣人村の野菜、ステーキ用の分厚い牛肉、タレに漬け込んだ豚のスペアリブと牛カルビ、牛タン、焼肉用牛豚鳥肉、ソーセージ、エビ、ホタテ、焼きそば
ぐらいだ。あとはデザートを別で用意している。
タレは、甘口、辛口、岩塩、おろしポン酢だ。
お酒は、ビール、ワイン、ウイスキー、果実酒にしている。(日本酒と焼酎はこの世界には無さそうだったので出さない事にした)
灯りは宿屋から魔道具のランタンを借りて設置している。(結構な数を借りたのでお金は払ったよ)
宿屋でもらった空の酒樽を水刃で半分に切る。
「酒くさっ!」
すぐさまクリーンを掛ける。その後に水魔法で樽に氷を入れて酒類を突っ込んでおく。(夜になればいい感じに溶けてるだろう)
食器類の準備をする。これも全てネットスキルから購入したステンレス製品やアルミ製品で揃えている。
(これで準備は大丈夫かな?まあ、漏れがあってもすぐに用意出来るからな。あとプラスチックやアルミ製品が疑われそうだけど、これくらいは大丈夫としよう)
「夏希さん、ニアさんとルンバさんが来たので手伝いますよ。なにしましょうか?」
ランブルの嫁のサラさんが2人を連れてきた。
夏希は3人を見る。
ニアは青の半袖シャツにスリムなズボン姿でスタイリッシュな服装でカッコ可愛い感じだ。サラさんも動き易いようにニアに似た格好だ。ルンバ師匠………
「ルンバ師匠…なんでドレス着てるんですか?」
ルンバは、真っ赤でスカートの裾がヒラヒラしたドレスを着ていた。(パーティードレスじゃなくて軽めな感じのドレスだよ)
「食事に招待されたらドレスを着るのが当たり前でち。夏希は常識を勉強し直す必要があるでち」
「いや、バーベキューだよ?バカなの?」
「バーベキューだと忘れてたでち。はははでち」
夏希は呆れていたが何かを思い付きニヤリと笑う。
そしてアイテムボックスから何かを取り出した。
「サラさん、ドレスが汚れたらいけないので、ルンバ師匠をこの服に着替えさせてもらえますか」
サラは夏希から服を受け取り、ルンバを連れて宿屋に戻っていった。
「ニア、手伝いに来てくれてありがとう。あと、その服似合ってるよ。こうスパッとしてると言うか」
「ふふ、ありがとうございます。ただ表現方法はもう少し勉強が必要ですね」
ニアは嬉しそうに笑っている。
「それで何をすればいいですか?」
「ああ、野菜の準備がまだなんだ。洗って食べ易い大きさに切って欲しいんだ。野菜はあそこのテーブルに出してるからお願いするよ」
ニアと話をしているとサラが苦笑いした表情でルンバと思われる物体を連れて戻ってきた。
「夏希…今度の訓練は必ず地獄を見る事になるでちよ。覚悟しておくでちよ!」
そこには頭の上にピンと伸びた両耳があり、
、赤くて丸いほっぺたをした黄色い着ぐるみの幼女が居た。(まあ、ピカチュ○だな。あれはネズミなんだって)
「ルンバ師匠、めちゃくちゃ可愛いですよ。それで街を歩いたらモテモテ間違い無しです!」
「そ、そうでちか?まぁ、地獄は止めて野原を見せるぐらいで許してやるでち」
(チョロいな。あと野原を見せるってなに?お花畑にでも連れて行ってくれるの?)
それから3人は野菜の準備をしてくれたのだ。(ルンバ師匠はキュウリ噛りながら切ってたな)
みんなでワイワイしながらの準備は楽しく、あっという間に夜になっていた。
残りの参加者が、集まってきた。
さあ、バーベキューを楽しみましょうか!
今は昼過ぎ、夏希は宿屋の部屋で準備をしている。
明日、スザンヌとビエラがこの街を出るので、今日の夜に送別会をやることにしたのだ。夏希は幹事となり、その準備をしている。
「宿屋の裏庭でやる許可はもらってるから早めにセッティングしとくかな。バーベキューだから前準備は大変だけど、その後は焼くだけだ」
バーベキューの材料は野菜を除いて殆どをネットスキルで購入した。テーブル等の備品もだ。旅の途中で買ってアイテムボックスに入れておいた事にするのだ。(怪しまれても無視なのだ)
「いいのう…外で旨いもの食べてビールを飲んで…外で飲むのは最高じゃろうなぁ…」
部屋の隅で体育座りをしたスズランが居る。
「………………」
「はぁ、ワレは悲しくて今日の夜に闇の雨が降るかもしれんな…中庭だけに。稀に豪雨になるかもじゃ」
夏希は作業の手を止め、ため息を吐く。
「はぁ、あの~スズランさん?どうしろと言うの?出て来れないよね?出るか?真っ黒幼女姿で」
「黒雷」
「バチッ!」
「痛っ!判ったよ。何とかするから邪魔するなよ」
スズランは機嫌が直ったようで夏希の準備を手伝い始めるのであった。
夏希は宿屋の中庭に場所を移した。今日の参加者は、スザンヌ、ビエラ、ニア、ルンバ師匠、ランブル夫婦、アスザックと仲間3人と仲間の妹1人と俺の11人。
長方形の6人用キャンプテーブルを3台とキャンプ用チェアを人数より多めに出しておく。これは気軽にどこでも移動して話が出来るようにと思ってのことだ。テーブルの内訳は、大人組、子供組、材料置き場だ。
バーベキューコンロは大きめの物を3台用意した。2台は金網でもう1台は鉄板にしている。(焼きそば食べたいからね)トングなどの小物も準備万端である。
食材は、獣人村の野菜、ステーキ用の分厚い牛肉、タレに漬け込んだ豚のスペアリブと牛カルビ、牛タン、焼肉用牛豚鳥肉、ソーセージ、エビ、ホタテ、焼きそば
ぐらいだ。あとはデザートを別で用意している。
タレは、甘口、辛口、岩塩、おろしポン酢だ。
お酒は、ビール、ワイン、ウイスキー、果実酒にしている。(日本酒と焼酎はこの世界には無さそうだったので出さない事にした)
灯りは宿屋から魔道具のランタンを借りて設置している。(結構な数を借りたのでお金は払ったよ)
宿屋でもらった空の酒樽を水刃で半分に切る。
「酒くさっ!」
すぐさまクリーンを掛ける。その後に水魔法で樽に氷を入れて酒類を突っ込んでおく。(夜になればいい感じに溶けてるだろう)
食器類の準備をする。これも全てネットスキルから購入したステンレス製品やアルミ製品で揃えている。
(これで準備は大丈夫かな?まあ、漏れがあってもすぐに用意出来るからな。あとプラスチックやアルミ製品が疑われそうだけど、これくらいは大丈夫としよう)
「夏希さん、ニアさんとルンバさんが来たので手伝いますよ。なにしましょうか?」
ランブルの嫁のサラさんが2人を連れてきた。
夏希は3人を見る。
ニアは青の半袖シャツにスリムなズボン姿でスタイリッシュな服装でカッコ可愛い感じだ。サラさんも動き易いようにニアに似た格好だ。ルンバ師匠………
「ルンバ師匠…なんでドレス着てるんですか?」
ルンバは、真っ赤でスカートの裾がヒラヒラしたドレスを着ていた。(パーティードレスじゃなくて軽めな感じのドレスだよ)
「食事に招待されたらドレスを着るのが当たり前でち。夏希は常識を勉強し直す必要があるでち」
「いや、バーベキューだよ?バカなの?」
「バーベキューだと忘れてたでち。はははでち」
夏希は呆れていたが何かを思い付きニヤリと笑う。
そしてアイテムボックスから何かを取り出した。
「サラさん、ドレスが汚れたらいけないので、ルンバ師匠をこの服に着替えさせてもらえますか」
サラは夏希から服を受け取り、ルンバを連れて宿屋に戻っていった。
「ニア、手伝いに来てくれてありがとう。あと、その服似合ってるよ。こうスパッとしてると言うか」
「ふふ、ありがとうございます。ただ表現方法はもう少し勉強が必要ですね」
ニアは嬉しそうに笑っている。
「それで何をすればいいですか?」
「ああ、野菜の準備がまだなんだ。洗って食べ易い大きさに切って欲しいんだ。野菜はあそこのテーブルに出してるからお願いするよ」
ニアと話をしているとサラが苦笑いした表情でルンバと思われる物体を連れて戻ってきた。
「夏希…今度の訓練は必ず地獄を見る事になるでちよ。覚悟しておくでちよ!」
そこには頭の上にピンと伸びた両耳があり、
、赤くて丸いほっぺたをした黄色い着ぐるみの幼女が居た。(まあ、ピカチュ○だな。あれはネズミなんだって)
「ルンバ師匠、めちゃくちゃ可愛いですよ。それで街を歩いたらモテモテ間違い無しです!」
「そ、そうでちか?まぁ、地獄は止めて野原を見せるぐらいで許してやるでち」
(チョロいな。あと野原を見せるってなに?お花畑にでも連れて行ってくれるの?)
それから3人は野菜の準備をしてくれたのだ。(ルンバ師匠はキュウリ噛りながら切ってたな)
みんなでワイワイしながらの準備は楽しく、あっという間に夜になっていた。
残りの参加者が、集まってきた。
さあ、バーベキューを楽しみましょうか!
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