82 / 171
腕試し編ートバルの街ー
82話 ディプル草を求めて(2)
しおりを挟む
ディプル草採取依頼を受け出掛ける夏希。
夏希は朝早くから森に向かって歩いている。まだ早い時間なので見掛ける冒険者は少ない。
森に入ると夏希はスズランを呼び出した。
「スズラン、まだ森に入って間もないけど、朝早いからまだ森の中には冒険者は居ない。出てきて大丈夫だぞ」
影から出て来たのは黒い幼女の顔だけであった。
「ワレはまだ眠いのじゃ。早起きは美容に悪いのじゃ、夜ご飯が出来たら起こすのじゃ」
「いやいや、夜更かしが美容に悪いんだからね。それと歩くって言ったよな」
スズランは「仕方ないのぉ」と言いながら影から出て歩き始めた。
スズランは黒いが容姿の雰囲気は判る。背は140cmぐらいの普通体型で髪は腰ぐらいまである。ワンピースを着ているみたいでスカートの裾がヒラヒラしている。
うん、少しだけ気になる。
「なあ、スズラン。そのスカートの中も真っ黒なの?」
スズランはニヤリと笑い夏希を見る。
「夏希はワレの可愛いパンツが見たいのか?」
「幼女趣味は微塵も無いな」
スズランは歩くのを止め夏希に向かい合い、見せ付けるかの様にスカートを捲った。
「どうじゃ!これが乙女の秘密の花園じゃ!」
「いや、やっぱり真っ黒じゃん」
夏希はスズランを置いて森の奥に向けて歩き始めた。
「尋ねておいてその態度はなんじゃ!」
2人は森の中を賑やかに歩いている。唐突に出てくる魔物を片手間の様に倒しながら。
今は夕方である。
「スズラン、今日はここまでにしよう。ご飯の準備をするから、この椅子に座って待っててくれ」
夏希はアイテムボックスからキャンプ用のテーブルと椅子を出して設置した。
「今日のメニューは簡単なものだからすぐ出来る」
夏希が準備したご飯は、カップヌー○ルとコンビニの唐揚げだった。テーブルの上に置き水魔法で熱湯を注ぐ。(トバルの街ではスパゲッティや塩焼きそばとかはあるんだけど、スープ系の麺類は無いんだよな)
「はい、出来たぞ。あとは3分待つだけだ。唐揚げは先に食べてもいいぞ。ビールも出しとくから」
「お、気が利くのじゃ。ではいただきます」
スズランはテーブルに出された唐揚げをフォークで突き刺して食べ始めた。
「ぷはー、唐揚げとビールは鉄板じゃな!」
仕事終わりのオヤジ的なスズランである。
「もう出来たかな?スズランこれも出来たぞ。熱いから気を付けて食べないと火傷するぞ」
オカン的な夏希である。
スズランは出されたカップヌ○ドルをフォークで突き刺して食べ始めた。(刺さるの?)
「おお!これは香辛料がよく効いていて旨いのじゃ!この小さいのがまた旨味が詰まっていて難い演出しておる。夏希!お代わりが欲しいのじゃ!」
スズランは大興奮である。
「これはスパゲッティか?でもスープだな?」
スズランは考えている。
「判った!スープスパゲッティじゃな!」
違うな。
「これはラーメンだ。種類も100以上あるぞ」
「ワレはこのラーメンとやらが気に入った! [ 影に入れといてね。お願い!] リストに追加しておくのじゃ!」
初めて聞いたよ。そのリストとやら。
それからスズランはラーメン→唐揚げ→ビールの三角食べを腹一杯になるまで続けた。
「ワレは満足じゃ!夏希お休みなのじゃ!」
「いやいや、会話しようぜ会話を!」
2人はビールを片手に会話を楽しむのであった。
会話をして30程経った時、夏希が話す。
「なあスズラン。お前はいつまでその姿で居るんだ?訳は聞かないが、もういいと思うぞ姿を隠さなくても。俺の影に入って居れば大丈夫だろ?たぶん…」
沈黙した時間が過ぎる。
「ワレはもう寝るのじゃ。おやすみなのじゃ」
スズランは背中を向けて影にゆっくりと沈んでいった。
「まだ、早かったかな…」
夏喜は食事の後片付けをし、テーブルと椅子をアイテムボックスに戻すとハンモックを出して木の上で眠りについた。
夏希は朝早くから森に向かって歩いている。まだ早い時間なので見掛ける冒険者は少ない。
森に入ると夏希はスズランを呼び出した。
「スズラン、まだ森に入って間もないけど、朝早いからまだ森の中には冒険者は居ない。出てきて大丈夫だぞ」
影から出て来たのは黒い幼女の顔だけであった。
「ワレはまだ眠いのじゃ。早起きは美容に悪いのじゃ、夜ご飯が出来たら起こすのじゃ」
「いやいや、夜更かしが美容に悪いんだからね。それと歩くって言ったよな」
スズランは「仕方ないのぉ」と言いながら影から出て歩き始めた。
スズランは黒いが容姿の雰囲気は判る。背は140cmぐらいの普通体型で髪は腰ぐらいまである。ワンピースを着ているみたいでスカートの裾がヒラヒラしている。
うん、少しだけ気になる。
「なあ、スズラン。そのスカートの中も真っ黒なの?」
スズランはニヤリと笑い夏希を見る。
「夏希はワレの可愛いパンツが見たいのか?」
「幼女趣味は微塵も無いな」
スズランは歩くのを止め夏希に向かい合い、見せ付けるかの様にスカートを捲った。
「どうじゃ!これが乙女の秘密の花園じゃ!」
「いや、やっぱり真っ黒じゃん」
夏希はスズランを置いて森の奥に向けて歩き始めた。
「尋ねておいてその態度はなんじゃ!」
2人は森の中を賑やかに歩いている。唐突に出てくる魔物を片手間の様に倒しながら。
今は夕方である。
「スズラン、今日はここまでにしよう。ご飯の準備をするから、この椅子に座って待っててくれ」
夏希はアイテムボックスからキャンプ用のテーブルと椅子を出して設置した。
「今日のメニューは簡単なものだからすぐ出来る」
夏希が準備したご飯は、カップヌー○ルとコンビニの唐揚げだった。テーブルの上に置き水魔法で熱湯を注ぐ。(トバルの街ではスパゲッティや塩焼きそばとかはあるんだけど、スープ系の麺類は無いんだよな)
「はい、出来たぞ。あとは3分待つだけだ。唐揚げは先に食べてもいいぞ。ビールも出しとくから」
「お、気が利くのじゃ。ではいただきます」
スズランはテーブルに出された唐揚げをフォークで突き刺して食べ始めた。
「ぷはー、唐揚げとビールは鉄板じゃな!」
仕事終わりのオヤジ的なスズランである。
「もう出来たかな?スズランこれも出来たぞ。熱いから気を付けて食べないと火傷するぞ」
オカン的な夏希である。
スズランは出されたカップヌ○ドルをフォークで突き刺して食べ始めた。(刺さるの?)
「おお!これは香辛料がよく効いていて旨いのじゃ!この小さいのがまた旨味が詰まっていて難い演出しておる。夏希!お代わりが欲しいのじゃ!」
スズランは大興奮である。
「これはスパゲッティか?でもスープだな?」
スズランは考えている。
「判った!スープスパゲッティじゃな!」
違うな。
「これはラーメンだ。種類も100以上あるぞ」
「ワレはこのラーメンとやらが気に入った! [ 影に入れといてね。お願い!] リストに追加しておくのじゃ!」
初めて聞いたよ。そのリストとやら。
それからスズランはラーメン→唐揚げ→ビールの三角食べを腹一杯になるまで続けた。
「ワレは満足じゃ!夏希お休みなのじゃ!」
「いやいや、会話しようぜ会話を!」
2人はビールを片手に会話を楽しむのであった。
会話をして30程経った時、夏希が話す。
「なあスズラン。お前はいつまでその姿で居るんだ?訳は聞かないが、もういいと思うぞ姿を隠さなくても。俺の影に入って居れば大丈夫だろ?たぶん…」
沈黙した時間が過ぎる。
「ワレはもう寝るのじゃ。おやすみなのじゃ」
スズランは背中を向けて影にゆっくりと沈んでいった。
「まだ、早かったかな…」
夏喜は食事の後片付けをし、テーブルと椅子をアイテムボックスに戻すとハンモックを出して木の上で眠りについた。
30
お気に入りに追加
2,425
あなたにおすすめの小説

異世界転移したけど、果物食い続けてたら無敵になってた
甘党羊
ファンタジー
唐突に異世界に飛ばされてしまった主人公。
降り立った場所は周囲に生物の居ない不思議な森の中、訳がわからない状況で自身の能力などを確認していく。
森の中で引きこもりながら自身の持っていた能力と、周囲の環境を上手く利用してどんどん成長していく。
その中で試した能力により出会った最愛のわんこと共に、周囲に他の人間が居ない自分の住みやすい地を求めてボヤきながら異世界を旅していく物語。
協力関係となった者とバカをやったり、敵には情け容赦なく立ち回ったり、飯や甘い物に並々ならぬ情熱を見せたりしながら、ゆっくり進んでいきます。

異世界召喚失敗から始まるぶらり旅〜自由気ままにしてたら大変なことになった〜
ei_sainome
ファンタジー
クラスメイト全員が異世界に召喚されてしまった!
謁見の間に通され、王様たちから我が国を救って欲しい云々言われるお約束が…始まらない。
教室内が光ったと思えば、気づけば地下に閉じ込められていて、そこには誰もいなかった。
勝手に召喚されたあげく、誰も事情を知らない。未知の世界で、自分たちの力だけでどうやって生きていけというのか。
元の世界に帰るための方法を探し求めて各地を放浪する旅に出るが、似たように見えて全く異なる生態や人の価値観と文化の差に苦悩する。
力を持っていても順応できるかは話が別だった。
クラスメイトたちにはそれぞれ抱える内面や事情もあり…新たな世界で心身共に表面化していく。
※ご注意※
初投稿、試作、マイペース進行となります。
作品名は今後改題する可能性があります。
世界観だけプロットがあり、話の方向性はその場で決まります。
旅に出るまで(序章)がすごく長いです。
他サイトでも同作を投稿しています。
更新頻度は1〜3日程度を目標にしています。

流石に異世界でもこのチートはやばくない?
裏おきな
ファンタジー
片桐蓮《かたぎりれん》40歳独身駄目サラリーマンが趣味のリサイクルとレストアの資材集めに解体業者の資材置き場に行ったらまさかの異世界転移してしまった!そこに現れたのが守護神獣になっていた昔飼っていた犬のラクス。
異世界転移で手に入れた無限鍛冶
のチート能力で異世界を生きて行く事になった!
この作品は約1年半前に初めて「なろう」で書いた物を加筆修正して上げていきます。

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

異世界転移ボーナス『EXPが1になる』で楽々レベルアップ!~フィールドダンジョン生成スキルで冒険もスローライフも謳歌しようと思います~
夢・風魔
ファンタジー
大学へと登校中に事故に巻き込まれて溺死したタクミは輪廻転生を司る神より「EXPが1になる」という、ハズレボーナスを貰って異世界に転移した。
が、このボーナス。実は「獲得経験値が1になる」のと同時に、「次のLVupに必要な経験値も1になる」という代物だった。
それを知ったタクミは激弱モンスターでレベルを上げ、あっさりダンジョンを突破。地上に出たが、そこは小さな小さな小島だった。
漂流していた美少女魔族のルーシェを救出し、彼女を連れてダンジョン攻略に乗り出す。そしてボスモンスターを倒して得たのは「フィールドダンジョン生成」スキルだった。
生成ダンジョンでスローライフ。既存ダンジョンで異世界冒険。
タクミが第二の人生を謳歌する、そんな物語。
*カクヨム先行公開

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~
イノナかノかワズ
ファンタジー
助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。
*話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。
*他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。
*頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。
*無断転載、無断翻訳を禁止します。
小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。
カクヨムにても公開しています。
更新は不定期です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる